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書 名 ハンドプレス・手引き印刷機 著 者 板倉雅宣 装 本 B五判 並製本 104ページ 定 価 1900円+税 |
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わが国の近代活字版印刷術 Typography の黎明は、板目木版への刻字から、金属鋳造活字による文字組版への変革をもたらし、バレン摺りから鉄製印刷機の使用への転換をともなった。 蒸気機関や電動モーターなどの動力の実用化に先だつこのころ、総鉄製とはいえ「手引き印刷機」は、人力をもっぱらとする素朴な活字版印刷機であった。本書は幕末期に点描のように導入された輸入活版印刷機から説きおこし、1872年(明治5)長崎から進出した平野富二らによる「手引き印刷機/ハンドプレス Hand Press」の開発と、その急速な全国への普及、追随した各社の動向を丹念に追っている。 ともすると従来の近代活字版印刷の研究は、金属鋳造活字とその書体形象の印象論に集中したきらいがあった。ここに板倉雅宣氏を著者として、ようやく活字版印刷術における車の両輪ともいえる、印刷機と活字に関する、近代タイポグラフィの開発史研究への道筋が明瞭に姿をあらわした。 |
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【主な内容 目次より】 |
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