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書 名
洋書の話 第二版

著 者
髙野 彰

装 本
A5判 ソフトカバー 263ページ

発 売
2014年11月13日

定 価
本体3,700円 + 税

ISBN978-4-947613-91-2
 


著者あとがきより
 バウアーズがPrinciples of bibliographical descriptionを出したのは1949年のことである。年代的には古いが、記述書誌学を扱った著作で、バウアーズを越える著作は現在も出ていない。この著作は現在も記述書誌学の重要な基本書であることにかわりはない。
 その後、1969年にはパドウィック(E. W. Padwick)がBibliographical methodを出した。1970年にはピアス(M. J. Pearce)がA workbook of ana-lytical & descriptive bibliography を出している。そしてギャスケルは1972年にA new introduction to bibliographyを出した。しかしいずれもバウアーズの解説書に近い。ピアスなどはバウアーズ本を章ごとに取り上げて解説しているほどである。バウアーズ本が難解なため、解説書や入門書が必要なのである。
『洋書の話』の初版が出たのは1991年のことである。1995年には増補版を出したが、その後、絶版となってしまった。そしてこの度、第2版を出す機会を得た。初版そして増補版で扱っている時代は16–18世紀が中心であったが、今回もその範囲を越えていない。
『洋書の話』も記述書誌学の概説書であるが、洋書がどんな姿をしているか、その姿はどのようにして作られたのかを示そうとしている。その意味では、本書は、書名に示したように、洋書に関する本と見ていただいても良い。
 そのためにも、これまで以上に図を多く取り入れ、目で見てわかるようにつとめた。これまで何気なく見てきたことにも意味があることを知り、それらがどんな目的で用いられ、どんな姿で本に現れているかを理解できるはずである。
 記述書誌学は完成した学問ではない。現在も模索し、発展を続けている学問である。未解決の問題も多い。しかしこの知識を通して得られる情報は計り知れない。記述書誌学を目指す人や洋書に興味を抱いている人にとってお役に立てば幸いである。
 
 
 
 
 
 

主な内容(目次より)

1章 4°:A‒P4 とは何か
2章 本の隠れた特徴
3章 折丁式の作り方
3‒1 折記号を使った折丁式
3‒2 紙葉の挿入と削除
3‒3 参照表示
4章 扉の転写
4‒1 転写とは
4‒2 扉の囲み飾り
4‒3 扉の文字の転写
4‒4 扉の記号類の転写
5章 扉以外の部分の転写
6章 記述の単位
6‒1 版と刷
6‒2 異刷
6‒3 発行と再発行
6‒4 別発行
6‒5 理想本
7章 記述書誌学とは
8章 記述書誌と目録の違い
9章 準ファクシミリ転写法小史

参考図書
用語集
あとがき
索引



[著者紹介]

髙野 彰(たかの あきら)
1941年生まれ
1964年 東京大学総合図書館 勤務
2001年 跡見学園女子大学文学部教授
2012年 跡見学園女子大学文学部特任教授
2013年 退官
博士(日本文化)

主要著書:
『洋書の話』増補版(丸善、1995年)
『帝国大学図書館成立の研究』(ゆまに書房、2004年) 『英語本の扉』(朗文堂、2012年)






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