新宿私塾第01期生 ヤタカタイスケさんより、
アクサム リピンコットについての情報

新宿私塾第01期生/ヤタカタイスケさんは、
ブランディングを中心とする AXHUM に勤務されています。
このたび AXHUM が LIPPINCOTT と、ストラジックパートナーシップ契約を締結し設立された
AXHUM LIPPINCOTT の企業案内小冊子をご持参されました。その一部をご紹介いたします。
【 詳細情報:www.axhumlippincott.com

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ヤタカタイスケ

新宿私塾第01期生。 ブランディングを中心とする AXHUM に勤務。

http://www.axhumlippincott.com

Hello, Meguro. Again.

Hello, Meguro. Again.

暑い日が続きますね。皆様お元気でしょうか? この度、事務所を移転しました。
目黒の地は居心地よく、前回の事務所から500mほどの場所に決めました。
以前の目黒通りに面した、賑やかな目黒とはまた違う、
穏やかな顔の目黒に身を委ね、新しい造形をおこないたいと思います。

櫻井 優樹 / Yu-ki Sakurai

Art director / Designer 1981年、大阪生まれ。artless Inc.を経て、2009年METAMOS・ を設立。アートディレクションを中心に、ボーダレスなヴィジュアルコミュニケーションを展開する。One Show、D&AD、カンヌ国際広告祭等、国内外の受賞ぼちぼち。朗文堂新宿私塾講師。趣味の散歩が高じ、東京から京都まで15日かけて踏破した事もある。また、7名からなるデザインチーム「mokuva」のメンバーでもある。

http://www.metamosphere.com

ブラジル通信 03

2014. 06. 25 08:43

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さて、グループリーグは終わりました。それでもこれからが本番なわけで。
気を取り直してブラジルの物価の話です。

ブラジルは何をするにも高い。元々高かった物価が、2年でなんと1.5倍!
(オリンピックでさらに上がるのは確実)

たとえば、マクドナルドのセットが1,000円を軽く越え、
日本人駐在員ファミリーが都心部に住むなら、30万-40万円ほどの家賃が相場だとか。

楽しみにしていた参加各国のユニホームも、買うなら日本の方が安い始末
安いのは Beer と Beef と Taxi だけ。お土産はプライスレスのおはなしにします。

いずみ けいたろう

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2014. 06. 26 11 : 58

新宿私塾の皆さん

都市と自然、優美と貧困、
男と女、空と海

このブラジルの街リオデジャネイロは
相反するふたつの魅力が融合して 輝くそうです。

あしたリオをたち、NY 経由で帰国します。

いずみ けいたろう

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<新宿私塾第一期 同期生からのメール>
2014. 06. 26 13 : 36

異国の空気は、和泉くんをすっかり詩人にさせたようですね。
これが旅情というものでしょうか。

数回にわたる、愉しいブラジル通信をありがとうございました。

無事のご帰国を。

オオイシ wrote

いずみ けいたろう

新宿私塾第一期生。広告代理店にコピーライターとして勤務。

ブラジル通信 02

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遅くなりました。ブラジル通信第二便です。
とにかくここはネット環境が不安定です(笑)。
触れずにいようかなとおもいましたが、やはり日本戦の話を。

ここはホーム? とおもうくらいの日本人サポーターの数に驚き、
現地の歓迎ムードに喜びつつ、日本対ギリシャ戦を観戦

テレビでは惜しい ! とおもえる場面はいくつかあったかもしれませんが、
会場では点が入る雰囲気はまったくありませんでした。
結果はご存じの通り両チームとも無得点。
はっきりと大きな壁を感じた試合でした。

現地観戦の応援組でさえ嘆く、まったく精彩を欠く日本選手
『 ぼくらは、騒ぐために
地球の裏側に来たわけではない 』

一戦目からの応援組は表情が特に厳しく、明日のコロンビア戦のチケットは
タダ同然でインターネット上で投げ売りされはじめているようです。

ついでにわたしも一昨日から、胃腸にウィルスがはいったみたいで、
丸一日ホテルで寝込みました
現地はとてもシビアですね。

それでも皆さん、ブラジルまでいかがですか ?

いずみ けいたろう

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<新宿私塾第一期 同期生からのメール>
和泉くん、まだ生きている様子でなによりです。

夜間に、例の富久町の工事現場の前を通ったら、
建設中のマンションの上方の覆いに、
日本選手の青いユニフォームの形をした
大きなネオンが灯っていて驚きました。

和泉くんのところは、会社を挙げて、
ワールド・カップ・モードなのですか?

それでは、良い旅を!

オオイシ  wrote

いずみ けいたろう

新宿私塾第一期生。広告代理店にコピーライターとして勤務。

ブラジル通信 01

新宿私塾の皆さん

無事にブラジルについております。意外と安全ですよ、いまのとこ。
ブラジル人は自国の試合のサッカーにしか興味がないようです。

これからサンパウロからナタールへいきます。
ネット環境が貧弱で、しばらく連絡できないとおもいますが
またメールします!

日本対ギリシャ戦 → イタリア対コスタリカ戦を強行でまずみてきます。

いずみ けいたろう

izumi 02

 

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いずみ けいたろう さんは、新宿私塾第一期生です。
広告代理店のコピーライターとして勤務されています。
担当していた大型マンションが速攻完売したこともあって
念願の ブラジル ワールド・カップ 観戦に向けた大型有給休暇を獲得して
ブラジルに旅立ちました。

出発前に来塾されたので、
「みやげはいらないから、ともかく無事に帰ってきてほしい」
とお願いしました。それでもみやげ話はたのしみですね。

グループ・リーグ戦のあいだは各地で観戦をつづけるようですが、日本チームが予選を突破してリーグ戦に進出したら、もともと風来坊の いずみ けいたろうさん はどうなるのでしょう。
帰ってくるのか、あの極楽とんぼは。それが一番の心配です。
ブラジルからの写真メールをご紹介します。

カタシオ wrote

いずみ けいたろう

新宿私塾第一期生。広告代理店にコピーライターとして勤務。

ヴェニスの休日

新宿私塾塾生の、修了後の活動を気軽に書ける場所をつくりたい、と片塩さんから相談を受けたのはずいぶんと前のことです。
面白そうですね、と話を聞く分には何ら問題ありませんが、じゃあウェブサイトを作って最初の文章も書いてくれないか、となると普段は文章を書かないヒヨッコタイポグラファには荷が重い話です。そうは言いつつも、せっかく頂いたお話を無駄にするわけにはいきません

幸か不幸か、この話を頂く少し前にタイポグラフィにまつわる貴重な体験に恵まれることがありました。今回はそのときの話を少しだけ書かせて頂くことにします。

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昨年、ヴェネツィア・ビエンナーレと書体の研究のためにイタリアを訪れる機会がありました。ローマは過去に何度か訪れたことがありましたが、ヴェネツィアに訪れるのは今回が初めてです。
初めてのヴェネツィアとなれば、タイポグラファの端くれとして「あれ」を忘れてはいけません。迷路のような細道を行ったり来たり「2311, San Polo, rio terrà secondo」という暗号を頼りに目的地を探しました。石畳を駆け回ること小一時間、ようやく見つけることができました。そう、アルダス・マヌティウスの工房跡地です。

アルダス工房跡地

アルダス工房跡地

話に聞いていた通り、外壁はそのままで、いまはヴェネツィアン・グラスの工房や住居として使われていました。建物の入口には1876年にパドヴァ大学の学生によって設置されたプレートが残されています。

1876年に設置されたプレート ※この写真はパースを調整し再現したものです

1876年に設置されたプレート ※この写真はパースを調整し再現したものです

アルダスのことをヴェネツィアン・グラス工房の従業員に訪ねると、詳しくはないものの「あぁ、彼ね」というような反応です。ヴェネツィアではこのような場所の使い方が当たり前のようで、新しい建築物はあまり見かけませんでした。
それぞれの建物にそれぞれの歴史があり、それを当然のように今の住民が支え、この街の姿が残っているのかと思うと頭が上がりません。ここの住民は、かすかに残るインキの香りを感じながら日々暮らしているのでしょう。

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それから数日後、ヴェネツィアを離れローマを訪れたときのことです。この日は資料を探すためにいくつも書店をまわっていました。専門的な古書店ばかりではつまらないので、何の変哲もなさそうな今風の書店に立ち寄ってみたところ、なにやら怪しげなコーナーが奥のほうに見えます。近寄ってみると、そこには唐突に貴重書コーナーがありました。

新書ばかりの棚の一角、大したものはないだろうと思いつつもショーケースを覗き込むと、どこかで見たことがあるようなイルカと錨のマーク。目を凝らして見ると、それを横断するように刻まれた「ALDVS」の字。何のご縁か、そこにはアルダスによって作られた書物が置かれていたのです。

突然のことに動揺しながらもガラス越しに隅々まで見渡したところ、それはアルダス工房でつくられたルクレティウスの「De rerum natura (物の本質について)」でした。De rerum natura と言えば、ブックハンターでありローマン体活字の手本を創出したとされる、ポッジョ・ブラッチョリーニによって見出された書物であり、ルネサンスの引き金になったとも言われるほどの非常に重要なものです。かつての人文主義者たちが、この書物を通してその思想を学んだのかと思うと感慨深いものがあります。
どうしても写真におさめておきたい気持ちを抑えきれず、恐る恐る店員に訪ねると、なんということでしょう、ガラスケースからそれを取り出し、そのままの姿で丁寧に、しかも素手で渡してくれたのです

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手にすっぽり納まる八折判。紛れもなくアルダス工房のものであろう商標とサイン。あまりの想定外の事態に高揚する気持ちを抑えきれず、食い付くように見入ってしまいました。そっとページをめくると、チャンセリー・カーシブによって組まれたラテン語の美しい紙面。はじめは判型や活字など物質としての側面に圧倒されましたが、手に取ってじっくり見ているうちに、それは物質としての美しい書物を目的としたものではなく、綴られたテクストそのもの、著者の思想への驚きや愛情、出来る限りの敬意の現れであろうということを感じずにはいられませんでした

理想の書物というものがどのようなものか、それをを断定することは私には出来ませんが、少なくともこの書物はその理想というようなものを纏っているように思えました。

アルダスの痕跡に触れることはこの旅の目的ではありませんでしたが、思いもよらぬところで出会い、多くを学ぶことができたように思います。

アルダスが紀元前の思想に触れ、伝え、残そうとしたときの心持ちとでもいうのでしょうか。
私もそのような精神を持ったタイポグラファでありたいものです。

神村 誠 (かみむら・まこと)

朗文堂新宿私塾16期修了。タイポグラフィを主体とした認知心理学の研究を専門とし, 国内外のデザイン・アートプロジェクトにおいて研究を展開する。

http://typgestalt.com


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