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スイスのタイポグラファ : ロマノ ・ ヘニさんがご来社になりました。

スイスで活躍されている活版印刷造形家、ロマノ ・ ヘニ (Romano Hänni ,  1956-)さんが来社されました。
同行されたのは、プリント・ギャラリー主宰者 : 阿部宏史さん、ヘニさんのご子息夫妻でした。
ヘニさんはお若いころから活版造形家として活躍され、スイスの印刷ジャーナル 『 TM ,  Typografische Monatsblätter , 1992 No.2 』 の表紙を飾り、本文中でも大特集をもって紹介されていた、本格派の活版印刷造形者  ≒ タイポグラファです。

下掲図版02点は長年にわたる架蔵で、いささかタバコ燻蒸 ?!  されていますが、その 『 TM  1992  No.2 』 です。また見開き図版は右側の一部が欠けていることをお断りいたします。
TM表紙 20141010150725722_0003ことばの壁はいくぶんあったにせよ、そこはタイポグラファ同士ですので、ロマノ ・ ヘニさんご一行とのおはなしはおおいに弾みました。
そしてロマノ ・ ヘニさんとの作品交換、シグネチュアの交換、情報交換と、にぎやかに、そしてなごやかに、時間は過ぎていきました。

DSCN7610 DSCN7601 DSCN7609 DSCN7605やつがれ徹夜明けで疲れておった。下掲図版は <limArt  活版印刷による本 2008年08月12-24日>の展覧会告知はがきです。
このころから阿部宏史さんのご努力もあって、わが国でもようやく、ロマノ ・ ヘニさんの作品とお名前がひろく知られるようになり、さらに二回にわたる <print gallery  タイポグラフィックノート/ロマノ ・ ヘニ > が開催されましたので、皆さんにもおなじみのかたになりました。

LIMアート展

【 ロマノ ・ ヘニ氏 URL : Romano Hänni  Studio for Design 】  鮮明画像がたくさん掲載されています。 
【 関連情報 : print gallery  タイポグラフィックノート II/ロマノ ・ ヘニ

【展覧会】 花王 にほんのきれいあたりまえ展 新宿私塾23期IMさんの情報

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新宿私塾第23期修了生の I M さん(花王クリエーティブハウス勤務)から、情報提供と、フライヤーを数十枚いただきました。
ご参観をおすすめいたします。
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<第 5 回企業のデザイン展  花王 にほんのきれいのあたりまえ展> は東京藝術大学デザイン科が2005年から隔年で開催している「企業のデザイン展」の第 5 回目となります。
日本の 「きれい」 と、
れに連なる日本の 「あたりまえの生活」 を日本独自の文化としてとらえ、それをささえ続けてきた花王の製品に、デザイン的視点から焦点をあて、未来につながるモノづくりやライフスタイルのヒントをみいだす展覧会です。
また、展覧会と同時に、書籍 『にほんのきれいのあたりまえ』 を出版いたします。

会       期 : 2014年10月4日[土]-10月26日[日]
会       場 : 東京藝術大学 大学美術館 陳列館
開催時間 : 10 : 00-19 : 00 (入館時間は18 : 30まで)
会期中無休 入場無料
主催 ・ 企画 : 東京藝術大学 美術学部 デザイン科、花王株式会社
協       力 :  凸版印刷株式会社
【URL : にほんのきれいのあたりまえ 藝大×花王 】

【新宿私塾】 第25期がスタートしました。

 

25期開始

入塾25期9.30

新宿私塾第25期 2014年09月30日[木] スタートしました。

《 新宿私塾第25期、澄みきった青空のもとでスタートしました 》
あっぱれ日本晴れ、抜けるように碧い空のもと、新宿私塾第25期がスタートしました。
ウェブデザイナーの男性が多かった24期にくらべ、25期はどちらかというと企画立案やグラフィックデザインを職とするかたが多く、男女比も5人と5人でバランスがとれました。
新宿私塾第25期生は、これまでの塾生諸君とおなじように、とても意欲的で、向上心と個性のつよい若者がたくさんあつまりました。

まだせんだっての09月16日[木]に修了したばかりの、活発かつ賑やかだった24期生のぬくもりが、あちこちにのこっているような教場でした。
それでも早速、新宿私塾第25期、第01回目の講座では、カリキュラムの説明につづいて、塾生の皆さんの自己紹介があって、ここに集まった塾生同士が、出身地や年齢も経歴も、職場・学校環境などもさまざまなことに、塾生諸君はあらためて驚いたようです。これが新宿私塾の魅力のひとつでもあります。

すなわちここには、現役の藝術大学・美術大学の学生もいます。もちろんすでに造形者としての職業人も、異分野で活躍する職業人もいます。
それでも造形者、タイポグラファとして、いっそうの向上をめざすという一点において、こころざしをおなじくする仲間であることを確認します。
ですから短い開塾セレモニーのあいだに、次第に緊張がゆるみ、笑い声ももれるようになりました。
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みじかい開塾式のあとは、いきなり、たくさんの資料が机上にならび、パソコン映像を併用しながら 「タイポグラフィをまなぶこととは」 の講義がはじまりました。
「文と字 : 形而上の文と、形而下の字」 「コミュニティと コミュニケーション」……。
一見むずかしそうなテーマも、実例と資料をもとに諄諄ととかれていきました。

新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「知 ・ 技 ・ 美」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。それはまた 「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」 という、つよい自戒をともないます。

新宿私塾第25期は、爽秋の2013年09月30日にスタートし、早春の2015年03月17日に修了します。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《恒例 新宿私塾第25期カリキュラム 表紙デザインの紹介》
プリント 新宿私塾第25期カリキュラム 表紙  (Design : 講師 杉下城司さん)

新宿私塾第25期カリキュラムの表紙はデジタルタイプの<Harmonia sans ハルモニア・サン>です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「長所と短所」 をみつけだして、「長所をいかし、短所を制御する能力」 がとわれます。

──────── 杉下城司さんのコメント
今回の書体は <Harmonia sans ハルモニア・サン> です。
2010年モノタイプ、Jim Wasco ジム・ワスコによるデザインです。
ねじれのあるジオメトリックとうたわれています。これまでのフツーラ、アバンギャルド、DIN などを分析した幾何学的サンセリフとされます。
幾何学的でありながらも、手書きのような微妙なカーブを加味した、動きのあるサンセリフ。このカテゴリーにみられる硬いイメージは払拭されたのではないでしょうか。特にイタリックの展開がよいと感じています。

【著者展覧会】 2015 羽原肅郎 カレンダー展 ― 忘れられない本 : その 1

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2015年版カレンダーでは忘れられない本をご紹介します. 子どもの頃に手にした本もあれば数年前に入手した本も. 本を眺めていると多々思い出すことがあります. 是非ご覧ください.

「 山上の垂訓 」
1950年頃, 広島県福山市の書店で英文の “Sermon on the Mount” を戴く.
その帰り道, 何となく立ち寄った教会で,
日本語の 『 山上の垂訓 』 を戴いた.
まだ, まだ敗戦国日本のくらい感のする時期に,
何か明るい希望を感じたものだ.
しかし, この垂訓をどれだけ守って来ただろうか.
背景はエデンの園に見えた.

会  場 : 東塔堂 | totodo
会  期 : 2014年10月06日[月] - 10月25日[土]
時  間 : 12:00-20:00 [日曜休み]
入  場 : 無 料

◆ 羽 原 肅 郎
1935年, 広島県に生まれる.
桑沢デザイン研究所リビング ・ デザイン科研究クラス卒業.
建築写真家 : 二川幸夫に師事.
美術出版社 ・ 月刊 『デザイン』 誌編集責任者, 東京造形大学助教授, 二玄社出版部部長として 『CG』 誌等の編集に参加.
鹿島出版会 『SD』 誌デザインエディター, JIDA事務局長を歴任.
明星大学 造形芸術学部 造形芸術科 教授.
武蔵野美術大学, 筑波大学, 東京YMCAデザイン研究所, 多摩美術大学等の非常勤講師を務めた.
著書に 『構造の芸術』, 『本へ!』(朗文堂) 等がある.
『世界デザイン史』等にも執筆.
コンクリート・ポエトリーの制作も行っている.

【 詳細 : 東塔堂 | totodo 2015 羽原肅郎 カレンダー展 忘れられない本:その1 】
【 詳細 朗文堂ブックコスミイク 『本へ!』

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『本へ!』

羽原 肅郎 著
朗文堂刊

A5 変形判  50 ページ
経本折り製本
スリップケース入り
日英2ヶ国表記
ISBN4-947613-79
定価 : 本体3,000 円+税

【著者講演会】 鈴木 篤氏  『わたくしは日本国憲法です。』

生活者ネット講演チラシ鈴 木  篤 先生  出版記念講演
『 わたくしは日本国憲法です。』

◯ と     き : 2014年10月11日[土] 18:30―20:00
◯ と こ ろ : 立川市女性総合センターアイム  東京都立川市曙町2-36-2
◯ 資料代 : 1,500円 (著書代金込み)
◯ 主  催 : 東京 ・ 生活者ネットワーク  TEL : 03-3200-9189 FAX : 03-3200-9274

【 図書詳細 : 朗文堂ブックコスミイク 『わたくしは日本国憲法です。』

Viva la 活版ーすばらしき活版 2014年 <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>-Report 01 開催のお知らせ

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Viva la 活版 ―― すばらしき活版
いよいよ 開催が迫りました ― 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月・祝] 3日間
重要記念物 木村嘉平活字 特別展示 ・ 講演会 ・ ギャラリートークをはじめ
見逃せない大型企画がどんどん進行中です。
詳細情報は <朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部 ニュース> にてご紹介します。
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【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO
【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月・祝] 3日間
【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室
鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

尚古集成館 http://www.shuseikan.jp/  仙巌園  http://www.senganen.jp/
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部  http://robundo.com/adana-press-club/       

※ 会期中は同敷地内の「尚古集成館別館 展示室」においても、重要文化財「木村嘉平による鋳造活字と関連資料」の特別企画展示をご覧になれます。
※ 入館には隣接している仙巌園 センガンエン/尚古集成館 ショウコシュウセイカン との共通入館料(大人1,000円、小・中学生500円)が必要となります。

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<GOANDO ごあんど-は、薩摩ことばで「ございます」、「ございますぞ」の意です>

写真 : アダナ・プレス倶楽部 鹿児島支部広報部長/六花窯 横山 博
タイトルデザイン : アダナ・プレス倶楽部会員/バッカス 松尾

【Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO-開催にあたって】

朗文堂/アダナ・プレス倶楽部では、手動式小型活版印刷機 Adana-21J  および 手動式小型活版印刷機 Salama-21A を中核としながら、活版印刷の今日的な意義と、活字組版の実践を中心とした、その魅力の奥深さの普及をつうじて、身体性をともなった造形活動を重視し、ものづくりの純粋な歓びの喚起を提唱してまいりました。

活版印刷の今日的な意義と、その魅力の奥深さを追求するためには、活版印刷術の技術の獲得と、知識の修得はもちろんのこと、「ものづくり」と真剣に向き合う姿勢と環境も重要です。
その活動の第一段階として2008-2012年の五年間、例年五月の連休に、都合四回にわたって< 活版凸凹フェスタ >を開催してまいりました(2011年は東日本大震災のため中止)。

また昨年からは、活版関連イベント開催が盛んになった首都圏をいったんはなれ、多くのアダナ・プレス倶楽部会員が存在している地方からの振興をめざすあらたな段階として、<Viva la 活版-すばらしき活版>の普及活動にはいりました。
その第一弾として、昨2013年は07月の三連休に、北海道の美唄ビバイ市にある野外彫刻庭園「アルテ ピアッツァ 美唄」において、< Viva la 活版 Viva 美唄 >を開催いたしました。
【Youtube : Viva la 活版  Viva 美唄

 ことしは、重要文化財「木村嘉平の活字関連資料」を所蔵し、活版印刷術をはじめ、近代産業の揺らんの地となり、ふるい歴史と文化を有する、鹿児島市 「尚古集成館本館(重要文化財)展示室」において、11月の三連休に< Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO >を開催いたします。
イベント名称の一部となった「GOANDO -ごあんど」は、薩摩ことばで「ございます」、「ございますぞ」という意味です。
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「尚古集成館 しょうこしゅうせいかん」は、ふるくは歴代の鹿児島薩摩藩主:島津家の別邸であった景勝地「仙巌園 せんがんえん」に隣接して、幕末の薩摩藩主・島津斉彬ナリアキラによって一連の近代工場群のひとつの「機械工場」として建造されました。
島津斉彬は西欧諸国のアジア進出に対応して近代産業の育成を進め、富国強兵を真っ先に実践しました。それらの事業の中心となったのが、磯(錦江湾の海岸べり)に建てられた反射炉、機械工場などの工場群です。
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 「尚古集成館」外観(2013年06月早朝 大石 薫撮影)
隣接の仙巌園と、桜島、錦江湾の景観は、下記の画像集でお楽しみください。

その地に1865年(慶応元)に竣工した石造りの「機械工場」は、その後重要文化財に指定され、現在内部は島津家の歴史・文化と、集成館事業を語り継ぐ博物館「尚古集成館」として親しまれています。
その「尚古集成館」の一隅の展示室を<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の会場とします。
また同館に隣接する「尚古集成館別館」は、これも重要文化財である「木村嘉平の活字関連資料」を所蔵し、近代活字版印刷術をはじめとする近代産業の揺らんの地でもありました。
このような歴史と文化を有する、鹿児島県都、鹿児島市にある「名勝 仙巌園 尚古集成館本館」において、11月初旬の三連休に<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>を開催いたします。

会場の前面におおきくひろがる紺碧の海/錦江湾と、火の精霊サラマンダーさながら、天たかく火焔を噴きあげる活火山「桜島」の雄大な景観に見守られての<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の開催は、造形者の皆さまの創作意欲をかきたて、さらなる創作活動のための活力をあたえてくれることでしょう。

会場の<仙巌園/尚古集成館>は、鹿児島市中央部からは車で15-20分ほどですし、鹿児島市内各所からのバスが頻繁に運行されています。
鹿児島空港からは高速道利用の車か、市内までのバスで40分ほどです。
アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまには、アダナ・プレス倶楽部の会報誌「夏号」にて詳細をお知らせの予定です。その後も、アダナ・プレス倶楽部、朗文堂双方のWebSiteでも、随時情報を公開してまいります。

<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の開催期間の、11月1日[土], 2日[日], 3日[月・祝]は、爽秋のもっともよい行楽のときでもあります。
おりしも仙巌園では「菊まつり」が予定され、また鹿児島市内では南九州最大の祭とされる「おはら祭」の開催時期とも重なっています。
アダナ・プレス倶楽部の会員の皆さま、ならびに全国の活版印刷愛好家の皆さま、ことしの秋は、歴史と情熱の地、薩摩に大集合でごあんど ! !
【リンク : 名勝 仙巌園(磯庭園) 】 【リンク : 尚古集成館 】 【リンク : 仙巌園と桜島 画像集 】

<参考資料:前回の Viva la 活版 Viva 美唄の映像記録> ────────────
◎ Viva la 活版 Viva 美唄  14:40

Viva la 活版-すばらしき活版。5 年間 4 回にわたり開催された <活版凸凹フェスタ> にかえて、2013年07月北海道美唄市 アルテ ・ ピアッツア美唄で開催された活版イベントの記録。
【関連URL : 活版アラカルト  Viva la 活版 Viva 美唄 レポート01-12

【著者講演会】 『平野富二伝』著者:古谷昌二氏の講演会

平野表紙uu_MG_0566uu《 終了いたしました。質疑応答も活発な、熱のこもった講演会でした 》
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明治産業近代化のパイオニア/平野富二(1846-92)は、活字製造 ・ 印刷機器製造 ・ 造船事業 ・ 機械製造事業ばかりでなく、じつにさまざまな事業をおこしました。

そのひとつにフランスの ドコビール社 (Decauville) で製造された <ドコビール式軽便鉄軌> があります。平野富二は1882年(明治15)に、このシステムの日本における一手販売権を取得していました。
これは いわば軽便鉄道ともいえますが、以下のような当時の工事環境と身体性に配慮されたものでした。

  1. 強靱な鋼鉄製軽量レール(高さ 40mm)を組み立てる。
  2. 人の手で運搬できる、長さ ・ 重量単位でユニット化されている。
  3. 工事現場の仮設の線路として最適。
  4. 直線線路 ・ 曲線線路 ・ 分離線路 ・ 方向転換装置があった。
  5. 荷物運搬車、客車、蒸気機関車を用意していた。

ところがこのシステムの販売権に買い手がみつからず、平野富二はみずから <東京平野土木組> をおこし、江戸川と利根川を連絡する <ドコビール式軽便鉄道> などさまざまな事業をおこしましたが、46歳をもって急逝したためにほとんどが未完成におわりました。
それでもいまなお鉄道ファンのあいだで人気のある <OOIGAWA> <YAIZU> がこの系譜に属しますし、平野富二が描いた壮大な夢が、この <ドコビール式軽便鉄軌> に託されていました。

プリント 02古谷  講演資料 : 平野富二とドコビール軽便鉄軌事業の一部

『 平野富二伝 考察と補遺 』 (古谷昌二 2013年11月22日 朗文堂) の編著者、古谷昌二氏が、母校 早稲田大学 理工学部に招かれての講演会が開催されます。
有意の皆さまにご案内いたします。

【 図書詳細朗文堂ブックコスミイク 『平野富二伝 考察と補遺』
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第 34 回  土木の文化財を考える会
 
     話題1  ゲストのお話 古谷昌二氏(平野富二研究者、IHI  OB)
                  題目 <平野富二と ドコビール軽便鉄軌事業>
     話題2  高橋 裕会長(東京大学名誉教授)
           題目 <私の著書から その10 地球の水が危ない/河と国土の危機>
日 時 : 2014年09月27日[日] 13:00-16:00
場 所 : 早稲田大学 西早稲田キャンパス 52号館101教室
      新宿区大久保3-4-1 東京メトロ 副都心線 西早稲田駅 3番出口直結
会 費 : 1,000円(早稲田大学学生は無料。予約不要)
連 絡 : 早稲田大学 理工学部 社会環境工学科 佐々木 葉氏 yoh@waseda.jp
早稲田大学西早稲田キャンパス案内図 ]

東京国立博物館・書道博物館 連携企画<趙之謙の書画と北魏の書> 終了しました。

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東京国立博物館・書道博物館 連携企画
── 悲盦没後130年 ──

趙之謙の書画と北魏の書

【詳細:東京国立博物館  http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=623
【詳細:書道博物館     http://www.taitocity.net/taito/shodou/index.html

特別展『趙之謙の書画と北魏時代の書』―悲盦(ひあん)没後130年―が
09月28日[日]をもって
終了いたしました。すばらしい展覧会でしたね。

本2014年は中国清朝後期のひと、趙之謙(ちょう-しけん 1829-84)の没後130年にあたります。
趙之謙は会稽(浙江省紹興)の裕福な商家にうまれましたが、十代のころから家産がかたむいて貧困を余儀なくされました。それでも趙之謙は書画や篆刻で生計を立てながら勉学にはげみ、やがて結婚しました。妻は苦しい家計をやりくりし、なんとか幸せな家庭を築くかにみえました。

ところがこのころから、江西省に興ったキリスト教系の宗教結社による「太平天国の乱」が会稽にも波及し、紹興の自宅は焼失し、妻子も争乱の犠牲となりました。
家と家族をもろともに失った絶望の果てに、趙之謙はみずからの号を「悲盦 ヒアン ≒ 悲庵」とあらためました。ときに趙之謙34歳のときのことでした。

こののち趙之謙は趙家の再興をめざして科挙(高級官吏登用試験)に挑みました。挑戦すること再再にわたりましたが、ついに科挙及第の夢を果たせずにおわりました。
それでも北京での滞在中に数多くの金石キンセキ資料に接し、その研究に没頭しました。
なかでも北魏(鮮卑族王朝、398-556)の書に心酔して、のちに「北魏の書」と呼ばれるあたらしい書の表現を確立しました。

北魏の書に触発され、雄偉きわまりない書風を創出した趙之謙は、碑学派の中心的な人物として活躍し、清朝後期の碑学派は全盛期をむかえました。
この碑学派をおもくみる風潮は明治の日本の書壇にも継承され、趙之謙の独特な作風に影響をうけた書芸家は少なくありません。

いっぽう趙之謙はその後も科挙に挑戦していましたが、ついに高級官僚の途を断念して、44歳の時地方官僚として江西省に赴任し、政務に奔走しました。しかし積年の過労がたたり、数えて56歳でその生涯をとじました。
[書道博物館のフライヤーよりご紹介]

<西湖のほとりにある趙之謙を紀念する半隠亭と、復元された墓址> ──────────
中国浙江省杭州市
の西湖をめぐる堤のひとつに楊公堤がある。
楊公堤は明の正徳03年(1508)当時の杭州知事:楊孟瑛が、
西湖を浚渫した際にでた湖底の泥をもちいて築いたとされる。
2003年に大改修がなされて、並木の美しい散策路をそなえた二車線の道路になった。全長は3,228メートル。

趙之謙は赴任先の江西省で没したとされるが、墓地はこの西湖のほとり、丁家山山麓に設けられていたとされる。
小社スタッフが、趙之謙の書画と篆刻が好きだったために、2011年の中秋に西湖の趙之謙の墓地をたずねた。その折りの記録を紹介したい。

DSCN8047 DSCN8049 DSCN8050 DSCN8056 DSCN8055 DSCN8062DSCN8060杭州西湖の観光地図をみるなら、楊公堤の「三台雲水」のちかくであるが、多くの観光案内図にはこの半隠亭と趙之謙墓地の所在地は触れられていない。
丁家山とは、やまというより、所詮堤のなかのわずかな高台であり、道路の改修前には訪れることも困難な場所であったという。そのためにいつの間にか墓所は毀損されて、その正確な位置はわからなくなっていた。

それでも趙之謙の遺徳をしのぶひとがおおく、かつて墓地があったと伝承される高台に、あずまや風の「半隠亭」がもうけられ、そこからの西湖の眺望はすばらしい。
墓地は道路をはさんで斜め前方に簡素に再建されている。
碑学派の書芸家や篆刻家の一大拠点、杭州西湖にはふさわしい眺望である。
【URL:百度百科 趙之謙画像集 百度百科 趙之謙

<西湖余談> ────────
天下の名勝として知られる西湖には、北宋の詩人:蘇東坡ソトウバが築造したとされる「蘇堤」をはじめ、いくつかの人工堤防がある。
もっとも著名なのは東の断橋から錦帯橋を通って、西の平湖秋月まで、長さ1kmにわたって西湖を東西に分断する形で造られた堤防「白堤」であろう。

この堤は、当初は「白沙堤」と呼ばれ、宋の時代には「孤山路」とも呼ばれた。
堤防の上には外側(湖面側)
に桃、内側(湖岸側)に柳が植えられ、春になると桃の花の薄紅色と、柳の新緑とのコントラストが美しく、夏のかおりたつ蓮の花とともに、白堤を代表する景観として知られている。

中唐代の大詩人・白居易ハク-キョイ(あざな:楽天ラクテン 772-846)が杭州の刺史(長官)であった時、西湖の開拓と大規模な水利工事をおこしてして民に恩恵を与えたことから、後世のひとがその遺徳を忍んで、いつのころからか「白堤」と呼ばれるようになったという。
閑静な楊公堤とはことなり、「白堤」は四季をとわずいつもひとであふれている。

ついでながら……、杭州は人口880万の大都市でもあり、観光地の周辺は混雑のためもあってタクシーは不足がちである。
もし楊公堤の<趙之謙墓地>をたずねるのなら、わかいひとは湖畔の随所にある「有料レンタサイクル」を利用されるか、タクシーでいくなら現場で待機していてもらったほうが安心である。
いずれにしても案内板はすくなく、注意深くみていないと見落として通りすぎてしまうような景観である。

【 関連情報 : 活版 à la carte 十五夜のお月さま――月に叢雲ムラクモ、花に風といいますね。月餅と最中、Flea Market 蚤の市 】
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『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念の集い 終了のご報告

 

出版記念のつどい

【イベント紹介】
殺さないで! 生かそう日本国憲法
『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい

主   催
殺さないで!生かそう 日本国憲法 『わたくしは日本国憲法です。』
出版記念のつどい 事務局

上記イベントが2014年09月06日、主催/殺さないで! 生かそう 日本国憲法 『わたくしは日本国憲法です。』出版記念のつどい 事務局、会場/江戸川区グリーンパレス 5 階 孔雀の間で、120余名のご来場者をお迎えして盛況裡に終了いたしました。

詳細報告は、ステージを容量のおおきな <タイポグラフィ ・ ブログロール 花筏> と、画像がスライドショーでお楽しみいただける <アダナ ・ プレス倶楽部 活版アラカルト> の双方に、順次掲載いたします。
顔写真鈴木篤氏 小<著者紹介> ────────────────────────
鈴木 篤 すずき あつし
1946年01月02日     山梨県石和町で出生。
1964年            長野県立長野高校卒業
1968年            東京大学法学部卒業
1970年            弁護士登録
1974年            江戸川法律事務所開設

地域の平和運動、組合運動などと連携しつつ、市民のための事務所つくりを進めて現在にいたる。「江戸川憲法読む会」 に拠り学習会や講演会を重ねて、憲法問題への関心を市民に広げる活動を続け、原発問題では 「さようなら原発江戸川連絡会」 を結成して、原発に反対する地域の諸団体の連携強化に努めている。

この間、子どもを事故から防ぎ命と健康を守る会弁護団、出稼ぎ者 ・ 建設労働者労災弁護団、医療問題弁護団、患者の権利宣言運動、血友病 HIV 感染被害救済訴訟弁護団などに参加。
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【イベント紹介】
殺さないで! 生かそう日本国憲法
『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい

◎ 主   催 : 殺さないで!生かそう 日本国憲法 『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい 事務局
◎ 日   時 : 2014年09月06日[土] 午後01時-03時
◎ 場   所 : グリーンパレス 5 階 孔雀の間
〒132-0031  東京都江戸川区松島1丁目38-1
◎ 呼びかけ人(50音順/敬称略)
伊藤定夫(江戸川区職員労働組合委員長)/大野一夫(東洋大学・ 武蔵大学講師)/岡田隆法(泉福寺住職)/近藤芳和(小岩九条の会)/佐々木幸孝(弁護士)/楠田正治(世代を結ぶ平和の像の会代表幹事)/須能信一(葛飾区職員労働組合委員長)/高橋治巳(元江戸川区労働組合協議会議長)/平野敏夫(ひらの亀戸ひまわり診療所医師)/藤居阿紀子(NPO法人ほっとコミュニティえどがわ事務局長)/前田哲男(ジャーナリスト・軍事評論家)/村上達也(前東海村村長)/山崎 弘(江戸川元気にふれ愛う会事務局長)
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私たちの仲間であり 友人の弁護士、鈴木 篤さんが 『わたくしは日本国憲法です。』(朗文堂 2014年07月26日)と題する一冊の本を緊急上梓されました。 この本は、これまで江戸川区・葛飾区などの東京下町を中心に、民主主義と平和を守るためにともに闘ってきた多くの仲間が、安倍首相の暴走に対して、今抱いている「黙ってはいられない」という思いを、憲法自らが国民に向かって語る形をとって書かれたものです。

その意味で、この本は、命を守り、平和を守り、民主主義を守り、地域で人権を守り、権利を守り、生活を守って一緒に運動を進めてきた市民の闘いの中からうまれたといえます。 特定秘密保護法、集団的自衛権行使容認など、次々と憲法を踏みつけにしている安倍政権の暴走を何としても食い止め、平和 ・ 人権 ・ 民主の日本国憲法を葬らせてはいけないという私たちの声が、この本の出版という形を取って表現されました。

ですからこの本の出版は、鈴木 篤さん個人によるものではなく、私たちみんなの力と、運動の蓄積が結実したものということができます。 ご案内する <殺さないで!生かそう 日本国憲法 『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい>は、この本の出版を記念して、私たち 鈴木 篤さんの仲間や友人が企画し主催するものです。

『わたくしは日本国憲法です。』の中でも触れられているように、安倍首相の暴走を許している背景には、残念ながら国民の多くが、こうした問題について 「わからない」 「関心がない」 といっている実情があります。 私たちは、そうした 「わからない」 「関心が無い」 という人々にこそ、この本を手にとっていただき、今なにが起きているのかを真剣に考えていただければと考えています。 そうした人が一人でも増えていくことが、日本国憲法を葬り去ろうとする動きを食い止め、平和 ・ 人権 ・ 民主主義を守っていく力になっていくと私たちは考えています。

★連絡先
江戸川法律事務所 
<殺さないで!生かそう 日本国憲法 『わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい>事務局
124-0024 東京都葛飾区新小岩1-22-10 トーアファンシービル403
TEL  03-3653-7643   FAX  03-3653-7606
プリント【 図書詳細情報 : 『わたくしは日本国憲法です。』
【 関連情報 : 弁護士鈴木 篤のつれづれ語り 著者08月27日 新規開設ブログ 】
【 花筏: お知らせ ブログ新開設 <弁護士鈴木篤のつれづれ語り> 】
【 関連情報 : 梟フクロウ通信~ホンの戯言  by saheizi-inokori  著者実兄 】
【 関連情報 : 噺の話 小言幸兵衛 居残り会会員 】

【新刊紹介】 『わたくしは日本国憲法です。』 鈴 木 篤 著

プリント
 わたくしは日本国憲法です。

著  者 : 鈴 木  篤  すずき あつし
発  行 : 2014年07月26日 
定  価 : 本体 1,200 円+税(四六判 ソフトカバー 190ページ)
      ISBN978-4-947613-90-5 C0036
おちかくの有力書店、オンライン・ブックショップでお求めください。
直送は送料別途請求にてたまわります。
朗文堂 営業部 : 160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
            Telephone 03-3352-5070
             Facsimile   03-3352-5160
                              http: //www.ops.dti.ne.jp/~robundo
             E-mail :  robundo@ops.dti.ne.jp

チラシ チラシ

《ご希望のかたに上掲の本書フライヤーを差し上げます。ご遠慮なくお申し出ください》
上掲図はダブルクリックすると拡大画面でご覧いただけます。

<著者紹介> ────────────────────────
鈴木 篤 すずき あつし
1946年01月02日 山梨県石和町で出生。
1964年        長野県立長野高校卒業
1968年        東京大学法学部卒業
1970年        弁護士登録
1974年        江戸川法律事務所開設

地域の平和運動、組合運動などと連携しつつ、市民のための事務所つくりを進めて現在にいたる。「江戸川憲法読む会」に拠り学習会や講演会を重ねて、憲法問題への関心を市民に広げる活動を続け、原発問題では「さようなら原発江戸川連絡会」を結成して、原発に反対する地域の諸団体の連携強化に努めている。

この間、子どもを事故から防ぎ命と健康を守る会弁護団、出稼ぎ者・建設労働者労災弁護団、医療問題弁護団、患者の権利宣言運動、血友病 HIV 感染被害救済訴訟弁護団などに参加。

 <本書の主要内容  目 次より> ────────────────────────
◯ わたくしは日本国憲法です
◯ 押しつけ憲法
◯ 多数決は民主主義の原則?
◯ 小選挙区制について
◯ 民主主義……個人の尊厳と基本的人権
◯ 再び多数決原理について
◯ 教育の重要性
◯ 思想教育
◯ ヘイト・スピーチ、極右・ネトウヨについて
◯ もう一度「押しつけ憲法」について
◯ 民主主義政党の不在
◯ わたくしの「前文」
◯ 集団的自衛権
◯ 国民自身の中にある民主主義的で無いものについて
◯ 本音と建て前
◯ 地方自治の本旨と道州制、あるいは大阪府・市一体化構想
◯ 特定秘密保護法
◯ 護憲派はオオカミ少年なのか
◯ 生活保護法の改悪
◯ 最後に……
◯ 参考資料 日本国憲法全文

<本書 『はじめに』 より> ──────────────────── 
特定秘密保護法や、集団的自衛権など、憲法を泥足で踏みにじるような、こんな乱暴なことがまかり通り、まかり通ろうとしていることへの焦りに似たおもいに突き動かされて、この本を書いた。

そのためもあって、書き終わって読み返してみると、こんな狼藉者を野放しにしていることへのいらだちからか、いささか国民の中の民主主義の力にたいして、悲観的な、あるいは批判的なトーンが強調されすぎているという反省がある。

現実には戦後の六八年間、この国に民主主義や民主主義を守り育てようとするひとびとがいなかったわけでは決して無い。
それどころか、戦後の歴史は、民主主義を踏みにじろうとする勢力と、平和と民主主義と基本的人権を守ろうとする勢力との闘いであったといっても過言ではない。

そして、憲法をないがしろにしようとする勢力が政権を握り続けてきたにもかかわらず、そうした多くの先達による、粘りつよくて勇敢な闘いがあったからこそ、平和が守られ、根本のところで民主主義と基本的人権が守られてきたことは紛れもない事実なのだ。

そうした力は、いまも特定秘密保護法成立を阻止しようとして、官邸や国会前に集まったひとびとや、日に日に強くなっている、集団的自衛権行使容認に反対する国民各層の声としてあらわれている。

しかしそうした悲鳴にも似た反対の声にも関わらず、安倍政権は、国民はおろか国会をも無視して、ついに集団的自衛権の行使容認を閣議決定という形で押し通してしまった。
それを許してしまったことの背後にあるのは、「ながいものにまかれ」、「みんなが望んだからわたしもと成り行きに身を任せ」、「どこからどうしてこうなったのかには責任を負わず、それを追求しようともしない」という、いわゆる「無関心層」の存在ではないのか。

一個人に過ぎない者が憲法に成り代わって、憲法を一人称とするこのような本を発行することについては、「僭越だ」とか、「おこがましい」等の批判も多々あることだろうが、それはほかでもない、そうしたひとびとに、憲法自身が語りかけるという形を取りたかったからである。

憲法は、憲法に関心を持たないあなたにとっても、かけがえのない味方なのだ、それを失うことは、あなたにとって取り返しがつかないことだということを、なんとしてもわかってほしいというおもいからこのような文体を採用したのだ。

安倍政権の暴走を止めようとしている国民各層の運動が、ひとつに大きく結集し、さらに裾野を広げていく上で、この本がいささかなりとも役割を果たすことができれば、それに過ぎる幸せは無い。

ギャラリーバー カジマの オーナー加島牧史、 WebSiteを開設する。

 

 ギャラリー バー カジマ 20140905192304067_0001比較的高齢者 モトイ 人生経験豊富なふたりが、最近あいついでパソコンメールを開始し、みずからの手で WebSite、ブログロール、短文ブログサイトなどのソーシャルメディアを開設した。
そのことを<タイポグラフィブルグロール 花筏>に、冷やかし モトイ こころからの応援の意をこめて紹介したところ、意外におおきな反響があっておどろいた。
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すなわち、すこしくらい年をかさねても、発表にたるコンテンツとテキストが十分にあるひとにとっては、ウェブデザイナーと称する、IT 技術者に依頼して製作された、小綺麗ながらも複雑すぎる「ホームページ」には、いいつくせないもどかしさがあり、なによりも自己表現の場としては不適切 乃至 物足りない場になっているということであろうか。
これはメディア産業の末流に居住している小社にとってもおおきな問題ではある。

これは、WebSite という、あまりに巨大化し、とらえどころが無く、関わりかたがさまざまにあるニューメディアに、年長者対応というあたらしいニーズが発生し、また、ソーシャルメディアの名のもとに、想定外だったかも知れないが、比較的デジタル情報にうとい年長者でも対応ができる、軽便なインターアクティブの場ができたことのあらわれでもあるのだろう。
ともかくこのふたりとも、自作のメディアの開設以来、水を得た魚のように、いきいきと、豊富なテキストの発表がつづいている。

とうぜんながら IT スキルが低いために、画面構成やデジタル処理に齟齬や瑕疵も見られないではないし、タイポグラフィカル ・ エラーにいたっては無数にみられる。
それでもこれらのブログの更新を楽しみにし、閲覧している多くの読者がいる現実がある。

【 URL : 一枚の絵はがき/Gallery Bar Kajima と オーナー 加島牧史のWebSite開設 】
【 URL : 【お知らせ】 ブログ新開設 <弁護士鈴木篤のつれづれ語り> 】

hanaikada_colorhttp://gbkajima.jimdo.com/

<ギャラリー バー カジマ> は銀座コリドー街の一画にある。
Gallery Bar Kajima  ギャラリーバーカジマ
東京都中央区銀座7-2-20 山城ビル2 階
営業時間 14 : 00-24 : 00 (日曜 ・ 祝日休業)
TEL : 03-3574-8720

白い色への憧れはいつの時代にもある。
白磁で有名な韓国の磁器に感動したことがある。大阪で名高い安宅コレクションを観たときだった。
こんなにも清廉な白さと、まるで浮いているかのような物体を観たのは初めてだった。
その背景には儒教精神の聖なるものへの憧れがあった。

近ごろ女性の陶芸作家の活躍が目立つようになった。電気窯の普及と共に手軽に窯場をもてるようになったからだろうか。
白さへの憧れにモダンな感性が加わり、より自由な表現となって現れてきた。
これほど女性陶芸家が輩出された時代はなく、まったく新しい現象だ。
この動きがどうなって行くのか興味深い。

そもそもアフリカでは、古代から器を作るのは女性の仕事だったといった本を読んだことがある。
縄文土器のあの曲線は、女性性を強く表現しているようにも思える。
日本でも古代、焼き物を作っていたのは女性なのだろうか。

ふと遠い昔を想像してみたくなる。( 加 島 ) ―― 改行/段落設定はやつがれによる。

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ところで、08月04日[木]、ギャラリーバー カジマから電子メールが届いた。内容はいつもは郵送の絵はがきによるギャラリーの次回展の案内で、
件名 : <榎本悦子 櫻木綾子 白磁器展  9/8―27 GalleryBar Kajima> とあった。
ついにギャラリーバー カジマのイベント告知も電子メールになったのか……、とおもいながらも削除はせず、メールとしては長文のオーナー加島牧史のテキストを読んだ。しかしいつもとちがって、すんなりとは頭に入らなかった。

翌日、08月05日[金]、ギャラリーバー カジマからいつものように絵はがきが届いた。
前日のメールと同一内容だったが、なにかホッとしたし、やはり馴れもあるのだろうが、すんなりと読めた。難しいものである。
宛名面をみたら、延期になっていたライブショーの告知がちいさくあった。

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9月11日[木] 19:30 start  【LIVE】 M.C ¥1,500 要予約
能管 : 松田 弘之   トンバク ・ フレームドラム ・ 唄 : 蔡 怜雄
「古事記神代の巻を踊る」
ダンス : 斎藤直子、加藤由美子、武沢昌子、柳井真弓、加島牧史
(詳細はサイトをご覧ください) Web&Blog  gbkajima.jimdo.com
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さほど広いとはいえないギャラリーバー カジマの店内、まして奥のギャラリーでは陶芸展も開催中だというのに、荘厳な舞踏劇であろう 「古事記神代の巻を踊る」 のライブショーをオーナー加島は決行するらしい。
よくみれば、ダンスのメンバーの末尾に、なんと、まぁ、オーナー加島の名前まであった。
オーナー加島、いっときではあろうがカウンターをぬけだし、ダンスに狂奔 モトイ 幽玄な舞踏の世界に没入するらしい。
ひろい日本、さまざまなひとがいるものである。
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そしてやつがれ、明日は小社刊 <『 わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい> がある。
主催は「殺さないで!生かそう 日本国憲法 『 わたくしは日本国憲法です。』 出版記念のつどい 事務局」である。
『 わたくしは日本国憲法です。』 の著者:鈴木 篤氏も、つい最近、ブログロールと、短文ブログを開設した。
かれもまた、多忙な弁護士業務とあわせ、憲法改悪阻止に寝食をわすれて必死な奇妙人である。それがブログロールにあふれるから、勢いがある。
【 URL : 【お知らせ】 ブログ新開設 <弁護士鈴木篤のつれづれ語り> 】

鈴木 篤氏は、オーナー加島牧史氏より10数歳年嵩ということもあって、こちらのブログのサイトはいささか難航気味ではあるが、閲覧者数はとてつもなく多いことにおどろく。
明日はどんな会になるのか、報告を楽しみにしていただきたい。

【新宿私塾】 第25期生募集の状況&ピアッツァ・シンジュク コーナー誕生。

25期募集修了《新宿私塾第25期 すでに事前ご予約者が定員を上まわっています》
ようやく猛暑がおさまったせいでしょうか。ここのところ新宿私塾入塾ご希望のかたからのお問い合わせがつづいております。
現在開講中の新宿私塾第24期は最終版をむかえ、2014年09月16日に終了予定です。
つづいて新宿私塾第25期が09月30日から開講予定ですが、すでに一般公募に先だって、事前ご予約者が定員を上まわる状況にございます。

というわけで、新宿私塾への入塾をこころ待ちにされていた皆さまには申しわけありませんが、今秋開講の「新宿私塾第25期」は、事前申し込み者以外の入塾はとても困難な状況になっております。

今後とも、新宿私塾第26期(2015年04月開講予定)、第27期(2015年09月開講予定)への入塾をご考慮の皆さまは、できるだけ早く、 「朗文堂 robundo@ops.dti.ne.jp 担当 : 鈴木 孝」 宛にご一報をいただき、事前相談、事前見学、事前予約をいただければ、一般公募に先だって、お申し込み先着順に入塾のご意思を再確認させていただき、キャンセル待ちのかたから優先して入塾していただきます。
勝手を申すようで恐縮ですが、この段ご了承たまわりたくお願いいたします。

PIAZZA《新宿私塾塾生と新宿私塾修了生のひろば-ピアッツァ・シンジュク コーナー誕生》
朗文堂には、新宿私塾、活版カレッジのふたつのちいさな教育機関があります。
新宿私塾の定員は10名ですが、すでに200数十名の修了生をかぞえます。
活版カレッジは定員04名ですが、修了期間が90日ほどと短いために、こちらも60余名の修了生をかぞえます。
またこのうち、新宿私塾と活版カレッジの双方を受講されたかたも相当数にのぼります。

SNS メディア全盛の現代ですし、朗文堂では各種のイベントを開催していますので、修了生のあいだでも 「新宿私塾 ◯◯ 期会」 などの交流はさかんのようです。
とりわけ活版カレッジには<アッパークラス>があって、終了後もほぼ毎月一回の定例会をもってあつまり、技術の向上や情報交換がさかんです。
そこで24期、200余名という多数を数えるにいたった新宿私塾の交流の場として、SNS メディアだけでは包摂しにくい、気軽な<ピアッツア-ひろば>として、<ピアッツァ・シンジュク>が誕生しました。

入り口は朗文堂ホームページに専用コーナー<ピアッツァ・シンジュク>を設けてあります。
当分の間投稿は新宿私塾宛にご連絡いただきます。管理人は新宿私塾修了生の 神村 誠 さん、北 美和子さんが担われています。
ピアッツァ・シンジュク>は、新宿私塾修了生だけでなく、ひろくタイポグラフィに関心のある皆さんのご訪問を歓迎するとともに、修了生の皆さんの積極的な投稿を期待いたします。

朗文堂 アダナ・プレス倶楽部提供の動画 YouTube ご紹介

──────────── <新公開>
タイポグラフィ講演会 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会
講  師 : 林 昆 範 リン・クンファン
日  時 : 2014年07月02日[水]
『中国の古典書物』刊行記念講演会の筆書実演編をご紹介いたします。16:25

「東洋」を篆書・隷書・楷書・草書で書き分けています。また右起こし縦組みの中国古典­書物の基本原型となった竹簡による「簡冊」に、著名な唐詩「人面桃花」を隷書で書き上­げました。
【関連URL : http://www.robundo.com/robundo/blog/

◎ Viva la 活版 Viva 美唄  新編集 14:39

Viva la 活版-すばらしき活版。5年間4回にわたり開催された<活版凸凹フェスタ>にかえて、2013年07月北海道美唄市アルテ・ピアッツア美唄で開催された活版イベントの記録。
【関連URL : Viva la 活版 Viva 美唄 レポート01-12 活版アラカルト

◎ 卓上式小型活版印刷機 Adana-21J  の基本操作   3 : 41

朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の企画・設計・製造・販売による、卓上式小型活版印刷機 Adana-21J は2008年-2014年03月まで販売され現在は後継機 Salama-21A となった。
【関連URL :  新機種登場 !!  アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A 】

◎ 理想社 四六全判大型活版印刷機の稼働の勇姿 2 : 52

創業大正10年。本格書籍印刷をもっぱらとする理想社。その歴史の大半は活版印刷によって刻まれた。残念ながらこの大型機は2009年に稼動をとめ、オフセット印刷に移行した。
【関連URL : タイポグラフィ あのねのね*020 花筏 】

◎ 長瀬欄罫製作所 日本語モノタイプ & インテル鋳造機の稼動の記録 3 : 41

 小池製作所製造/ KMT自動活字鋳植機、金属インテル鋳造機などの記録。現在ではなかなか見ることができない。長瀬欄罫製作所は2011年12月30日をもって廃業した。
【関連URL : タイポグラファ群像*005 長瀬欄罫製作所/小池製作所を記録する 花筏 】

◎ 活字自家鋳造+書籍印刷所 豊文社の記録  7 : 31

東京都内で現在も稼動している数少ない書籍活版印刷所。同社は KMT自動活字鋳植機による活字のほかに、元社員が号数活字系を自家鋳造している。現状は定期印刷物で工場は手いっぱいだとされる。
【関連URL : 活版凸凹フェスタ*レポート13 アダナ・プレス倶楽部ニュース】

◎ Étude pour un caractère : Le Grandjean  3 : 52
http://youtu.be/N34ykGGIf3I
フランス国王ルイ14世の命により製作された「王のローマン体  Romain du Roi 」の銅版彫刻図版のリプリント。フィリップ・グランジャン(Philip­pe Grandjean)が活字父型を彫刻した。 寸法:46.5cm X 57.5cm 手すき紙に銅版印刷、活字版印刷 フランス国立印刷局刊行

【関連URL : フランス国立印刷所 王のローマン体 ローマン・ドゥ・ロワ アダナ・プレス倶楽部ニュース】

【講演会】 『欧文書体百花事典』 その後Ⅳ <装飾は罪悪か? 花形装飾活字クロニクル> 白井敬尚氏 終了しました。

欧文書体百花その後IV
『欧文書体百花事典 その後』  第 4 回は 2014年08月24日[日]

「装飾は罪悪か ?   花形装飾活字クロニクル」
たくさんのご来場ありがとうございました。
この記録は、写真をスライドショーでお楽しみいただける
活版アラカルト >コーナーにアップしてあります。 

白井さん DSC00557 DSCN6870 DSCN6854 P1110532 P1110470 P1110468 DSCN6720 DSCN6662
『 欧文書体百花事典 』が刊行されて10年が過ぎました。 この10年間の欧文書体研究は? 関連する研究の進展は……。
『 欧文書体百花事典 』 普及版の刊行に際して 10年前からの「その後」を、各講師に 6 回にわたってお話しいただきます。
──────────
『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
第 4 回  『 装飾は罪悪か ?  花形装飾活字クロニクル 』
講 師 : 白井 敬尚
日 時 : 2014年08月24日[日] 午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会 場 : 東洋美術学校 階段教室
主  催 : 株式会社 朗 文 堂
後 援 : タイポグラフィ学会
             学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
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[講演会申込先]
株式会社 朗文堂@メールまで  robundo@ops.dti.ne.jp

欧文書体その後チラシ・上掲図版の、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております[デザイン製作 : 杉下城司氏]。 ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。
・東洋美術学校には、森澤 茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした、活版印刷のワークショップを会場内において併催いたします(アダナ・プレス倶楽部担当)。 
・本講演会の次回以降に関する詳細情報は、順次この <朗文堂NEWS ブログロール> のコーナーに掲載いたしますので、ご確認をお願いいたします。

【展覧会】 TYPE FROM LONDON -ロンドンの友人・河野英一さんより

河野英一さん情報

【展覧会】 TYPE FROM LONDON -ロンドンの友人・河野英一さんより
2014年08月19日

朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の皆さま
ご健勝のことと拝察、残暑お見舞い申上げます。 英国はもう冷え冷えとした秋です。

イアン・モーティマー氏 Ian Mortimer OBE が今08月末に<TYPE FROM LONDON>のイベントに招かれて、はじめてめての日本訪問となりました。
イベントは日本でもファッション・デザインで著名なポール・スミス Paul Smith ギャラリー主宰で、わずか五日間ほどのタイトな日程で動かれるとか。

モーティマー氏は、気さくな優しい人物ですし、タイプ・アーカイブ(ミュージアム)の主力サポーターのひとりです。
また、活版印刷を通じた社会貢献により大英帝国勲章 OBE (Order of the British Empire) の称号を授与されており、英国でも超一流の活版印刷家として活動され、シェイクスピアのソネットなどの美しい活版作品を製作されています。
また、歴史上著名なブックデザイナーやタイポグラファや出版人のクラブ The Double Crown Club (DCC) と、The Wynkyn de Worde Society (WdeW) の一員でもあります。

【 Ian Mor­timer 氏の詳細 : http://imimprimit.com 】
【 展覧会の詳細 : http://typefromlondon.com/ 】

林 昆範さんが Red Dot 賞を獲得されました。

列印 列印

台湾で活躍するわたしたちの良き友人、林 昆範 リン-クンファン さん。
林 昆範さんは中国大陸の少数民族とその造形の調査を精力的に重ねています。

2014年05月には山東省に調査に出かけて肩を骨折されましたが、順調に恢復されて、07月02日久しぶりに来日されて、<タイポグラフィ講演会 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会>を担っていただきました。
08月にはいると、ふたたび大陸にわたり、中国広西チワン族自治区のまち、陽朔県にでかけられています。

林 昆範さんはまた、今年の春に二つの iF 賞を受賞されましたが、07月末には産学協同プロジェクトの成果として、中国南東部の少数民族衣装に使われた文様と伝統色を生かして、陽朔にある観光会社のブランドイメージをつくり、Red Dot 賞を獲得されました。
ここに受賞作の一部をご紹介いたします。

【 花筏 : 朗文堂好日録-036 台湾春節:林昆範さんの年賀状 】
【 活版アラカルト : 林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会の記録 】

【書体使用例紹介】足立涼子さん <とりのうた>、<鳥のうたが きこえる>

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<とりのうた & Faust インスタレーション>の記録

期 間 : 2014年01月24日[金]-31日[金]
会 場 : ギャラリー砂翁&トモス
      ◎ 1F会場 : 新作「とりのうた」を含めた本の作品 (版画協力/カワラボ)
      ◎ BF会場 : 「FAUST」の映像インスタレーション (協力/丸山裕之

日々益々混迷する現実に、「ちょっと待って」……「少し時間を下さい」と一陣の爽風が吹く。 野鳥観察に心を奪われ、とりの会話に耳をかたむける最近の足立涼子さんは、今私たちに最も必要な心の対話を「とり」を介して伝えます。
今展は新作本「とりのうた」と、初期の作品である「Faust」の映像インスタレーションの二部構成で構成されています。(ギャラリー砂翁 横島佳子)

ジョイント展 <鳥のうたが きこえる> の告知足立涼子さん絵柄面 足立涼子さん宛名面

《 アーティスト・ブック 『とりのうた』 の刊行展から、ジョイント展 『鳥のうたが きこえる』 へ 》
ブック・アーティストとして独自の活動を展開されている足立涼子さん(アダナ・プレス倶楽部会員)。
足立涼子さんは、本2014年01月に、<とりのうた & Faust インスタレーション>において、新作『とりのうた』を発表されました。
また2014年08月20日から、ジョイント展<鳥のうたが きこえる>を開催されます(会場はいずれも ギャラリー砂翁&トモス )。
和字Ambition9四川宋朝体00[1] 01[1] 03[1] 04[1] 05[1] 06[1] 07[1]創作図書『とりのうた』の表紙は、足立涼子さんご自身による樹脂凸版印刷です。
この表紙にご使用いただいたデジタル書体は、朗文堂 組版工学研究会、欣喜堂・今田欣一氏による「欣喜堂デジタルタイプ・シリーズ」 <和字 Ambition 9 所収 さよひめ>です。

また、本年08月20-30日に開催される、ジョイント展<鳥のうたが ここえる>告知はがきのタイトル<鳥のうたが きこえる>には、「和字 さよひめ」に加えて、「漢字 鳥」に<四川宋朝体 Combination 3  龍爪>をご使用いただきました。

「和字 さよひめ」は、室町時代後期の写本「奈良絵本」をデジタルタイプ製作の源流としています。当然この時代の文字は、縦書きのなかで醸成され、形成された形象です。
この書体のパッケージに Digital Typefaces for Professionals とあるように、縦組みならともかく、横組み使用となると、印象ふかく読者の視線ととらえるためには、相応の組版技倆を発揮していただくと、より魅力を発揮する書体でもあります。

足立涼子さんの製作テーマに「枝文字」という興味ふかいテーマがあります。すなわち足立さんは文字形象にとても鋭敏なかたで、「和字 さよひめ」の組版に際して、相当高度なスペースと大小関係の調整をほどこされていることがわかります。

ブック・アーティストであり、そしてタイポグラファでもある、足立涼子さんと、その作品の展覧会がまもなく開催されます。詳細は<活版アラカルト>にも紹介しております。
ご観覧をおすすめいたします。

【 関連情報 : 足立涼子 URL
【 関連情報 : ギャラリー砂翁&トモス 】
【 活版アラカルト : 会員情報 足立涼子さんの展覧会 <鳥のうたが きこえる> 】

新宿私塾第24期順調に進行中。新宿私塾第25期事前予約が定員を上まわっています。

24期順調に進行中《新宿私塾第24期 有馬トモユキさんの講義》
梅雨があけ、猛暑がおそった07月22日[火]、新宿私塾第24期16回講座が開講しました。
この日の講師は有馬トモユキさん。有馬さんは、1985年長崎県うまれ。2007年青山学院大学卒業。

また有馬さんは
新宿私塾第09期修了生でもあり、塾生諸君の仲間でもありますので、講座ははじめからなごやかに、そして熱気にみちたものでした。

有馬さんは、現在は「日本デザインセンター」に勤務して、Web、グラフィックデザイン、UI の領域で活動しています。
そのかたわら TATSDESIGN の名義で、音楽作品とそのプロモーションに関するデザイン、映像演出、パフォーマンスなどの活動も多彩に展開されています。
【 関連URL : TATSDESIGN

DSCN5208 DSCN5209  25期募集修了

《新宿私塾第25期 すでに事前ご予約者が定員を上まわっています》
現在開講中の新宿私塾第24期は09月16日に終了予定です。 つづいて新宿私塾第25期が開講予定ですが、すでに一般公募に先だって、事前ご予約者が定員をおおきく上まわる状況にございます。

というわけで、新宿私塾への入塾をこころ待ちにされていた方には申しわけありませんが、今秋開講の「新宿私塾第25期」は、事前申し込み者以外の入塾は不可能な状況になっております。

今後とも、新宿私塾第26期(2015年04月開講予定)、第27期(2015年09月開講予定)への入塾をご考慮の皆さまは、できるだけ早く、 「朗文堂 robundo@ops.dti.ne.jp 担当 : 鈴木 孝」 宛にご一報をいただき、事前相談、事前見学、事前予約をいただければ、一般公募に先だって、お申し込み先着順に入塾のご意思を再確認させていただきますので、確実に入塾することができるかと存じます。
勝手を申すようで恐縮ですが、この段ご了承たまわりたくお願いいたします。

【講演会記録】 平野富二の生涯を懸けた業績-古谷昌二氏

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講演会 平野富二の生涯を懸けた業績

講   師 : 古谷昌二氏(日本機械学会生員/平野富二研究者)
日    時 : 2014年07月19日[土] 14:00-16:00
場      所 : 物流博物館2階 港区高輪4-7-15
主      催 : 東京産業考古学会
概    要 : 本木昌造の後を継いだ活版印刷事業だけでなく、造船事業、海運事業、土木事業、ドコビール鉄道事業など、さまざまな事業に関わった産業人:平野富二の幅広い活躍を、『明治産業近代化のパイオニア 平野富二伝 考察と捕遺』(朗文堂)の著者が語る。
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NHK壁紙
熱のこもった講演会でした。三連休の初日の土曜日でしたが、熱心な聴衆がつめかけていました。

講演中は撮影禁止ということで休憩時間での撮影となりましたが、休憩中も講師は質問攻めのようでした。わたくしめはこのとき喫煙タイムで席をはずしておりました。
聴講者のなかにはミズノプリンティング・ミュージアムの水野雅生館長がおられて、同館所蔵の、明治中期、東京築地活版製造所製造のアルビオン型手引き式活版印刷機が、NHK朝ドラの『花子とアン』08月08日に登場すると嬉しそうにはなされていました。
皆さまもぜひご覧になってください。
【撮影:平野健二氏提供】
講演会会場1 講演会会場2 水野さんと 片塩さんと

平野表紙uu平野富二伝 考察と補遺 DM表 平野富二伝 考察と補遺 DM裏

アダナ・プレス倶楽部会報誌 第25号完成・配布中です。

アダナ・プレス倶楽部の会報誌
『Adana Press Club NewsLetter Vol.25』(Summer 2014)を
刊行し、会員の皆さまへ配布中です。

会報誌25号

『Adana Press Club NewsLetter Vol.25』 (Summer 2014)
表紙使用活字 : 和文活字 : 12pt. 明朝体、   ルビ活字:6pt. 明朝体
                        欧文活字 : 12pt. ボドニ
図  版 : 罫線(波罫=ブル罫)、記号活字、約物活字

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 主な内容(目 次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【イベント情報】 『欧文書体百花事典』普及版刊行記念連続講演会   
【イベント情報】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO 開催決定!
           ──── 出展者・参加者募集のお知らせ
【新企画・新規商品のご案内】            
                        欧文活字「サンセリフ体」 ギル・サン活字大紹介
【連載 活字版印刷豆知識 25】
          中国の時代区分とそれぞれの時代を代表する活字書風
【連載 活版まんが】
           トンカツ ニンニク コンニャク & カッパンの巻き=ブル罫 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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