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チョット面白い ふたつのWebsite 紹介

タイポグラファの皆さまへ

梅雨模様の天候になりました。
雨ニモマケズ  風ニモマケズ  お元気でご活躍のことと存じます。
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『japan japanese』 (ヘルムート・シュミット、朗文堂、2012年03月20日)の販売が順調に推移しています。
こんな時代ですから、外国からも気軽に@メールで『japan japanese』 の注文が舞い込みます。
昨日イタリアから一通の@メールが着信しました。

『japan japanese』本文p79より。右端の人物は著者。

 どこかで見たようなお名前だなとおもいました。
Websiteのアドレスが附記されていたので、のぞいてみたら、ベネトン社が元気なころ、同社のPR誌『COLORS』のデザイン・スタッフだったかたでした。

お若い読者の皆さんはご存じないかもしれませんが、かつて朗文堂は『ESPRIT』(品切れ)、『GLOVAL VISION  UNITED COLORS BENETTON』(特価販売中)という、ファッション系の書籍を刊行した!? ことがありました。
そのころはイタリア・パルマ造形大学出身のCD兼カメラマンとして、 Robert Carra, Oliviero Toscani や、タモツ ヤギさんらとともに、サンフランシスコ、NY、LA、そしてイタリアのベネト村などを駆けめぐったことをなつかしくおもいだします。

ネットをよくご覧になっているかたでしたら別ですが、意外にイタリアのヒューマン・コミュニケーション・デザインなどは紹介されないものです。
またウェッヴのデザインをされているかたなら、なんらかの参考になるものもあると存じます。データーが重いのが難点ですが、一度のぞいてみてください。

www.paolopalma.com

INFO コーナーの Friends―Links のなかにも、いくつか興味深いものもあります。

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youku     字体設計師今田欣一先生的演講 ?!
YouTubu 書体デザイナー 今田欣一さんの講演 

2012年1月、中国北京で実施されたタイポグラフィ講演会に、欣喜堂・今田欣一氏が招待されました。現地での講演の模様が中国版 YouTubu ── yuokuというようです── に紹介されているとユーザー様から情報をいただきました。
こちらもデータが重くて読み込みに少し時間がかかります。また番組では冒頭に、なぜか、痩身美容などの広告が少しはいりますが、チョット我慢していただけると、今田さんの講演がはじまります。時間は38分余と長いものですので、まぁそこは話の種として……。
そして中国の動画サイト  yuoku  の氾濫ぶりもチョットのぞいてみられたらいかがでしょう。

http://v.youku.com/v_show/id_XMzczNTkyMTE2.html


『和字 Succession 9 』。
原字製作:今田欣一、パッケージデザイン:白井敬尚
和字[ひら仮名・カタ仮名]の、さきがけ、ふみて、しおり、さおとめ、まどか、ほくと、うぐいす、いしぶみ、くろふねの9書体がセット。朗文堂タイプ・コスミイク扱い、欣喜堂シリーズの中でも人気パッケージのひとつです。

活版凸凹フェスタ2012

五月の連休は活版三昧!
上野・日展会館でお待ちしています。

5月3日から《活版凸凹フェスタ2012》がスタートします!
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お天気にも恵まれそうです。
地下鉄ご利用者なら、千代田線根津駅から
JRご利用者でしたら、上野駅からのお散歩コースがお勧め。
最寄り駅の鶯谷駅北口は景観に若干の難があります。

一部を《花筏》へ引っ越しします

タイポグラフィの祭典《活版凸凹フェスタ2012》の開催がせまってきました。アダナ・プレス倶楽部の会員の皆さんを中心に、出展作家、出展企業・団体、学校法人の皆さんは、準備に追われる毎日です。

ちいさなものですが、A3判イベント告知ポスター、イベント案内はがきも刷了して、配布を完了しました。いよいよ向こう正面を猛ダッシュで駆けるような状況になってきました。
《活版凸凹フェスタ2012》は、タイポグラフィをたいせつにされる、多くの皆さんの献身的なご協力に支えられています。そこにはオフィシャル・サイトだけでは追い切れない、興味深い話題や、スキルの情報があふれています。

そのオフィシャル・サイトは アダナ・プレス倶楽部ニュース  で展開いたしますが、朗文堂全体での取り組みでもあり、《活版凸凹フェスタ2012》の補助記録を、ブログロール《花筏》 に記録していきます。
《花筏》では、肩の力をぬいて、タイポグラフィのおもしろさ、ダイナミズムなどを綴れたらとおもっております。

朗文堂カタログが完成しました。

朗文堂 ブック・コスミイク

朗文堂 タイプ・コスミイク

《朗文堂のふたつの事業部の、商品カタログ新版が完成しました》
しばらく在庫切れでご迷惑をおかけしました。朗文堂書籍事業部 ── ブック・コスミイクと、朗文堂活字事業部 ── タイプ・コスミイクの新版カタログが完成しました。
A4判タテ1/3、スミ1色、オフセット平版印刷、中綴じといった簡素なものですが、タイポグラフィ情報はギッシリとつまっています。

イベント、講演会、ゼミナールなど、各種の機会をとらえて無償配布いたしますが、お急ぎのかたはご来社たまわりお受け取りください。またご遠方のかたは、恐縮ながら送料として100円分の少額切手を同封のうえ、《カタログ送付希望》として、送付先ご住所を明記され、郵送でお申込みください。
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《以下は、ご用とお急ぎでないかたがご覧ください》
ふたつのカタログの使用書体に関してご質問がありました。表紙1は「バンハード・モダン」です。表紙4は「正調明朝体 金陵」、「MRゴシック-M」、「ライノタイプ・ユニバース」を使用しています。

この「バンハード」書体の原作者、ルシアン・バンハード(Lucian Bernhard  1885-1972)は、ドイツ・シュトゥットガルトにうまれ、スイス・チューリッヒで教育をうけたのち、グラフィックアーティストとして、シンプルな構成のポスターを次次と発表して話題となり、ベルリン・ロイヤル・アカデミーの教授となった人物です。
活字書体の開発にも貢献がおおきく、ドイツ・バウアー活字鋳造所から「Bernhard Antiqua  1912」、「Bernhard Cursive/Madonna  1925」、「Lucian  1925」、「Bernhard Hand Brush Script  1928」などを発表しました。

 Lucian Bernhard  1885-1972

The Encyclopaedia of Type Faces
W. Pincus Jaspert, Blandford, 1993

1920年代の後半になると、ドイツには全体主義の擡頭が顕著となり、欧州大陸のおおくの造形者がアメリカに新天地をもとめて旅立ちました。そんなひとりにルシアン・バンハードもいました。
1929年、居をアメリカに移したバンハードは、さっそくアメリカ活字鋳造所(ATF)から「Bernhard Fashion  1929」、「Bernhard Gothic  1929-30」、「Bernhard Roman 1937」、「Bernhard Tango  1934」、「Lilith  1930」、「Bernhard Imago」などをきわめて精力的に発表しました。

これらの活字書体のなかで、バンハードがこだわりをみせたのが、ドイツ時代にみずからのファースト・ネームを冠して発表した「ルシアン」でした。これをアメリカに移住後にリカットして「バンハード・ローマン」としています。
「ルシアン」のビッグ・レターは、19世紀活字の影響でセット幅がおおきく、Q のテールがカウンターの中央部から発するという、いっぷうかわった形象でした。
おおきな特徴はスモール・レターにあり、x-hight がひくく、長いアセンダーが印象的でした。なかでも  q のステムは、椅子の背もたれのように、湾曲した特徴がみられました。

「ルシアン」をリカットした「バンハード・ローマン」では、ビッグ・レターの不安定さは一掃され、エレガントな装いをまとって登場しました。
第1次世界大戦と第2次世界大戦のはざまのドイツで苦悶し、アメリカに新天地をもとめたタイポグラファ、ルシアン・バンハードのことは、アメリカ活字鋳造所の衰退とともに、わが国ではわすれられがちです。「バンハード・モダン」はこんな歴史を背負って、アップル社のパソコンに基本搭載されています。

オリジナルは「ルシアン」なのか「バンハード・ローマン」なのか、また活字のどのサイズをデジタル原字データーとして採用したのかも不明です。また平素はあまりパソコン・デフォルト書体は使わないのですが、チョット小粋な書体がパソコンに基本搭載されていましたので、ときおり、スモール・レターを中心に、大胆に、おおきくつかって楽しんでいます。

朗文堂ブック・コスミイクからお知らせ

新刊書のご案内 4月9日発売開始

シュミット-ファミリー は こころのぬくもりのあるご一家です。
左:ニコールさん 中:一家の太陽スミ夫人 右:ヘルムートさん

《長らくお待たせしました! いよいよ発売開始》
『japan japanese』 は4月9日[月]取次搬入となり、小社でも直販取扱いを開始いたします。書店の店頭、オンライン・ショップに列ぶのは、もう少し遅れます。
──
『japan japanese』
ヘルムート  シュミット編著
英訳  グラハム・ウェルシュ
和訳  山田清美

朗文堂
──
コンセプト&デザイン
ヘルムート  シュミット

発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com

発行日
2012年 04月09日

ISBN 978-4-947613-83-7 C1070

定価 3,800円(本体 3,619円)

独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
印刷・製本 精興社
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付



アダナ・プレス倶楽部からお知らせ

いつもよりすこし遅めの櫻前線が北上中です。いよいよ爛漫の春、新年度のはじまりです。皆さまお元気ですか?
朗文堂アダナ・プレス倶楽部では《活版ルネサンス》を好評裡に終え、例年開催の《活版凸凹フェスタ2012》の本格準備態勢に切りかわりました。

いよいよここに《活版凸凹フェスタ2012》の詳細をご紹介いたします。
《活版凸凹フェスタ》は活字版印刷術(以下カッパン、活版とも)にまつわるさまざまを集めた楽しいお祭りです。
活字をもちいて印刷をおこなう「活字版印刷術 Typographic Printing」と、各種の凸版類をもちいて印刷をおこなう「凸版印刷 Letterpress Printing」を中心に、凸版・凹版・平版・孔版といったさまざまな印刷版式の紹介と、版画や製本といった関連技術も含めた作品と製品を展示し、一部は販売もおこないます。

《五月の連休は活版三昧ザンマイ》をスローガンとして開催された《活版凸凹フェスタ》は、2008-9年に四谷・ランプ坂ギャラリーを会場として開催し、2010年に上野・日展会館に会場を移して開催されてきました。昨2011年は東日本大震災のために、残念ながら中止といたしましたが、ようやく満を持して再開の運びとなりました。

会期中にはさまざまな《特別企画》と《活版ゼミナール》の開催が予定されています。一部には有料・予約制のイベントもございます。その紹介は随時本欄にてご紹介いたしますので、ご面倒でも開催直前まで、本欄と アダナ・プレス倶楽部ニュース をときどきご訪問いただき、ご確認・ご予約いただきますようお願いいたします。

アダナ・プレス倶楽部からお知らせ

第11回 活版ルネサンス フェア

 ご来場ありがとうございました!

3月30日[金]31日[土]の両日に開催された《活版ルネサンスフェア》は、無事終了いたしました。土曜日はあいにくの天候でしたが、それでもお客さまの足は終始途絶えることなく、狭い会場いっぱいに詰めかけていただきました。
嬉しいことに、前回の《活版ルネサンスフェア》(昨年11月開催)あたりから顕著になっていましたが、家業の活版印刷所を継承しようと決意され、実践された、若いかたがあきらかに増えています。また睡眠状態にあった活版印刷機器を再整備して、カッパン事業を再開された業者さんもポツポツあらわれています。

総体としてみれば、活版印刷にはいまだに逆風が吹いています。ですから安定した給与生活から離れ、家業の活版印刷を継承されることには相当の覚悟が必要なこととおもわれます。
それでも、活版印刷という、総合技芸であり、総合産業の維持と継続のためには、アマチュア・プリンターやホビー・プリンターだけの力では限界があります。パワーのある活版業者に、あたらしい血が注ぎこまれ、いきいきと再生・復活・ルネサンスしていく姿を拝見すると、とても心強いものがあります。

こうした若い力は、祖父から、父親から、そして年配の職人から指導をうけて、どんどん成長しています。そして周辺のアマチュア・プリンターやホビー・プリンターと力をあわせて、意欲的かつ活発に《活版ルネサンス》に取り組みはじめています。
そんなあたらしい活版印刷業者の皆さんと手を携えて、一歩一歩着実に《活版ルネサンス》を実現できそうな、うれしい予感から一歩進んで、たしかな実感としてもてたことが、今回の《第11回 活版ルネサンス フェア》の最大の収穫でした。

《今回の主なご紹介アイテム  順不同》
小型活版印刷機 Adana-21J、KMT全自動活字組版機(日本語モノタイプ)活字母型庫8pt, 9pt, 10pt明朝体、Paper Maker、圧盤用ラバー・クッション胴張りセット、活版専用ピンセット新旧、ジャッキとジャッキハンドル新旧、罫線各種、くじら尺、特製組みつけ台、金属インテル各種、活版用強力磁石、組版ステッキ、ファニチュア各種、工具類(ブレース鋏・鳥居鋏・罫切り鋏)、罫切り器、各サイズ込め物セット、活字倍数尺、ムラ取りハンマー&ならし木セット、ブロッキング防止パウダー、特白ウェス、無臭洗い油、インキ・ハンド・ローラー、インキべら、インキ・パッド、ゴム・ローラー・メンテナンス剤、オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)、活版用墨青口インキ、ラバー・ベース・レタープレス用インキ、版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)、樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、23.39ミリ)、五号サイズメタルベース箱入りセット、新製カタ仮名活字アラタ1209、輸入欧文活字スキームセット、輸入オーナメント活字各種、凸版用スプレーボンド、文選箱新旧各種、文選箱ストッパー、セッテン、文選箱立て、組みゲラ、置きゲラ、スダレケース棚、活字サイズ照合キット

5月の「活版凸凹フェスタ2012」の会場でも《第12回 活版ルネサンスフェア》を開催の予定です。
今回の活版ルネサンスフェアの会期とご都合が合わず、残念ながらご来場いただけなかったお客様も、ぜひとも5月の連休には皆さまお誘い合わせのうえ、ご来場ください。

 祝  中野活版印刷店開業!

3月30日[金]、杉並区荻窪に「中野活版印刷店」が開業しました。偶然《活版ルネサンスフェア》と重なっていましたが、夜9時まで開催という「有限会社中野商店新事務所公式お披露目会」にお誘いいただき、フェアの終了をまって駆けつけました。

社主の中野さんはとてもパワフルなかたで、グラフィックデザイン、WEB構築を主業務とする「中野商店」、出版部門の「NSパブリッシング」のほかに、あらたに印刷部門として「中野活版印刷店」を開業されました。
事務所はデザイナーらしく、とてもおしゃれで、貨物専用エレベーターつきの地下貯蔵庫(書籍の在庫で埋まるのか、はたまた、ワイン・セラーになるなのかな)もあるという素敵なものでした。
入口近くに新設の活版印刷機 Adana-21J  がおかれていました。来場者には名前を刷り込んだコースターが手渡され、宴は相当おそくまで続いたようですが、翌日、中野さんは(二日酔いもみせずに)《活版ルネサンスフェア》に駆けつけていただきました。またあたらしいお仲間が増えました。

新宿私塾第19期修了

新宿私塾第19期は、予定通りすべての講座を終えて、3月10日修了制作発表会を開催して、全員が無事に終了をむかえました。塾生の皆さん、講師の皆さん、ご苦労さまでした。
新宿私塾の修了制作とは、むしろ修了論文ともいったほうが適切なもので、これまでの19期分をまとめると膨大な論文集となりそうです。
修了生の皆さんは、これを起点として、さなぎが蝶になるようにおおきく成長して、タイポグラフィの創作活動に立ち向かっていきます。一部の修了生はさらにここでの研究を継続して、堂堂たる論文としてまとめられるかたも少なくはありません。

昨年9月にスタートした第20期での半年間には、しばしば余震があり、世相はなんとなく重苦しいものがありました。冬にはいると、例年になく寒い毎日がつづきました。そんな苦楽をともにし、それぞれの個性・苦楽を知った諸君との別れはさびしいものです。
それでも皆さんがタイポグラフィにこだわりを持ち、これからも同じフィールドでの活動がつづきます。きっと再会の機会はなんどもあることを信じて、いっときのお別れです。

3週間だけのわずかな春休みを終えると、新宿私塾は4月3日、第20期生をむかえます。旅立ちの春、あたらしい門がひらかれる春です。

アダナ・プレス倶楽部からのお知らせ

第11回 活版ルネサンス フェア

新企画・新規商品もぞくぞく入荷です!
どうぞご期待ください!!
あわせて朗文堂春の新発売書籍、
新発売電子活字も、いちはやく購入可能です。

2012年3月30日[金]31日[土] 13:30―19:00

会場 * 新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F 朗文堂

  *

アダナ・プレス倶楽部の会員と、活版ファンの皆さまを対象とした
新品・中古品のカッパン関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場に、貴重アイテム、マニアックな商品が溢れています!
創作の春に向けて、このチャンスをぜひともお役立てください。
[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

アダナ・プレス倶楽部が製造・販売している新品のカッパン印刷関連機器、独自企画開発商品はもとより、カッパン印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。これらは現在では生産中止となったカッパン関連機器や、個人では入手しにくい活版専用インキなどの器材・資材を含みます。カッパン印刷のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながらも魅力溢れる展示販売会となります。

折しも「活版凸凹フェスタ2012」をはじめ、春の展覧会や、春の創作活動のシーズン到来。「今年こそ、活版ライフをスタートしよう! いつかは活版凸凹フェスタに出展しよう!」と意気込む皆さまには絶好のチャンスです。創作に活用できそうな機材の補充、実制作での疑問解決、技術の向上に、どうぞこの「活版ルネサンス フェア」をご利用ください。

「活版凸凹フェスタ」は、活字版印刷にまつわるさまざまを集めた楽しいお祭りです。活字を主要な印刷版とする「活字版印刷術 Typographic Printing」と、各種凸版類をもちいて印刷をおこなう「凸版印刷 Letterpress Printing」を中心に、版画や製本といった関連技術も含めた作品と製品を展示し、一部は販売もおこないます。

昨年は震災の影響で残念ながら中止という苦渋の決断をさせていただきましたが、一年間の充電期間を得て、満を持しての再開となります。朗文堂アダナ・プレス倶楽部は、身体性をともなった真の造形活動、モノづくりの喜びにいそしむ、ひらかれた会員制の倶楽部です。
なお両イベントの詳細は、順次掲載される  アダナ・プレス倶楽部  のWebsiteをごらんください。

【会 期】 2012年5月3日(木・祝)―5月6日(日)
        10:00―17:00(最終日は15:00まで)
【会 場】 日展会館 2F イベントスペース
      東京都台東区上野桜木2―4―1
【主 催】 朗文堂アダナ・プレス倶楽部

朗文堂ブック・コスミイクからお知らせ

新刊書のご案内 ──4月中旬 発売!
製本所混雑のため少少遅延。お詫びいたします。 

japan japanese

 

日本的なるものの寡黙な美

ヘルムート  シュミット編著
英訳  グラハム・ウェルシュ
和訳  山田清美

朗文堂
──
コンセプト&デザイン
ヘルムート  シュミット

発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com

発行日
2012年 03月 20日

ISBN 978-4-947613-83-7 C1070

定価 3,800円(本体 3,619円)

独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付
──
「未知のかたち、未知の響きは実に
魅惑的だ。単調で、迷いのない仏僧たち
の読経。風のような、神秘的な尺八
の響き。日本の宮廷音楽である
雅楽で使われる笙ショウの繊細で微妙な音色。

これらは時代の音にも決して
かき消されることのない洗練された世界
である。しかしこれは向こうから
近づいて来ることはない、むしろこちら
から近づいて行かなければならない
世界である」

「歌麿の官能的な線によって好奇心が
芽生え、エミール・ルーダーによって大いに
鼓舞された私が、日本の地を踏んだのは、
素朴で未熟な 24歳のときであった。

ある日、スイスのティポグラフィシェ・
モナーツブレッテル( TM)誌のルドルフ・
ホシュテトラー編集長より手紙を
受け取った。タイポグラファの目を通して
見た日本のフォルムや暮らしの中の道具
といったものを紹介する記事を毎月
連載してみないかという誘いであった。

このシリーズを「Japan japanisch」
(ニッポンのニッポン)と呼ぶことにした。
というのは、私自身が理解している日本、
すなわち、かつて存在した、そして今も
存在している日本、更にこれから発見
されるべき日本を伝えたいと思ったからだ。

40年以上の時を経て、この連載は
僅かな変更とテキストを追加して、一層
充実した本のかたちで生まれ変わった」

ヘルムート  シュミット
「私のニッポン」「ニッポンのニッポン」より

────
スイスでまなび、タイポグラファとしておおきく成長したひとりの青年(ヘルムート  シュミット氏)が、なぜ、とおい日本をその活動の本拠地としてえらび、なぜ、はるばると日本にやってきたのか。その日本で、なにを発見し、なにに惹かれ、そしてなぜ日本に定住する道を選択したのか……。

すなわち本書は「日本を日本たらしめている、素晴らしいひとと造形の数数」を、繊細な視線と、すみきった明るい心境からときあかしています。そこには、日本にうまれ、日本で育ったわたしたちが見落としがちな「すばらしい日本、すばらしい日本人」が、清明に、いきいきと描かれています。

これからは、名著として評価のたかい『茶の本』『陰翳礼讃』とならんで、わが国はもとより、世界規模でのあらゆる造形者が、日本と日本人を語りあう際に、互いの共通基盤として『japan japanese』が 絶好の書物になることを夢見て。

片塩二朗「編集佳境ナレド越年必至!」より

朗文堂 新宿私塾からお知らせ

新宿私塾第19期修了!

新宿私塾第20期4月より開講!

新宿私塾第19期生は、いよいよ3月10日[土]に修了制作発表会を迎えます。第19期の開講は昨年9月、振りかえれば、まだまだ震災の影響がのこり、節電運動や余震騒ぎなどがあって、なにかと気のおもい毎日が続くなかでの開講でした。
そんななか、新宿私塾第19期に結集した俊才は、いよいよ修了制作を発表して、タイポグラフィの前衛としてのあらたな旅立ちのときを迎えます。造形界に吹く風は追い風ではないいま、タイポグラフィの知・技・美を十分まなんだ俊才の旅立ちです。

新宿私塾第20期スケジュール表
エリック・ギルの試作スケッチををカスタマイズ。
杉下城司氏デザイン

 新宿私塾第20期生は、4月3日から第1回の講義がはじまります。身体性をつよく意識し、五感のすべてを駆使しての造形、タイポグラフィの深甚なる魅力をまなび、体得する半年間になります。
第20期は、講師陣の追加があり、この塾から旅立ち、おおきく成長した造形者が講師としてもどってきます。新宿私塾は、講師と塾生がともに触発しあい、ともに成長することをめざしています。あたらしい講師の皆さんは意欲に燃え、準備おさおさぬかりなく進行中です。
いよいよ旅立ちのとき、そしてあたらしい門の扉がひらかれるときです。
すべての修了生、講師の皆さんともども、この国のタイポグラフィの前進に尽力するときです。

朗文堂タイプ・コスミイクからお知らせ

新書体2点を発表。3月20日発売開始!

robundo

 type cosmique


Human Sans Serif  銘石B  Combination 3
和字 おゝことのは Family 9

書体設計は欣喜堂・今田欣一氏によるものです。欣喜堂は日本・中国・欧米の、書写と印刷の歴史にはぐくまれた、正統的な活字書体の開発をめざしております。
販売は朗文堂タイプコスミイクによるものです。小社はつねづねお客さまとの双方向の情報交換を希望しております。本書体をお客さまがご愛用いただき、ご希望、改善点、ご叱声など、ご遠慮なくお寄せいただけることをお待ちしております。

日本語総合書体『Human Sans Serif 銘石B Combination 3』、
和字書体(ひら仮名・カタ仮名)『和字 おゝことのは Family 9』を、
3月20日より新発売いたします。
★     ★     ★

Human Sans Serif  銘石B  Combination 3

くれたけ銘石B、くろふね銘石B、くらもち銘石B
販売価格 ¥36,750 (本体価格  ¥35,000)

《ついにわが国でもヒューマン・サンセリフが誕生!―碑石体B》
十分なインパクトがありながら、視覚に優しいゴシック体、それもいわゆるディスプレー・タイプではなく、文字の伝統を継承しながらも、使途のひろいサンセリフ――わが国の電子書体にも「ヒューマン・サンセリフ」が欲しいとされるご要望が寄せられていました。
確かにわが国のゴシック体のほとんどは、もはや自然界に存在しないまでに鋭角的で、水平線・垂直線ばかりが強調されて、鋭利な画線が視覚に刺激をあたえます。

今回欣喜堂・朗文堂がご提案した「銘石B」の原姿はふるく、中国・晋代の『王興之墓誌』(341年、南京博物館蔵)にみる、彫刻の味わいが加えられた隷書の一種で、とくに「碑石体ヒセキ-タイ」と呼ばれる書風をオリジナルとしています。

『王興之墓誌』。この裏面には、のちに埋葬された
妻・宋和之の墓誌が、ほぼ同一の書風で刻されています。



『王興之
墓誌』拓本。右払いの先端には隷書に独特の
波磔のなごりがみられ、多くの異体字もみられます。

『王興之墓誌』は1965年に南京市郊外の象山で出土しました。王興之(309-40)は王彬の子で、また書聖とされる王羲之(307-65)の従兄弟イトコにあたります。
この墓誌は煉瓦の一種で、粘土を焼き締めた「磚 セン、カワラ、zhuān」に碑文が彫刻され、遺がいとともに墓地の土中に埋葬されていました。そのために風化や損傷がほとんどなく、全文を読みとることができるほど保存状態が良好です。



王興之の従兄弟・書聖/王羲之の(伝)肖像画。
同時代人でイトコの王興之もこんな風貌だったのでしょうか。

魏晋南北朝(三国の魏の建朝・220年-南朝陳の滅亡・589年の間をさす。わが国は古墳文化の先史時代)では、西漢・東漢時代にさかんにおこなわれた、盛大な葬儀や、巨費を要する立碑が禁じられ、葬儀葬祭を簡略化させる「薄葬」が奨励されていました。
そのために、書聖とされる王羲之の作にはみるべき石碑はなく、知られている作品のほとんどが書簡で、それを法帖ホウジョウにしたものが伝承されるだけです。

この時代にあっては、地上に屹立する壮大な石碑や墓碑にかえて、係累・功績・生没年などを「磚セン」に刻んで墓地にうめる「墓誌」がさかんにおこなわれました。『王興之墓誌』もそんな魏晋南北朝の墓誌のひとつです。

『王興之墓誌』の書風には、わずかに波磔ハタクのなごりがみられ、東漢の隷書体から、北魏の真書体への変化における中間書体といわれています。遙かなむかし、中国江南の地にのこされた貴重な碑石体が、現代のヒューマン・サンセリフとして、力強くよみがえりました。

★     ★     ★

和字 おゝことのは Family 9

販売価格 ¥9,450(本体価格  ¥9,000)


《ことのはの原姿は、アンチック体和字活字です》
和字書体「ことのは」は、ひろくは「アンチック体」と呼ばれている活字を統一感をもって整理・整頓し、ウェートを使途にあわせて多様化して9種類にしたものです。
その初登場は、欣喜堂和字シリーズ第2弾として発売された『和字 Tradition 9』に収録されて、好評を博しました。
その原姿は『辞苑』(新村出編著、1935年初版、書香文庫蔵)の見出し語活字で、俗に「アンチック体」とされる和字活字にあります。幸い資料が辞書でしたから五十音それぞれのキャラクターを抽出できました。

アメリカからもたらされた活字書体「antique」と同じ名称をもち、辞書などの見出し語として用いられてきた和字書体に「アンチック体」があります。欧字書体としてのアンチックの名称は、ふるくは『活版様式』(活版製造所平野富二、1876)に登場し、和字・漢字をともなった総合書体としては『新撰讃美歌』(警醒社、1888)で使用されています。

《アンチック体と混同されがちな 太仮名由来の和字書体》
アンチック体和字は、しばしば金属活字由来の「太仮名」と混同されています。このふたつの活字書体は、ともに明治期に誕生した優れた書体ですが、アンチック体の画線は比較的均一で、太さの差異がすくなく、太仮名由来の和字書体は画線に抑揚があり、脈絡を強調する特徴がみられます。

そのために、このふたつの和字書体は異なる設計意図にもとづく書体とおもわれます。簡便に見わけるためには、ひら仮名「の」の頂点がほぼ同じ太さになっているのがアンチック体、頂点が細くなっているのが太仮名活字由来の和字書体ということができます。その詳細は『ヴィネット11号 和漢欧書体混植への提案』(今田欣一  朗文堂)に報告があります。

『和字  おゝことのは Family 9』では、もう一度原点に立ち帰り、形象をさらに検討し、ウェートを9ウェートとしてファミリーを構築しました。漢字書体との組み合わせは、一応参考・推奨書体はありますが、お客さまご自身が「和字・欧字・漢字」の組み合わせの妙を発揮していただくことを期待しています。

祝 ! 毎日新聞社 創刊140年 !

祝 ! 

 毎日新聞社 創刊140年 !
創刊140年記念号 全30段見開きページに
和字 たおやめ をご使用いただきました !

 『日本新聞百年史』
(日本新聞連盟編・発行、口絵頁、昭和37年1月10日)

 《毎日新聞社は本日、創刊140年を迎えました》
2012年(平成24)2月21日、『毎日新聞』は創刊140年を迎え、それを記念する特別号を発行しました。その最大の見せ場は、上図に掲げた中央の見開きページで、企画・制作/毎日新聞広告局による、全30段見開きカラーページでした。そこには、
こんにちは、未来くん。
そちらはどうですか

にはじまる平易な文章をもって、同社の140年の歴史をふまえ、21世紀への決意がつづられていました。
 

 《こんにちは、未来くん。……の和字書体は、
和字  たおやめFamily 7   をご使用いただいています》


和字 たおやめ の詳細は
『ヴィネット05 挑戦的和字の復刻』
(今田欣一、p.126-135、朗文堂)にあります。

Website情報は robundo type cosmique  にあります。

いまから140年前、1872年(明治5)2月21日、
日報社(毎日新聞社の前身)が
東京初の日刊新聞『東京日日新聞』第一号を発行、
これが『毎日新聞』の淵源です。
詳細は花筏──タイポグラフィ あのねのね*017に転載。  

新宿私塾第20期生 募集受付終了

新宿私塾第20期生は
定員に達しましたので募集を締め切りました。

新宿私塾第21期は本年7月頃から募集の予定です。
入塾相談・ご見学などは随時受け付けております。

★     ★     ★ 

「新宿私塾」はタイポグラフィの知・技・美の領域をバランス良くまなぶための、少数精鋭によるちいさな教育機関です。書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の550年におよぶ魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて、あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた、タイポグラフィの前衛を養成します。
「新宿私塾」は設立から9年半の歴史を有し、現在は第19期生が意欲的な学習を続けています。
今回募集する第20期生は、2012年4月3日スタートの予定で、9月までの半年間、24回の講座が予定されております。
基本的に、毎週火曜日、午後6時30分から9時40分が講座開設となります。
また24回の講座のうち、土曜日に設定される、フィールドワーク、特別講座が数回予定されています。

新宿私塾は少数先鋭をモットーとし、講師と塾生、また塾生同士が、たがいに切磋琢磨し、向上と啓発をめざす私塾であり、定員は最大10名です。お申し込み先着順に受付し、定員となり次第受付終了とさせていただきます。

いま、朗文堂のブログがおもしろい!

本年より『朗文堂ニュース』をご訪問の皆さまに、ときおり朗文堂ブログロール『花筏 ハナ-イカダ』をご紹介させていただきます。ホームページには専用コーナーがございますので、そちらからご入場ください。また下記よりもご入場できます。

ブログロール 『花筏 ハナイカダ』  こちら 

Websiteデザインに新鮮味はありませんが、コンテンツはそれなりに努力しております。全体にテキストが多く、画像が少ないのが特徴です。デバイスにより相違がありますが、現在は以下の4本のブログがロール・アップされています。
また『花筏アーカイブ』には、相当量の興味深いコンテンツが収納されていますので、ご面倒でもアーカイブから引きだしていただき、ご訪問、ご愛読をよろしくお願いいたします。

◎ タイポグラファ群像*002
杉  本  幸  治

 デジタルタイプのなかでも異彩をはなつ「本明朝体」「杉明朝体」の製作者、杉本幸治氏の生涯の記録。昨年の6月に掲載したものですが、貴重な写真・画像の使用許諾が得られましたので、ここにあらためて、ご紹介いたします。

◎ 新 文字百景*003
「文と字」はおもしろいけれど、
いろいろ困っています「片」の字で!
── その実例の様ざまを紹介

篆書・篆文の「木」の字を半分にすると、「左半分 爿・右半分 片」が字として成立します。「爿の部首」は常用漢字では、武將 → 武将のように「爿→丬」に変わりました。ところが常用漢字となった「片の部首」にも、おもわぬ落とし穴が……。

◎ 新 文字百景*002
中曽根などとは失敬千万?!
── 位階は従六位、
勲等は大勲位であらせらるるぞ

元首相・なかそね氏は、中曽根? それとも 中曾根? 常用漢字と非常用漢字の字のなかには、さまざまな矛盾が潜んでいます。それは日常の書字と印刷用字体の相違でもあります。曽根さん、小曽根さん、大曽根さんをふくめて、「曽・曾」の字をとりまく諸相を、許愼『説文解字』にもどって検証するシリーズの第2弾です。

◎ 朗文堂好日録*015
ふしぎなエートスの存する町 五日市
そして、佐佐木承周老師のことども

東京の西端の町、五日市。 源頼朝の創建にかかる寺院など、この町を特徴づける歴史とひとをとりあげました。風景とは、景観とは、そしてランドスケープ・デザインとはなにか。そして映画『スターウォーズ』のヨーダのモデルとされる怪僧・佐佐木老師のこと。
☆     ☆     ☆     ☆
 
 

 

活字と活版印刷がお好きな皆さま

ご一緒にタイポグラフィ・ルネサンス!!

《こんな時代だから、活版印刷機を創っています》と標榜し、朗文堂アダナ・プレス倶楽部が発足して早くも六年が経過しました。
発足前から、活版と金属活字には逆風が吹きつのっていましたが、外国の先行機をモデルに、独自設計にもとづくさまざまな改良・改善を加えた「21世紀の日本であらたに再生した」《活版印刷機Adana-21J》は、官公庁・印刷会社・教育機関をはじめ、多くの《活版愛好者》の皆さまに支えられて、堅実な歩みをつづけています。
アダナ・プレス倶楽部の主要広報物は「アダナ・プレス倶楽部会報誌」ですが、下記のWebsiteでも、活版、活字版印刷機、活字、込め物、メタルベース、活版専用インキなど、活版機器と周辺機材の紹介が盛りだくさんです。
2011年のトップ・ページは年賀状に使用した金属活字「ボドニ・ローマン体」と、輪郭罫の子持ち罫の使用法に関する興味深い内容がアップされています。ご訪問、ご愛読をお待ちしております。

アダナ・プレス倶楽部NEWS  こちら

 

もう少しお待ちください『japan japanese』



シュミット家の皆さん。左より スミ夫人 ヘルムート氏 ニコールさん

《ギリギリ頑張っています! もうしばらくお時間をいただきます》
本日3月21日は『japan japanese』の発売予定日でした。たくさんのお電話や、たくさんの@メールを頂戴しました。少し遅れています。申しわけございません!
いまは3月末、また年度末ということで、ここのところ製本所、とりわけ折り屋さんが爆発状態です。リーマン・ショック、東日本大地震の影響と続いた製本業界の不況が、まるでウソのような活況を呈しています。

そこで最終打ち合わせのために、3月17日に大阪のシュミット家を訪問しました。もちろん手づくり・手製本の見本誌を携えて……。残念ながら販売用書籍は間に合いませんでした。シュミット家の皆さまをはじめ、発売をお待ちいただいている読者の皆さまには、深くお詫び申しあげます。

おもえばシュミット一家とのお付き合いも長くなりました。ヘルムート氏、スミさんのご夫妻とは、右端の愛娘、ニコールさんが誕生する前からのお付き合いです。ですからシュミット氏も小生も、ニコールさんの成長の分だけ、それぞれ年を重ねたことになりました。
シュミット氏とそのご家族は、この写真のように、とてもこころの暖かい、すてきなご家族です。そしてタイポグラフィにはきわめて厳格で、一点の妥協もゆるさない厳格さを失わないのも魅力です。

《本書の魅力の一端をご紹介》
書物とは、その内容で評価されるべきものです。本書の内容のすばらしさはいうをまちません。それは本書をみていただくしかありませんが……。
ところがタイポグラフィに厳格なシュミット氏のことです。本書にも微に入り細をうがつ配慮がこらされています。遅延のお詫びに、プロのノウハウを冒さない程度に、本サイトをご覧の皆さまにだけ、ソッとほんの一端をご紹介。

『japan japanese』 の基本設計は、ドイツ語・英語・日本語が組み込まれています。基本書体は Universe 55 Roman, 中ゴシックBBBです。
うっかりすると見逃しがちですが、このみっつの言語表記は、それぞれ根拠をもって、無理なく、微妙に、ポイント・サイズや字間・行間のスペースが異なっています。
この手法は、皆さんの日常デザイン業務における、バイリンガル、トリプルリンガル表記の実施に際して、きわめておおきな手がかりと、示唆をあたえてくれるはずです。
こうしたこまやかな配慮を尽くしながらも、それをそれと気づかせないさりげなさ、こうした書物が『japan  japanese』です。

《もうしばらく、ほんとうにもうしばらくお待ちください!》
年度末に教科書対応がかさなって、小社の製本所のラインは混雑をきわめています。その間隙を縫うのではなく、ゆっくり、じっくり書物づくりに取り組んでいます。
本書には製本にも微細な工夫がこらされています。
上製本においては、表紙が本文用紙の天・地・小口の三方からはみだしている部分の幅を「ちり・散り」と製本用語では呼びます〔広辞苑〕。この「ちり」を極力少なくするようにと製本所に依頼しています。ふつうの「表紙巻き」とは違う作業になりますので、製本所も意欲的に取り組んでくれていますが、何分時期がまずかっった……。

そんなわけで、言い訳じみて恐縮ですが、4月中旬にあらたな発売日を設定いたしました。もうしばらくのお時間を頂戴いたします。

『japan japanese』 刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の 講演会+展覧会のお知らせⅠ


【印刷用 PDF】
東洋美術学校アクセスマップ http://www.to-bi.ac.jp/access/

────────
【タイポグラフィ トーク 講演会】
講師 : ヘルムート・シュミット氏(通訳 : スミ・シュミット氏)
このタイポグラフィ トークでは、ヘルムート・シュミット氏が
メイド および ナチュラルメイド タイポグラフィについてかたります。

made and natural made

メイド およびナチュラルメイド

タイポグラフィ トーク
3 月20日[水・祝] 14:00-(13 :30  受付開始)
要 予約、聴講料 1,000 円

会場 : 東洋美術学校 C 棟 C-1 教室
161-0067 東京都新宿区富久町2-6

◉  この講演会のお申込みは、
会場のキャパシティを越えました。
恐縮ですが03月20日の講演会へのお申込みは
締め切りとさせていただきます(03月01日)。
◉ 展覧会は下記の日程・時間で
無料でご観覧いただけます。 
────────
【オープニング レセプション】
新刊書『japan japanese』 著者サイン会
17:00-18:30
会場 : 東洋美術学校 D 棟 1F 教室
会場でも『japan japanese』(3,800円 税込)
がお求めできます。
────────
【タイポグラフィ トーク 講演会  申込先】
株式会社 朗文堂
@ mail  :  robundo@ops.dti.ne.jp
件名【タイポグラフィ トーク 申込】として、
お名前・人数・返信用メールアドレスを明記して
2013 年 3 月15 日までにご送信ください。
3 営業日以内にお断りの返信が無い場合は
受付完了とさせていただきます。
Facsimile : 03-3352-5160
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo/
────────
【懇親会】
講演会終了後 19 : 00 より、会場から
至近の会場で、シュミット・ファミリーを囲んでの
懇親会(要参加費)を予定しています。
この懇親会に参加をご希望のかたは
講演会のお申込み時に[懇親会参加希望]と
お書きください。
のちほど担当より@メールで、会場・予算など
詳細をお送りいたします。
◉  懇親会のお申込みは、会場のキャパシティを
 すでに越えました。恐縮ですが懇親会への
 お申込みは
締め切りとさせていただきます。
 (02月07日)

────────
【東洋美術学校  ギャラリー館における展覧会】
すでに忘れられかけている 2011 年 03 月11 日の
災害に注意を喚起し、マンメイドおよび
ネイチャーメイドについて考えたい。
あわせて、タイポグラフィック  リフレクション全号
ヘルムート・シュミット氏による企画・デザイン書
のうち、朗文堂刊行のスクエアサイズの書物
『かさこじぞう』英語版、『バーゼルへの道』、
『ジャパン ジャパニーズ 』などを展示する。
────────
【gallery de tobi  展覧会】

man made  nature made

マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで

────
主催 : 株式会社 朗  文  堂
     160-0022  東京都新宿区新宿 2-4-9
後援 : 学校法人専門学校 東洋美術学校
     産学連携事務局  デザイン研究会アクティ

『japan japanese』刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の講演会+展覧会のお知らせ Ⅲ


印刷用PDF
東洋美術学校アクセスマップ http://www.to-bi.ac.jp/access/

◉ 本講演会は予約制で、去る03月01日をもって
定員となりました。
たくさんの皆さまからご参加のお申込みをいただきました。
ありがとうございました。
◉ 株式会社イワタ、株式会社タイプバンク、株式会社モリサワの
各社よりご協賛をいただき、最新版電子活字見本帳を
ご提供いただきました。各社120部ほどと数量に限りが
ありますので、受付先着順に、ご自由におもちいただきます。
◉ 受付開始は13:30からです。当日は受付の混雑が
予想されますので、お早めにご来場ください。 
 ◉ なお東美ギャラリーにおける展覧会は、下記の日程で
ご自由にご観覧いただけますので、どうぞ
ふるってご観覧ください。

────────
【タイポグラフィ トーク 講演会】
講師 : ヘルムート・シュミット氏(通訳 : スミ・シュミット氏)
このタイポグラフィ トークでは、ヘルムート・シュミット氏が
メイド および ナチュラルメイド タイポグラフィについてかたります。

made and natural made

メイド およびナチュラルメイド

タイポグラフィ トーク
3 月20日[水・祝] 14:00-(13 :30  受付開始)

会場 : 東洋美術学校 C 棟 C-1 教室
161-0067 東京都新宿区富久町2-6

◉ 講演会は定員に達しました。
◉ 展覧会は下記の日程・時間で
予約無し、無料でご観覧いただけます。
────────
【オープニング レセプション】
新刊書『japan japanese』 著者サイン会
17:00-18:30

会場 : 東洋美術学校 D 棟 1F 教室

◉ 会場でも『japan japanese』(3,800円 税込)
がお求めできます。
────────
【懇親会】
講演会終了後 19 : 00 より、会場から
至近の会場で、シュミット・ファミリーを囲んでの
懇親会を開催します。

◉ 懇親会は定員に達しました。

────────
【東洋美術学校  ギャラリー館における展覧会】
すでに忘れられかけている 2011 年 03 月11 日の
災害に注意を喚起し、マンメイドおよび
ネイチャーメイドについて考えたい。
あわせて、タイポグラフィック  リフレクション全号
ヘルムート・シュミット氏による企画・デザイン書
のうち、朗文堂刊行のスクエアサイズの書物
『かさこじぞう』英語版、『バーゼルへの道』、
『ジャパン ジャパニーズ 』などを展示する。
────────
【gallery de tobi  展覧会】


man made  nature made

マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで
◉ 上記日時に、自由にご観覧いただけます。
ご友人をおさそいいただき、ご観覧ください。

────
主催 : 株式会社 朗  文  堂
160-0022  東京都新宿区新宿 2-4-9
後援 : 学校法人専門学校 東洋美術学校
産学連携事務局  デザイン研究会アクティ