カテゴリー別アーカイブ: 新宿私塾

【新宿私塾】 爽秋の風のなか、新宿私塾第29期がスタートしました

!cid_6BA8106B-53E3-4883-BAFA-B215CFAAB0A0 新宿私塾29期《 新宿私塾第29期、さわやかな秋の風のなか、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の遊歩道に金木犀のかおりがかすかにただよい、さまざまな秋の艸花が咲きそろった2016年09月27日[火]、新宿私塾 第29期が開塾いたしました。

教場にはまだ終了したばかり、異色の人材で、きわめて熱気のあった前期<新宿私塾28期生>の熱気がのこっていましたが、ここにあらたなタイポグラフィの俊英を迎えました。これから半年間、ほぼ正月休みもなく新宿私塾は開講され、早春の2017年03月14日[火]に終了します。 金木犀 背景に吾亦紅 文字壹凜用講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんの、お顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。

新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。
それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。

この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《 恒例 新宿私塾第29期 カリキュラム  表紙デザインの紹介 》
20171005101428_00001新宿私塾 第29期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )

新宿私塾 第29期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの<タインハルト>という欧文書体です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「 My Favorite Type ― わたしのお気に入りの活字書体 」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。

────────── 杉下城司さんのコメント
新宿私塾29期の書体は、2009年にリリースされた、スイスのオプティモ・タイプファウンドリーのフランソワ・ラッポ(François Rappo, Optimo Type Foundry )による <タインハルト>という書体です。

この書体は20世紀初頭のグロテスクをモデルにしています。 <タインハルト>という書体名は、ロイヤル・グロテスクという書体を手がけたフェルディナンド・タインハルト(Ferdinand Theinhardt)にちなんで命名されました。(ちなみにロイヤル・グロテスクもベルトルドより復刻されています)

このロイヤル・グロテスクは、アクチデンツ・グロテスクを制作する際にベースとされた書体です。そしてアクチデンツ・グロテスクはノーマル・グロテスクを、ノーマル・グロテスクはノイエ・ハース・グロテスク、後のヘルベチカを制作する際に参考にされた書体です。

サンセリフ体がはじめて活字書体見本帳に掲載されたのが、ちょうど200年前の1816年、イギリスのキャズロン活字鋳造所のものとされています。200年前とはいえ五百数十年の歴史を有する活字セリフ体に比べると、サンセリフ体はまだ歴史が浅いのかもしれませんが、サンセリフ体もまた脈々と受け継がれていることがわかります。

21世紀に入りデジタルフォントも多様な姿を見せています。ヘルベチカやユニヴァースのような、サンセリフ体の頂点と思われた書体にも新しい提示がなされています。 今回の使用書体であるタインハルトのように、19世紀から20世紀にかけて使われた、金属活字初期のサンセリフ体を見直した書体も続々とリリースされていますので、今後のサンセリフ体の動向がますます楽しみです。  [杉下城司]

【新宿私塾】 第27期修了生:本末英樹さんから「ローマ大文字の原点・トラヤヌスの碑文訪問記録」をいただきました

私塾烏兎匆匆、光陰矢の如しでしょうか。ときのたつのがあまりにはやく感じられます。

2015年09月29日開講、2016年03月15日修了した<新宿私塾第27期>の塾生、本末英樹さん(下掲写真:新宿私塾第27期修了式 前列右からふたりめ)が、ことしの夏にローマのフォロ・ロマーノ地区「トラヤヌスの碑文」を訪問され、その記録写真を提供していただきました。
27期終了_01-1024x724[1]新宿私塾では木村雅彦さんの担当で「ローマ大文字の原点:トラヤヌスの碑文」をまなぶ講座が常設され、本末さんももちろんその講座を受講されています。
1999年05月10日に木村雅彦・春田(木村)ゆかり夫妻が拓本取材を実行され、その記録図書『トラヤヌス帝の碑文がかたる』(木村雅彦 朗文堂)をのこされています。
また本講座は、その原寸大の碑文拓本の迫力に直接触れる機会となります。

本末さんの報告では、トラヤヌスの碑文の周辺ではいまなお発掘・復元・修復作業が進行中で、碑の直近まではおりることができず、周辺回廊部からの撮影となったそうです。

小生がここにはじめて立ってから30余年が経過し、木村夫妻の取材からも17年ほどの時間がたったことになりますが、「トラヤヌスの碑文」の建立は西暦114年とされていますので、その千余年におよぶ悠久の時から較べたらほんのわずかなときでしかありません。
本末英樹さんのうれしそうなローマでの報告を聞きながら、記録し、かたり伝える――タイポグラフィの神妙にして、摩訶不思議な側面をみるおもいがしたひとときでした。
IMG_2505resized IMG_2529resized IMG_2569resized IMG_2529resized IMG_2559resized IMG_2608resized────────
【好評図書紹介】 トラヤヌス帝の碑文がかたる 木村雅彦著

9784947613592ヴィネット01号
トラヤヌス帝の碑文がかたる
木 村 雅 彦 著
B5判 76頁 並製本
増 刷 出 来
定 価 : 本体 2,
600円+税

ローマのトラヤヌスの碑文は西暦114年に建立されて、すべてのローマ大文字の
淵源とされるものです。
ここからアイデアを得て、製作された欧文活字書体は数えきれないほどあります。
本書では18世紀のナポレオン3 世による複製以来の原寸拓本採取に成功して
その写真と拓本、大判折り込み 2 点を含む豊富な写真と図版によって
トラヤヌスの碑文の魅力をくまなく紹介しました。
──────────
『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』 はイタリア政府との事前のながい交渉の末
木村雅彦、春田(木村)ゆかり夫妻の「 遅くなった新婚旅行 」 として
1999年05月10日、ローマ、フォロロマーノ地区にある「トラヤヌス帝大円柱」での
原寸拓本採取と、撮影が完了したものです。

『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』のテキストは日本語だけですが、欧米でもやはり
関心がつよく、外国向け販売もすくなくありません。

ここにあらためて、故ヘルマン・ツァップ氏がのこされたエッセイとともに
トラヤヌス帝の碑文がかたる 』(木村 雅彦著、朗文堂) をご案内いたします。
ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
トラヤヌス帝トラヤ02トラヤ03トラヤ04──────────

< トラヤヌス帝の碑文のおもいで >  ヘルマン・ツァップ

朗文堂未刊書 『ヘルマン・ツァップ 活字と夢と』より。
Zapf 型押し用亜鉛凸版uuツァップ夫妻
左) Gudrun Zapf von Hesse グドゥルン・ツァップ・フォン・ヘッセ

       1918年01月02日 ドイツ、メクレンブルクうまれ
右) Hermann Zapf ヘルマン・ツァップ
        1918年11月08日-2015年06月04日 ドイツ、ニュルンベルクうまれ

1950年の秋、わたしたちは活字書体のインスピレーションをもとめてイタリアへでかけました。この旅ではもっぱらスケッチブックとカメラを手に、フィレンツェ、ピサ、ローマをおとづれて、ふるいローマ時代の碑文を探しました。
 
ここでの数数の碑文との出会いと、フィレンツェとバチカンの図書館で見たすばらしい書物が、その後のわたしたちの活字設計におおきな影響をあたえました。とりわけ刺激がおおきかったのはトラヤヌス帝の碑文との出会いでした。
文字の美しさを理解するひとならだれでも、西暦114年にローマのフォロ・ロマーノ地区に建造されたトラヤヌス帝の大円柱にしるされた碑文をみて、わたしがいかに有頂天になったかを理解していただけるでしょう。
 
ところが残念なことに、この碑文の位置がたかすぎて、歪みのない、まともな写真を撮ることができませんでした。それでも諦めきれずに奮闘するうちに、どうやらわたしはだれの眼にも明らかなほど夢中になっていたようです。
たまたまそばを通りかかった警備員は、メジャーをもって大円柱に詰め寄るわたしを見て、碑文をはぎ取って地面に引きずりおろそうとしているとおもったのでしょうか、あわてて制止されたことが懐かしくおもいだされます。

Zapf_80-1プリントミケランジェロ・タイトリング(Michelangelo Titling)。この大文字だけの活字書体は、ヘルマン・ツァップによってデザインされた、碑文系書体とされるもののひとつです。朗文堂ホームページのメインタイトルは1999年以来ミケランジェロ・タイトリングがもちいられていjます。
D. Stempel AG /フランクフルト 1950年。

【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク トラヤヌス帝の碑文がかたる 】
【 関連情報 : 朗文堂ニュース ご冥福をお祈りいたします。ヘルマン・ツァップ氏を偲ぶ 】

【新宿私塾】 新宿私塾第28期 無事に終了しました

!cid_C664B0FC-3719-4365-9492-2D88176F96BB !cid_11CF1BBD-9F40-40E3-A134-E45B39E6F203いつものことですが、出あいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第28期>は、桜花爛漫の2016年04月05日に開講し、爽秋の09月20日、10名全員が無事に課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。
最終講座を終え、これからは<新宿私塾修了生>の一員となった塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのか教場での談笑がつづき、やがて「新宿私塾第28期塾生会」で、新宿の町に消えていきました。
──────────
<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなった造形のよろこび」をモットーとしています。 
同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
カリキュラム表1 Web16.4.5_第28期入塾resizeDSCN7558-627x470[1]ことしはどうしてか長雨・猛暑・酷暑・連続する颱風と、天候不順の日がつづきました。
最終講座の09月20日は、折あしく颱風16号が関東地方に襲来しており、また連日の降雨で出水も心配される日でした。そのためにいつものように遅くまでの開講ではなく、講師:山本太郎さんの講座は定時をもって終了し、早めの帰宅をうながしました。
!cid_7593F6CC-95B4-41FE-BB08-A89EAF51C5E5塾生諸君は時計を気にしながら、しばしのお別れに際してメアドの交換を急ぎ、同期会の幹事をきめて再会を約しての修了となりました。

造形界にはきびしい逆風がみられる昨今ですが、新宿私塾28期修了生の皆さんは大きく羽ばたいて旅だちました。

【日本テレビ】 24時間テレビ |今年のチャリ T シャツは初の〝写真プリント〟。蜷川実花さんの色鮮やかな世界観を再現。

T18月27日[土]-28日[日]放送、[日本テレビ] 24時間テレビ。今年のチャリ T シャツは、初の〝写真プリント〟。蜷川実花さんの色鮮やかな世界観を再現しました。
胸元の写真には、真っ青な空、色鮮やかな花々、愛らしい蝶…。未来に開かれているような美しい世界がそこにはあり、まさに〝蜷川実花ワールド〟。

そして、その写真の枠には、今年のテーマである愛 = LOVE の文字が。それぞれのアルファベットの向きも違えば、大きさも違い、一見「LOVE」という文字には見えず、隠れています。これは、「愛」には色々な〝形〟があることをメッセージとして、表現されています。
このチャリ T シャツには、蜷川実花さんに加え、デザイナーの半田 淳也(ハンダ ジュンヤ)さんも参加しました。
T2 T3 T5 T4

◆ 蜷川実花さん コメント ◆
今年のチャリ T シャツは、着ていてウキウキする、明るい気持ちになるものにしたく、男女問わず皆が着ることのできるよう、誰もが好きな、希望のつまった“青い空”が象徴的な写真を選びました。
チャリ T シャツを作っていた時期は、生命のはじまりと、生命が終わっていく、グラデーションで重なっていた時期でした。「愛」を、恋愛や家族愛というものより、大きな生命体として受け止めていたころで、
今年の24時間テレビのテーマが「愛」だったので、運命的なものを感じました。
「愛」は、深すぎる、本当に小さなことでも「愛」を感じようと思うと、そこかしこに「愛」は転がっている。
「愛」は、元からすぐ傍にあるもの、沢山の「愛」に気づいて感じてほしいという思いを込めました。

◆ 蜷川実花さん プロフィール ◆
蜷川実花(写真家・映画監督)
木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映像作品も多く手がける。

2007年、初監督映画『さくらん』公開。2008年に個展「蜷川実花展」が全国の美術館を巡回し、のべ18万人を動員。
2010年、Rizzoli N.Y.から写真集「MIKA NINAGAWA」を出版、世界各国で話題となる。2012年、監督映画『ヘルタースケルター』公開、22億円の興行収入を記録。

2020年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任。
【 協力 : 蜷川実花事務所  詳細 : 日テレ 24時間テレビタイアップサイト
──────────
{ 新 宿 餘 談 }
DSCN9759DSCN9755[1]新宿私塾28期生には、半田くん と ランスクン、ふたりのジャンボがいます ]と報告した。
その折り、以下のように半田淳也クンを紹介した。

半田淳也クンは道産子で、アパレル関係と映像につよいフリーランスデザイナー。高校時代は身長がたかいためバレー部に所属していたという。ちかぢか公表されるが、あるおおきなイベントの T シャツデザインの製作メンバーでもある。
半田淳也デザイン室 】

8月27日[土]-28日[日]放送、[日本テレビ] 24時間テレビ。今年のチャリ T シャツは、初の〝写真プリント〟。蜷川実花さんの色鮮やかな世界観を再現したものであるが、この製作の一員として、新宿私塾塾生の半田淳也クンが加わっており、公式記録にも紹介された。
関係方面からのご承諾をいただき、ここに紹介した。
──────────
新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしている。それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともなうことになる。

また同時に、新宿私塾では、受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないが、できるだけ 「 My Favorite Type ― わたしのお気に入りの活字書体 」 を獲得することが勧められている。

[日本テレビ] 24時間テレビの「チャリ T シャツ」の製作メンバーの一員として、身長ではランス君にわずかに負けて、「二 デカ」の偉称を獲得した 半田 淳也 クンが加わり、タイポグラフィの効果を有効にいかし、おおきな成果をあげていることをうれしくおもう。

【新宿私塾】 第28期 残暑に負けず、順調に進行中

私塾28期順調2[1] DSCN9744 DSCN9734立秋がすぎ、こよみのうえでは秋とはいうものの、新宿御苑にそった街路樹の「百日紅 さるすべり」が深紅の花をつけ、青空に照りはえる暑い毎日です。
そんな毎日ですが、朗文堂のふたつのプライベートスクール、<新宿私塾> と <活版カレッジ>は、堅実に、熱く、所定の講座が進行しています。

「新宿私塾 第18回講座」08月02日 : 担当講師 : 美登英利さん。
美登さんは久しぶりの講師としての登場で、企画立案、サムネール、ラフスケッチ、製品までのステップを、スライドと実物を展開しての熱い講座でした。

同じ週の土曜日「新宿私塾 第19回特別演習講座」08月06日 : 担当講師 : 西尾 彩 さん。
西尾さんには第一期から講師を担当していただいています。この特別演習は製本術入門として、洋式製本の基礎を、実際に小型本を製作する実技演習の長時間の講座です。
ほとんどの塾生にとって、「活版印刷演習Ⅰ」につづく、身躰性をもった実製作体験となり、演習終了後はおおきな達成感とよろこびがあったようです。

DSCN9701 DSCN9714私塾8.6_西尾02私塾8.6_西尾01
{ 新 塾 餘 談 }
Web16.4.5_第28期入塾resizeDSCN9755 ランス君 半田淳也撮 DSCN9756 DSCN9759

新宿私塾28期生には、半田くん と ランスクン、ふたりのジャンボがいます

<新宿私塾第28期>は、08月09日第20回講座、髙野 彰さん、水野 昭さんおふたりの担当を終えて、一回だけ、旧盆の夏休みにはいった。
いつものことながら、講座後半になると、塾生同士の親近感がまし、交流もさかんとなる。
前の27期生に「ジャンボ平澤クン」がいたためもあって、第28期はふたりのジャンボのあいだで、いまだにその称号あらそい ? がつづいている。

半田淳也クンは道産子で、アパレル関係と映像につよいフリーランスデザイナー。高校時代は身長がたかいためバレー部に所属していたという。ちかぢか公表されるが、あるおおきなイベントの T シャツデザイン製作者でもある。

ランスクンは米国ミズリー州出身。在日15年余で、来日当初は文部科学省で ALT 業務に携わり、のち翻訳業とデザイン業で活躍中。
ミズリー州は米国中西部に属し、長野県と姉妹都市。ミシシッピー川をはじめ河川が多く高温多湿だという。代表都市にセントルイス、カンザスシティがある。だから東京の湿度のたかい夏にも大丈夫だと胸をはる。

講座終了後、どちらがデカイか較べようということになり比較対象としてやつがれも加われということに。ゆつがれ身長171センチ。この年齢では平均身長だったが、両君の前ではすっかり小柄になってしまった。
こんなとき、青森出身の福士クンは黙黙と撮影係り。女性陣の榊原さん、金子さん、可兒さん、畑さん、小竹さんらは笑い転げている。

きょうは自習です。ランス君自慢の T シャツ着用で登場
文字壹凜 06月20日}に、「ランス君登場! きょうは自習です」を紹介した。

おりしもこの日は「活版カレッジ アッパークラス」の定例会。
早い時間に登場した会員は、ランス君のTシャツの絵柄に話題集中。

「ランス君の国籍は?」
{ アメリカです }
「アメリカではこれをどう発音するの」
――
と、なんともまぁにぎやかな夕べとなりました。
IMG_1730-470x627[1]DSCN9698きょうは予習です!
とある07月の金曜の昼下がり、ランス君登場!
「きょうは予習です!」
黙黙と予習にはげんでいたが、ふと顔をあげて曰く、
「きょうの T シャツはどうですか ? 」
ランス君はシルク印刷の設備を有し、みずからデザインの T シャツをプリントしている。
DSCN9692 DSCN9694次作は「百日紅」に負けないように深紅の色彩を展開予定とか。
―― さて、皆さんの評価はいかがでしょうか。

【新宿私塾】 第28期 順調に進行中。おりしも講師:板東孝明さんの誕生日、塾生諸君とミニ誕生会

私塾28期順調

DSCN6254[1] DSCN8605 DSCN8606 DSCN8611 DSCN8609《新宿私塾第28期 第14回講座 開塾以来の特別講師 : 板東孝明さん》
ここのところ天候不順で、九州と北海道では記録的な大雨がつづき、関東ではカラ梅雨で水源の枯渇が憂慮されています。なにか変ですね、このごろは。
新宿私塾第28期はそんな天候もものともせず、淡淡とカリキュラムを消化し、中盤にさしかかっています。

新宿私塾07月05日[火]は、開塾以来の特別講師 : 板東孝明さん。
内容は<タイポグラフィの原初>と題して、タイポグラフィにあらたな理論的な枠組みをもとめる意欲的な講座でした。
ところで07月05日は板東孝明さんの5?歳の誕生日。
講座修了後、塾生ともどもちいさなケーキで「 Happy Birthday 」。
プライベート・スクール<新宿私塾>ならではの心暖まるちいさなイベントでした。

新宿私塾第28期は、これからつのるであろう炎暑・猛暑にまけることなく、また夏休みはお盆の一週間だけの休暇で九月中旬までつづきます。
カリキュラム表1 Web16.4.5_第28期入塾resize{新宿餘談}
新宿私塾の開塾以来の講師といえば、発足に際してできるだけ若手講師中心で臨もうと意図したために40歳代が中心で、そこに老・壮・青を意識して講師陣を構成しました。
発足以来13年余が経過し、若干名がさらなる若手と入れかわりましたが、それぞれが13歳加齢したことになります。板東孝明さん、山本太郎さんもそんなおひとりであるし、またふたりは某美大の同窓にして同級生でもあります。

まったく偶然であるが2016年03月15日は、新宿私塾第27期第24回講座 開塾以来の特別講師:山本太郎さんの誕生日でした。
その 記録を下記に再紹介 するとともに、政治家兼タレントの著名人と同姓同名であるゆえに、なかなか到達できない「山本太郎 facebook 」へのリンクを紹介。
ことしの05月06日-15日にかけて<Viva la 活版 ばってん 長崎>情報が英語テキスト入りで満載です。
ちなみに山本太郎さんの28期の担当講座は09月13日[火]となっています。
山本太郎  facebook

 《 再紹介 新宿私塾第27期第24回講座 開塾以来の特別講師:山本太郎さん 》
2016年03月15日、担当講師は山本太郎さん。この日はたまたま山本さんの5?歳の誕生日。
そこで開講前にケーキカット。閉講後に塾生の皆さんとともに、イタリアのワイン「俗称:キリストの泪」であらためて乾杯。
そうそう、この日の講座のテーマは、「アプリケーション生成の現場から-組版ソフトと電子活字の有効利用」でした。 DSCN6528DSCN6530

【新宿私塾】 第28期、熱く順調に進行中。「フィールドワーク 公版書籍印刷工場 理想社見学」 

私塾28期順調

DSCN8614Web16.4.5_第28期入塾resize《 新宿私塾第28期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月05日、新宿私塾 第28期が開塾いたしました。
偶然ですが、前27期は男女比が 8 : 2 と男性が多かったのですが、今期は男女半数ずつでバランスがとれました。

ただ熾烈なのは「ジャンボ」の名称争い ?  です。前期はドア枠に頭があたりそうなほど長身のジャンボ平澤クン(下掲写真後列中央)があっさりその座を奪取しましたが、今期はともにヒゲ面の上掲写真後列左端の半田クンと、右端のランスクンがいまだに争奪中です。
半田クンは<Viva la 活版 ばってん 長崎>に訪崎。即撮影担当に指名されていました。
27期終了_01新宿私塾第27期、後列中央 : ジャンボ平澤クン。新宿私塾修了後欧州研修旅行にでかけ、写メールを大量送付。近日紹介予定。 
前列左端:時盛クン。新宿私塾と平行して「活版カレッジ」受講。<Viva la 活版 ばってん 長崎>に広島から長崎まで自動車運転で参加。後輩の28期半田クンとあつい交流。

160521_10五月の連休をはさんで講座は順調に進行中ですが、5月21日[土]第7回講座:「フィールドワーク 公版書籍印刷工場 理想社見学」で江戸川橋まででかけました。
講座は90分の講義ののち、二班ににわかれて、同社田中社長と小林部長のご案内で理想社の工場見学。
はじめて間近に見る本格書籍組版と印刷の実際。塾生諸君にとってはおおきな刺激となります。その記録を塾生の福士大輔クン(上掲後列中央)からいただきましたので紹介します。

新宿私塾第28期はこれからもほぼ夏休みもなく続き、爽秋の09月20日に終了します。

DSCN8619カリキュラム表1新宿私塾 第28期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )
160521_09 160521_05 160521_04 IMG_0698 IMG_0697 IMG_0700 160521_03 160521_09 160521_07 160521_08 IMG_0699 160521_02

【新宿私塾】 新宿私塾 第28期がうららかな陽光のもとでスタートしました

私塾28期開始 Web16.4.5_第28期入塾resize《 新宿私塾第28期、櫻花爛漫の春、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月05日、新宿私塾 第28期が開塾いたしました。

これから半年間、ほぼ夏休みもなく新宿私塾は開講され、爽秋の09月20日に終了します。
その間講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんの、お顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。

DSCN8614DSCN8609DSCN8619新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《 恒例 新宿私塾第28期 カリキュラム  表紙デザインの紹介 》
カリキュラム表1
新宿私塾 第28期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )

新宿私塾 第28期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの < ブリーセリフ  Bree Serif > です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「 My Favorite Type ― わたしのお気に入りの活字書体 」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。

──────── 杉下城司さんのコメント
新宿私塾28期のカリキュラムに使用している書体は、英国レディング大学出身のべロニカ・ブリアン(Veronika Burian)と、ホセ・スカジオネ(Jos.ANi Scaglione)による、チェコのインディペンデント系タイプファウンドリー「タイプトゥギャザー  TypeTogether」の「ブリーセリフ  Bree Serif」です。

2008年にサンセリフ体の「ブリー」がリリースされているのですが、このブリーはタイプトゥギャザーのロゴにも使われているほどで、彼らのフラッグシップというべき書体だと思います。彼らはこの書体をハンドライティングの影響を受けていて、アップライト・イタリックだとしています。こうした手書きの動きを内在・外在化するローマン系サンセリフ体といえる考え方は、昨今多くの書体で生かされています。

ブリーセリフは2013年にリリースされたブリーと対になるファミリーです。名前に「セリフ」がついているためローマン体をイメージしますが、セリフ体というよりもスラブセリフ体であり、ほとんどコントラストが無いため、サンセリフ体にセリフがついたようなニュアンスです。
そのセリフはストロークを形成する一部のような作りであり、細いウエイトでは重たい感じはなく、むしろ流れるような手書きの良さが加味できていますし、太いウエイトではしっかりと存在感のあるセリフとなっています。
また片側だけにある微細なブラケットはペンの動きを感じさせます。アップライト・イタリックという呼び名がうなずけます。

イタリック体では、このセリフがスクリプトのように次のキャラクターにつながるストロークと化しています。
アップライトも、イタリックもサンセリフ体の弱い部分を補えていて、テキストでの使用を助けているといえるのではないでしょうか。

21世紀初頭におけるこうしたスラブセリフ系やローマン系サンセリフ体は、さらに進化しているようでその展開が楽しみです。
かつてスタンリー・モリスンが「フェリシティ」で試したスロープト・ローマン体を完全に実現できなかった理由として、
「イタリック体にはカリグラフィ的な古風な要素がいまだにつよくて、将来のタイポグラフィにおいても、その地位を保ち続ける力のあることを証明している」(『活字とエリック・ギル』)としました。
昨今のサンセリフ体の開発はスロープト・ローマン体の考え方とは逆の発想で再考されているようでもあり興味深い傾向です。

【 参考URL : http://www.type-together.com/Bree

【新宿私塾】 新宿私塾第27期 無事に終了しました

27期終了 27期終了_01 27期カリキュラム部分WEB第27期入塾いつものことですが、出あいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第26期>は、爽秋の風が吹く2015年09月29日に開講し、桜が咲きこぼれる2016年03月15日、10名全員、無事に全課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。
最終講座を終え、これからは<新宿私塾修了生>の一員となった元 塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのか教場での談笑がつづき、やがて「新宿私塾第27期塾生会」で、新宿の町に消えていきました。
──────────
<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなったよろこびの造形」をモットーとしています。 
同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。 DSCN6448 DSCN6437
わずかな期間の春休みがあって、はやくも04月05日からは<新宿私塾第28期>が開講します。
弥生 三月、ちょっとさびしい別れがあり、うれしい出あいがある卯月 四月です。

【 詳細 : 朗文堂 タイポグラフィ・スクール 新宿私塾

私塾28期定員※ 【 ご案内 】  本項をご覧になったかたから、<新宿私塾第28期>へのお申し込みをいただいております。 なにぶん「新宿私塾」は少人数の講座ですので、ここ数期にわたって一般公募を経ずに、事前予約の皆さまから順番に入塾をご案内しております。
「新宿私塾」へ入塾ご希望のかたは、上掲詳細データーをご覧いただき、まずそのご意向を@メールにてお知らせください。次期講座の開講に先だって、あらためてご案内をさしあげます。
──────────
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、250名をこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をしていただきました。
前回までに紹介した02月下旬の講座の模様につづき、記録の意味もふくめ、最終月三月の講座からご紹介します。

《新宿私塾第27期第22回特別講座 フィールドワーク イム・ジョンホさん》 私塾イム_01おだやかで暖かな日でした。03月01日、港区南青山の「 イム ジョンホ Jeong-ho Im 」さんのアトリエ、株式会社マウント mount にでかけての出張講座。
高精細の大型ディスプレイをもちいての熱のこもった講座でした。講師のイムさんご自身も<新宿私塾第11期修了生>とあって、講座は真剣かつ和気藹藹としたものになりました。[写真は26期のときのもの]

《新宿私塾第27期第23回講座 新宿私塾修了生の水野 昭さん、真田幸治さん》
03月08日、前半講座は株式会社イワタ社長というと厳めしくなりますが、私塾修了生の水野さんによる「フォントメーカーからみた、日本語デジタルタイプの環境」。
デジタルタイプに一定の飽和感が見られる昨今、あらたなニーズを掘りおこし、大胆な開発を持続し続ける情熱に、塾生諸君も圧倒されていました。

03月08日、後半講座は装本家:真田幸治さん。真田さんもやはり新宿私塾第四期修了生で、装本、装幀分野で活躍中です。
「現代装幀の成り立ち-明治・大正時代の造本-古典にまなび、実践で挑戦する」として、小村雪岱を例示し、その実物を展示しながらの理解しやすい講座でした。 DSCN6464 DSCN6465 DSCN6470DSCN6499 DSCN6490 DSCN6505 DSCN6508《新宿私塾第27期第24回講座 開塾以来の特別講師:山本太郎さん》
03月15日、担当講師は山本太郎さん。この日はたまたま山本さんの5?歳の誕生日。
そこで開講前にケーキカット。閉講後に塾生の皆さんとともに、イタリアのワイン「俗称:キリストの泪」であらためて乾杯。

そうそう、この日のテーマは「アプリケーション生成の現場から-組版ソフトと電子活字の有効利用」でした。 DSCN6528 DSCN6530《新宿私塾第27期第25回最終講座 新宿私塾第一期生:大石 薫》
最終講座は私塾第一期生、朗文堂アダナ・プレス倶楽部の大石 薫がつとめました。最終講義に演習科目をもってくるのは、実技と実戦を重視する新宿私塾の特色をあらわします。
「活版印刷の歴史と実践-タイポグラフィの基本技術の再構築」をテーマとして、小型活版印刷機をもちいての演習講座でした。 DSCN6541DSCN6539私塾28期定員

新宿私塾第27期 意欲満満、順調に講座が進行中 ― +次期新宿私塾28期公募状況のお知らせ

27期順調《 新宿私塾第27期は、爽秋の風のなか、意欲満満で2015年09月末にスタートしました 》
新宿御苑の遊歩道に金木犀のかおりがかすかにただよい、さまざまな秋の艸花が咲きそろった2015年09月29日[火]、新宿私塾 第27期が開塾いたしました。
DSCN1556爾来ほぼ五ヶ月が経過し、講座は第21回までを順調に消化してきました。
新宿私塾第27期は、めずらしく男性が多い塾生で構成されました。それでもはじめのころのかたさは消えて、休憩時間や講座の終了後は和気藹藹としたふんいきに教場は包まれるようになりました。

27期カリキュラム部分WEB第27期入塾《新宿私塾第27期第07回特別講座 フィールドワーク 理想社》
2015年11月14日[土]、特別講座で理想社でフィールドワーク。田中宏明さん(社長)の一時間にわたる講義ののち、二班にわかれての工場見学にのぞみました。
理想社の印刷機器は大型で、商業印刷というより、図書印刷が大半を占めます。大手出版社との長年の取引をつうじて醸成された、独自の組版術、ハウスルールなどの紹介で、塾生諸君は熱心にメモをとっていました。

DSCN5420DSCN5425DSCN5422《新宿私塾第27期第08回講座 名刺のデザインとその製作実務》
2015年11月17日[土] 通常講座。永野有紀さんによる「名刺デザインとその制作実務」。
まず名刺の歴史と役割、基本構成などの講義があり、そのあとはふたりずつにわかれての、名刺製作の交流・交換がはじまります。
この講座のあとは、たがいにその趣味やデザイン嗜好までを知りますので、塾生同士の親密度はぐっと増します。まして講師の永野さんご自身が、新宿私塾第二期生とあって、教場はいっきになごやかなふんいきに変わります。

DSCN5429DSCN5431《新宿私塾第27期第09回講座 欧文組版の基礎》
2015年11月24日[火]講義  このころは暖冬だとされて、冬とはおもえないおだやかなまいにちでした。この日の講師:河野三男さんは新宿私塾開塾以来のベテラン講師。ページ物の欧文組版を中心に、行間と行長の設定、組版テクスチュア、段落の意味と種類などをユーモアを交えてわかりやすく解説。
DSCN5475 DSCN5470《新宿私塾第27期第15回講座 構造としての造形言語》
2016年01月19日[火] 特別講座 新年をむかえ、暖冬気味ではありましたがとかく天候不順な日日でした。新春二回目の講師は、新宿私塾の開塾以来講師を担っている板東孝明さんによる特別講座でした。
タイポグラフィにおける構造的視点を、リートフェルト、ミース・ファンダルローエ、バックミンスター・フラーなどを例として、豊富な資料と画像を駆使しての講座。
後半部には地域社会に根ざしたコミュニケーション・デザインのあり方と、板東さん製作のたくさんのタイポグラフィ作品の実物を眼前にしながらの講座となりました。
DSCN6254DSCN6248板東02板東孝明さんの新著作  板東孝明編『ホスピタルギャラリー』 深澤直人・板東孝明・香川征著 武蔵野美術大学出版局 

《新宿私塾第27期第20回特別講義 洋書の姿:印刷と折り丁/書物の構造と造形言語》
2016年02月16日[火] 特別講義 二月にはいると東京にも積雪をみました。また数十年ぶりという、南国九州の長崎や鹿児島でも、降雪のためほとんどの交通機関が三日間ほど停止を余儀なくされるほどの異常気象でした。
それでも新宿私塾は淡淡と設定カリキュラムを消化していました。02月16日は書誌学の定番書ともいえる『洋書の話 第二版』の著者:ベテラン講師の髙野 彰さん。
ベラムと紙から説きおこし、書写から書物の誕生、見開き・一対の紙葉、そのたたみかた、ページ割り付け、印刷用活字書体の誕生、タイポグラフィの進展と、熱い講義が続きました。
DSCN6342 DSCN6335プリント髙野 彰著『洋書の話 第二版』(朗文堂

《新宿私塾第27期第21回特別講義 フォーマットとグリッドの概略史とその展開》
DSCN6377DSCN63822016年02月23日[火] 特別講義 02月最後の講座。寒い日でしたが新宿私塾開塾以来の講師:白井敬尚さんの担当。タイポグラフィは活字版印刷術を源流とするだけに、グリッド(格子)構造は避けては通れない課題となります。さまざまなケーススタディの紹介に教場は熱い熱気につつまれていました。

《間もなく如月キサラギ二月がおわり、艸花の開花をみる弥生ヤヨイ三月を迎えます》
ことしにはいってから、竜巻・異常降雪・突風など、どこか妙な気候がつづきましたが、まもなく花の弥生三月となります。
新宿私塾第27期はのこすところほぼ一ヶ月、四講座、まだまだ重要な講座がつづきますが、03月22日[火]第25回演習講座をもって終了をむかえます。
ことしの菜の花

新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

──────────
私塾28期定員《新宿私塾第28期のお申し込み状況の報告と、ご予約のおすすめ》

新宿私塾では次期以降の入塾申込を随時受けつけております。
2016年04月開講予定の<新宿私塾 第28期>には相当数のご予約をいただいおりました。二月の声を聞くと、改めて入塾お申し込みの連絡が増加したため、02月下旬から、ご予約順に、予約の再確認、入塾者確定作業をおこないました。

その結果<新宿私塾第28期>は、一般公募をへずに、ご予約者で定員となりました。
したがいまして恐縮ながら、今後の新宿私塾入塾お申し込みは、2016年09月開講予定の<新宿私塾第29期>、ないしは、2017年04月開講予定の<新宿私塾第30期>へのご予約とさせていただきます。
ともあれ<新宿私塾>に入塾希望のご意向があるかたは、下記詳細情報をご覧いただき、 朗文堂担当鈴木 robundo@ops.dti.ne.jp
  までご一報ください。
演習・フィールドワーク以外の講座は見学申込も随時受けつけております。

【 詳細 : 朗文堂 タイポグラフィ・スクール 新宿私塾

新宿私塾第27期 意欲満満、順調に講座が進行中です

27期順調
《 新宿私塾第27期は、爽秋の風のなか、意欲満満で9月末にスタートしました 》

新宿御苑の遊歩道に金木犀のかおりがかすかにただよい、さまざまな秋の艸花が咲きそろった2015年09月29日[火]、新宿私塾 第27期が開塾いたしました。
爾来ほぼ二ヶ月が経過し、講座は第09回までを順調に消化してきました。
新宿私塾第27期は、めずらしく男性が多い塾生で構成されました。それでもはじめのころのかたさは消えて、休憩時間や終了後は和気藹藹としたふんいきに教場は包まれるようになりました。

27期カリキュラム部分 WEB第27期入塾
《新宿私塾第27期第07回特別講座 フィールドワーク 理想社》
11月14日[土]、特別講座で理想社でフィールドワーク。田中宏明氏の一時間にわたる講義ののち、二班にわかれての工場見学にのぞみました。
理想社の印刷機器は大型で、商業印刷というより、図書印刷が大半を占めます。大手出版社との長年の取引をつうじて醸成された、独自の組版術、ハウスルールなどの紹介で、塾生諸君は熱心にメモをとっていました。

DSCN5420 DSCN5425 DSCN5422 DSCN5421 DSCN5419
《新宿私塾第27期第08回講座 名刺のデザインとその製作実務》
11月17日[土] 通常講座。永野有紀さんによる「名刺デザインとその制作実務」。
まず名刺の歴史と役割、基本構成などの講義があり、そのあとはふたりずつにわかれての、名刺製作の交流がはじまります。
この講座のあとは、たがいにその趣味やデザイン嗜好までを知りますので、塾生同士の親密度はぐっと増します。まして講師の永野さんご自身が、新宿私塾第二期生とあって、教場はいっきになごやかなふんいきに変わります。

DSCN5429 DSCN5430 DSCN5431DSCN1556新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

新宿私塾では次期以降の入塾申込を随時受けつけております。2016年04月開講予定の<新宿私塾>第28期にも相当の人数のご予約お申し込みをいただいているようです。
ともあれ<新宿私塾>への入塾ご希望のご意向のあるかたは、下記詳細情報をご覧いただき、朗文堂までご一報ください。

【 詳細 : 朗文堂 タイポグラフィ・スクール 新宿私塾

【新宿私塾】 爽秋の風のなか、新宿私塾第27期 スタートしました

私塾27期スタート WEB第27期入塾《 新宿私塾第27期、爽秋の風のなか、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の遊歩道に金木犀のかおりがかすかにただよい、さまざまな秋の艸花が咲きそろった2015年09月29日[火]、新宿私塾 第27期が開塾いたしました。

教場にはまだ終了したばかり、きわめて熱気のあった前期<新宿私塾26期生>の熱気がのこっていましたが、ここにあらたなタイポグラフィの俊英を迎え、これから半年間、ほぼ正月休みもなく新宿私塾は開講され、早春の2016年03月22日[火]に終了します。
講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんの、お顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。

DSCN1544 DSCN1556新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《 恒例 新宿私塾第27期 カリキュラム  表紙デザインの紹介 》
27期カリキュラム新宿私塾 第27期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )

新宿私塾 第27期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの <バーグ・スラブ  Bague Slab Pro>です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「 My Favorite Type ― わたしのお気に入りの活字書体 」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。

────────── 杉下城司さんのコメント
新宿私塾27期の書体は、< パラシュート Parachute >という、ギリシャのインディペンデント系タイプ ファウンドリーによって2014年にリリースされた<バーグ・スラブ PF Bague Slab Pro > です。タイプデザイナーは「バノス バシリウ  Panos Vassiliou 」 です。

バーグファミリーには、このスラブのほかに、サンズ、ユニヴァーサル、インライン、ラウンドのシリーズがあり、いずれも幾何学ベースのタイプフェースです。
サンズは20世紀初頭の幾何学的サンセリフ体に、ヒューマニスト系の特徴を取り入れ、メカニカルな固さを取り除いています。
ユニヴァーサルおよびそのインライン、ラウンドは、ヘルベルト・バイヤーのドローイングからインスピレーションを受けています。

今回使用している「バーグ・スラブ PF Bague Slab Pro 」は、20世紀初頭のスラブセリフ系書体からインスピレーションを受けているといいます。
このバーグ・スラブは、アップライトもそうですが、特にイタリックは、近年のサンセリフ体と同様に動的なつくりになっています。また半くさび形とするセリフが特徴的です。
細いウエイトは、ストロークとセリフがほぼ同じ太さのために、サンセリフに近い扱いができると思いますし、可読性のある本文組版用として期待が持てます。
太いウエイトは、従来のスラブセリフの誘目性をしっかりと発揮してくれます。
つまりウエイトによって可読性重視から誘目性重視に変化する面白い書体だとおもいます。
バーグはどのシリーズも興味深い書体です[杉下城司]。

【新宿私塾】 講師:有馬トモユキさん、星海社から新刊『いいデザイナーは、見ためのよさから考えない』刊行

有馬トモユキ星海社新書
いいデザイナーは、見ためのよさから考えない
著  者 : 有馬トモユキ
定  価 : 840円(税別)
ISBN:978-4-06-138562-7
発売日 : 2015年4月23日
サイズ : 新書判
──────────
<経営学部出身のデザイナーが思考する、デザインの論理>
「デザイン」は、「デザイナー」と呼ばれる人たちの専売特許ではありません。
ロジカルシンキングやプレゼンテーションと同じ問題解決の「道具」であり、コツさえ学べば誰にでも使いこなすことのできるものなのです。
本書では、書籍やアニメ、スマホアプリなどの身近な題材を元に、デザイナーの思考プロセスを分解。「デザインとは何か」を、一緒に考えていきます。

著者の有馬トモユキは経営学部出身。デザインとビジネスをつなぐのには、おあつらえ向きの人材です。
さあ、「センス」や「絵心」のせいにするのはやめにして、共に「デザインの論理」について学びましょう。あなたの仕事をよいものにするヒントが、たくさん見つかりますよ。
──────────

<著者紹介 : 有馬トモユキ デザイナー>
1985年長崎県生まれ。青山学院大学経営学部卒。タイポグラフィ教育機関「朗文堂 新宿私塾」第9期を修了し、現在は新宿私塾講師。
複数の企業を経て、日本デザ
インセンターに合流。グラフィック、Web,  U I 等複数の領域におけるデザインとコンサルティングに従事している。
その傍ら、TATSDESIGN 名義で商業
コンテンツ作品とそのプロモーション活動を実施。音楽レーベル「GEOGRAPHIC」クリエイティブディレクター、SF レーベル「DAISYWORLD」主宰。
主な仕事に、「ハ
ヤカワSFシリーズ J コレクション」装丁デザイン、TVアニメ『アルドノア・ゼロ』アートワークなど。タイポグラフィを軸としつつ、対象に深くアプローチするデザインを得意とする。車好き。
【 関連URL : TATSDESIGN URL  / 星海社URL

DSCN0517 DSCN0514 DSCN0512   新宿私塾私塾 第26期 講義中の有馬トモユキさん

【新宿私塾】 新宿私塾第26期 無事に終了しました

26期終了 新宿私塾第26期入塾 私塾26期カリキュラム部分 新宿私塾第26期終了_02 新宿私塾第26期終了_03いつものことですが、であいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第26期>は、桜花爛漫の春、2015年04月07日に開講し、爽秋の風が吹く09月15日、10名全員、無事に全課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。
最終講座を終え、それからは<新宿私塾修了生>の一員となった元 塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのか談笑がつづき、皆さん終電での帰宅となりました。
──────────
<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなったよろこびの造形」をモットーとしています。
また同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。

一週間だけの休みがあって、はやくも09月29日からは<新宿私塾第27期>が開講します。
ちょっとさびしい別れがあり、またうれしいであいもある 長月 婁宿 の 九月です。
【 詳細 : 朗文堂 タイポグラフィ・スクール 新宿私塾

※ 【 ご案内 】  本項をご覧になったかたから、<新宿私塾第27期>へのお申し込みをいただいております。
なにぶん「新宿私塾」は少人数の講座ですので、ここ数期にわたって一般公募を経ず、事前ご予約の皆さまから順番に入塾をご案内しております。
「新宿私塾」へ入塾ご希望のかたは、上掲詳細データーをご覧いただき、まずそのご意向を@メールにてお知らせください。次期講座の開講に先だって、あらためてご案内をさしあげます。
──────────
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、250名をこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をしていただきました。

講座と講師紹介は、上から順に、鈴木 孝さん/永野有紀さん/櫻井優樹さん/杉下城司さん/有馬トモユキさん/西尾 彩さん/山本太郎さんです。 このうち永野さん、櫻井さん、有馬さん、イム・ジョンホさんの四名は新宿私塾修了生です。
ほかの講師は、皆さん開塾以来の講師の皆さんです。ここに記録として残しておきましょう。
新宿私塾鈴木1504DSCN0177DSCN0181DSCN0154DSCN0156DSCN0241DSCN0233DSCN0517DSCN0514DSCN0512

DSCN0666DSCN0668DSCN0672《2015年08月18日 新宿私塾第26期21回目 最後の出張講座》 の記録
お盆のわずかな休暇明けの08月18日、渋谷区から港区南青山の新事務所に移転したばかりの「 イム ジョンホ Jeong-ho Im 」さんのアトリエ、株式会社マウント mount にでかけての出張講座。
高精細の大型ディスプレイをもちいての熱のこもった講座でしたが、講師のイムさんご自身も<新宿私塾第11期修了生>とあって、講座は真剣かつ和気藹藹としたものになりました。

新宿私塾第26期ものこすところあとわずか。
「風立ちぬ」でしょうか、秋の涼風が立つのはうれしいのですが、夏を彩ってきたこの百日紅のくれないの花がおえるこの時期が、年ごとに寂寥感をおぼえるようになりました。

私塾イム_02私塾イム_03私塾イム_01
《 09月02日 担当講師 : 山本太郎さん 》
DSCN1155DSCN1157DSCN1159

【新宿私塾】 新宿私塾第26期 最後の追い込みにはいりました。―― +次期公募状況のお知らせ

私塾26期順調新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 の三領域でバランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をしています。

DSCN8614

<新宿私塾>第26期は、桜花爛漫の春、04月07日に開講し、06月30日には折り返し点となる第13回講座を終了し、講座の後半部にはいりました。

<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、折り返し点をすぎて、塾生同士の交流もさかんで、休憩時間の塾生諸君は和気藹藹としていますし、閉講後ともなると、担当講師をつかまえて、終電ちかくになることもしばしばです。

09月開講予定の<新宿私塾>第27期には、すでに定員いっぱいの受講申込者となっているようです。これ以降のお申し込みは、<新宿私塾>28期へのご予約を条件として受けつけさせていただいております。

【 詳細 : 朗文堂 タイポグラフィ・スクール 新宿私塾

講座と講師紹介は、上から順に、鈴木 孝さん/永野有紀さん/櫻井優樹さん/杉下城司さん/有馬トモユキさん/西尾 彩さんです。 このうち三名は新宿私塾修了生です。
最下部は開塾以来の講師 : 山本太郎さん。
新宿私塾鈴木1504 DSCN0177 DSCN0181 DSCN0154 DSCN0156 DSCN0241 DSCN0233DSCN0517 DSCN0514 DSCN0512

DSCN0666 DSCN0668 DSCN0672《2015年08月18日 新宿私塾第26期21回目 最後の出張講座》
お盆のわずかな休暇明けの08月18日、渋谷区から港区南青山の新事務所に移転したばかりの「 イム ジョンホ Jeong-ho Im 」さんのアトリエ、株式会社マウント mount にでかけての出張講座。
高精細の大型ディスプレイをもちいての熱のこもった講座でしたが、講師のイムさんご自身も「新宿私塾第11期生」とあって、講座は真剣かつ和気藹藹としたものになりました。

新宿私塾第26期ものこすところあと4講座、一ヶ月ほどとなりました。「風立ちぬ」でしょうか、秋の涼風が立つのはうれしいのですが、この百日紅の花がおえるこの時期が、年ごとに寂寥感をおぼえるようになりました。
あと04回、講師・塾生いったいとなって有終の美をむかえるべく奮起いたします。
私塾イム_02 私塾イム_03 私塾イム_01
《 09月02日 担当講師 : 山本太郎さん 》
DSCN1155 DSCN1157 DSCN1159
 

【新宿私塾】 新宿私塾 第26期 が陽春のもとでスタートしました

私塾26期スタート

新宿私塾第26期入塾《 新宿私塾第26期、櫻花爛漫の春、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月07日、新宿私塾 第26期が開塾いたしました。

これから半年間、ほぼ夏休みもなく新宿私塾は開講され、爽秋の09月15日に終了します。
講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんの、お顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。

DSCN8614 DSCN8609 DSCN8619新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《 恒例 新宿私塾第26期 カリキュラム  表紙デザインの紹介 》

私塾26期カリキュラム新宿私塾 第26期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )

新宿私塾 第26期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの < アーバン グロテスク  Urban  Grotesk > です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「 My Favorite Type ― わたしのお気に入りの活字書体 」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。

──────── 杉下城司さんのコメント
今回の書体は、スーツケース タイプ ファウンドリー  Suitcase Type Foundry  の < アーバン グロテスク  Urban Grotesk > です。
昨2014年にリリースされたあたらしい書体です。 製作したデザイナーは チェコ/プラハ の トーマス ブルーシラ  Tomáš Brousil です。
ヘルベチカの作成に際して参考にされた、フレンチ グロテスク ( ハース ) や、ノーマル グロテスク ( ハース )、また リフォーム グロテスク ( ステンペル ) といった、20世紀初頭のグロテスク系の書体を意識したあたらしい書体です。

表紙で使用した ☆ や、♢ ♡ などの約物/記号類もセットされていますし、いまでは当たり前のようなっている 「 a 」 「 g 」「 l エル 」 などのオルタネートもセットされています。
< アーバン グロテスク  Urban Grotesk > は、ヘルベチカのように、静的な方向-スタティックに洗練された書体とは違い、硬いながらも、グロテスク本来の良さを残しながら、いくぶん動的-ダイナミックに洗練された、21世紀初頭のグロテスクではないでしょうか。

【 参考URL : Suitcase Type Foundry Urban Grotesk

【新宿私塾】 新宿私塾第25期 全課程を修了いたしました。

私塾25期修了新宿私塾第25期終了

《 新宿私塾第25期は、澄みきった青空のもとでスタートしました 》
あっぱれ日本晴れの日でした。抜けるように碧い空のもと、新宿私塾第25期は2014年09月30日[火]からスタートしました。

ウェブ系デザイナーの男性が多かった24期にくらべ、25期はどちらかというと、企画立案やグラフィックデザインを職とするかたが多く、男女比もバランスがとれていました。
それでも宿私塾第25期生は、これまでの塾生諸君とおなじように、とても意欲的で、向上心と個性のつよい若者がたくさんあつまりました。

入塾25期9.30新宿私塾第25期は2014年09月30日[火]スタート。ふり返ると皆さん表情が硬いですね。

ここには、現役の藝術 ・ 美術大学の学生、一般大学の学生もいます。 もちろんすでに造形者としての職業人も、異分野で活躍する職業人もいます。
それでも造形者、タイポグラファとして、いっそうの向上をめざすという一点において、こころざしをおなじくする仲間であることを確認しました。
ですから短い開塾セレモニーのあいだに、次第に緊張がゆるみ、笑い声ももれるようになりました。
──────────
新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
新宿私塾第25期は、爽秋の2013年09月30日にスタートし、早春の2015年03月17日に修了しました。この半年間、ほぼ正月休みもなく新宿私塾は開講されました。

この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、あたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力してきましたし、25 回の講座はいずれも内容の濃いものでした。

開塾から半年後、修了式当日の、自信にあふれた塾生の皆さんの、お顔と、お姿を紹介しました。
出会いはうれしく、別れはさびしいものです。 それでも皆さんは多くの収穫をもって新宿私塾を修了され、造形界の前衛としておおきく羽ばたき、旅だっていきました。
新宿私塾は、タイポグラフィの前衛としての連帯感をもって、修了生の皆さんをいつでもあたたかく迎えますし、活躍のようすを見守り続けます。

額田王の開花

額 田 王   ぬかたのおおきみ
冬ごもり 春さり來れば 鳴かざりし 鳥も來鳴きぬ 咲かざりし . . . . . .

《 新宿私塾 第25期 カリキュラム 表紙デザインの記録 》
プリント

私塾26期募集終了今回は一般公募は実施いたしません。 ご了承ください。

【 関連情報 : [新宿私塾] 第25期がスタートしました 2014年10月01日 】
【 関連情報 : 新宿私塾 & 活版カレッジ いつものとおり、熱く、堅実に、淡淡と開講中です。―― +次期公募状況のお知らせ 2015年02月02日 】

【会員情報】 真田幸文堂・真田幸治氏装本/『身体は幻』(渡辺 保著、幻戯書房刊)

20141209170732488_0001 20141209170732488_0002 20141209170732488_0003
幻戯書房 ( げんき しょぼう ) は、歌人で作家の 辺見じゅん が、父であり、角川書店の創立者である 角川源義 の創業の精神を受け継いで設立した出版社です。
幻戯書房の 「 幻戯 」 は、角川源義が自宅を 「 幻戯山房 」 と称していたことに由来します。
幻戯書房刊行書の多くの装本を担当してきたのが、新宿私塾、活版カレッジ修了生であり、タイポグラフィ学会の会員でもある 「 真田幸文堂/真田幸治 」 さんです。

真田幸文堂/真田幸治さんは、今回の『 身体は幻 』 の装本にあたって、前見返しにつづいて、共紙をもう一丁つけて、そこに同書の内容に即したイメージを盛りこむことによって、図書の導入部に、ゆとりとふくよかさをもたらすことに成功しています。

書体選択にも厳格な視点をもち、書名 『 身体は幻 』 のデジタルタイプは < 正調明朝体 あおい 金陵 > をもちいています。 正調明朝体【 参考資料 : 朗文堂タイプコスミイク 正調明朝体 金陵

ニューメディアとしての電子書籍が、さまざまな工夫をこらしてシェアアップをはかっています。
いまは一種の混乱期ともいえる状況にありますが、やがて製作 ・ 流通 ・ 販売経路を含め、印刷書籍と電子書籍とが、よき棲み分けが可能な時代の到来が予想されます。
こんな時代、従来型の印刷書籍も、慣行や束縛に甘んじることなく、創意と工夫、切磋琢磨が必要な時代かも知れません。

20141209170732488_0004 20141209170732488_0005【 URL : 真田幸文堂日録

幻戯書房
東京都千代田区神田小川町3-12 岩崎ビル 2 階
tel.  03-5283-3934
fax. 03-5283-3935 
【 詳細情報 : 幻戯書房 NEWS 】 

【展覧会】 花王 にほんのきれいあたりまえ展 新宿私塾23期IMさんの情報

20141007002048145_0002 20141007002048145_0001
新宿私塾第23期修了生の I M さん(花王クリエーティブハウス勤務)から、情報提供と、フライヤーを数十枚いただきました。
ご参観をおすすめいたします。
──────────
<第 5 回企業のデザイン展  花王 にほんのきれいのあたりまえ展> は東京藝術大学デザイン科が2005年から隔年で開催している「企業のデザイン展」の第 5 回目となります。
日本の 「きれい」 と、
れに連なる日本の 「あたりまえの生活」 を日本独自の文化としてとらえ、それをささえ続けてきた花王の製品に、デザイン的視点から焦点をあて、未来につながるモノづくりやライフスタイルのヒントをみいだす展覧会です。
また、展覧会と同時に、書籍 『にほんのきれいのあたりまえ』 を出版いたします。

会       期 : 2014年10月4日[土]-10月26日[日]
会       場 : 東京藝術大学 大学美術館 陳列館
開催時間 : 10 : 00-19 : 00 (入館時間は18 : 30まで)
会期中無休 入場無料
主催 ・ 企画 : 東京藝術大学 美術学部 デザイン科、花王株式会社
協       力 :  凸版印刷株式会社
【URL : にほんのきれいのあたりまえ 藝大×花王 】

【新宿私塾】 第25期がスタートしました。

 

25期開始

入塾25期9.30

新宿私塾第25期 2014年09月30日[木] スタートしました。

《 新宿私塾第25期、澄みきった青空のもとでスタートしました 》
あっぱれ日本晴れ、抜けるように碧い空のもと、新宿私塾第25期がスタートしました。
ウェブデザイナーの男性が多かった24期にくらべ、25期はどちらかというと企画立案やグラフィックデザインを職とするかたが多く、男女比も5人と5人でバランスがとれました。
新宿私塾第25期生は、これまでの塾生諸君とおなじように、とても意欲的で、向上心と個性のつよい若者がたくさんあつまりました。

まだせんだっての09月16日[木]に修了したばかりの、活発かつ賑やかだった24期生のぬくもりが、あちこちにのこっているような教場でした。
それでも早速、新宿私塾第25期、第01回目の講座では、カリキュラムの説明につづいて、塾生の皆さんの自己紹介があって、ここに集まった塾生同士が、出身地や年齢も経歴も、職場・学校環境などもさまざまなことに、塾生諸君はあらためて驚いたようです。これが新宿私塾の魅力のひとつでもあります。

すなわちここには、現役の藝術大学・美術大学の学生もいます。もちろんすでに造形者としての職業人も、異分野で活躍する職業人もいます。
それでも造形者、タイポグラファとして、いっそうの向上をめざすという一点において、こころざしをおなじくする仲間であることを確認します。
ですから短い開塾セレモニーのあいだに、次第に緊張がゆるみ、笑い声ももれるようになりました。
──────────
みじかい開塾式のあとは、いきなり、たくさんの資料が机上にならび、パソコン映像を併用しながら 「タイポグラフィをまなぶこととは」 の講義がはじまりました。
「文と字 : 形而上の文と、形而下の字」 「コミュニティと コミュニケーション」……。
一見むずかしそうなテーマも、実例と資料をもとに諄諄ととかれていきました。

新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「知 ・ 技 ・ 美」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。それはまた 「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」 という、つよい自戒をともないます。

新宿私塾第25期は、爽秋の2013年09月30日にスタートし、早春の2015年03月17日に修了します。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名を優にをこえた 「新宿私塾修了生」 の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《恒例 新宿私塾第25期カリキュラム 表紙デザインの紹介》
プリント 新宿私塾第25期カリキュラム 表紙  (Design : 講師 杉下城司さん)

新宿私塾第25期カリキュラムの表紙はデジタルタイプの<Harmonia sans ハルモニア・サン>です。
新宿私塾では受講期間のあいだに、和文活字でも欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体」 を獲得することが勧められます。

もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「長所と短所」 をみつけだして、「長所をいかし、短所を制御する能力」 がとわれます。

──────── 杉下城司さんのコメント
今回の書体は <Harmonia sans ハルモニア・サン> です。
2010年モノタイプ、Jim Wasco ジム・ワスコによるデザインです。
ねじれのあるジオメトリックとうたわれています。これまでのフツーラ、アバンギャルド、DIN などを分析した幾何学的サンセリフとされます。
幾何学的でありながらも、手書きのような微妙なカーブを加味した、動きのあるサンセリフ。このカテゴリーにみられる硬いイメージは払拭されたのではないでしょうか。特にイタリックの展開がよいと感じています。