元朝体は、中国・元代の福建地方の民間出版社からつくりだされた書体です。
中国・元代(1271—1368)は、漢民族圧迫政策により書物の出版にきびしい制限が加えられましたが、それでも福建地方の民間出版社では多くの書物を刊行しています。その刊本字様は趙子昂(チョウ-スゴウ 趙孟頫・趙松雪とも 1254—1322)の書風によるとされる脈絡を残した書体です。
宋代の福建地方の出版社では余 仁仲の「万巻堂」が知られていますが、元代になると余 志安の「勤有書堂」が有名になりました。この勤有書堂の刊本字様こそが典型的な元朝体です。勤有書堂の『分類補註李太白詩』(1310年)は趙子昂の書風である「松雪体」でかかれ、元時代の建安刊本の特徴がよくあらわれています。
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げんろく志安 ばてれん志安 ひさなが志安
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