新刊書のご案内 ──4月中旬 発売!
製本所混雑のため少少遅延。お詫びいたします。
japan japanese
日本的なるものの寡黙な美
ヘルムート シュミット編著
英訳 グラハム・ウェルシュ
和訳 山田清美
朗文堂
──
コンセプト&デザイン
ヘルムート シュミット
発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com
発行日
2012年 03月 20日
ISBN 978-4-947613-83-7 C1070
定価 3,800円(本体 3,619円)
独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付
──
「未知のかたち、未知の響きは実に
魅惑的だ。単調で、迷いのない仏僧たち
の読経。風のような、神秘的な尺八
の響き。日本の宮廷音楽である
雅楽で使われる笙ショウの繊細で微妙な音色。
これらは時代の音にも決して
かき消されることのない洗練された世界
である。しかしこれは向こうから
近づいて来ることはない、むしろこちら
から近づいて行かなければならない
世界である」
「歌麿の官能的な線によって好奇心が
芽生え、エミール・ルーダーによって大いに
鼓舞された私が、日本の地を踏んだのは、
素朴で未熟な 24歳のときであった。
…
ある日、スイスのティポグラフィシェ・
モナーツブレッテル( TM)誌のルドルフ・
ホシュテトラー編集長より手紙を
受け取った。タイポグラファの目を通して
見た日本のフォルムや暮らしの中の道具
といったものを紹介する記事を毎月
連載してみないかという誘いであった。
…
このシリーズを「Japan japanisch」
(ニッポンのニッポン)と呼ぶことにした。
というのは、私自身が理解している日本、
すなわち、かつて存在した、そして今も
存在している日本、更にこれから発見
されるべき日本を伝えたいと思ったからだ。
…
40年以上の時を経て、この連載は
僅かな変更とテキストを追加して、一層
充実した本のかたちで生まれ変わった」
ヘルムート シュミット
「私のニッポン」「ニッポンのニッポン」より
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スイスでまなび、タイポグラファとしておおきく成長したひとりの青年(ヘルムート シュミット氏)が、なぜ、とおい日本をその活動の本拠地としてえらび、なぜ、はるばると日本にやってきたのか。その日本で、なにを発見し、なにに惹かれ、そしてなぜ日本に定住する道を選択したのか……。
すなわち本書は「日本を日本たらしめている、素晴らしいひとと造形の数数」を、繊細な視線と、すみきった明るい心境からときあかしています。そこには、日本にうまれ、日本で育ったわたしたちが見落としがちな「すばらしい日本、すばらしい日本人」が、清明に、いきいきと描かれています。
これからは、名著として評価のたかい『茶の本』『陰翳礼讃』とならんで、わが国はもとより、世界規模でのあらゆる造形者が、日本と日本人を語りあう際に、互いの共通基盤として『japan japanese』が 絶好の書物になることを夢見て。
片塩二朗「編集佳境ナレド越年必至!」より