風薫る春、櫻花爛漫の春になりました。いよいよ卯の月、4月のはじまりです。
皆さまお元気で、あたらしい年度をお迎えのことと存じます。
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例年3月は「年度末進行」とされて、印刷・製本・出版界では慌ただしい月となりますが、ことしは人員削減がすすんだせいもあって、製本所が大混雑となって、その余波はまだ解消されたとはいえない状況にあります。
ところできょうは4月1日、エイプリル・フールとされる日です。この日は直訳で「四月馬鹿」とされた時代もありましたが、いつの間にか「四月馬鹿」はあまり使われない訳語となったようです。ことばとは時代とともにあり、いきていますね。
また新版による増刷図書も大詰めをむかえており、近近ご案内の予定です。
最初のご案内は、親しくおつき合いさせていただいている書道博物館の意欲的な企画とあわせて、印刷人掃苔会を開催のお知らせです。
この国の近代印刷の開拓者の歴史をたどる、とても意義深いツアーとなります。
皆さまのご参加をおまちしております。
現在、書道博物館で開催中の「唐時代の書、徹底解剖 !!」展には、上掲の「則天武后時代(在位690-705)の写経残巻」がはじめて公開されます(期間限定)。
そこで朗文堂では書道博物館にお願いして、同館学芸員による特別ギャラリートーク+掃苔会を開催いたします。人数は同館の都合で20名限定となります。
◉ 書道博物館ギャラリーツアー+印刷人 掃苔会ソウタイカイ
(開始5分前にロビー集合してください)
http://www.taitocity.net/taito/shodou/shodou_guide/shodou_guide1.html
谷中霊園中心の掃苔会ソウタイカイへは自由参加・無料ですが、バッカス松尾特製『掃苔会の栞 苔の雫』(500円を予定)を用意します。
そこそこの距離をあるきますので、歩きやすい履き物でご参加ください。
【小雨決行】雨男のバッカス松尾さんが案内役ですからとても心配ですが、晴男片塩も同行しますので、お天気は引き分け(小雨 ? )の予定です。
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参加ご希望の方は04月05日までに @メール adana@robundo.com にご連絡ください。掃苔会には定員は設けませんが『掃苔会の栞 苔の雫』の準備の都合もありますので、かならず「件名:ギャラリーツアー申込み」あるいは「件名:ギャラリーツアー+そうたい会申込み」としてご一報ください。
書道博物館 企画展 中村不折コレクション
唐時代の書、徹底解剖 !!
【開催場所】 台東区立 書道博物館
110-0003 東京都台東区根岸2-10-4
Telephone 03-3872-2645
URL : http://www.taitocity.net/taito/shodou/
【開催日時】 2013年03月12日-06月16日
9:30-16:30(入館は16:00まで)
【休 館 日】 毎週月曜日
(展示替えのため04月30日、05月07日は休館)
連休中の04月29日、05月06日は開館
会期中の展示作品の入れ替えにご注意ください。
【観 覧 料】 一般:500円、小中高生:250円
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[この部分は、書道博物館フライヤーの一部に加筆してご紹介します]
唐の時代(618-907)とは、中国の歴史上、王羲之オウギシらが活躍した東晋トウシン時代(265-420)とともに、「書」がもっともたかい水準に達した時代です。
唐時代の書の特質は、従来からつちかわれてきた書法を、たれにでもわかりやすく法則化した点にあります。とりわけ唐時代の楷書は、理知的な審美眼によって、非のうちどころのない字姿として完成されました。
初唐の三大家、欧陽 詢(オウヨウ ジュン、557-641)、虞 世南(グセイナン、558-638)、褚 遂良(チョスイリョウ、596-658)によって確立された美しい楷書は、いまも多くのひとたちによって学ばれつづけています。
その潮流は顔真卿(ガンシンケイ、709-85)に受けつがれ、「顔法 ガンポウ」とよばれる表情豊かな楷書がつくりだされました。
唐の歴代皇帝は、事実上の建朝者・李世明(高祖・李 淵の次子、唐朝第2代皇帝・太宗、在位626-49、598-649)に倣って、王羲之の書をおもくみましたから、次第に中国全土にわたって、王羲之の書風にもとづいた、格調の高い書風がひろく浸透しました。
すなわち皇帝・李世明をはじめとして、孫 過庭(ソン カテイ、648-703 ?)や、李邕(リ ヨウ、678-747)らは、王羲之の書法にもとづき、洗練された書法をよくしました。
また、伝統的な書法から逸脱した美しさを創出した懐素(カイソ、僧侶、725-85 ?)らも、異彩をはなつ名品をのこしています。
今回の「唐時代の書、徹底解剖 !!」では、唐の四大書家とされる、欧陽 詢、虞 世南、褚 遂良、顔 真卿をはじめ、唐の太宗皇帝・李 世明、孫 過庭、柳 公権、懐素など、唐時代を代表する書の名品と、唐時代の貴重な肉筆資料である『則天武后時写経残巻』(初公開、期間限定:03月12日-04月14日)、『敦煌トンコウ写経』などの貴重な書墨や拓本が、中村不折フセツ コレクションから紹介されます。