新潮社の[とんぼの本シリーズ]は、1983年の創刊で、美術・歴史・文学・旅をテーマとするヴィジュアル中心の入門書であり、案内書のシリーズです。
シリーズ名となった「とんぼの本」は、とんぼのように視野を広くもちたい、というおもいから名づけられたとされています。
[とんぼの本]には、何冊か小社販売デジタル書体をご使用いただいていますが、「日本・東洋美術」の『ひらがなの美学』(石川九揚著)に、《和字 Tradition 9 所収 ばてれん》を装本部、本文書体としてご利用いただきました。
欣喜堂製作の《和字 Tradition 9 所収 ばてれん》は、いわゆるキリシタン版『ぎやどぺとかる』(大英博物館蔵)を基礎資料として誕生した和字書体です。
その詳細資料は『和漢欧書体混植への提案』(ヴィネット11、今田欣一、朗文堂、2003年11月)に紹介されています。
皆さまのご愛読と、ご愛用をお願いいたします。