【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん、ブログ<活版小本>に新作発表

活版小本

京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけておられる
ぢゃむ 杉本昭生さんは、製作のピッチも順調ですし、そのブログ<活版小本 コホン>
意欲的な更新が継続しています。

とても瀟洒で、すっきりとした画面構成ですし、テキストも丁寧に書きこまれています。
皆さまのご愛読と、ブログへのご訪問をおすすめいたします。       やつがれ wrote

ブログ<活版小本 コホン>のアドレスはこちらです。
杉 本   昭 生
【 ぢゃむ 杉本昭生  活版小本 http://kappan-kohon.blogspot.jp/ 】
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芥川龍之介 『 蜜 柑 』

今回の小型本は、芥川龍之介の『蜜柑』です。
自分には聞き慣れた歌のように頭のどこかにずっと残っている作品です。
それをいまさら、という気がしないでもありませんが
今回はまず題字に中村不折の文字を使うことを決めていたので
それに似合った作品として芥川龍之介の『蜜柑』を選びました。

同じ作るなら、芥川の本の装幀をしていた小穴隆一の感性に近づきたいと思って
いましたが、やはり無理でした。
内容についてはご存知の方も多いので説明は省きます。
もし本棚に文庫本でもあれば、久しぶりに読んでみてはいかがですか。

【既刊書再紹介】 戸叶勝也先生、朗文堂刊『ヨーロッパの出版文化史』に続き、朝文社『カール・マイ冒険物語』全12巻第7巻を刊行

ヨーロッパの出版文化史

戸叶勝也 著
B5判 上製本 208ページ 図版多数
定 価 本体4700円 + 税
ISBN4-947613-77-7 C1022

【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク    同書目次PDF  】

戸叶先生著 者 : 戸 叶  勝 也 氏

筆者が特に力を入れて叙述した事柄について  著者「あとがき」より 

★ 筆写本の時代と同様に 活字版印刷の時代になっても書体が重視され続けたこと。
★ 活字版印刷術の発明に関する事柄を グーテンベルクの生涯とともに詳述したこと。
★ 新技術の印刷術が ヨーロッパ諸地域に伝播した様子と、代表的な初期印刷者の素描。
★ ルネサンス人文主義と 出版業との密接なつながり。
★ 宗教改革と 印刷物の普及。
★ ヨーロッパ各国語の形成にはたした印刷術の役割。
★ カトリック ・ ルネサンスと出版業の関係。
★ 印刷術と書籍の普及にはたした 書籍見本市のおおきな役割。
★ 17世紀におけるオランダの出版業の発展。
 
【 著 者 紹 介 】
 戸 叶  勝 也 ( とかの  かつや )
1938年  東京都にうまれる
1961年  東京大学文学部西洋史学科卒業
        NHK教育局、国際局(この間ドイツ海外放送勤務)を経て
       現在日本大学経済学部教授。専攻/ドイツ近現代史
 主要著書
『 ドイツ出版の社会史 ~グーテンベルクから現代まで~ 』 ( 三修社 1992年 )
『 レクラム百科文庫 ~ ドイツ近代文化史の一側面 ~ 』 ( 朝文社 1995年 )
『 人と思想 ~ グーテンベルク~ 』 ( 清水書院 1997年 )
『 ハプスブルク家のオーストリア 』 ( 共著  講談社 1982年 )
『 ドイツ啓蒙主義の巨人  フリ-ドリヒ ・ ニコライ 』 ( 朝文社 2001年 )
『 ヨーロッパの出版文化史 』 ( 朗文堂 2004年 )
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現在戸叶勝也氏は、ドイツで百年以上にわたって読み継がれている大作、
『 カール ・ マイ冒険物語 』 全12巻の執筆中です。
このたび『カールマイ冒険物語』第7巻「ブルガリア南部にて」を朝文社より刊行されました。
小社刊行書 『 ヨーロッパの出版文化史 』 とあわせて、ご愛読をお勧めいたします。

20150821162829278_0001発行所 : 朝 文 社
113-0033 東京都文京区本郷3-15-6 秋田ビル
電   話 : 03-3814-5072
メール ・ アドレス :info@chobunsha.co.jp
【 詳細情報 : 朝文社ホームページ

【長崎会員からの情報】 荷札から活版印刷へ ー 東彼杵町歴史民俗資料館

20150817133003887_0001 20150817133003887_0002 【フライヤー PDF  20150817133134564 2.19MB 】

荷札から 活版印刷へ

会  場 : 東彼杵町歴史民俗資料館
主  催 : 東彼杵町教育委員会
長崎県東彼杵郡東彼杵町彼杵宿郷430-5
TEL. 0957-46-1632

協  力 : 佐藤昇一(元 九州荷札印刷株式会社 工場長)
休館日 : 火曜日
入場料 : 無   料
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長崎県東彼杵郡に属する、東彼杵町(ひがし そのぎ ちょう)は、長崎県東部の大村湾に面した町です。この東彼杵町にもアダナ・プレス倶楽部のたいせつな有力会員がいらっしゃいます。
この町で1922年(大正11)に創業された九州荷札印刷株式会社の印刷関連機器を中心に展開するイベント、<荷札から 活版印刷へ>に際し、情報のご提供とフライヤーを若干お送りいただきました。
お近くの方、あるいは世界遺産登録で賑わう長崎旅行をご計画のかたは、ぜひご参観ください。
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<長崎県印刷会館(長崎市出島町10-13)の外観と資料保管室 撮影:2015年05月>
DSCN9325 DSCN9472 20150706212009623_0002 20150817203331502_0001【 『ハンドプレス・手引き印刷機』 PDF  handprss  3MB 】

観光名所、長崎出島のすぐちかく、長崎県印刷会館(長崎市出島町10-13)にも、九州荷札印刷株式会社から譲渡された印刷機器がいくつか保管されています。
なかでも貴重な資料は「アルビオン型手引き活版印刷機」二台です。
その紹介が 『  ハンドプレス・手引き印刷機 』 (板倉雅宣、2011年09月15日、朗文堂、p.58, 59)にありますのでご紹介しましょう。

同書(七)に紹介されたアルビオン型手引き式活版印刷機は、大阪/片田鉄工所製造による明治中期のものと推定される国産機で、上掲写真では右側の機械です。


同書(八)に紹介されたアルビオン型手引き式活版印刷機は、両脇の鳥居型主柱の天板の片面左側に「TYPE FOUNDRY TOKYO 」、右側に「TRADE MARK,  JAPAN」とあり、俗に「◯も に H」とされる東京築地活版製造所の名称と商標があります。
さらに同機において特徴的なのは、天板の反対面には、左側に「TYPE FOUNDRY OSAKA 」、右側に「TRADE MARK,  JAPAN」とあり、俗に「旭日に ◯も」とされる大阪活版製造所の名称と商標があります。
明治中期のものと推定される国産機で、上掲写真では左側の機械です。

東京築地活版製造所は平野富二を初代とする企業であり、大阪活版製造所は大阪財界の雄、五代友厚の懇請をうけ、本木昌造、谷口黙次らが開設した活版製造所であり、いずれも長崎を出自とする、いわば兄弟企業ともいえた存在でした。
こうした貴重な印刷機が東彼杵町にあったということになります。

【クレマチスの丘 ヴァンジ彫刻庭園美術館】 クリスティアーネ・レーア 宙を つつむ

              Christiane Löhr
                  encircling the orbit
クリスティアーネ・レーア  宙を つつむ 

《Little Agglomeration》2015,  Photo : Serge Domingie, © Christiane Löhr

クリスティアーネ・レーア 宙をつつむ
Christiane Löhr : encircling the orbit
会       期 : 2015年4月5日[日]-  8月31日[月]
主       催 : ヴァンジ彫刻庭園美術館
協       力 : タグチファインアート
開館時間 : 10:00-18:00 (入館は閉館の30分前まで)
休  館  日 : 水曜日(祝日の場合は翌日休・4/30は開館)
入  館  料 : 大人1,200円/高・大学生800円/小・中学生500円(400円)
問合わせ : ヴァンジ彫刻庭園美術館  Tel. 055-989-8787

自然から素材を採取し、「空間に生成されるかたち」を探求する作家 クリスティアーネ・レーア
【展覧会概要】
ドイツとイタリアで活躍するクリスティアーネ・レーアの、国内の美術館では初となる展覧会を開催いたします。
レーアは自然から採取してきたタンポポやアザミなど、身近な植物の茎や種子、また馬の毛を素材にし、その特性を活かしたかたちを作りあげていきます。
はかなく細やかな生命の欠片たちが、作家の手作業によって一つ一つ丁寧に組み合わせられた作品は、その小ささの中に普遍的な美しさを感じとることができます。
「空間に生成されるかたち」という彫刻だけでなく平面の作品にも共通するレーアの主要な問題から、かたちは素材の内的な構造に従いながら作られていき、とても軽やかで繊細でありながらも、建築物のような確かな安定を備えています。
作家の身体性と精神が深く根ざしたそれらの作品に対峙するとき、私たちは世界がもつ豊かさに気づくことでしょう。

 本展では、美術館の開放的な空間に広がる彫刻とドローイング作品がご覧いただけます。人と自然、そして環境や物質との関係が問題となり1960年代に起こったアルテ・ポーヴェラやミニマル・アートに影響を受け、幼少期の体験から慣れ親しんだ自然の中に作品の萌芽を見つめるクリスティアーネ・レーア。自然との直接の触れあいから生み出されてきた数々の作品によって、現代に生きる私たちと世界のつながりが、今あらためて問いかけられます。

 【作家紹介】
クリスティアーネ・レーア Christiane Löhr
1965年ドイツ ヴィースバーデン生まれ。
ボン大学でエジプト考古学や歴史学、マインツ大学で芸術教育学などを学んだ後、デュッセルドルフ美術アカデミー ヤニス・クネリス教室修了。美術アカデミー在学中から植物や馬の毛を用いた作品を作り始め、注目を集める。

 現在、ケルン(ドイツ)とプラート(イタリア)を拠点に活動。ミラノ近郊のパンザ・ヴィラ・アンド・コレクションでの個展をはじめ、世界各地で展覧会を開催。主なパブリックコレクションにヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡)、ボン市立美術館(ドイツ)、パンザ・コレクション(イタリア)ほか多数。

【 企画詳細 : ヴァンジ彫刻庭園美術館 企画展

残暑お見舞い & 新塾餘談 おもかげのはし

2015残暑見舞い
《 新 宿 餘 談 》

七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき

新宿区神田川に架かる「 面影橋 」ちかくの空き地に咲いていた、名もしらぬ野艸。
このあたりは、江戸千代田城の築造者とされる 太田道灌 の逸話にちなむ「山吹の里」とされ、江戸時代・明治時代には名所のひとつであったという。
いまは周辺に山吹はみあたらないが、橋のたもとにそれをつたえる記念碑がひっそりとたたずむ。 つよい陽射しをさけ、たそかれときにフラリとでかけので、あたりはほのくらく、写真も鮮明ではないが、「おもかげのはし/俤の橋/姿見の橋」とされる、ちいさな橋を紹介したい。DSCN0022 DSCN0034 DSCN0041 DSCN0030 DSCN0046 DSCN0049 DSCN0052いまではなんの風情もないコンクリートの橋ではあるが、神田川にかかるこの橋は、歌人:在原業平がきよらかな水面にその姿をうつしたことから「姿見の橋」とも、あるいは徳川三代将軍家光がこのあたりで鷹狩りの鷹をみつけて「姿見の橋」と名づけたともされる。
「おもかげのはし/俤の橋」の名は、和田於戸姫なるものが、かずかずの悲劇をなげいて、この水面に身をなげうったときの和歌から名づけられたとする。

いずれにしても、漢字だけの「面影橋」よりも、どれもが風情のある名前ではある。
その「おもかげのはし」のたもとに水稲荷神社があり、そこのおおきなマンションに友人が事務所を開設していた。その友人「松本八郎」が逝って、はやいものでまもなく一年になろうとしている。夏のたそかれとき、「おもかげのはし」をたずね、クレマチスの真っ白な花弁を見ながら、勝手に先に逝った友人を偲んだ。

【会員情報】 恒例 ペンギンパレード2015 日本橋髙島屋で開催

20150804184451316_0001 20150804184451316_0002レッツ ・ ラーン ・ スタジオ/出原 速夫さんとのおつきあいは、かなりの期間になりますが、ともかくペンギンがお好き。ペンギンのことになると、夢中です。
そのいっぽう、出原さんは飄飄と<ターシャ・テューダー展>のADをつとめたりもします。おもしろいかたです。
お盆の時期のイベントです。残暑をさけて髙島屋におでかけになりませんか。

【 詳細情報 : 出原速夫   facebook 】 

【東京都庭園美術館】 東京都庭園美術館/建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS

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アール・デコの邸宅美術館
 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS

会    期 : 2015年7月18日[土]-9月23日[水・祝]
会    場 : 東京都庭園美術館 (本館 ・ 新館)
休  館  日 : 第2 ・ 第4水曜日 <ただし9月23日[水・祝]は開館>
開館時間 : 10:00–18:00(入館は閉館の30分前まで)
*ただし毎週金曜日は夜間開館のため21:00まで
観  覧 料 : 一般:800円、大学生(専修・各種専門学校含む):640円、中・高校生・65歳以上:400円
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東京都庭園美術館では建物公開事業の一環として「アール・デコの邸宅美術館」展を開催いたします。本展は旧朝香宮邸そのものを鑑賞する「建築をみる2015」とコレクターたちが収集したアール・デコの名品による「ART DECO COLLECTORS ―― アール・デコ・コレクターズ」の2つの企画によって構成されています。

当館は、1933年に竣工したアール・デコ様式の建築を活用し、美術館として現在にいたります。その造形的な美しさは国内外の専門家から高い評価を受けており、このたび国の重要文化財の答申が出されました。
「建築をみる2015」では、当館所蔵のオリジナルの家具や調度品等を用いて、本来の邸宅としての空間の再現を試みます。
また、同時開催の「ART DECO COLLECTORS」では、アール・デコに魅せられた国内個人コレクターたちに焦点を当て、ポスター、ポショワール、ガラス、銀器、彫刻、家具等多分野に渡る特徴あるコレクションをご紹介いたします。

 本展は、当館の建築とアール・デコに対する理解を深め、旧朝香宮邸を後世へとつないでいく一助となることを期待するものです。[東京都庭園美術館サイトより]

<旧朝香宮邸の重要文化財指定について>
2015年5月15日[金]に開催された文化審議会文化財分科会の答申により、旧朝香宮邸は重要文化財(建造物)に指定されることとなりました。
この建物は、朝香宮家の本邸として1933年に竣工した建築であり、戦後は外相公邸や、迎賓館として使用され、1983年に美術館として公開され現在にいたっています。竣工から80余年が経った今も大きな改変が加えられることなく当時の姿を保っており、宮内省内匠寮による邸宅建築の頂点のひとつとして意匠的に優れている点などが高く評価されました。

 〇重要文化財 指定部分
 旧朝香宮邸 四棟一基 本館、茶室、倉庫、自動車庫、正門、土地

【 詳細情報 : 東京都庭園美術館 アール・デコの邸宅美術館 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS

【岡山県立美術館】 微笑みに込められた祈り  円空・木喰展

円空・木喰展バナー
展示物写真1展示物写真2

岡山県立美術館-微笑みに込められた祈り
円空・木喰展

◯ 会   期
2015年7月17日[金]-8月23日[日]
◯ 開館時間

9 時から17時(入館は閉館の30分前まで)
◯ 休  館 日

8月3日[月]、10日[月]、17日[月]
◯ 観  覧 料

一般 : 1,200円、65歳以上 :  1,000円*、高校・大学生 : 700円*、小中学生 : 400円*
*年齢が証明できるものをご提示ください。
◯ 会   場

岡山県立美術館 地下 1F 展示室
◯ 主   催

岡山県立美術館、山陽新聞社、テレビせとうち
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円空(1632-95)は、江戸時代のはじめの寛永9(1632)年に美濃国(岐阜県)に生まれました。

生涯で12万体彫るとの誓願を立てた円空は、32歳で像を彫りはじめてから、元禄8(1695)年に64歳で亡くなるまでの30年余りの間に、全国各地を旅しながら膨大な数の神像や仏像を残しました。
一般的に「円空仏」と呼ばれるそれらの像は、木の形や質感といった素材の魅力が最大限いかされ、鉈(なた)や鑿(のみ)の跡が荒々しく残る力強く鋭いもので、これまでにおよそ5400体が確認されています。

いっぽう木喰(1718-1810)は、享保3(1718)年に甲斐国(山梨県)に生まれ、22歳で得度して仏門に入った後、穀物を断ち木の実や草のみを食べる木食戒の修業を積み、56歳で日本廻国の旅に出ました。
61歳ではじめて像を彫って以来、80歳で一千体、90歳で二千体造像の誓願を立て、文化7(1810)年に93歳でその生涯を閉じるまで彫り続けました。
 「微笑仏」と呼ばれる柔らかな笑みを湛えた丸みのある木喰の神仏像は、これまでに720体余りが確認されています。

本展覧会では、新発見・初公開を含む、円空と木喰の木彫像や関連資料およそ270点を展示することで、祈りを込めて彫り続けた二人の生きざまを紹介し、微笑みを湛えた個性的な円空像・木喰像の魅力に迫ります。[岡山県立美術館サイトより]

【 詳細情報 : 岡山県立美術館 特別展

【Viva la 活版-すばらしき活版】 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅲ 会場のいま

2015暑中見舞い 豪農の館_ロゴViva la 活版 Let’s 豪農の館
【 イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示 期間 】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会       場 】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主       催 】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部
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ことしのアダナ・プレス倶楽部の<Viva la 活版-すばらしき活版>イベントは、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>と題して、新潟市北方文化博物館内、明治初期の農家であった「吉ヶ平民家」を主会場として開催されます。
百数十年前、活版印刷の創始とほぼ同年代に建築されたこの民家は、板敷きの間に囲炉裏がきられていますが、エアコンはありません.。虫除けの網戸、展示用レール、展示用照明などもありません。ただ、ゆたかな自然と、本物の歴史にあふれています。DSCN4205 吉ヶ平古民家 遠景吉ヶ平古民家 吉ヶ平古民家 居間
みのりの秋とともに、北方文化博物館のこの古民家いっぱいに<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>が開催される。
「吉ヶ平民家」の前には、かつては稲田がひろがり、地元の小学生たちが田植えから稲刈りまでを担っていた。いまは「大賀ハス」が植えられており、七月下旬からつぎつぎと凜洌とした花をつけているという。
北方博物館学芸員のブログ から納涼をかねて紹介したい。
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北方博物館、移築古民家「「吉ヶ平民家」では、すぐ前にある蓮池の大賀ハス開花後の花托を使って染めた布などを飾った展示、植物染め作家  「浜五」 星名康弘 さんによる作品を展示しています。<水と土の芸術祭2015>市民プロジェクトのひとつです。


中央のグレーの布が大賀ハスの花托(かたく)を使って染めたもの


これは5月に見頃を迎えた大藤棚の「葉」を使って染めたもの。
緑の方は鉄と、黄色の方はミョウバンと反応させて出る色だそうです。
風が入るととてもきれいに揺れます。



【Viva la 活版-すばらしき活版】 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅱ

豪農の館ハガキ 20150727173059441_0001
Viva la 活版 Let’s 豪農の館

 【イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示期間  】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会      場  】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主      催  】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

<Viva la 活版-すばらしき活版>第三弾となる今年は、豊作の秋をむかえる10月の三連休に、新潟市にある「北方文化博物館 豪農の館」(登録有形文化財)において<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>を開催いたします。 

越後平野・沢海地方、歴史の変遷のなか、時代をかさね豪農への道をあゆんでいった伊藤家七代「伊藤文吉/世襲名」の邸宅をいかし、その庭園・生活文化・美術工芸品・考古資料等を展示・保管するのが「北方文化博物館 豪農の館」です。
食と文化の地「新潟」のなかでも、屈指の場の力を有する同施設内での開催は、出展者・来場者双方の五感をおおいに刺激する機会となることが期待されます。
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◎ <Viva la 活版 Let’s 豪農の館> DM 宛名面の印刷作業開始
20150727173059441_00012015年07月24日[金]、25日[月]、27日[月]の三日間にわたって、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館> DM の宛名面の印刷作業が展開された。
印刷版は樹脂凸版、スミ 1 色一度刷り。印刷部数は5,000枚。

印刷担当は、おもに<活版カレッジ>アッパークラスの皆さん12名による。
この共同作業による印刷は、アダナ・プレス倶楽部イベントの名物ともいえる存在で、はるばる名古屋から駆けつけられた会員も加わり、入れ替わり立ち替わりでのにぎやかさとなる。
女性が三人よると …… それはもう、なかなかのにぎやかさとなる。男性陣はそれに押され気味で、まして写真撮影は忙しさにかまけて忘れていた。失礼しました。

この DM はがきは、しばらく乾燥時間をおいて、絵柄面の印刷にはいる。
それを紹介するとき、ようやくこの画面でも表裏の色調が合致するとおもう。
そして、いつのまにか視覚に馴致してしまった、デジタル画像の精緻さ、それと表裏関係にあるあまりの生硬さと、アナログ画像の、いうにいえない、ぬくもり、手づくり感の対比とが画面上でもあきらかになるとおもう。


その両者の優劣を問うことには意味はなかろう。両者がたがいにところを得て、共存すればよいだけだ。
かつてドイツの造形者、オトル・アイヒャー(Otl Aicher  1922-91)はこう述べていた。

「究極のデジタルは、アナログをめざす」
DSCN0564 DSCN0560 DSCN0555 DSCN0556 DSCN0540使用書体は、中国・晋代の『王興之墓誌』(341年、南京博物館蔵)にみる、彫刻の味わいが加えられた隷書の一種、とくに碑石体と呼ばれる書風をオリジナルとしている。王興之(309-40)は王 彬の子で、また書聖とされる王羲之(307-65)の従兄弟にあたる。
銘石01この墓誌の書風は、東漢の隷書体から、北魏の真書体(楷書体)への変化における中間書体といわれている。1600年余という遙かなむかし、中国江南の地に残された貴重な碑石体が『 銘石B 』として現代に力強くよみがえったものを使用した。
わが国のゴシック体のほとんどは、もはや自然界に存在しないまでに鋭角的で、水平線・垂直線ばかりが強調されている。『銘石B』は十分なインパクトがありながら、視覚に優しいゴシック体、それもいわゆるディスプレー・タイプではなく、文字の伝統を継承しながらも、使途のひろいサンセリフといって良いとおもわれた。

宛名面左上、いわゆる切手のスペースには、越後平野の豊作を祈願して、江川活版製造所の「米印活字 ※ 」をデジタル再現してもちいた。

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55.png
【 関連情報 : タイポグラフィ学会 NEWS  花筏/江川活版製造所

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豪農の館_ロゴ

◎ 一般財団法人 登録有形文化財 北方文化博物館【 メーンホームページ
DSCN9108 豪農の館 庭園 初冬 DSCN4469◎ 主会場:吉ヶ平ヨシガヒラ民家 【 施設紹介 吉ヶ平ヨシガヒラ民家
2015年の<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>の会場は広大で、さまざまな施設・分館があります。新潟市中央部からタクシーで20分ほど、バスの便もありますが本数は少ないようです【 アクセス 】。

<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>は、この明治初期の農家であった吉ヶ平民家を主会場として開催されます。
百数十年前、活版印刷の創始とほぼ同年代に建築されたこの民家は、板敷きの間に囲炉裏がきられていますが、エアコンはありません。虫除けの網戸、展示用レール、展示用照明などもありません。ただ、ゆたかな自然と、本物の歴史にあふれています。 DSCN4205 吉ヶ平古民家 遠景吉ヶ平古民家 吉ヶ平古民家 居間 みのりの秋とともに、この古民家いっぱいで<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>が開催される。

【 関連情報 : [Viva la 活版-すばらしき活版] Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅰ2015.07.09

【Salama-21A操作指導教室】 中国清華大学副教授/原 博 Yuan Bo、陳 輝 Chen Hui 両先生がご来社

アダナタイトル
<Salama-21A 操作指導教室> は、ふつうの活版印刷体験会や活版ワークショップとはいくぶん異なり、小型活版印刷機 Salama-21A を購入予定のお客様のための操作指導教室です。

ご購入いただいた(ご購入予定の) Salama-21A を、安全かつ快適にご使用していただくために必要な操作方法の基礎を、短時間で集中的に習得していただくことを目的とします。
そのため、各回最大 4 名様に限定した、完全予約制の教室です。

アダナ ・ プレス倶楽部では、遠近を問わず、これから活版印刷をあらたにはじめられる皆さまに、できるだけ <Salama-21A 操作指導教室> の受講をおすすめしています。また活版印刷関連機器のご購入の前に、十分なるおはなし合いをさせていただいております。
そのため、できるだけお客さまのご都合にスケジュールをあわせて受講をおすすめしております。 もちろん受講に際して印刷機などの購入は義務づけられていません。
詳細は <アダナ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。
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DSCN0525 DSCN0524 20150727140154431_0002 20150727140154431_00012015年07月25日[水]、北京の友人にして、清華大学副教授/原 博  Yuan Bo、陳 輝  Chen Hui 両先生がご来社。

今回の来日目的は、なんと<Salama-21A 操作指導教室>の受講であった。
たまたまご子息が英国留学の下見をかねて渡英されており、その間をぬってご夫妻での来日となった。
すでに清華大学では上掲図版のように「活版印刷演習」がはじまっているが、やはりいずれ活字をもちいた本格的な活版講座にしたいとのご希望で、二回にわたる特別メニューでの開講となった。

上掲図版は中国民話「山之妖」を題材としたもので、パソコンで原稿を製作し、印刷版は樹脂凸版であった。ところが学生のあいだから、もうひとつ達成感が得られないとの声があり、また中国東北部/瀋陽(旧奉天)に活字製造業者があって、そこから新鋳造活字の入手ルートがひらけたこともあっての受講となった。

このように、中国でも韓国でも<活版ルネサンス>の動向がまだ水面下にあるとはいえうごめいている。わが国の一部に見られるような、いつまでも「ふるき、よきもの-滅びの美学」の一環として、あまりにもふるい印刷機と、もらい下げの機材ばかりにしがみついていると、いずれ周辺環境が崩壊して苦境に追いこまれそうなイヤ~ナ予感がするこのごろではある。

《 北京の友人-原  博 Yuan Bo 先生と、陳 輝 Chen Hui 先生 再紹介 》
DSCN0784   2013年12月、北京王府井 ワンフーチン の茶館にて。中央小柄なかたが原 博先生。

【 活版アラカルト : 中国の友人/年賀状の交換を巡って 原 博 さんの〈夢〉&北京点描 

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朗文堂を訪問された 清華大学 美術学院の副教授 原 博 先生(ショートヘアのかた)
上) 原 博先生のデジカメ(セルフタイマー)で撮影。 下) やつがれ撮影(めずらしく撮れた)。

このように、原 博先生とは、2013年12月、翌年01月18日と、北京でお会いした。
その後2014年08月08日、朗文堂を訪問されて、旧懐をあたためた。
【 アダナ ・ プレス倶楽部ニュース : 会員情報  中国の友人、原 博さんがご来社に!

《 原 博先生、陳 輝先生のご案内で 淸華大学キャンパスを探索 》
2015年01月11日[日]、北京市西郊、海淀区にある 北京淸華大学 美術学院棟 を訪問した。
会員情報 : 中国清華大学 美術学院/原 博先生 陳 輝先生とお会いしました

ちょうど日曜日とあって、遊びにきていたご子息ともども、陳 輝先生の個人研究所で、まずは昨今の中国式に記念写真。
お若くみえた原 博先生に、こんなおおきなご子息がいらしたことに驚いた。 ちなみに中国では古来、夫婦別姓で、子供は男女ともに父方の姓を継承することがおおい。

ついで原 博先生の個人研究所を経て、同先生が整備しつつある、仮称<活版印刷実験室>を、天井がたかく、きわめてひろい現場で、はじめでみることになった。
教育施設へのこうした機器の供給態勢は、アダナ ・ プレス倶楽部の得意とするところであり、原先生と大石は、ときのたつのも忘れて意見交換を重ねていた。

DSCN7861ひといき入れたあと、北京清華大学の宏大なキャンパスの各所にある、陳 輝先生の彫刻作品をみる目的でキャンパス巡りをした。【 陳 輝先生 作品画像集
なおことしの九月、金沢市で陳輝先生の展覧会が予定されているそうである。
P1450169 P1450170《陳 輝  Chen Hui 先生 彫刻作品の一部紹介を紹介》
凝聚の風景 高山流水 風韻 

【読売新聞】 活版印刷の現状を<トピなび 活版印刷 手作り新鮮>に紹介

DSCN0531読売新聞東京本社社会部/竹井陽平記者は、だいぶ以前から<活版印刷が、なぜ、いま、この時代に話題になるのか>をテーマとして取材をかさねられていました。
そのご努力がみのって、2015年07月25日[土]夕刊の社会面に <トピなび 活版印刷 手作り新鮮>と題した署名記事が掲載されました。
アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまの、いきいきとした、活躍の姿がたくさん紹介されています。ぜひともご一読を!

【碌山美術館】 荻原碌山 制作の背景-文覚・デスペア・女

愛は芸術、相剋は美なり - Love is Art, Struggle is Beauty.
―― 荻原碌山


平成27年度 夏季・秋季特別企画展
荻原碌山 制作の背景-文覚・デスペア・女

会  期 : 2015年08月01日[土]-11月08日[日] 会期中無休
会  場 : 碌山美術館 第二展示棟    399-8303  長野県安曇野市穂高5095-1

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荻原守衛   《 女 》
作者名 : 荻原守衛 制作年 : 1978年
鋳造サイズ : 98.0×70.0×80.0 cm  技法/素材 : ブロンズ

この彫刻作品は、荻原守衛(碌山)の絶作です。
膝立ちのポーズで、両手を後ろに組んでいながらも前へ上へと伸び上がろうとする胴体。
立ち上がろうとしながらも膝から下は地面についたまま立ち上がれない。
つま先から額までが螺旋構造となり、不安定なポーズでありながら全体の動きの中で統一された美しさを放っています。
また内側から迫ってくる緊張感と力強いエネルギーが観るものを圧倒します。

荻原は、1910年(明治43)に 《 女 》 の石膏像を完成させて亡くなりました。 同年、山本安曇によって鋳造され、その半年後の第 4 回文展に出品されています。その作品は現在、東京国立近代美術館に所蔵されています(重要文化財)が、本作品は、のちに制作された石膏複製より鋳造されたものと考えられています。
[ 上掲写真は新宿中村屋サロン美術館 所蔵/引用許可取得済み]
──────────
荻原守衛(おぎわら もりえ 号 : 碌山 ロクザン 1879-1910年)が残した傑作 《女》(1910年)は、相馬黒光への思いが制作の動機となっています。この作品をより深く理解する上で不可欠なのが 《文覚》(1908年)、《デスペア》(1909年)の二つの作品です。

鎌倉の成就院に自刻像として伝わる木像に、文覚モンガク上人(平安末期-鎌倉時代の真言宗の僧。1139-1203)の苦悩を見て取って制作した《文覚》、女性の悲しみに打ちひしがれる姿に文字通り絶望(despair)を表わした《デスペア》には、当時の荻原の胸中が重ねられています。
最後の作品となった《女》には、それらを昇華した高い精神性が感じられます。それはまた人間の尊厳の表象にもつながるものなのです。

個人的な思いを元にして作られた作品が、普遍的な価値あるものとなっていることは、百年前の作品が現代の我々の心に響いていることからも容易にうなずくことができます。
作品に普遍的価値をもたらした荻原の精神的な深さと芸術の高さ、またそれらの当時における新しさとを、多くの方々に感じ取っていただこうと本企画展を開催いたします。

20150724142207024_000120150724142207024_0002  [上掲フライヤー PDF  rokuzan-bijyutukan 4.5MB ]

[ 季節違いで恐縮だが、以下の碌山美術館の写真は、昨晩秋の2014年11月21日撮影 ]
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DSCN9437 DSCN9439 DSCN9446 DSCN9442 DSCN9466 [ 参考資料 : 『 碌山 愛と美に生きる 』 碌山美術館 平成19年 第三版 ]
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《 新宿餘談-碌山美術館門前の蕎麦は絶品だった 》

昨年の晩秋に所用があって長野県白馬村にでかけた。そのかえりに碌山美術館をおとづれた。北アルプスの高嶺にはすでに冠雪がみられ、木木もすっかり落葉して、館の庭にはカリンが実をたくさんつけていた。
碌山美術館のギャラリーショップ「グズベリーハウス」では、すでに薪ストーブが赤くもえ、そのぬくもりがうれしかった。

「かた 型」のあるものが好きである。「カタ TYPE」とは「定まったカタチ TYPE」を有するものである。だからタイポグラフィ Typography にこだわりがあるし、彫刻にもかなりのこだわりをもっている。
ほんとうはここで荻原碌山と相馬黒光のことを書きたかったのだが、非才にしてそれはならなかった。そこでくだらん蕎麦談義と国自慢になってしまった。読者諸賢のご海容を願う次第である。

信州信濃、田舎うまれやつがれは、蕎麦にはこだわりがある。なにもない、蕎麦だけの「盛り蕎麦」がこのみである。せっかくの香りをとばしてしまう、絆創膏を貼りつけたような海苔や、まして、いかに地元の特産とはいえ、とってつけたようなワサビもいらない。
信州蕎麦には、古来、信州善光寺大門町/八幡屋磯五郎の「七味唐がらし」ときめている(勝手に)。ちなみに「七味」が「ヒチミ」になって発音がつらい東京者(亡妻がそうだった。日比谷はシビヤ)は「七色ナナイロ トンガラシ」である。つまり、ただ蕎麦だけがあればよい。

碌山美術館の正門の前にちいさな蕎麦屋があった。蕎麦処信州でも、いまやなかなか旨い蕎麦にありつくことが少なくなった。はじめて入った店でもあるし、さして期待もせずに、
「大盛りの、盛り蕎麦一枚」
と注文した。そこで一瞬の間があって、店員いわく、
「あの~、ウチの盛りはいくぶん多めなのですが、よろしいですか」
「ああ、結構ですよ。大盛りの蕎麦をください」
──────────
出てきた「大盛り蕎麦」のボリュームにのけぞった。東京ならふつうの「盛り蕎麦」五枚分はたっぷりありそうな大量な蕎麦だった。
最下部写真の手前が、家人がとった、ふつうの「盛り蕎麦」。これだけで東京の「大盛り蕎麦」より分量はありそうだった。その倍量がこの店の「大盛り蕎麦」だった。

食べはじめたら、これが絶品。これぞ、まさしく蕎麦という、腰と香味のある旨い蕎麦だった。
おもへらく、かまで旨い蕎麦を食したのは、子供のころにオヤジの実家で、あるいは戸隠山の山中で、あるいは長野善光寺のちかく、地元客しかいかない蕎麦屋くらいであろうか。
これらの蕎麦で共通しているのは、いずれも水道水をもちいないことのようだった。そもそもオヤジの実家以外の蕎麦屋の蕎麦粉は、おそらくもはや輸入品で、東京でも信州でもおなじものであるとおもわれた。

その食感がはなはだしくことなるのは、蕎麦は、蕎麦うちからはじまって、茹で、水洗いと、大量の水をもちいる。そして付け汁の煮出しにも水がもちいられている。しろうとかんがえだが、この水が水道水だと、どうしてもカルキ臭くなって蕎麦の食味にも影響がありそうである。
たしか碌山美術館前、駐車場脇の蕎麦屋は「寿々喜/すゞき」といったとおもう。このあたりは、北アルプスの湧水が随所にわく。安曇野の銘水はひろく知られるところである。碌山美術館参観の折にはおすすめしたい。
──────────
ところで、新宿朗文堂のちかくにも、なかなか旨い蕎麦屋がある。屋台のような、素朴でちいさな店だが、寡黙なオヤジと、その娘らしきふたりのおばさんが店を切り盛りしている。
なぜここの蕎麦が旨いのかと、画材の世界堂にいった帰りに店の裏をのぞいてみた。そこにはちいさな店には不似合いの、おおきな浄水器が鎮座していた。

この店は冷暖房もほどんどない、吹きさらしにちかい店なので、客の大半は蕎麦と酒好きの中年オヤジとみた。オヤジに連れられて若者も来店するが、かれらは軽薄に掲示板型の「食べ◯◯」などに情報をながさない。そんなことをしたら、多忙のあまりオヤジは過労死し、おばさんふたりは腰痛か疲労骨折かなにかで閉店するに違いないとおもっている。
だから常連客は、店がたて込んでいれば、冷や酒一本と、盛り蕎麦一枚ですますし、すいていれば、山菜の天ぷら、自家製の漬けものなどをとって、たのしく談笑しているのである。
新宿邨もなかなかすてたものではない。

【 既出情報 : 朗文堂ニュース 新宿中村屋サロン美術館開館と、相馬黒光、荻原碌山のこと。2014.11.28 】
【 詳細情報 : 碌山美術館 /  関連情報(姉妹館) : 新宿中村屋サロン美術館

【宇都宮美術館】 好評開催中 パウル・クレー だれにも ないしょ。

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パウル・クレー だれにも ないしょ。

心の奥深くに呼びかける、どこまでも謎めいた絵。
20世紀の美術に比類ない足跡をしるしたパウル・クレー(1879–1940)は、「秘密」を愛した画家でした。世界の根源的な謎を、童心の神秘を、魔的なものの華やぎを、彼は澄んだ響きを発する画面のうちに、精妙に映し出してみせました。
 「この世で僕を捉まえることはできない」
と言い残したクレーは、けれども、秘密に近づくための合図をそれとなく画中にしのばせてもいます。 秘密を宿しながら解読へと誘い、ときに身をかわし、最後には解けない謎へと導いていく。 そうした画家の微笑の跡をたどるべく、本展は 6 つのテーマで、クレーの思考と感性に分け入ります。

ベルンのパウル・クレー・センターおよび遺族コレクションの全面的な協力を得て、日本初公開31点、日本国内の優品も加えた110点あまりを紹介。 うち40点は、クレー自身が「特別クラス」と指定し、非売として愛蔵した作品です。

【 会      期 】
2015年7月5日[日]-9月6日[日]
※会期中、日本国内より出品される作品の一部を展示替えをいたします。
【 開館時間 】
午前9時30分-午後5時(入館は午後4時30分まで)

8月11日[火]-16日[日]は午後7時まで開館(入館は午後6時30分まで)
【 休  館  日 】
毎週月曜日(7月20日は開館)、7月21日[火]
【 観  覧  料 】
一般1,000円/大学生・高校生600円/中学生・小学生400円

──────────  図版引用許諾取得済み

《子どもの胸像》1933年 パウル・クレー・センター(ベルン)蔵
ⒸZentrum Paul Klee c/o DNPartcom
exhibition-002[1]
《彼女は吠え、僕らは遊ぶ》1928年 パウル・クレー・センター(ベルン)蔵
ⒸZentrum Paul Klee c/o DNPartcom
exhibition-003[1]
《魔が憑く》1939年 パウル・クレー・センター(ベルン)蔵
ⒸZentrum Paul Klee c/o DNPartcom
exhibition-004[1]
《ピラミッド》1930年 パウル・クレー・センター(ベルン)蔵
ⒸZentrum Paul Klee c/o DNPartcom
exhibition-006[1]

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宇都宮美術館の長期休館が終了した。これからの宇都宮美術館の企画展は興味深いものがつづく。

◯ パウル・クレー だれにも ないしょ。
   Paul Klee – Spuren des Lächelns
   会 期 : 平成27年7月5日[日]-平成27年9月6日[日]
◯ 夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ
   The Dream of French Paintings ― from Impressionism to École de Paris
      2015年9月20日[日] – 2015年11月23日[月・祝]
◯ ビアズリーと日本
   Aubrey Beardsley and Japan
      2015年12月6日[日] – 2016年1月31日[日]

【 詳細情報 : 宇都宮美術館 ホームページ 企画展 】

【Viva la 活版-すばらしき活版】 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅰ

豪農の館ハガキViva la 活版 Let’s 豪農の館

 【イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示期間  】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会      場  】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主      催  】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

<Viva la 活版-すばらしき活版>第三弾となる今年は、豊作の秋をむかえる10月の3連休に、新潟市にある「北方文化博物館 豪農の館」(登録有形文化財)において<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>を開催いたします。 
越後平野・沢海地方、歴史の変遷のなか、時代をかさね豪農への道をあゆんでいった伊藤家七代「伊藤文吉/世襲名」の邸宅をいかし、その庭園・生活文化・美術工芸品・考古資料等を展示・保管するのが「北方文化博物館 豪農の館」です。
食と文化の地「新潟」のなかでも、屈指の場の力を有する同施設内での開催は、出展者・来場者双方の五感をおおいに刺激する機会となることが期待されます。
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豪農の館_ロゴ<北方文化博物館、展示会場/吉ヶ平ヨシガヒラ民家>
2015年の<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>の会場は広大で、さまざまな施設・分館がありますが、新潟市中央部からタクシーで20分ほど、バスの便もありますが本数は少ないようです【 アクセス 】。

◎ 一般財団法人 登録有形文化財 北方文化博物館【 メーンホームページ
DSCN9108 豪農の館 庭園 初冬 DSCN4469 DSCN4221 DSCN4423 庭苔◎ 主会場:吉ヶ平ヨシガヒラ民家 【 施設紹介 吉ヶ平ヨシガヒラ民家
明治初期の建立(登録有形文化財)この民家は新潟県南蒲原郡下田村(現三条市)吉ヶ平という集落に建てられていた農家を昭和45年(1970年)の下田村閉村の際し、保存のために移築・復元したものです。

「吉ヶ平」という集落は、かつて越後と会津の「八十里越え」といわれた出発点であり、越後の塩、米などの生活物資を会津地方に輸送したり、農民の日光参詣や江戸へ至る重要な生活道路であり歴史の道でもありました。

<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>は、この明治初期の農家であった吉ヶ平民家を主会場として開催されます。
百数十年前、活版印刷の創始とほぼ同年代に建築されたこの民家は、板敷きの間に囲炉裏がきられていますが、エアコン、虫除けの網戸、展示用レール、展示用照明などはありません。ゆたかな自然と、本物の歴史にあふれています。 DSCN4205 吉ヶ平古民家 遠景 吉ヶ平古民家 解説 吉ヶ平古民家 吉ヶ平古民家 居間

◎ 宿泊先:大呂菴 ダイロアン【大呂菴
「大呂(だいろ)」とは「かたつむり」のことで、「大呂菴」は、北方文化博物館の敷地内にある旅館です。伊藤家八代当主伊藤文吉翁はいいます。「あわてず ゆっくり参りましょう。」
ここはテレビもラジオもない、まさに大正時代にタイムスリップするちいさな宿です。風の音、虫の調べ、花の香りを感ずる場所であり、清潔な檜風呂がもうけられています。

正門の格子をくぐり、小さな竹林を進むと、瀟洒な玄関が現われます。豪農の風格を漂わせる純和風の宿「大呂菴」は、部屋は勿論、廊下や階段のしつらえにいたるまで、できるだけ九十余年以前、大正時代の雰囲気を損なわないように、最大限の注意を払って改装されています。昔日の静寂の中、古いものたちとの新しい出会いがはじまる純和風の宿「大呂菴」は、大正浪漫の再現です。
大呂庵

◎ 新潟市中央部にはかつて會津八一が居住していた「北方文化博物館 新潟分館」がありますし、新潟分館の近隣には「坂口安吾 安吾 風の館」など、散策スポットも盛りだくさんです。【 北方文化博物館 新潟分館
すこし遠方ですが、新潟県内新発田シバタ市には、旧新発田藩下屋敷が「北方文化博物館 清水園」と名づけられて公開されています。清水園直前の新発田川をへだてた「足軽長屋」は重要文化財に指定されています。【 北方文化博物館 清水園

そしてなによりも見事なのが日本海に没するおおきな夕陽です。
2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00 、実りの秋のさなか、ことしの<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>で皆さまとお会いできたら嬉しく存じます。
日本海の夕日
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<活版凸凹フェスタ から Viva la 活版-すばらしき活版 へ イベントのあゆみ>
朗文堂/アダナ・プレス倶楽部では、手動式小型活版印刷機 Adana-21J   および 手動式小型活版印刷機 Salama-21A を中核としながら、活版印刷の今日的な意義と、活字組版の実践を中心とした、その魅力の奥深さの普及を通じて、身体性をともなった造形活動を重視し、ものづくりの純粋な歓びの喚起を提唱しています。

その活動の第一段階として、「五月の連休は活版三昧」を合言葉に、2008-2012年の五年間、計四回(2011年は東日本大震災のため中止)にわたって<活版凸凹フェスタ>を開催し、毎回三-六千人の来場者をお迎えしてまいりました。
kappan-dekoboko_logo 作家106-1024x627[1]

活版印刷の今日的な意義と、その魅力の奥深さをより一層追求するためには、活字版印刷術の技術の研鑽と、知識の修得はもちろんのこと、「ものづくり」と真剣に向き合う姿勢と環境も重要です。
そのため2013年からは、活版関連イベントの開催が盛んになった首都圏をいったん離れ、多くのアダナ・プレス倶楽部会員が存在している、日本全国各地からの振興をめざす、あらたな段階として<Viva la 活版-すばらしき活版>の普及活動にはいりました。
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0713-2uu[1] 0713-3uu[1]その第一弾となった2013年は、7月の三連休に、北海道美唄(びばい)市にある「アルテピアッツァ美唄」において<Viva la 活版 Viva 美唄>を開催いたしました。
美唄出身の世界的な彫刻家「安田侃(やすだかん)」氏による彫刻と、北海道の豊かな自然が相響する環境での開催は、出展者・来場者双方が、自然と人と芸術の新しいあり方について考えさせられ、自分自身の心の奥深くや、こころ豊かな人生について、見つめなおすきっかけとなりました。
WebSite用青DSCN8251記念カード版 記念カード
昨年の2014年は、11月の三連休に、鹿児島市にある島津家の庭園「名勝 仙巌園(せんがんえん)」内の「尚古集成館」(重要文化財)において<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>を開催いたしました。
雄大な桜島を背景に、重要文化財「木村嘉平の活字関連資料」を所蔵し、活字版印刷術をはじめ、近代産業の揺籃の地としてのふるい歴史と文化を有する同地での開催は、造形者の創作意欲をおおいにかきたて、5,000名を優に上まわる来場者をお迎えしました。 

【会報誌】 アダナ・プレス倶楽部会報誌 第28号 完成・配布中

アダナ ・ プレス倶楽部の会報誌
『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 28』 (Summer  2015)を刊行し
会員の皆さまへ配布中です。

Vol.28『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 28』 (Summer  2015 )
表紙使用活字 : 30pt.  ギャラモン ・ イタリック
           (Vol. 27とのオルタネートキャラクター違い)
           24pt.  花形活字 各種

・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 主な内容 (目次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ イベント情報  『 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 』 開催のお知らせ
・  参加者募集  『 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 』 募集要項
・  新企画商品   欧文活字「スクリプト体」のご紹介
・  豆知識28       活版印刷 人物伝 ④ 《15世紀 フストとシェファー》
・  会員便り    上海より- 畠中 ・ 楊 ご夫妻
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
豪農の館ハガキDSCN3097『 Adana Press Club NewsLetter 』 の定期購読をご希望の方は、 会員登録 と年間登録費の納入をお願いします。
なお、毎号バックナンバーの在庫がございませんため、 会報誌の配布はお申込みの次号からとなります。ご了承ください。

【Salama-21A 操作指導教室】 山梨 株式会社大宣堂印刷様 操作指導教室を受講

アダナタイトルSalama-21A 操作指導教室2015年03月 長野県からご来社された<Salama-21A操作指導教室>受講生のおふたり

<Salama-21A 操作指導教室> は、ふつうの活版印刷体験会や活版ワークショップとはいくぶん異なり、小型活版印刷機 Salama-21A を購入予定のお客様のための操作指導教室です。
ご購入いただいた(ご購入予定の) Salama-21A を、安全かつ快適にご使用していただくために、必要な操作方法の基礎を、短時間で集中的に習得していただくことを目的とします。
そのため、各回最大 4 名様に限定した、完全予約制の教室です。

アダナ ・ プレス倶楽部では、遠近を問わず、これから活版印刷をあらたにはじめられる皆さまに、できるだけ <Salama-21A 操作指導教室> の受講をおすすめしています。また活版印刷関連機器のご購入の前に、十分なるおはなし合いをさせていただいております。
そのため、できるだけお客さまのご都合にスケジュールをあわせて受講をおすすめしております。 もちろん受講に際して印刷機などの購入は義務づけられていません。

詳細は <アダナ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。
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2015年04月13日[月]、山梨県の印刷界の雄、株式会社大宣堂印刷 (400-0032 甲府市中央1-12-31)の宮田龍二社長と、かつては電動平台の大型活版印刷機も扱われたご経験のあるベテラン、棚橋専務のおふたりが<Salama-21A 操作指導教室>を受講され、2015年07月14日、Salama-21A 、および関連機器、資材の納入が完了いたしました。
もともと大型電動活版印刷機を所有され、本文活字は自家鋳造だったとされる大宣堂印刷様にとっては、ずいぶんと小型になったとはいえ、文字どおり<おかえり! KAPPAN>となりました。

大宣堂印刷さんは1950年創業の歴史をほこる名門印刷・出版企業ですが、三代目社長 : 宮田龍二さんはお若く、意欲に富んだかたでした。ベテランの棚橋専務も、久しぶりの活版印刷機の操作を楽しまれていました。
その際の様子を山梨県印刷工業組合機関誌『山梨の印刷』(No.192、2015-4.5.6)に掲載され、ご恵送いただきましたので、ここにご紹介いたします。

20150711143210507_0001 山梨の印刷見開き【 おかえり KAPPAN  大宣堂印刷 宮田龍二 PDF daisenndou-kappann02  3.72MB 】

【移転のお知らせ】 美登英利さん mitografico 東北沢から上北沢に移転

001move dm002朗文堂『文字百景』シリーズのタイトル文字の制作者であり、
著作『書林 美登英利作品集』の造形家/ 美登英利 さんの事務所<mitografico>が
長年にわたり親しまれていた東北沢から、2015年07月、上北沢に移転されました。
ここに皆さまにお知らせいたします。
──────────
美登英利さんには小社刊の《魂の叫びの書》ともいうべき、美しい作品集
『書林 美登英利作品集』があります。

美登さんは、一片の棒をもって虚空に書し、筆に真水をふくませて巨岩に書すひとです。
その造形が紙に墨で書すという書芸の段階になってからも、
一 点の作品が完成するまでに100回を越える書を試みるという
フィールドの広い造形家として研鑽にいそしんでいます。

その書による造形が書物の中に100余点林立するさまは、読者の胸に
圧倒的な迫力で迫ります。
ですから美登英利氏は書家と呼ばれることを拒み、デザイナーであり造形家であるとします。
そんな作者自身による得難い自著・自装本が、朗文堂刊『書林 美登英利作品集』です。
200907shorin_cover[1] shinkan-shorin-newsjpg[1]
【 書 名 】    書林 美登英利作品集
著 者 】    美 登 英 利 Hidetosihi Mito
装 本 】    A4判変形(235×275mm) 100ページ 小口折りソフトカバー
【 発 売 】    朗文堂
【 定 価 】    本体 3,800円 + 税
ISBN978-4-947613-80-6
【 詳細 : 朗文堂ブックコスミイク 『書林 美登英利作品集』
DSCN8204
シリーズタイトル 書 : 美登英利

【根津美術館】 風の音を聴く 雨と風、鳥のさえずり、人の声

img_exhibition_listening[1]【 コレクション展 】

絵の音を聴く
雨と風、鳥のさえずり、人の声

◯ 会       期 : 07月30日[木]-09月06日[日]
◯ 休  館 日 : 月曜日
◯ 開館時間 : 午前10時-午後05時 ( 入館は午後04時30分まで )
◯ 入  場 料 : 一般1,000円
◯ 会    場 : 根津美術館 展示室 1・2
──────────
絵を見て、そこにあるべき音を想像するのは楽しいものです。
くちばしを大きく開けてさえずる小鳥たちの声、龍虎が巻き起こす風や雲の轟音、また、山水画に表された雨風や瀧の音、そして、名所絵の群衆の賑わいなど、音を感じとることができる絵画作品は少なくありません。
かつて、中国の文人たちは、部屋に横たわりながら胸中の山水に遊ぶことを「臥遊」と呼んで楽しみました。心を澄まして絵の中に入り込むことができれば、現代の私たちにも、きっとさまざまな音が聞こえてくるはずです。

絵の音を聴くことによって、その作品の新しい魅力を発見してみてはいかがでしょうか。

【 企画詳細 : 根津美術館 展覧会