【特別展】 紙幣と官報 2 つの書体とその世界/お札と切手の博物館

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特別展示

平成26年度 第 2 回特別展
紙幣と官報 2 つの書体とその世界

書体とは文字の姿のことです。
活字印刷技術の誕生以来、これまでに多くの書体が生み出されてきました。
印刷局でも、独自の書体をつくっています。
印刷局の独自書体
は 2 種類あり、ひとつはかつて活版印刷物用として開発され、官報に用いられたもの、もうひとつはお札などの偽造防止対策が必要な印刷物用につくられたものです。
本展は、これらの書体が、官報が法令を伝えるために、あるいは、お札がお金としての信頼を得るためにどのような役割を担ったのか、その誕生背景などから探ります。

◯ 開 催  日
平成26年12月16日[火]-平成27年03月08日[日]
◯ 
開催時間
09 : 30 -17 : 00
◯ 
休 館  日
月曜日 ( 祝日の場合は翌平日 )
◯ 
開催場所
お札と切手の博物館 2 階展示室
◯ 
入 場  料
無  料

【 展示詳細 : お札と切手の博物館 特別展示
【 展示詳細 : お札と切手の博物館 特別展示 見どころ解説

【お知らせ】 進藤洋子さん 三冊目の作品集が完成しました。

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<新書道>を標榜し、<デザイン室 墨のかおり>を主宰されている

進藤洋子さんの三冊目の作品集、『進藤洋子作品集』が完成披露されました。

《 目 次 》 より
進藤洋子のプロフィール/ご挨拶
心象の花文字 ・ 彩花/川のほとり/日本の四季/墨象の花/墨象の四季/
詩のカレンダー/花あそび/ロゴタイプ

進藤洋子作品集
2015年01月15日 発行
発行者   進藤洋子作品集編集委員会
代   表  進藤洋子
デザイン ・ 制作  吉田佳広
頒価   2,000円 税別
お問い合わせ
sumiiro@kde.biglobe.ne.jp

【 詳細情報 : 新書道 進藤洋子のカリグラフィ

【アダナ ・ プレス倶楽部 会員情報】 活版印刷と手製本でつづる Bonami の絵本展

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Bonami
< ボナミ について >
杉山聡 三木葉苗 三木咲良さん のトリオ。
神奈川県の小さな港町、真鶴のアトリエで
手製本、活版印刷などを用いた本や紙のものを制作しています。
Bon ami ( ボナミ ) はフランス語で 「 なかよし ・ 良き友だち 」 の意味。
私たち 3 人は、はじめて出会ったその瞬間から仲良しになりました。
そのことが、私たちの人生でいちばんの彩りです。
浮き沈む日々も、ただ、こう言います。 「 私たちは Bonami ( なかよし ) です。」
──────────
いつも、どこか、なにか、いい感じの Bonami のトリオです。
2015年02月02日[月]-03月31日[火]のあいだの水曜日だけ、
NPO 法人 地域作業所 ピープル ・ ファクトリーにおいて
『 活版印刷と手製本でつづる Bonami の絵本展 』 が開催されます。
開廊日と在廊日に注意して、藤沢までお出かけになりませんか。

【 企画詳細 : アトリエ ボナミ 】 

【展覧会】 ggg 第342回企画展 Line in the sand : Paul Davis

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第342回企画展
Line in the sand : Paul Davis

2015年02月06日[金]-02月28日[土]

ギンザ ・ グラフィック ・ ギャラリー ( ggg ) の2015年02月は、ロンドンよりアーティスト、イラストレーターの ポール ・ デイヴィス氏をお招きし、「 Line in the sand :Paul Davis 」 を開催いたします。
アートとイラストレーションの世界に飛び込んでから30年。 ポール ・ デイヴィスはその知的で洗練されたドローイングを武器に、著名な雑誌やクライアントの仕事をこなすかたわら、各国で展覧会を開催し、世界中に熱狂的なファンを増やしてきました。

本展では、デイヴィス自身が心から満足できる作品のみを、膨大なアーカイブの中から厳選してご紹介します。 そのほとんどが、過去印刷されたことがない貴重なものばかりです。「 Line in the sand 」 とは、ポール ・ デイヴィスが敢えて自ら引いた終わりと始まりの境界線。 それはまた、デイヴィスが尊敬してやなまい作家、ソウル ・ スタインバーグがしばしば踏み込んだ、アートとイラストレーションの境界線でもあります。 その線を越えて次のフェーズへと旅立つ前の、ポール ・ デイヴィスの創造物がここに集結します。
また展覧会に併せ、図録 『 Line in the sand : Paul Davis ( ライン ・ イン ・ ザ ・ サンド : ポール ・ デイヴィス )』 の刊行も予定しています。


Drawing by Paul Davis / Design by Stephen Coates

 ◯ 会 場

ギンザ ・ グラフィック ・ ギャラリー ( ggg )    
104-0061  中央区銀座7-7-2  DNP 銀座ビル 
Tel. 03-3571-5206
11:00 am - 07:00 pm ( 土曜日は 06:00 pm まで ) 
日曜 ・ 祝日休館
入場無料

【 企画詳細 : ggg ギンザ ・ グラフィック ・ ギャラリー スケジュール

【会員からの情報】 英字紙 The Guardian は古代都市ヘルクラネウムから発掘されたパピルス紙から、一部の文書抽出に成功したと報告。

イギリスの新聞 < ガーディアン The Guardian > は、2015年01月20日に、ベスビオ火山の噴火によって、ポンペイとともに分厚い火山灰におおわれ、埋没していた、古代都市ヘラクラネウムから発掘された 「 パピルス上の文書 」 の一部の解読に成功したと報道した。
その情報を会員の I 氏から提供いただきましたので紹介いたします。
ヘラクラネウム01The charred remains of the rolled papyrus scroll from Herculaneum. Photograph: E Brun
ヘラクラネウム02

イタリア西南部、ナポリにちかいまちが ヘルクラネウム である。
この忘れられていた古代都市「 ヘルクラネウム  Herculaneum 」 は、ポンペイとおなじく、西暦79年の 「 ベスビオ火山 Mount Vesuvius 」 の噴火で、300度を超える熱風におそわれ、さらに20メートルをこえる火砕流 ・ 土石流と、降りつもった火山灰におおわれ、ながらくその存在すら明らかではなかった。

ヘルクラネウムはその後、1709年に井戸掘り職人によってを偶然発見されるまで、1600年以上ほぼそのままの姿で地中に眠っていた。
この発見以来発掘作業が進められており、ポンペイより規模はちいさいものの、より豊かなひとびとが居住していたことがあきらかになりつつある。
この発掘作業は、積み重なった火山性凝灰岩を取りのぞきながら現在も進行中であるが、数百巻におよぶパピルス(古代の紙の一種)製の巻子本の一種が発見されている。

これらの巻子本はすっかり炭化しており、解読は不可能とされてきたが、「 ビトー ・ モセッラ Vito Mocella 氏 」 らは、1802年に贈り物として 「 ナポレオン ・ ボナパルト Napoleon Bonaparte 」 に献上され、現在は 「 フランス学士院 Institute of France 」 が所蔵する炭化した巻子本を、最新のレントゲン撮影術を駆使して、広げないまま断層的に撮影し、そこからいくつかのギリシャ文字の抽出に成功した。

今後さらに解読が進むことによって、、伝統的な文学の最も重要な発見が出現するかもしれない。
ことばでは簡単そうだが、印刷された図書を読むのとは違って解読は大変そうである。 全部解読するのに何年かかるのだろう。

【 この記事に関連する外部のサイト 】
◯ https://soundcloud.com/bbc-world-service/2000-years-old-herculaneum-scrolls-are-greek

【会員情報】 台湾の林 昆範さん、「Red Dot Award : Communication Design 2014」デザイン賞を獲得。

台湾の中原大学文化創意研究センター ( 林 昆範老師 ) が、2014年春のふたつの iF デザイン賞に続き、同年の秋に 「 Red Dot Award : Communication Design 2014 」 デザイン賞を獲得されました。
20100205koenkai-omote過去の講演会の記録 : 林 昆範 宋朝体と明朝体 書写系と彫刻系書体の相剋

この研究は、中国桂林にある観光企業との産学協同による成果で、中国西南地方の民族衣装に用いられた「お守り」のような伝統紋様からヒントを得て、観光地のブランドイメージにも利用されています。
【 関連情報 : 花筏 皆さまの友人、台湾の林 昆範さんが Red Dot 賞を獲得されました

ところで、台湾では伝統的に旧暦で新年を祝います。 わが国でいうところの旧正月です。
台湾での2015年の春節は02月19日。大みそかに当たる02月18日から数えて06連休となります。
なお、2016年以降の旧暦元旦は次のとおりです。
2016年02月08日、2017年01月28日、2018年02月16日。
意外に面倒なものですね。さらに厄介なのは、おなじ旧暦といいながら、中国と台湾では休日の設定などが微妙にずれており、さらに困惑をまねきます。

下掲写真は、旧暦正月にそなえた、林 昆範さん製作の、縁起のよい < お年玉袋 > です。 
列印中国における少数民族とは、中華人民共和国 ( 以下中国 ) 政府が規定した、国民の 92% を占める漢民族 ( 漢族 ) 以外の少数民族政策による分類における「少数民族」のことです。

中国政府は、民族区域自治という少数民族政策を取っています。 国民を漢民族と55の 「 少数民族 」 とに区分し、その民族ごとに、集住地域を 「 区域自治 」 の領域として指定しました。
そこでは 「 民族の文字 ・ 言語を使用する権利 」、「 一定の財産の管理権 」、「 一定規模の警察 ・ 民兵部隊の組織権 」、「 区域内で通用する単行法令の制定権 」 などをおこなうことを認めています。

林 昆範さんの研究手法は、徹底した現地調査を基盤として、その文化の根源をさぐることにあります。 中国の少数民族は、比較的僻遠の地に居住していることが多く、現地調査には困難も多いようです。
今回は、下掲図左から、
01) ヤオ族-瑶族  02) ミャオ族-苗族  03) トン族-佝族  04) チワン族-壮族 です。

【 参考資料 : ウィキペディア 中国の少数民族

列印 02_The Stories of Ornaments 列印

【会員からの情報】 Business Insider が「手書きの日/01月23日」にちなみ、著名人のシグネチュア17人分を紹介。

Business Insider は、全国手書きの日 ( National Handwriting Day )に敬意を表して、2015年01月23日に、世界に残る著名人のシグネチュア ( サイン ) 17人分を紹介しました。
その情報を会員の I 氏から提供いただきましたので紹介いたします。

famous best coolest signatures [ranked]
Skye Gould / Business Insider

全国手書きの日 ( National Handwriting Day )とは、WIMA ( The Writing Instrument Manufacturers Association  筆記具工業会 ) が制定した記念日です。
WIMA は、情報機器の氾濫によって、手書きの習慣が減少したことに警告を発し、手書きの純度と威力を再発見してもらうための日として、毎年01月23日を全国手書きの日 ( National Handwriting Day )としています。

アメリカでも当然現在の情報交換は手書き文書が後退し、コンピューターやEメールが中心となっていますが、いまなおわが国の印鑑のように、小切手 ( パーソナル ・ チェック ) や、公文書などに、ジグネチュア ( サイン ) をする習慣があります。
当然模倣や偽造を防ぐために独特の工夫をこらしますが、そこに味わいや、人間性の発露をみるのもまた当然かもしれません。

01月23日が全国手書きの日 ( National Handwriting Day )とされたのは、アメリカ独立宣言の文書に、最初に、おおきく、ふといシグネチュアをのこしたジョン ・ ハンコック ( John Hancock ) 【 ウィキペディア : ジョン・ハンコック 】 の誕生日にちなんだものとされています。

【 関連記事 : Business Insider 2015年01月23日

北京の友人:邢 立 さんの愛蔵品紹介 <毛主席特別版図書><毛 沢 東 初号角活字母型>

DSCN0487 DSCN0476 DSCN0477 DSCN0471修復なった紫禁城(故宮)武英殿前で。 写真左から : 邢 立(Xing Li)氏、故宮博物院内 紫禁城図書館 館長 : 翁 連渓氏、やつがれ、朱 有福氏 (2013年11月)
プリント故宮博物院 ( 旧紫禁城 ) 概念図。
武英殿聚珍版でしられる 「 武英殿 」 は、天安門、端門をすぎ、紫禁城正門にあたる午門から入場してまもなく、左手にある。 ここ 「 武英殿 」 はながらく工事中で立ち入り禁止地区であったが、2010年に修復工事をおえて一般公開された。

武英殿とは、かつては官人(宮廷官僚)がつめた堂宇であり、いかに外朝 ガイチョウ とはいえ、紫禁城内の堂宇で刻版や印刷の作業がなされたわけではない。 当然ながら刻版や印刷の作業場は城外にあった。
その東側、武英殿と東西に
正対する位置にある 「 文華殿 ・ 文淵閣 」 は宮廷図書館であるが、蔵書はすべて台湾故宮博物院に持ち去られ、この一帯はながらく復元工事中である。

南の午門と、北の神武門は、皇族かきわめて限定された高級官僚しか利用できず、一般官僚は東西の 「 東華門 」、「 西華門 」 を利用した。
現在の故宮博物院は、観光客が激増したため、北京オリンピックのころからは一方通行である。 すなわち南の午門で入場料を支払い、北の神武門から出る一方通行となっていて、逆行はできない。 東西の 「 東華門 」、「 西華門 」 は関係者だけの利用に限定されている。
以下に述べる沢園酒家 ( 泽园酒家 ) は、「 西華門 」を出て、筒子河(堀)をわたって、すぐ左側 ( 南 ) にある。

DSCN7776 DSCN7780DSCN7799 DSCN7846 DSCN7804いくつかの用件があって、2015年正月早早、01月09日-12日にかけて北京を訪問しました。
中国でも新暦正月元旦は01月01日(新暦)で一日だけの休日となりますが、ことしは休暇を01日[木]-02日[金]の02日間としたために、04日[日]は振り替え出勤日となっていました。

中国でのお正月、「 春節 」 は、むしろ旧暦で祝い、困ったことに毎年すこしずつずれています。 2015年は02月18日が大晦日で、18日[水]-24日[火]までの07連休となります。 いくつかの企業では 02月18日[水]-03月01日[日]までの12日間を特別休暇としています。
ともかく 「 春節 」 の前後一ヶ月ほどは、いかに勤勉な中国人といえども特別で、物流も滞りがちになり、注意が必要な時期となります。

その期間を避けてのあわただしい中国訪問でしたが、11日[日]だけを休日として、沢園酒家 ( 泽园酒家 北京市西城区南長街20号 ) を再度訪れました。
沢園酒家は紫禁城西華門からすぐちかく、政府要人が執務 ・ 居住 ( 一般人は立ち入り禁止 ) する 「 中南海 」 に面した、中国湖南省料理を中心としたちいさなレストランです。
ここで一昨年、2013年の訪中時に、紫禁城図書館長 : 翁 連渓氏に昼食をご馳走になりました。

DSCN7850沢園酒家は、毛 沢東 ( Mao Zedong  1893-1976 ) のもとで、長年料理長をつとめたオーナーが開いたちいさな店ですが、故郷の湖南省料理が懐かしかったのか、しばしば毛沢東が訪れ、二階の個室では外国の要人とも会食していたことで知られています。 

この店の二階には個室が04室ありますが、その壁面は毛沢東の写真で埋めつくされています。 そのひとつに油絵があり、晩年になっても読書欲の衰えがなかった毛沢東が、病床で読書をしている姿が描かれていました。
前回は撮りそこなったその絵画の写真を撮りたくて、中国の知人に個室を予約していただき、駆けつけた次第です。

晩年の毛沢東は、好悪をはっきり表明するようになり、図書に関しても、活字書体、組版様式 ( 誌面設計 )、紙質、製本にまで厳格な要求が多かったようです。  その状況の一端を知ることができるのがこの絵 画でした。
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そんな1970年代初頭の、いわば < 毛主席特別版図書 > とその関連資料を積極的に収集されているのが友人の邢 立 ( Xing Li ) さんです。

いずれ邢 立さんのご協力を得て、その周辺の情報もお知らせしますが、今回は、劣悪な写真で恐縮ですが、邢 立さん愛蔵の < 毛主席特別版図書 > のほんの一部と、行草書風のシグネチュア < 毛 沢 東 > の初号角 ( 42pt. ) の活字母型 ( 電鋳法 ) だけをご紹介いたします。
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【 関連情報 : 花筏 宋朝体活字の源流:聚珍倣宋版と倣宋体-01  2014年04月23日 】

【展覧会】 宇都宮美術館 薄久保友司展<光 風 人々 私>

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薄久保友司展
光 風 人々 私
Tomoji Usukubo Exhibition
Light, Wind, Human Being and Myself 

2015年02月08日[日]-03月22日[日]

宇都宮市に生まれ、 新制作協会で活躍する画家、薄久保友司。
森羅万象に主題を求め、 生きとし生けるものに深い愛情を注ぐその画業を、 初期から現在にいたるまで紹介する。
また、彼のもうひとつのライフワークである 絵本、 教科書の仕事も同時に展示する。

【 企画詳細 : 宇都宮美術館  企画展年間スケジュール
──────────
ここのところ意欲的な展覧会がつづく宇都宮美術館である。
同館は、年末 ・ 年始およびメンテナンスのためにしばらく休館しているが、はやくも次回展のポスターとフライヤーが送られてきた。

本欄でも紹介したが、昨年の掉尾をかざった 『 月映  TSUKUHAÈ 1914-1915 』(終了) は、現在ではたった一部しか残されていない 「 私輯 『 月映 』」 と呼ばれる私家版や、油彩画、ペン画などの貴重な関連作品も多数展示したすばらしい企画で、多くの来館者をよんでいた。
すこし遠いが、新宿から宇都宮までの直通電車もあり、訪館はさほど困難ではない。 宇都宮名物<餃子>もたのしめる。 ぜひともご覧いただきたい企画である。

『 月映 』 1914-1915
TSUKUHAÈ 1914-1915
2014年11月16日[日]-12月28日[日]-終了企画

命を削りながら作品を創り続けた田中恭吉。
死の淵からの希望を掲げた藤森静雄の版画。
抽象的な表現を開拓していく恩地孝四郎。
二十代の若者たちによる詩と版画の雑誌 『 月映 』 は、 近代日本美術史の中で鮮烈な輝きを放っている。 版画を中心に、貴重な油彩画、ペン画などから、刊行100年を迎える 『 月映 』 の世界に迫る。

【アダナ・プレス倶楽部】 ご報告が遅くなりました。 SALAMA が商標登録されました。

20140718145521337_0001 《 ご報告がおそくなりました。 小型活版印刷機 SALAMA が登録商標となりました 》
昨2014年(平成26)02月20日に出願しておりました < SALAMA > の名称が、同年07月04日に特許庁より登録商標として認可されました。
もとより、朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部では、ユーザーの皆さまには < SALAMA > の名称を今後ともご自由にお使いいただきますし、現在製造 ・ 販売中の < Salama-21A > を、「サラマ」、「サラマちゃん」、「サラマくん」とでもご自由にお呼びいただき、ご愛用いただきたいと存じます。

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部では、これからもより一層 < Salama-21A > の安定供給をはかり、周辺機器、関連資材の持続的な供給をふくめ、活版ルネサンスの実現のために精進いたします。 また将来の可能性としては、< Salama-21A > の兄弟姉妹機なども開発したく、日日技術陣との研究と協議をかさねてまいります。

《 なぜ Adana-21J を商標登録しなかったのか 》
アダナ型印刷機は 1922 年、イギリスの Donald A. Aspinall によって考案された、木製の素朴なセルフインキング印刷機を発祥とします。 また「 ADANA 」の社名と機械名称は、考案者 Donald A. Aspinall の頭文字をとってアナグラムとしたものとされています。
わが国には1960年代中葉から、旧株式会社晃文堂を通じて輸入・ 販売されていました。
ところが主力機 ADANA8×5 の主要駆体の鋳型にゆがみがみられるなどと老朽化し、また活版印刷全体の衰勢がみられた1980年代後半に、アダナ社は鋳型を売却して閉鎖されました。

2007年の朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部の発足に際しては、小型活版印刷機の新規購入の需要の高まりに応えるために、セルフインキング式アダナ型小型活版印刷機の歴史を踏まえ、法律の専門家に依頼して、先行企業による、特許 ・ 工業意匠権 ・ 商標権などの消滅を確認し、国産活版印刷機の設計 ・ 製造 ・ 販売に着手しました。

同時に斯界の権威、牛木理一弁理士を通じて < アダナ  Adana > の登録商標の申請をしました。
特許庁からの回答は意外なものでした。

すなわち、アダナ ( Adana ) はトルコ中南部の都市であり、アダナ県の県都。 トルコで 4 番目に大きな都市でもある。 こういう著名な都市名を商標に登録することはできない ―― とするものでした。
【 参考資料 : ウィキペディア アダナ(Adana)

即刻異議申し立てをおこない、印刷関連機器名での限定使用であり、1970年代にはこの名称を商標とした企業があったことなどを列挙しましたが、裁定はくつがえりませんでした。 1960-70年代ならともかく、近年では検索が容易になり、こうした都市-わが国でいえば、人口04番目の都市は名古屋であり、トルコのアダナ市は人口113万人ほどであり、それは広島市や仙台市にちかい存在になります。
したがってこれ以上の異議申し立てには無理があり、それだけに印刷機の名称に<アダナ>の使用はさし支えないという説明をうけました。

こんな経緯があり、また牛木弁理士の指導もあって、小型活版印刷機の考案者 Donald A. Aspinall 氏へのオマージュ ( 敬意と尊敬 ) のこころをもって、アダナ ・ プレス倶楽部、 Adana-21J の部門名と、商品名をもちいることとなりました。
ご理解いただけましたでしょうか。
朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部では、こんごとも誇りをもって、部門名としてのアダナ ・ プレス倶楽部の名称を使用いたします。

【 参考資料 : アダナ ・ プレス倶楽部  Adana-21J のご紹介

朗文堂 アダナ・プレス倶楽部 2015年の年賀状

2015年賀状絵柄面 2015年賀状宛名面朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部の年賀状は、例年、数ある欧文活字を時代性によっていくつかのカテゴリーにわけ、それを歴史順に一書体ずつ選択して製作してきました。

これまでの年賀状では、ブラック ・ レター、ヴェネチアン ・ ローマン、オールド ・ ローマン、トランジショナル ・ ローマン、モダン ・ ローマン、クラレンドンを経て、昨年からはサンセリフのカテゴリーに入りました。
昨年は 「 グロテスク ・ サンセリフ 」 の 「 フランクリン ・ ゴシック 」 を使用しましたが、今年は 「 ネオ ・ グロテスク 」 の 「 ヘルベチカ 」 の登場です。
今年の年賀状の活字は 絵柄面に 24pt. と 18pt. のヘルベチカ、二号と三号のゴシック体の和文活字を使用しました。
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これまでは毎年、書体の歴史順に、さまざまな欧文活字書体を順繰りに愉しく使用してきましたが、サンセリフのカテゴリーに入った途端に、正直なところあまりおもしろさがなくなってきました。
ちょうど 『 いきなり黄金伝説 』 というテレビ番組の 「 ◯ ◯ のメニューを全部食べつくす 」 という企画で、「 デザート 」 のジャンルに突入した状況といえば、おわかりいただけますでしょうか。

一点一点は美味しいデザートでも、甘いものが何点も続くと食傷気味となってしまう、あの感じに近いものがあります。
しかし、サンセリフのカテゴリーには、まだ 「 ジオメトリック ・ サンセリフ 」 と 「 ヒューマニスティック ・ サンセリフ 」 のジャンルも残っています。 パフェとチーズケーキの後に、まだホットケーキとお汁粉が待っている有様のようです……。

さて、『 いきなり黄金伝説 』 といえば、よゐこの濱口氏の 「 捕ったど~!」 の雄叫びがこだまする 「 無人島生活 」 も人気のテレビ企画です。
このコーナーにおいて、濱口氏と有野氏が、お米の代わりに、小麦粉を練った物を、ちいさくちぎり、丸めて、米粒状にする作業を夜通しおこなう 「 チネリ米 」 をつくるのも番組の恒例となっています。
中国の北部では、この 「 チネリ米 」 が盛んにおこなわれていることを近年知りました。

中国南部、おおむね淮河ワイガ、揚子江(長江)あたりより南の地方は、温暖な気候でお米が採れますが、北部は寒冷な気候でお米が採れないために、主食はお米ではなく、小麦粉が中心となります。
そのため、淮河や黄河より北の地方では、小麦粉をもちいた麺や餃子や饅頭(マントウ)などが発達しており、「 チネリ米 」 のようなパスタ状の食品も存在します。

この中国のチネリ米は、本来は家族や仲間が食卓に集まって、前菜を食べながら、にぎやかに会話をしながら、ワイワイと愉しくチネッて作るものだそうです。
最近は時間や労力を惜しんで、飲食店であらかじめ準備されたものが出されることも多くなっていて、西安で羊肉が入った麺料理の店に入ったとき、店の従業員と家族が、お客さんに出すための 「 チネリ米 」 を総出でチネッている光景を見て微笑ましくなりました。

下掲の写真は、今年の01月10日に、中国北京の陝西省 ・ 西安料理のお店に入ったときに食べた 「 羊肉泡馍 」 という料理で、羊の肉とチネリ米が入っています。 安史の乱―― 唐の玄宗の末年755-63年に起こった叛乱で、安禄山父子・史思明父子が中心。叛乱の鎮圧後に各地に強大な権限をもった節度使がおかれ、それが軍閥化するなどして唐は衰退に向かった ―― にまつわる料理だそうです。
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写真上) さまざまな前菜のあとに、メインの「羊肉泡馍」。チネッた小麦粉と、羊肉が中心で、付けあわせに豆板醤、ニンニクの酢漬け、青菜などが登場します。
写真下) 陝西省料理ですので、北京市民にわかりやすく「羊肉泡馍」の特徴を解説したパネル。

2015年アダナ・プレス倶楽部の年賀状の絵柄面には、
子 曰 過 猶 不 及 ―― 『論語』先進篇
Less is more, More is Less ―― ミース・ファンダー・ローエ
のよく似たことばを組版しました。つまりなにごとも「過ぎたるは及ばざるが如し」です。
しかしながら、決して 「 引き算のデザイン 」 を賛美するわけではありません。「 侘 ・ 寂 」 といえば聞こえが良いですが、近年のわが国のデザインは、すこし 「 引き算 」 ばかりに偏り過ぎてきたように思います。 「 引き算 」 のデザインも 「 過ぎたるは及ばざるが如し 」 です。

「 引き算のデザイン 」 と 「 足し算のデザイン 」 双方のバランスが俯瞰できてこそ、いまだ 「 1920年代モダン 」 の影響が色濃いわが国のデザインが、幼いモダニズムから脱却し、デザインの未来への扉を開く力となることでしょう。
そのようなことを考えながら、20世紀モダンの落とし子たるサンセリフ群と格闘する日日がまだまだ続きそうです……。[ 大石 wrote ]

春を待つこころ ー 早春賦の碑

早春賦 20141125122934304_0002

唱歌 『 早春賦 』(そうしゅんふ)は、1913年(大正02年)に発表されたもので、吉丸一昌作詞、中田章作曲の日本の唱歌。
この時代の唱歌によくみられるように、
モーツァルト作曲の歌曲 『 春への憧れ 』 K.596 との曲想の類似性が指摘されている。

この歌碑は、春の訪れがおそい、長野県安曇野市穂高の穂高川の岸辺に建っている。
その脇には、北アルプスの湧水をもちいた「わさび田」がひろがっている。
[ 2014年11月23日 撮影 ]
DSCN9371 DSCN9376 DSCN9360 DSCN9379 DSCN9365 DSCN9367 DSCN9369 DSCN9368【 YouTube : 早春賦   由紀さおり & 安田祥子
【 関連情報 : 早春賦の碑

【展示販売会】 鹿児島の友人「紙バカ様」ご一同が <初春 紙バカ ジャンク 市>開催

20141222162234269_0003 20141222162234269_0004
< Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO > で多くの友人ができた鹿児島から、< 初春紙バカジャンク市 > 開催のフライヤーが到着しました。
なにわともあれ、紙が、紙メディアが大好きな、さまざまな分野の造形者 「 紙バカ様 」 ご一行が一堂に会しての祭典です。
南九州のみなさん、ぜひともご参加でゴアンド。
DSCN0116 DSCN0109鹿児島市役所前の 「 某 店 」 において、六花窯/横山 博さんの肝煎りによる、地元造形者の皆さんとの交流会(2014年12月20日[土])。
ここに集まったのはほとんどが 「 紙バカ様 」。 質実剛健の薩摩隼人ばかりが、薩摩焼酎をグイグイと呷りつつ、談論風発、成果の多い会で、< 初春紙バカジャンク市 >の話題も盛んでした。

六花窯/横山 博さんの紹介による 「 某 店 」 は、地元では知るひとぞ知る人気店である。
「 お店の紹介はしないでね。 これ以上混雑すると 常連のお客さんに迷惑がかかるから 」
というママさんのご依頼で 「 某 店 」 とだけしています。 まぁ 「 既視体験 」 とでも覚えておきましょうか……。

【 詳細情報 : Twitter 窯男
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 15 いまも続く薩摩隼人, 薩摩おごじょとの協働作業 

【展覧会】 ggg ついに五筆和尚に変貌か? ー 浅葉克己のタイポグラフィ展「ASABA’S TYPOGRAPHY.」

 

20141224183633666_0001 20141224183633666_0002第341回企画展
浅葉克己のタイポグラフィ展 「ASABA’S TYPOGRAPHY. 」

◯ 日 時
2015年01月09日[金]-01月31日[土]
11 : 00 am- 7 : 00 pm [ 土曜日は6 : 00pmまで ]
日曜 ・ 祝日休館
◯ 会 場
ギンザ ・ グラフィック ・ ギャラリー ( ggg )    

104-0061  中央区銀座7-7-2  DNP 銀座ビル 
Tel. 03-3571-5206
入場無料
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ギンザ ・ グラフィック ・ ギャラリーの2015年は、アートディレクター、浅葉克己氏の「ASABA’S TYPOGRAPHY.」で幕開けです。

さまざまな事物や人物に対する並々ならぬ好奇心と、一度決めたら文字通りとことんやり続ける執念で、多領域にわたる表現活動を繰り広げる浅葉氏。
本展では、その活動の根幹を支えるタイポグラフィを主軸に、コラージュや掛け軸などの新作をはじめ、ポスターはもちろん、2008年21_21 Design Sight 「 祈りの痕跡。」 展で大々的に発表された日記のその後、などを紹介します。

長いデザイン人生を経てもなお、次から次へと湧き起こる、尽きることを知らない創作への探求心。 そして新たな表現への挑戦。
ggg という限られた空間では、数え切れないほどの作品の中から 浅葉デザインのほんの断片しかお見せすることはできませんが、2015年現在の浅葉克己の居るところが見えてくる展覧会、 それが「ASABA’S TYPOGRAPHY.」です。

浅 葉  克 己

アートディレクター
1940年神奈川県生まれ。 桑沢デザイン研究所、佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所、ライトパブリシティを経て、75年浅葉克己デザイン室を設立。 以後アートディレクターとして、日本の広告デザインの歴史に残る数多くの作品を制作。
代表的な仕事に、西武百貨店 「 おいしい生活 」、サントリー 「 夢街道 」、武田薬品 「 肉体疲労に A じゃないか 」、キリンビバレッジ 「 日本玄米茶 」 パッケージデザインなど。 中国に伝わる生きている象形文字 「 トンパ文字 」 に造詣が深い。
日宣美特選、東京TDC賞、毎日デザイン賞、日本宣伝賞 ・ 山名賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞、紫綬褒章、東京ADCグランプリ、旭日小綬章など受賞歴多数。
東京 TDC 理事長、東京 ADC 委員、JAGDA 会長、AGI ( 国際グラフィック連盟 ) 日本代表、桑沢デザイン研究所10代目所長、東京造形大学 ・ 京都精華大学客員教授。 卓球6段。

【 企画詳細 : ギンザ・グラフィック ・ ギャラリー   浅葉克己のタイポグラフィ展

【タイポグラフィ学会】 『タイポグラフィ学会誌 07』を刊行。朗文堂にて発売開始。

タイポグラフィ学会07表紙 タイポグラフィ学会07 タイポグラフィ学会07―3
『  タイポグラフィ学会誌 07 』
A4判 80ページ かがり綴じ 並製本
ISSN 1882–2339
編集 ・ 発行 : タイポグラフィ学会
発行日 : 2014年11月30日
発 売(特別委託直販) : 朗 文 堂
定価 : 3,000円 (送料 ・ 税別)
発行部数 : 非会員向けには僅少部数のみの頒布となります。
学生向け特別頒布価格 : 2,000円 ( 学生証明書の提示が必要です。 送料 ・ 税別 )
【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク タイポグラフィ学会誌

タイポグラフィ学会 は、タイポグラフィという技芸に学問的な基盤を与え、その成果を実技 ・ 実践を通して社会に貢献することを目的に、2005年8月に設立されました。

『 タイポグラフィ学会誌 』 は2007年に創刊、今回が07号となります。
『 タイポグラフィ学会誌 07 』 には、江川活版製造所研究会による 「 江川次之進の事績と江川活版製造所の変遷 」 と題した研究ノートを掲載しております。

「 江川次之進の事績と江川活版製造所の変遷 」
明治の時代に活字の行商から身をおこして、活字や印刷機器の製造 ・ 販売をおこなう江川活版製造所を創設した江川次之進という印刷人がいた。 しかし、江川次之進と江川活版製造所の履歴を記した資料はきわめて少ない。
(「 本研究ノートの目的について 」 より )

これらの研究成果が、日本国内のみならず各国の研究者によって広く参照されて、タイポグラフィ研究の発展に寄与することを希望するとともに、『 タイポグラフィ学会誌 』 が今後さらに、タイポグラフィの研究における特色ある媒体として成長していければと考えております
― タイポグラフィ学会
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* 本書はタイポグラフィ学会から朗文堂が特別委託を受けて販売するものです。
*本書は限定された書店でしか取扱されていません。 お申し込みは朗文堂、または タイポグラフィ学会事務局 宛てに直接お願いします。
* 学生向け特別頒布価格での購入 ( タイポグラフィ学会、朗文堂のみでの取扱い ) の際は、学生証明書の提示が必要となります。
* 「書籍名 ・ 冊数 ・ 申込者氏名 ・ 郵便番号 ・ 送付先住所 ・ 電話番号 」 を明記の上、小社宛てに ファクシミリ または Eメール でご注文ください。
* 『 タイポグラフィ学会誌 01-07 』 バックナンバーでのご発注も可能です(在庫僅少)。
* 恐縮ながら送料 ・ 振込料はお客さまのご負担となります。
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お申込 ・ お問い合せ
株式会社 朗  文 堂
Telephone : 03-3352-5070
Facsimile : 03-3352-5160
E-mail : robundo@ops.dti.ne.jp

【 詳細情報 :
朗文堂ブックコスミイク タイポグラフィ学会誌

【会員情報】 真田幸文堂・真田幸治氏装本/『身体は幻』(渡辺 保著、幻戯書房刊)

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幻戯書房 ( げんき しょぼう ) は、歌人で作家の 辺見じゅん が、父であり、角川書店の創立者である 角川源義 の創業の精神を受け継いで設立した出版社です。
幻戯書房の 「 幻戯 」 は、角川源義が自宅を 「 幻戯山房 」 と称していたことに由来します。
幻戯書房刊行書の多くの装本を担当してきたのが、新宿私塾、活版カレッジ修了生であり、タイポグラフィ学会の会員でもある 「 真田幸文堂/真田幸治 」 さんです。

真田幸文堂/真田幸治さんは、今回の『 身体は幻 』 の装本にあたって、前見返しにつづいて、共紙をもう一丁つけて、そこに同書の内容に即したイメージを盛りこむことによって、図書の導入部に、ゆとりとふくよかさをもたらすことに成功しています。

書体選択にも厳格な視点をもち、書名 『 身体は幻 』 のデジタルタイプは < 正調明朝体 あおい 金陵 > をもちいています。 正調明朝体【 参考資料 : 朗文堂タイプコスミイク 正調明朝体 金陵

ニューメディアとしての電子書籍が、さまざまな工夫をこらしてシェアアップをはかっています。
いまは一種の混乱期ともいえる状況にありますが、やがて製作 ・ 流通 ・ 販売経路を含め、印刷書籍と電子書籍とが、よき棲み分けが可能な時代の到来が予想されます。
こんな時代、従来型の印刷書籍も、慣行や束縛に甘んじることなく、創意と工夫、切磋琢磨が必要な時代かも知れません。

20141209170732488_0004 20141209170732488_0005【 URL : 真田幸文堂日録

幻戯書房
東京都千代田区神田小川町3-12 岩崎ビル 2 階
tel.  03-5283-3934
fax. 03-5283-3935 
【 詳細情報 : 幻戯書房 NEWS 】 

【会員からの情報】 Washington Post - はじめて<アメリカ>を記載した500年前の地図を報道。

Washington Post は、現在私たちが知っている世界の大陸のおおよその姿を描き、「 アメリカ 」、「 太平洋 」 などをしるした地図を最初描いた人物として、ドイツの マーチン ・ ヴァルトゼーミュラー (Martin Waldseemüller ) によって製作された地図を報告しました (2014年2014年12月11日)。
その情報を会員の I 氏から提供いただきましたので紹介いたします
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This 500-year-old map was the first to mention “America”【 基本情報 : Washington Post This 500-year-old map was the first to mention “America”

上掲図版は 『 ワシントン ・ ポスト 』 が報告したもので、1507年にドイツで数千部が 「 印刷」  されたとされています。
ときはまさに クリストファー ・ コロンブスのような探検家が活躍した 「 大航海時代 」 のさなかでしたが、マゼランらによる 「 世界周航 1519-22 」 より以前であり、ユーラシア大陸、アフリカ大陸などは比較的詳細に描かれていますが、アメリカ大陸はもとより、インド亜大陸や、わが国らしき島島は奇妙な形象をしています。

この 「 数千部が印刷された地図 」  の印刷方法は銅版印刷とみられますが、公開画像の解像度からではつまびらかにはしません。  また現存する物はわずかに一部だけと報告されています。
これより50年ばかり以前、1455年ころに印刷された図書、いわゆるグーテンベルクの 『 四十二行聖書 』 が40部余の現存をみるのにたいして、紙葉の保存の困難さをおもわせる数字ではあります。

この地図は1901年にイエズス会士聖職者によってドイツの古城で発見されましたが、地図の四隅に記載されたテキストに 「 アメリカ   America 」、「 大平洋  Pacific Ocean 」 などという語が紹介されているそうです。

アメリカ合衆国はこの地図の入手に熱心で、数十年におよぶ交渉の末、ドイツの所有者から 10 万ドルの巨費を投じて、「 米国議会図書館  Library of Congress 」 に収納する合意に署名しました。
詳細は元資料をご覧ください。

『文明開化は長崎から』(広瀬 隆著 上・下巻 集英社) 新刊発売

集英社編集部から新刊二冊の図書を贈呈していただきました。 同書にはほとんど出典が明示されていませんし、著者との面識もございませんが、小社刊行書からの引用とみられる箇所も多く見受けました。
皆さまのご参考までに、二冊の新刊書をご紹介いたします。
文明開化 上

文明開化は長崎から (上)  
著 者 : 広 瀬  隆     
ISBNコード : 978-4-08-789002-0
判 型/総ページ数 : A5判/408ページ 
定 価 : 1,900円(本体)+税
発売年月日 : 2014年11月26日 
◯ 内容紹介 
世界に開かれた、唯一の扉。 日本の近代はここから始まった! ベストセラー 『 赤い楯 』 の著者の精緻な歴史調査のメスが、江戸時代を生きた天才 ・ 俊才 ・ 奇才の業績を掘り起こす。 「 明治維新 = 近代化 」 史観を覆す、画期的大作!
【URL : 集英社単行本/新書企画室 文明開化は長崎から(上)
文明開化_下
文明開化は長崎から(下)  
著 者 : 広 瀬  隆     
ISBNコード : 978-4-08-789003-7 
判 型/総ページ数 : A5判/472ページ 
定 価 : 2,000円(本体)+税
発売年月日 : 2014年11月26日 
◯ 内容紹介 
黒船来航よりも前に、日本は「開国」していた! 動乱の果てに徳川幕府は倒れ、日本は近代化する。 だが、果たしてそれは、名高い維新の志士たちの功績なのか? 長崎経由で文明の花を咲かせた、知られざる先駆者たちの群像!
【URL : 集英社単行本/新書企画室 文明開化は長崎から(下)

 

活版カレッジ 2015年 冬期昼間部講座 開講と公募終了のお知らせ

活版カレッジ

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部の直接指導により
本格的な活字版印刷術の
知 ・ 技 ・ 美 の 三領域を バランス良く学べます。

<活版カレッジ>は、科学と、学術的根拠にもとづいた実技と実践を基盤とし、小型活版印刷機 Adana-21J ,  Salama-21A によるケーススタディ ・ メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。

DSCN7297< 活版カレッジ 2014年夏期講座 >

《 活版カレッジ 》 は、実技 ・ 実践を重視し、定員四名という徹底した少人数の講座です。
次期 の冬期講座は、2015年01-03月の開講です。
うれしいことに、あたらしい活版実践者、活版造形者が着実に増加しています。
今回の講座は、かねてよりご要望の多かった昼間部での開講ですが、すでに先行お申し込みのお客様で定員となり、一般公募は困難となっております。

夜間講座の開講は来来期、2015年04-06月を予定しており、しばらく先となりますが、なにぶん少人数の講座ですし、すでに数名のお申し込みがあり、ここ数回、一般公募ができない状況がつづいております。
《 活版カレッジ 》 受講ご希望の方は、できるだけお早目に、朗文堂/アダナ ・ プレス倶楽部の @メール まで受講希望の意向をご連絡ください。一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげ、受講ご意向の再確認をさせていただきます。

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活版カレッジ
【 講座教室 】 東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル   4FB  朗文堂内 ( 通学制 )
【 講   師 】   朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部

◎ 受講期間 3 ヶ月 木曜日 全 9 回(毎月 3 回) 19 : 00-22 : 00 (昼間部のみ14 : 00-17 : 00)
◎ 受講料 : 66,000円 (税込 ・ 教材費込み)
※ 各コース定員 4 名(お申込先着順)
※ 毎月 第 1-3 週木曜日の開講。 第4-5週は基本的にお休みです。
※ 年末年始 ・ GW ・ 夏期休暇などに際して若干の変動があります。
◎ 徹底した少人数講座のため、お申込先着順とさせていただきます。
◎ 受講希望者多数の場合には、次期講座への予約をお勧めする場合がございますのでご了承ください。
◎ 次期の開催日時と募集の開始は、 アダナ ・ プレス倶楽部ニュース にて随時お知らせいたします。

◎ 《 活版カレッジ 》 受講希望の方は、お気軽に、できるだけ事前に、アダナ ・ プレス倶楽部の  @メール  まで受講希望の意向をご連絡ください。 一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげます。 積極的なご参加をお待ちしております。

【 基本情報 : 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 活版カレッジ
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【朗文堂ブックコスミイク】 『欧文書体百花事典』その後 普及版刊行記念連続講演会 第6回 『 刻まれた文字を訪ねて 』 木村雅彦氏

DSC05634担当講師 : 木村雅彦氏

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『 欧文書体百花事典 』 普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
      第 6 回  『 刻まれた文字を訪ねて 』
講   師 : 木村 雅彦
日 時 : 2014年12月07日[日] 午後 1 時より 3 時間程度 (ワークショップを含む)
会 場 : 東洋美術学校 D 棟 1 階 階段教室
      161-0067 東京都新宿区富久町2-6
      地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
主  催 : 株式会社 朗 文 堂
後  援 : タイポグラフィ学会
        学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
木村雅彦氏自宅付近の秋
◯ 全06回、10ヶ月間という長期間にわたりご聴講ありがとうございました。
◯ 引きつづき、『 欧文書体百花事典 』 普及版 のご愛読をお願いいたします。
◯ 今回の詳細報告は、画像がスライドショウでご覧いただける < 活版 à la carte > にあります。

欧文書体その後チラシ W欧文書体百花事典その後VIちらしDSC05764 DSC05634 DSC05657 DSC05649KIMURA01 KIMURA02 KIMURA03 KIMURA04 KIMURA05 KIMURA06 KIMURA09 KIMURA10 KIMURA11 KIMURA12 KIMURA13DSC05550 DSC05519 DSC05537 DSC05556 DSC05562DSC05764 DSC05755[ 写真提供 : 春田ゆかりさん/中村将大さん/松尾篤史さん 画像提供 : 木村雅彦さん ]