【展覧会】武蔵野美術大学 美術館・図書館|和語表記による和様刊本の源流|11月1日-12月18日

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武蔵野美術大学 美術館・図書館
和語表記による和様刊本の源流
2018年11月1日[木]-12月18日[火]
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この度、武蔵野美術大学美術館・図書館では、展覧会「和語表記による和様刊本の源流」を開催いたします。
武蔵野美術大学造形研究センター研究プロジェクト「日本近世における文字印刷文化の総合的研究」は、2014年度に文部科学省より「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の採択を受け、本年はその完成年度を迎えます。
本研究プロジェクトは5年間にわたり、わが国の文字印刷文化の歴史を見つめ直すために、様々な研究を進めてきました。本展では、その成果を広く公開し、近世日本の木版印刷による書物の数々を紹介します。

近世日本の刊本は、これまで書誌学的方法を中心に研究されてきました。本研究プロジェクトでは、それらを造形的視点から捉え直すことにより、日本の造本デザイン史に「和様刊本」の美を位置づけることを目的としています。明治以降、西洋から金属による近代活版印刷術がもたらされるまで、わが国における印刷物の多くは木材を使用した古活字版と木版整版本が主流でした。これまで、近世の刊本が造本デザインの視点から紹介される機会は限られていましたが、そこには、木版印刷による柔らかな印圧を基調とした多様な美のかたちが存在していました。

本展では、漢字、平仮名、片仮名の字形と表記の関係を検証するとともに、料紙、印刷、製本等、書物を構成する各要素の考察を通して、和語表記による「和様刊本」の美の世界を紹介します。
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会  期  2018年11月1日[木]-12月18日[火]
時  間  10:00-18-00(土曜日、特別開館日は17:00閉館
休  館  日  日曜日、祝日  * 11月23日[金・祝]は特別開館
入  館  料  無  料
会     場  武蔵野美術大学美術館 展示室 3
主  催  武蔵野美術大学 美術館・図書館
武蔵野美術大学 造形研究センター

【 詳細: 武蔵野美術大学 美術館・図書館  特設サイト 】 [フライヤー PDF ]
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「和語表記による和様刊本の源流」展は好評開催中です。
11月02日[日]開催の講演会「漢字文化の受容と刊本字様・活字書体の変遷 ── 片塩二朗」は関連イベントが多く、格別には告知広報活動はしなかったのですが、おもいのほか沢山の皆さまにご来場をたまわりました。

終了時間が切迫し、慌ただしいなかでの講演となりましたが、図録論攷集には収録しなかった新知見を含めて講演にあたりました。ここに開講遅延のお詫びを含めまして、ご来場たまわりました皆さまに深く御礼申しあげます。

武蔵野美術大学 美術館・図書館/武蔵野美術大学 造形研究センターによる本展関連図録は相当大がかりなものになるようで、事務局からの連絡では11月20日すぎの完成となるようです。
詳細は 武蔵野美術大学 美術館・図書館 の URL をご覧ください。

【朗文堂刊行書紹介】 こんなときだからこそお読みいただきたい ─ 『わたくしは日本国憲法です。』(鈴木 篤 著)

プリント顔写真鈴木篤氏-232x300[1]『 わたくしは日本国憲法です。』 著者 : 鈴木 篤氏

憲法チラシ表面uu 憲法チラシ裏面uu『わたくしは日本国憲法です。』 フライヤーPDF

{ 関連ブログ : 弁護士 鈴木 篤 の つれづれ語り
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《 出版人として、タイポグラファとして、そして、なによりもひとりの国民として 》
小社刊 『わたくしは日本国憲法です。』 の著者 : 鈴木 篤氏は、なによりも日本国憲法の前文をおもくみている。当然そこには憲法全体をつらぬく精神と理念がしるされているが故である。

著者鈴木 篤氏は、『日本国憲法』をつぎのようにかたる。
「すばらしい憲法ではないでしょうか。私たち日本国民は、こんなすばらしい、世界に誇れる憲法を持っているのです」
もちろん図書『わたくしは日本国憲法です。』のなかにも、前文をふくめて、憲法の全文が紹介されている。

ところが、現状のコンピューター・ディスプレーは、大小を問わず、まだまだ可読性 Readability と 判別性 Legibility に劣るという段階にとどまっている。
それでもタイポグラファとしては、こうした貴重な文書に勝手に段落改行などは設けるべきではないと判断していた。
ところが、デバイスによる差はあるとはいうものの、やはりこれだけの文章量がつづくと、画面ではことばの壁となって、読む意欲を減衰させてしまう結果となっていた。
今回は、段落ごとに一行アキとして、ともかく読んでいただけるようにいささかの工夫をしたものである。意のあるところをお汲みいただけたら幸いである。
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日 本 国 憲 法

施行  昭和二二年五月三日

日 本 国 憲 法   前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。

われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。

われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

【朗文堂タイプコスミイク】 書体『元朝体 志安』発売/欣喜堂:今田欣一製作、白井敬尚形成事務所:パッケージ平面設計、朗文堂:発売 電子活字シリーズ開発の記録

金属活字が、写植活字時代をへて、電子活字(デジタルタイプ、フォント)となってひさしい。電子活字時代になってからもフォーマットの変化は間断なくつづいた。ビットマップ、トゥルータイプ、オープンタイプと変化のあゆみはとどまることをしらない。

そしてこれもまたいつのまにか、活字は Type (型)としての物体性を失い、デジタルデータの一種となって、定まったカタチ Type がないまま、流通し、販売され、デジタル機器などによってもちいられる時代となった。ひとはこれを「フォントのダウンロード方式」などと呼ぶ。
和字Revision9

欣喜堂 : 今田欣一製作、白井敬尚形成事務所 : パッケージデザイン、朗文堂 : 発売による電子活字シリーズの最初は、2002年08月発売開始の<和字 Revision 9>であった。

「和字」とはひら仮名とカタ仮名の集合であり、「漢字」の対語である。これは今田氏の提唱による呼称で、これらの記録は『挑戦的和字の復刻』(Vignette 05、今田欣一、2002年7月23日)に詳細にのこされている。
銘石B

いっぽう漢字・和字・欧字を含んだ書体を「総合書体」と呼んでいる。
総合書体<HUMAN Sans Serif  銘石 B>は<和字 Revision 9>の発売から10年余ののち、2012年03月の発売であった。
この間、当初のトゥルータイプからオープンタイプにフォーマット変更があり、ユーザーにむけて「パッケージを提示していただければ新フォーマット版に無償交換」という、大胆な試みができたのも、実体のあるパッケージの存在がおおきかった。
【 朗文堂ニュース : TTF から OTF へ無償交換を実施します

総合書体<HUMAN Sans Serif  銘石 B>の発売から四年余ののち、すなわち2016年05月末、いつものスタッフで、次の書体、「元朝体 志安」が完成し、本格発売がはじまった。
そんな「元朝体 志安」のプロジェクトに集中しているいま、あらためて考えると15年ほどの期間、この三者協力態勢がつづいてきたことに驚かされる。その記録の意を含め、ここに<朗文堂・欣喜堂シリーズ>を、順不同ながら、総合書体、和字書体の全15パッケージの紹介をしたい。
また朗文堂では、簡略ながらプリントメディアで『robundo type cosumique』、『robundo book cosmique』を製作している。ご請求いただけたら幸甚である。

《 総合書体 》
元朝体パッケ表1 元朝体ロゴ

銘石B 龍爪パッケ 正調明朝体 正調明朝体B 清朝官刻体

《 和字書体 》
基本 CMYK 和字たおやめ7 和字ますらお9 和字おゝことのは9 和字おゝくれたけ9 和字Tradition9 和字Succession9 和字Ambition9 和字Revision9

【展覧会】板東孝明|デザインギャラリー|懐中時計礼讃 The Shape of Timelessness 展|10月10日-11月5日|終了企画

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第749回デザインギャリー1953企画展
「懐中時計礼讃 The Shape of Timelessness」展

会  期  2018年10月10日[水]-11月5日[月] * 最終日午後5時閉場・入場無料
会  場  松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
主  催  日本デザインコミッティー第749回デザインギャラリー1953企画展
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この度、日本デザインコミッティーでは、第749回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、「懐中時計礼讃  The Shape of Timelessness」展を開催いたします。
板東孝明氏はブックデザイン、CI、ポスターなどグラフィックデザインの仕事で評価の高いグラフィックデザイナーですが、アンティークの懐中時計コレクターとして、世界中を旅されてきました。
今回のデザインギャラリーでは、歴史的観点においても大変貴重な懐中時計を展示いたします。懐中時計に秘められる深淵なる魅力を板東氏のコレクションを通じて、深く体感していただければ幸いです。
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企画趣旨 ── 企画  板東孝明
アンティーク懐中時計はただひたすら美しい。手の平にのる「時の結晶」といっても過言ではない。かつてこんなに精妙で、優雅な絡繰-からくり-細工が生み出されたことにかしこまってしまう。

現行の腕時計にみられない、たおやかな丸み、掌にほどよく沈み込む心地よい重み、なによりも造形に心血を注いだ時計師たちの、質への礼節、時への敬意が感じられる。端正な文字盤、書体のエッジ、針、精密に絡み合った歯車、機械を包みこむケースのシェープ、すべての手作業が時の精度に挑み、人の手に愛でられることにのみ収斂されている。
時計は歴史を刻み、人類とともに歩んできた。欧州において、大航海時代、激動の市民革命を乗り越え、やがては産業革命の担い手として、また文化的記憶として人〻の生活の中を支えてきた。
展示では、アンティーク懐中時計がもつ魔力ともいえる美とその意味を読み解きながら、コチコチやカチカチという、かそけき時の鼓動にふれ、しばし時がたつのを忘れていただける場としたい。

展覧会紹介 ── 展覧会担当  原 研哉
板東孝明は、高度なデザイン力を備えつつも営利のためのデザインを好まず、熱血の大学教師として生徒に向き合いながら、密かにデザインへの思いをたぎらせている雌伏のグラフィックデザイナーである。
氏が懐中時計を愛するのは、自分と同じものをそこに見ているからであろう。グラフィズムの静かなる爆発をこの展覧会に期待したい。

【 詳細: 日本デザインコミッティー 】

【タイポグラフィ学会】 第14回タイポグラフィ学会総会 並びに 『タイポグラフィ学会誌11号』刊行内容披露会開催

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第14回 タイポグラフィ学会総会
『タイポグラフィ学会誌11号』刊行内容披露会
2018年09月24日[月・祝日] 
於 : 学校法人専門学校 東洋美術学校 C棟1階 C2教室
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タイポグラフィ学会(山本太郎会長)は、09月24日[月・祝日]、第14回タイポグラフィ学会総会、および『タイポグラフィ学会誌第11号』の刊行内容披露を爽やかな秋晴れのなかで開催、無事に全日程を終了した。

総会終了後の『タイポグラフィ学会誌11号』刊行内容披露会では、一般有志の参加者をふくめて、<メディア・ルネサンス-メディア・ルネサンス 平野富二生誕170年祭>(協力:タイポグラフィ学会)のプレイベントとして、2017年11月11日に開催された「江戸・東京 活版さるく」での50箇所におよぶ訪問先をスライドショートとして公開された(日吉洋人会員)。
あわせて、現在編集作業が進行中の『タイポグラフィ学会誌11号』には、その詳細内容が研究レポート(大石 薫会員)として、詳細地図(春田ゆかり会員)を添付してまとめられることについての概要説明がおこなわれた。

『タイポグラフィ学会誌11号』の販売、ならびに、一般公開による『タイポグラフィ学会誌11号』研究ノート発表会の日程などの詳細は、追って タイポグラフィ学会 のサイトと、こちらのサイトでお知らせします。

【 詳細: タイポグラフィ学会 】

【新宿私塾】新宿御苑の桜花爛漫のとき開講、百日紅が満開のころ|新宿私塾 第32期 全課程を終え無事に修了|

!cid_17CF4BCD-621E-42F5-9620-75E14FF639D9私塾修了_塾生2018.09.11 DSCN1134いつものことですが、出あいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第32期>は、桜花爛漫の4月初旬に開塾し、新宿御苑の百日紅が猛暑にめげずに真紅の花をつけている9月11日、全員が無事に全課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。

最終講座は<第25回 タイポグラフィの基本技術の再構築>と題して演習:大石 薫の担当でした。この演習講座を終え、これからは<新宿私塾修了生>の一員となった塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのかしばらく教場での談笑がつづき、やがて再開を約して新宿の町に消えていきました。

大石講義01 大石講義04 <新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなった造形のよろこび」をモットーとしています。
同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「知・技・美」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。それはまた 「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」 という、つよい自戒をともないます。
私塾修了_集合

!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A6長いようで短かった半年間でした。ことしはあいにくの天候不順の日がつづき、また真夏日・猛暑日・酷暑日と体験をしたことがない炎暑が連日襲来しました。
さらに列島をいくつもの台風が襲い、水害や地滑り地震といった被害にかさなり、きびしい自然現象に見まわれ続けました。

さいわい最終講座の09月11日は、蒼空が澄みわたり、爽やかな秋風がかけぬけるおだやかな日でした。
講座の終了後、塾生諸君は時計を気にしながら、しばしのお別れに際してメアドの交換を急ぎ、同期会の幹事をきめて再会を約しての修了となりました。
造形界にはきびしい逆風がみられる昨今ですが、新宿私塾32期修了生の皆さんは大きく羽ばたいて旅だちました。
何人かの終了生は、すでに<平野の会>に加入されていますし、いずれ<活版カレッジ>の受講を予定されているかたもおられます。
きっと、いつかまた、どこかで、笑顔での再会を楽しみにしています。

【艸木風信帖】{朗文堂ちいさな勉強会『紙』講座}|9月12日[水]第六回最終講座を開講 ─|来春に向けてトロロアオイとフラックス[亜麻]の種子を再配布

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原 啓志 さんを講師にお迎えしての{朗文堂ちいさな勉強会『紙』講座}は、毎月第二水曜日・連続六回の開催が予定されました。
受講者は19名の多数を数え、4月11日に第一回講座が開催され、5月9日には第二回講座が、6月6日には第三回講座が開催されました。ひきつづき7月11日には第四回講座が開催され、8月8日は台風のために延期され、翌〻週に第五回講座が開講され、9月12日には第六回最終講座が予定されています。
受講者のほとんどは打ち合わせ段階から参画されていた{活版カレッジ}の修了生で、実践に役立つ貴重な紙情報が語られています。

講師:原 啓志 さんは、「子供のころの遊び場は王子の紙の博物館だった」とされるほどの、根っからの紙博士です。当然同所で開催中のミニ展示『紙漉重宝記』が話題となりました。
『紙漉重宝記』は紙業界では世界的に知られる図書で、英語・仏語・独語による翻訳書も刊行されているほどの貴重な資料です。また現代通行文になおした資料もありますが、ここでは国立国会図書館所蔵の原資料から、古谷昌二氏による釈読、原 啓志氏による技術解説を加えて、参加者のあいだに配布されました。

炎暑もようやく収束をみた昨今、王子の紙の博物館に本資料を片手に参観出かける参加者もふえてきたと仄聞します。
ここに講座参加を希望されながら、定員満員ということで受講を断念されたかた、とりわけ新宿私塾修了生の皆さんのために、本資料の一部を公開いたします。

そして朗報! はじめての挑戦となった「フラックス 亜麻」は、本来寒冷地に生育する植物ですので、ことしのあまりの猛暑で生育に失敗したひとが多かったようです。そこであらためて古澤氏より、来春「フラックス 亜麻」の種子をお分けいただくことになりました。あわせてトロロアオイの種子も希望者にお分けいたします。

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トロロアオイ/黄蜀葵

アオイ科の一年草。中国原産。草丈は本来2メートル近くになるが、最近は0.5-1メートルの丈の低い品種が多く栽培されている。葉は互生し、葉柄が長く、掌状に深く裂ける。
夏から秋、淡黄色で中心部が濃赤紫色、径15-20センチメートルのおおきな五弁花をつける。花は1日でしぼむが、茎の下位から上位へと順に次〻と開く。
植物体全体、とくに根に粘質物を多く含み、これを手漉き紙を漉くときの粘剤(ネリ)*01 として利用する。また花を観賞用・食用ともする。粘剤原料をとるための栽培では、開花・結実させないために、つぼみがついたら先端部を刈り取って根に養分をたくわえる。

粘剤(ネリ)*01
手漉き紙(和紙)の流し漉きのため、紙料に混ぜる植物粘液。繊維を水中に均等に分散させて漂浮させ、美しく強い紙をつくるのに有効に作用する。粘剤(ネリ)を抽出する植物は、おもにトロロアオイとノリウツギである。[参考『広辞苑』]

【関連:活版アラカルト 原 啓志さん 既出情報 】   {『紙漉重宝記』抜粋 PDF }

【展覧会】武蔵野美術大学 美術館・図書館|新島実と卒業生たち ─ そのデザイン思考と実践 1981–2018|9月3日-9月29日

niijima-120180827140607_00002武蔵野美術大学 美術館・図書館
新島実と卒業生たち ── そのデザイン思考と実践 1981–2018
Minoru Niijima and The Graduates
― Thoughts and Practices of Visual Communication Design 1981–2018
会  期  2018年9月3日[月]-9月29日[土]
休  館  日  日曜日、祝日 * 9月17日[月・祝]、24日[月・休]は特別開館

時  間  10:00-18:00(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
入  館  料  無 料
会  場  武蔵野美術大学美術館
主  催  武蔵野美術大学 美術館・図書館
協  力  武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科研究室

04_LIFE_1994_yellow新島 実 LIFE(日本デザインコミッティー)1994年 オフセット印刷 1030 × 728 mm
01_JAPAN_1988新島 実 JAPAN(JAGDA)1988年 オフセット印刷 1030 × 728 mm

米イェール大学大学院でいち早くポール・ランド(Paul Rand, 1914-96)のデザイン理論を学んだ新島実は、帰国後グラフィックデザインを中心に、日本においてランドの視覚意味論を先駆的に実践してきた。また1999年に本学視覚伝達デザイン学科に着任して以降デザイン教育にも尽力し、第一線で活躍する人材を多岐にわたって輩出し続けている。

本展では、ポスター、造本、CIなど代表的な新島作品を展示し、考察を重ねながら挑戦し続けてきたグラフィックデザインの足跡をたどる。また同時に多彩な新島ゼミ卒業生の作品を一堂に集め、新島イズムがどのように受け継がれ、あるいはそれを越えて展開しているのか、視覚伝達デザイン学科の一端を紹介する。
※本展は新島実教授の退任記念展として開催します。

Niijima was one of the first designers who studied design theory developed by Paul Rand (1914–96) at Yale University. After returning to Japan, he pioneered the application of Rand’s visual semantics in his work, which focused on graphic design. In 1999 he joined the Department of Visual Communication Design at Musashino Art University and devoted himself to design education, mentoring numerous talented designers at the forefront of various fields. In this exhibition we trace his works and thoughts in graphic design through reexamination of his posters, bookdesign, and corporate image materials. The exhibition also shows a cornucopia of works by some of Niijima’s talented students from the Department of Visual Communication Design, who strove to follow or surpass his principles.

【詳細: 武蔵野美術大学 美術館・図書館

【古谷昌二 新ブログ スタート】 東京築地活版製造所 歴代社長略歴 ── 初代社長 平 野 富 二

社長略史01【古谷昌二 新ブログ スタート】
東京築地活版製造所

歴代社長略歴

初代社長 平 野  富 二

(1)初代社長就任とその実績
(2)築地活版製造所の前史
     〔本木昌造の活字製造事業を受託〕
     〔活版製造事業の改革〕
     〔事業責任者として大阪・東京に出張〕
     〔事業所の東京移転〕
(3)平野富二の貢献

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古谷昌二さんuu[1]平野富二生誕の地碑建立有志の会の< WebSite 平野富二──明治産業近代化のパイオニア >において、精力的に「平野富二」に関する最新研究成果を<古谷昌二ブログ>に連続発表されている古谷昌二氏。その蓄積は2017年01月-2018年06月にわたり、都合18回の連載をかさねています。

平野富二は長崎から上京後、わずか20年ほどのあいだに、明治産業近代化のパイオニアとしてさまざまな事業を手がけました。そのひとつが活字製造と活字版印刷関連機器の開発で、東京築地活版製造所の名称でひろく知られます。ところが同社が昭和初期に解散したために、企業史の側面からの研究は十分とはいえない状況にありました。

近年、長崎と東京で「活版さるく」をはじめとするさまざまなイベントが開催され、東京築地活版製造所関連資料があらたに発掘され、周辺では共同研究も盛んになってきました。
これらの成果の一端として、<古谷昌二 新ブログ 東京築地活版製造所歴代社長略歴>は、明治18年(1885)6月16日に設立され、昭和13年(1938)3月17日、臨時株主総会の決議によって解散を迎えるまでの東京築地活版製造所の消長を、個性ある歴代の社長の姿を追うことで明らかにしようとするものです。ご愛読をたまわりたく存じます。

[平野富二生誕の地碑建立有志の会 事務局長:日吉洋人]
平野富二03ea964d3f22efbbfc3e02f6c3213aee727888b699973808e40cc8ca99d760c07448e9df747f3cf40629d5bdf0b3b66c55ebe9892c555028e236a51c24cad9c0『印刷雑誌』第1巻第8号1891.09m24 部分拡大

【「平野富二生誕の地」碑建立有志会】愈〻建碑に向けて募金活動を開始 皆〻さまのご芳志をたまわりますよう

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「平野富二生誕の地」碑 建立 募金ご支援のお願い

建設予定地の地権者である長崎市と長崎県による慎重なご調査・ご検討により、予定地の「長崎県勤労福祉会館(下写真)に当碑を建立することについてのご了解が得られました。

* アイキャッチ画像:明治36年版東京築地活版製造所『活版見本』電気版ゟ採取

長崎県勤労福祉会館(長崎県長崎市桜町9-6)

今年は明治150年にあたり、洋式造船と活版印刷に代表される明治産業近代化のパイオニアである平野富二を記念する石碑を建立できることは意義あることと存じます。
由緒のある地に石碑を建立し、『「平野富二生誕の地」碑 建立記念祭』を行うべく準備を進めており、皆様から募金をお願いする段階になりました。

皆様のご芳志を賜りたく、ここにお願い申し上げます。

建碑にいたる経緯はこちらよりご確認いただけます
               → 「平野富二生誕の地」碑建立 趣意書
    → 「平野富二 生誕の地」確定根拠
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【プリント用 PDF データ】(別タブにて開きます)
「平野富二生誕の地」碑 建立 募金ご支援のお願い
「平野富二生誕の地」碑 建立のための募金要領

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【朗文堂 サラマ・プレス倶楽部】春を迎えて一斉に各種講座{・新宿私塾第32期・活版カレッジ 春期夜間部・朗文堂ちいさな勉強会『紙』}が開講しました

!cid_5CEEADC8-9D79-4D99-B0DC-2FF062628233!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A632期入塾DSCN77224月17日 木村雅彦さん講義──ローマン体の成立、トラヤヌス帝の碑文からジェンソン活字
DSCN8321 DSCN8329 DSCN8338 DSCN8340 DSCN8341 DSCN83465月19日 土曜フィールドワーク 株式会社理想社・田中宏明さん 公版印刷所の実際/書籍印刷概論 ── 90分の講義のあと、ふつうは見られない大型印刷機器・印刷資材の実際を体験する講座です
永野18.05.22_02 永野18.05.22_015月22日 永野有紀さん 名刺デザイン製作 ちいさいけれど慣習を含めた約束事の実際を知り、時代に対応した有効な名刺製作の実際を連続二回の実務講座でまなびます。
DSCN8259!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A6新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、300名をこえた「新宿私塾修了生」の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

新宿私塾に入塾をご希望の方は、下記メールに随時ご連絡をお願いいた します。入塾お申し込みのメール受付順の入塾とさせていただきます。

◯ 朗文堂タイポグラフィスクール 新宿私塾 入塾予約のご連絡先
担当 : 鈴 木  孝  robundo@ops.dti.ne.jp    » send email
件名/新宿私塾 第33期申し込み、お名前(ヨミガナ)、送付物宛先住所、電話(携帯可)

その後の手続きは、メールをいただいたのちに連絡いたします。そのほかに新宿私塾に関してのご質問などがある方は 電話連絡 (担当:鈴木 03-3352-5070)をしてください。

【 詳細データ : 新宿私塾 】

活版カレッジ1IMG_1860IMG_1863<活版カレッジ>は、身体性がもたらす造形精神とそのよろこびをおもくみています。
そのために、科学と、学術的根拠にもとづいた実技と実践を基盤とし、小型活版印刷機 Salama-21A を中心として、小型活版印刷機 Salama シリーズ によるケーススタディ ・ メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。
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活版カレッジ>は少人数の学習機関ですし、造形によろこびをみいだす仲間が中心となります。今回開講した<活版カレッジ 春期夜間部>は男性三名・女性一名の構成です。ともかく少人数なので、講座はいつも和気藹藹としたなかにも、技芸者をめざす緊張がみなぎっています。

<活版カレッジ>は、三ヶ月九回の講座で、基本的に春季・夏季・秋季・冬季と、イベント開催時期をのぞいて一年に三回開講されますが、ここ数回にわたって事前予約者が多く、ほとんど一般公募ができない状態がつづいています。

つづいて<活版カレッジ 夏期夜間部>が開講予定ですが、次期講座にも相当数のご予約をいただいております。ともかく受講のご意思のあるかたは、まずご一報をいただき、ご予約をお願いいたします。開講が迫りましたら、最終ご意思の確認と受講料の納入をもって受付となります。
詳細は <サラマ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。

【 お申し込み・お問い合わせ : 朗文堂 サラマ・プレス倶楽部  » send email 】
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!cid_CCF74AAA-0228-4CFC-BA15-338977D21FD5DSCN7681DSCN7684DSCN7689DSCN7754原 啓志 さんを講師にお迎えしての{朗文堂ちいさな勉強会『紙』講座}は、毎月第二水曜日・連続六回の開催が予定されています。受講者は19名の多数を数え、4月11日[水曜日]に第一回講座が開催され、5月9日には第二回講座が予定されています。

受講者のほとんどは{活版カレッジ}の修了生で、実践に役立つ貴重な紙情報が語られています。受講者のなかに 商事会社「エヌ・ビー・アール」を営まれているかたがおられ、参加者有志に「フラックス・亜麻」の種子が少量配布されました。
亜麻の花フラックスはやがてうす青紫の可憐なはなをつけ、その茎が亜麻色に変化したころに収穫して「亜麻パルプ」とし、そこから高級筆記用紙、書簡用紙、高級ボンド紙、特殊薄葉紙、たばこ用巻紙、脂取り紙などに使用されてきたという。

原 啓志さんと受講生の皆さんによる、熱い講座がつづきます。
DSCN8231 DSCN8232五月第二回講座 原啓志さんの講義終了後の歓談会になっても、質問や討議があいつぎます

{朗文堂ちいさな勉強会『紙』講座}── 第三回 06月13日開講
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「トイレットペーパーやキッチンペーパーには、なぜミシン目の切りとり線がはいっているのでしょう?」講師:原 啓志さんからおもわぬ問題提起 …… 。
さっそくトイレットペーパーの実物が配布され、ミニワークショップ。講義がおわり懇話会の時間になっても質問が相次ぎ、原啓志講師は席のあたたまらないあわただしさが続きます。
DSCN8725トロロアオイ/黄蜀葵
アオイ科の一年草。中国原産。草丈は本来2メートル近くになるが、最近は0.5-1メートルの丈の低い品種が多く栽培されている。葉は互生し、葉柄が長く、掌状に深く裂ける。
夏から秋、淡黄色で中心部が濃赤紫色、径15-20センチメートルのおおきな五弁花をつける。花は1日でしぼむが、茎の下位から上位へと順に次〻と開く。植物体全体、とくに根に粘質物を多く含み、これを手漉き紙を漉くときの糊料(ネリ)として利用する。また花を観賞用・食用ともする。糊原料をとるための栽培では、開花・結実させないために、つぼみがついたら先端部を刈り取って根に養分をたくわえる。

【朗文堂ブックコスミイク 著者展覧会】東塔堂|Totodo 羽原肅郎の画道 | 団扇と書画 7月6日-7月28日 イベント終了

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20180711164552_00002東塔堂|Totodo
羽原肅郎の画道 | 団扇と書画
会 場  東塔堂 | Totodo
会 期  2018年7月6日[金]- 7月28日[土]
時 間  12:00-20:00[日曜休み]
協 力  加藤勝也
入 場  無 料
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この度 東塔堂 では羽原粛郎の個展を開催いたします。 編集者、 教育者、 かつデザイナーでもあった羽原粛郎。 本展では、 三原色、 コンクリート・ポエトリーなどが描かれた団扇と書画を展示販売いたします。 色と色の緊張感、 モノの間合い、 ユーモア…… 。涼しげで風通しのよい羽原粛郎の世界の一部が垣間見れる本展に、 夏の備えとして、 ぜひお越しください。

【詳細: 東 塔 堂 】

 羽原肅郎 プロフィール
1935年、 広島県に生まれる。桑沢デザイン研究所リビング・デザイン科研究クラス卒業。建築写真家:二川幸夫に師事。
美術出版社・月刊『デザイン』誌編集責任者、 東京造形大学助教授、 二玄社出版部部長として『CG』誌などの編集に参加。
鹿島出版会『SD』誌デザインエディター、 JIDA 事務局長を歴任。
明星大学 造形芸術学部 造形芸術科 教授。
武蔵野美術大学、 筑波大学、 東京 YMCA デザイン研究所、 多摩美術大学などの非常勤講師を務めた。
著書に『構造の芸術』『本へ!』などがある。
『世界デザイン史』等にも執筆。コンクリート・ポエトリーの制作も行っている。
20180711172111_0000120180711172111_00002羽原肅郎 著『 本 へ!』(2007年 朗文堂)ゟ
朗文堂ブックコスミイク『 本 へ!』特設コーナー ]

【デザイン公募】チェコセンタ|学生のためのデザインプロジェクト「CzechImage」|2018年9月30日 提出締切|終了企画

チェコイメージ

作品募集/学生のためのデザインプロジェクト「CzechImage」(2018年9月30日 提出締切)

2018年はチェコスロバキア建国100周年という特別な年です。デザインプロジェクト「CzechImage-チェコのイメージ」は、100周年記念のひとつとして、チェコセンターが企画したものです。
チェコ国内外の若い世代にチェコのイメージ―チェコと言えば何が思い浮かぶか、チェコやチェコ人をどんなもので表せるかを、グラフィックデザインで表現するプロジェクトです。
日本全国の学生から作品を募り、選出作品を東京・広尾のチェコセンターの展示室で展示します。
また、最優秀作品1点はチェコの首都プラハで他の国の作品と一緒に展示され、受賞者もチェコへご招待いたします。
チェコのイメージをグラフィックデザインで伝えてみませんか?ご応募お待ちしております。

<課 題>
・チェコをテーマとしたポスター、もしくはウエブサイト、アニメーション、GIF
・チェコの歴史、人物、建築、自然、芸術、食文化など、何をイメージして製作するかは自由です。

・グラフィックデザインであれば表現方法は自由です。
<提 出 物>
・平面作品 B1 サイズ

・形式:PDFファイル、GIF、映像
    平面作品の郵送提出も可能(送料は提出時、返送時共に参加者に負担いただきます)
・複数応募不可。1人1点のみ。
参 加 資 格>
日本の大学生・専門学校生

 <提 出 期 限>
メール提出:2018年9月30日(日)

郵送提出:2018年10月1日(月)午前必着
提出前に必ず以下のフォーマットに必要事項を記入してください。https://goo.gl/forms/0gwYfTSyNyUJTVfr2
* 郵送提出の際は、フォーマット入力時の自動返信メールを印刷・添付してください。

 < 賞 >
◎優秀賞(1名):チェコセンター東京での作品展示(2018年10月下旬予定)、プラハでの展示・プラハへのご招待(2018年12月ごろ、関連イベントへの参加)

◎選出作品(30名程度まで):チェコセンター東京での作品展示(2018年10月下旬予定)
◎その他特別賞も予定しております。
<審 査 員>
チェコセンター東京所長

チェコセンター本局
加須屋明子(京都市立芸術大学教授)
阿部賢一(東京大学准教授)
クリスティーナ・フィシェロヴァー (チェコ・西ボヘミア大学)
結 果 発 表>
2018年10月中旬にチェコセンター東京のウェブサイト上で発表予定

 <著作権の扱い>
応募作品の著作権は応募者に帰属します。

提出作品の発表およびカタログ・広告・ホームページ・その他の印刷物としての掲載や、出版、展示に関する権利は主催者が保有します。
提出先・問合先>
チェコセンター東京

〒150-0012 東京都渋谷区広尾2 -16-14(チェコ共和国大使館内)
TEL : 03-3400-8129
FAX : 03-3400-8186
E-mail : cctokyo@czech.cz 
http://tokyo.czechcentres.cz/

【詳細:チェコセンター】 〔 募集要項 PDF  480KB 〕

【展覧会】チェコセンター|建国100周年記念展示|チェコスロヴァキアの成立 1918/プラハの春 1968|6月18日-12月28日

web

チェコセンター
建国100周年記念展示
チェコスロヴァキアの成立 1918/プラハの春 1968
会  期  2018年6月18日[月]-12月28日[金]
      平 日 10:00-17:00
主  催  チェコセンター
会  場  チェコセンター東京
      150-0012 渋谷区広尾2-16-14 チェコ共和国大使館内
      電話 03-3400-8129
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今年2018年は、1918年のチェコスロヴァキア建国から100年、1968年の「プラハの春」から50年にあたります。この重要な二つの年に焦点を当てた特別展示を開催中です。
歴史や重要人物について文章と写真、映像などをタッチパネル式のディスプレイでご覧頂くことができます。

「チェコスロヴァキアの成立 1918」展示目次
 チェコスロヴァキアの成立
 TGM
 チェコスロヴァキア軍団
 エドヴァルト・ベネシュ
 スロヴァキアの役割
 社  会
 外交関係
 世界市場におけるチェコスロヴァキア
 新国家の文化
 チェコ人とスロヴァキア人が世界にもたらしたもの

「プラハの春 1968」展示目次
  1960年代:自由化の気配
 1958年ブリュッセル万国博覧会
 オルターナティヴな音楽、映画、そして学生たちのハプニング
 美術・デザイン・西側との交流
 改革への動き
 プラハの春
 1968年8月21日とその帰結
 西側左翼と1968年
 亡命とサミズダート(地下出版)
 1968年 ― そのレガシー

【詳細: チェコセンタ- 】

【新宿私塾】新宿私塾第32期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタート

!cid_E064CF09-4BBA-402D-A060-D3E2FA83F495 32期入塾新宿私塾第32期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタートしました
ことしの櫻の開花ははやかったようで、隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月03日、新宿私塾 第32期が開塾いたしました。

これから半年間、ほぼ夏休みもなく新宿私塾は開講され、爽秋の09月11日に終了します。

その間、講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんのお顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。DSCN7619新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、300名をこえた「新宿私塾修了生」の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。
!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A6恒例 ── 新宿私塾第32期カリキュラム  表紙デザインの紹介[担当:杉下城司さん]

新宿私塾 第32期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの <プルートPluto> です。
新宿私塾では、受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体 」を獲得することが勧められています。
もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。
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[杉下城司]
新宿私塾32期のカリキュラムで使用している欧文書体は、ドイツ人デザイナー、ハネス・フォン・デーレン(Hannes von Dohren)による、2011年リリースの「プルート Pluto」です。

プルートは現状のシリーズで 64 スタイルからなるフォントで、広告などの商業印刷物用に向いているとしながらも、長文にも適するように設計してあります。
この書体は幾何学的サンセリフにスクリプトの終筆を持たせるという、ふたつのカテゴリーを併せ持たせることをコンセプトに作られています。この相反する性質を融合させた独特なフォルムと、それを強調するかのような大きな x ハイトが特徴といえます。

小文字は大きい x ハイト、逆にいえば短いアッセンダー、ディッセンダーでありながら、終筆のスクリプトの流れがキャラクターの判別性を損なわずに、丸く可愛らしいフォルムと相まってポップで印象的なバランスを保っています。
大文字はオールキャップの使用を考えて直線的でありながらも、程よい縮れを持たせて小文字とのイメージをひとつにしています。

ハネス・フォン・デーレンはグラフィック・デザイナーからタイプ・デザイナーに転身して、2008年に HvD Fonts を設立しました。「Brandon」「Supria Sans」のシリーズや、リヴィウス・ディーツェ(Livius Dietzel)と共に、16世紀フレンチ・ルネサンスにインスパイアされた「Livory」や、「ITC Chino」「Brix」といった書体を送り出しています。

現在彼はフルタイムでタイプ・デザイナーをしていますが、彼自身がグラフィック・デザイナーであったことが自分の強みであるとして、その目線からも書体を制作しているといいます。彼は独立する以前にもフォントを作成していて、フリーフォントで提供していました。そこでは新しい実験と学びがあったといいます。彼のインタビューからは独学でありながら、しっかりと学んでいる様子が伺えます。
彼のようなバックグラウンドのタイプ・デザイナーが、枠にとらわれない新たな書体を作るのではないかという期待もあり、今後の書体も楽しみです。

【サラマ・プレス倶楽部 教室と講座のご案内】 まずはご一報を! <小型活版印刷機 Salama シリーズ操作指導教室>、<活版カレッジ>

アダナタイトル

Salama-21A 操作指導教室小型活版印刷機 Salama シリーズ 操作指導教室> は、ふつうの活版印刷体験会や活版印刷ワークショップとはいくぶん異なり、小型活版印刷機 Salama シリーズ を購入予定のお客様のための操作指導教室です。
ご購入いただいた(ご購入予定の) 小型活版印刷機 Salama シリーズ を、安全かつ快適にご使用していただくために、必要な操作方法の基礎を、短時間で集中的に習得していただくことを目的とします。
そのため、各回最大 4 名様に限定した、完全予約制の教室です。

サラマ ・ プレス倶楽部では、これから活版印刷をあらたにはじめられる皆さまに、遠近を問わず、できるだけ <小型活版印刷機 Salama シリーズ 操作指導教室> の受講をおすすめしています。
また活版印刷関連機器のご購入の前には、十分なおはなし合いをさせていただいております。

そのため、できるだけお客さまのご都合にスケジュールをあわせて<小型活版印刷機 Salama シリーズ 操作指導教室>の受講をおすすめします。
もちろん受講に際して印刷機などの購入は義務づけられていません。

詳細は <サラマ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。

【 お申し込み・お問い合わせ : 朗文堂 サラマ・プレス倶楽部  » send email 】

活版カレッジ

<活版カレッジ>は、身体性がもたらす造形精神とそのよろこびをおもくみています。
そのために、科学と、学術的根拠にもとづいた実技と実践を基盤とし、小型活版印刷機 Salama-21A を中心として、小型活版印刷機 Salama シリーズ によるケーススタディ ・ メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。

DSCN8538DSCN8547DSCN8551DSCN85442016年活版カレッジ夏期講座 講習風景

活版カレッジ>は、ともかく少人数の学習機関ですし、造形によろこびをみいだす仲間が中心となりますので、講座はいつも和気藹藹としたなかにも、技芸者をめざす緊張がみなぎっています。
<活版カレッジ>は、三ヶ月九回の講座で、基本的に春季・夏季・秋季・冬季と、イベント開催時期をのぞいて一年に三回開講されますが、ここ数回にわたって事前予約者が多く、ほとんど一般公募ができない状態がつづいています。
現在は<冬期昼間部講座>が開講中ですが、すでに次回講座(春季夜間部開講予定)にも相当数のご予約をいただいております。

* 2018年01月15日現在、次期講座ご予約者は定員となっております。現在はキャンセル待ちないしは、次次期開催講座へのご予約をたまわります。 
ともかく受講のご意思のあるかたは、まずご一報をいただき、ご予約をお願いいたします。開講が迫りましたら、最終ご意思の確認と受講料の納入をもって受付となります。
詳細は <サラマ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。

【 お申し込み・お問い合わせ : 朗文堂 サラマ・プレス倶楽部  » send email 】

【講演会】朗文堂{ちいさな勉強会『紙』}講師:原 啓志さん 4月─9月 毎月第二水曜日開催

[紙]切りぬき卯月4月は新年度。朗文堂/サラマ・プレス倶楽部では、「新宿私塾第32期」、「2018年春期活版カレッジ」があらたにスタートします。
あわせて、4月-9月 毎月第二水曜日に{ちいさな勉強会『紙』}を開催いたします。
!cid_CCF74AAA-0228-4CFC-BA15-338977D21FD5 !cid_18B61D21-60B7-4F7A-9302-8BC40565A635* 朗文堂/サラマ・プレス倶楽部恒例の{ちいさな勉強会『紙』}を開催します。
* 今回のテーマは「紙-印刷用紙」です。参加者は打ち合わせの段階から参加され、日常的に印刷用紙選択に関わられているサラマ・プレス倶楽部(活版カレッジ終了生)の会員だけで会場のキャパシティを越えましたので、一般公募はおこないません。
* 本項に関連する先行記事は{活版 à la carte[研究会]糸・紙・繊維・布 ─ 原 啓志さん 亜麻の花と亜麻の種 }にございます。
* 本講座に関するお問い合わせは【朗文堂 サラマ・プレス倶楽部 » send email 】にてたまわります。

【新宿私塾】梅の薫りがかすかにただよう三月中旬{新宿私塾 第31期 全課程を終え無事に終了しました}

!cid_FD6264CF-5712-4E9C-9163-F49D6E5BD55C 31期修了_01 いつものことですが、出あいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第31期>は、金木犀のかおりが新宿御苑からかすかにただよう、2017年09月26日に開講し、梅の香ただよう早春の2018年03月13日、全員が無事に全課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。

最終講座は<第25回 タイポグラフィの基本技術の再構築>と題して大石 薫の担当でした。この演習講座を終え、これからは<新宿私塾修了生>の一員となった塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのかしばらく教場での談笑がつづき、やがて再開を約して新宿の町に消えていきました。
大石講義 31期修了_02<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなった造形のよろこび」をモットーとしています。
同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「知・技・美」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。それはまた 「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」 という、つよい自戒をともないます。
31期カリキュラム表紙resized長いようで短かった半年間でした。ことしはあいにくの厳しい冬でしたし、颱風なみの爆弾低気圧が日本列島をまっぷたつにして縦断、きびしい寒波がなんども襲来し、東京でも例年にないほどの積雪までみました。

さいわい最終講座の03月13日は、うららかな春をおもわせる暖かな日でした。講座の終了後、塾生諸君は時計を気にしながら、しばしのお別れに際してメアドの交換を急ぎ、同期会の幹事をきめて再会を約しての修了となりました。
造形界にはきびしい逆風がみられる昨今ですが、新宿私塾31期修了生の皆さんは大きく羽ばたいて旅だちました。
何人かの終了生は、すでに<平野の会>に加入されていますし、いずれ<活版カレッジ>の受講を予定されているかたもおられます。
きっと、いつかまた、どこかで、笑顔での再会を楽しみにしています。

【新宿私塾】新宿私塾第32期生 入塾募集終了しました

32期直前募集 「新宿私塾」は15年余の歴史を有し
本塾の修了生はすでに300名余の多くを数えます。

それでもあくまで、タイポグラフィをまなぶためのちいさな教育機関です。
書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の 560 年におよぶ
魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて
あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた
タイポグラフィの前衛を養成します。
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!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A6新宿私塾第32期予定カリキュラム

《 新宿私塾第31期、順調に全課程を終了しました 》
新宿私塾の半年間は、短いようでもあり、長い期間に感じられることがあります。
昨年の夏は酷暑・猛暑の日日でしたが、晩夏になると天候不順の毎日がつづきました。そんな日日のなか、09月26日[火]、新宿私塾第31期がスタートしました。

10月に入ると突然の解散・総選挙があり、同時にふたつの颱風が日本列島を駈けぬけていきました。年末寒波があり、年があけても20センチを越えるほどの積雪もみました。
それでも塾生諸君は全25回講座を終了されて、03月13日に旅だっていきました。
DSCN7485大石講義DSCN7445

西尾01西尾02[第19回講座 講師:西尾 彩さん]土曜日開講の特別講座です。洋式製本の歴史と技術を学び、糸かがり綴じの本格製本に挑戦します。
DSCN4355resizedDSCN4365resized[第3回講座 講師 : 木村雅彦さん] みずから採拓したトラヤヌス帝の碑文の拓本(AD114年)と、著作『ヴィネット01 トラヤヌス帝の碑文がかたる』をもとに、ローマ大文字の成立と、スウァンハイム、ダ・スピラ7、ニコラ・ジェンソンなどの活字をほとんど実際の印刷物からさぐり、現代への展開をはかるもっとも基礎的な講座です。

河野三男さん01resized河野三男さん02[第4回講座 講師 : 河野三男さん]  講義:欧文書体を学ぶ-欧文書体の系譜・分類・部分名称。大量のオリジナルデーターと、副読本『欧文書体百花事典』をもとに、ブラックレターから近代活字までの歴史を俯瞰するもっとも基礎をなす講座です。
DSCN4606resizedDSCN4618resized[第6回フィールドワーク] 株式会社理想社(田中宏明さん)。理想社は1921年(大正10)年創業の書籍印刷を中心とする名門印刷所です。
創業時は秀英舎系の組版所でしたが、三代96年におよぶ風雪に耐え、図書づくりに専念してきた同社から学ぶところはたくさんあります。土曜日午後のフィールドワークとして新宿私塾開設以来協力をいただいています。
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32期直前募集

新宿私塾第32期は本年04月から開講。本年09月までの半年間の講座が予定されています。
詳細スケジュールは、基本的に毎週火曜日、午後6時30分から午後9時40分が講座開設日時となります。
全25回の講座のうち、土曜日に設定されるフィールドワーク、特別講座が 2 回予定されています。
講義内容は終了した第31期新宿私塾とほぼ同様です。カリキュラム、受講料などの詳細は〔新宿私塾のウェブ〕でご覧いただけます。
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入塾ご希望の方は、下記メールに随時ご連絡をお願いいた します。入塾お申し込みのメール受付順の入塾とさせていただきます。
◯ 朗文堂タイポグラフィスクール 新宿私塾
担当 : 鈴 木  孝  robundo@ops.dti.ne.jp   » send email
件名/新宿私塾 第32期申し込み、お名前(ヨミガナ)、送付物宛先住所、電話(携帯可)
その後の手続きは、メールをいただいたのちご連絡いたします。そのほかに新宿私塾に関してのご質問などがある方は 電話連絡 (担当:鈴木 03-3352-5070)をしてください。

【 詳細データ : 新宿私塾 】

【サラマ・プレス倶楽部】活版カレッジ 2018年冬期講座(昼間部 1─3月)終了しました

活版カレッジ[1]
<サラマ・プレス倶楽部 活版カレッジ>は、身体性がもたらす造形精神とそのよろこびをおもくみています。そのために、科学と、学術的根拠にもとづいた実技と実践を基盤とし、小型活版印刷機 Salama-21A を中心として、Salama シリーズによるケーススタディ ・ メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。
DSCN6516[1] DSCN6513[1]<活版カレッジ>は、基本的に春期・夏期・秋期・冬期より、年に3回開講されます(イベント開催期は1期休講になります)が、ここ数回にわたって事前予約者が多く、ほとんど一般公募ができない状態がつづいています。
詳細は <サラマ ・ プレス倶楽部 教室のご案内 Salama-21A 操作指導教室 >をご覧ください。今回の活版カレッジ「昼間部」の開催は年に一度の冬期講座となります。
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◎ 活版カレッジ次期講座予約申込を受けつけております

活版カレッジは定員数の少ない講座ですので、参加ご希望の方はお早目にお申込みください。
受講ご希望の方は、下記要項をメールにて随時ご連絡ください。
受講料を全額納入いただきました方から、受付完了とさせていただきます。

1. 「活版カレッジ」受講希望
2. お名前
3. ご連絡先ご住所・電話番号(携帯でも可)
(予約確認の返信に必要な e-mail アドレスも忘れずにお書きください)
4. 活版印刷ご経験の有無、ご希望、また、お差し支えなければ、性別、ご年齢などもお書き添えください。各回の基本的な指導内容は統一いたしますが、参加者それぞれのご経験やご関心をお教えいただければ、できる限り講習内容として反映いたします。
(お教えいただいた個人情報は、朗文堂/サラマ・プレス倶楽部の内部だけで使用します)

【 お申し込み・お問い合わせ : 朗文堂 サラマ・プレス倶楽部  » send email