第51回 明治大学中央図書館企画展示
「本の装い百年―近代日本文学にみる装幀表現」
会 期:2013年11月22日[金]-1月19日[日]
会 場:明治大学中央図書館1Fギャラリー
開館時間:中央図書館の開館時間に同じ
11月26日[火]、12月25日[水]-2014年1月8日[水]は閉廊
主催:明治大学図書館、東京製本倶楽部
◎ 講演会「近代日本の装幀表現ーその変遷と魅力」
日時:12月7日[土] 14:00-15:30
講師:岩切信一郎(新渡戸文化短期大学教授)
会場:明治大学中央図書館多目的ホール(中央図書館B1)
入場無料(先着70名様)
【ご あ い さ つ】
明治以来、欧米文化流入の波は、日本の書籍の形を大きく変えました。
和本の伝統的な印刷形態であった整版は活版印刷にとって代わられ、それに伴い、さまざまな綴じの和装本は、現代に続く洋装本へと急速な変貌を遂げたのです。しかし、出版の近代化は、一方で、新たな装飾装幀の実験の場でもありました。和装本から洋装本への構造の変化、印刷術や用紙、クロスなど素材の開発、西洋の美意識やモードの流入、日本語文字デザインの確立と書体の多様化など、近代日本の書籍が経験したさまざまな変化の中から、今回は装飾装幀の愉しみについて考えます。
明治大学和泉図書館が所蔵する「日本近代文学文庫」から約90点の名装飾本を選び、3つの角度から書物装飾・装幀の展示を試みました。ちなみに「日本近代文学文庫」は、明治から昭和戦前期までの文学書の初版本を中心とした約3,700冊のコレクションです。最近では、文学史上重要な作家の戦後の作品も蒐集の対象とし、図書の函や帯なども含め、刊行された当時の姿で保存することに努めています。
この機会に近現代約100年にわたる「装幀表現」をお楽しみいただければ幸いです。
パートⅠ 近代文学作品と現代ルリユール [展示ケースA・B]
「日本近代文学文庫」収蔵の装飾本と東京製本倶楽部有志22人による現代ルリユール作品を並べて展示することで、近代と現代の嗜好の違いに見る装飾本の愉しみに焦点をあてます。
パートⅡ 明治から大正・昭和へ、装幀表現の変遷 [展示ケースC]
明治期は和装から洋装へ、西洋印刷術や製本術、書物素材などの変わりゆくさまをご覧いただきます。また大正・昭和までの装幀に特色ある作品を展示します。
パートⅢ 夏目漱石と泉鏡花の作品にみる装幀 [展示ケースD]
漱石と鏡花、この二人の作品は、装幀表現としても近代日本の装飾本の中で最も美しいものといえます。ここでは、橋口五葉や小村雪岱、鏑木清方といった明治期の名だたる装幀家、画家の手がけた主要な作品を展示します。
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