花こよみ 015
詩のこころ無き吾が身なれば、折りに触れ、
古今東西、四季のうた、ご紹介いたしたく。
〔9月7日改訂〕
くさぐさの
実こそこぼれる 岡のべの
秋の日ざしは 静かになりて
斎藤 茂吉(1882-1953)
アダナ・プレス倶楽部会報誌『Adana Press Club NewsLetter Vol.13 Spring 2001』に、東日本大震災被災地の復興・再建の夢と、活字版印刷ルネサンスの希望をのせて、会員の皆さんに、トロロアオイの種子を数粒ずつ同封して配送した。
吾が「鼠のひたい」を誇る空中庭園にも、鉢植えひと株、地植えふた株を植えた。昨年のトロロアオイを育てた経験から、連作は不可、株間を十分離し、丹念な水遣りを心がけ、液肥を10日に一度ほど与えてきた。
きょう9月2日[金]、颱風の襲来が予測される蒸し暑い朝であった。どんよりとおもい空であったが、鉢植えのひと株が花をつけた。すなわちこれが速報である。花はもめん豆腐ほど、うっすらとした黄色味を帯び、手のひらをいっぱいにひろげたほどの大輪の花である。これからしばらく、毎朝の着花が楽しみとなりそうだ。各地のアダナ・プレス倶楽部会員からも、
「もうすぐウチのトロロアオイが咲きそうです……」
といった、嬉しい@メールも着信している。
情けないことに吾が空中庭園では、花はすべて、陽光のある外に向かって着花するので、写真撮影はどうしても逆光になり、うっとうしいビルも避けがたく写りこんでしまう。おまけに撮影技術が拙劣とあって、トロロアオイの可憐さを十分お伝えできないのがなんとも口惜しい。
そこで、アダナ・プレス倶楽部会員のかたからお送りいただくであろう《花だより》も、本欄で随時アップしていきたいとおもう。
種子は三株が順調に開花すれば、ことしは100粒は採れそうである。おそらく会員のかたからも種子は譲っていただけそうだ。「ふるさと工房」に甘えるのではなく、来年はもっと多くのかたに、種子から育てるトロロアオイの成長をを楽しんでいただき、手漉き紙づくりにいそしんでみたい。
それにしても、9月に入ったというのに、この蒸し暑さはなんということだろう。おまけに、つい先ほどは激しい驟雨までふった。颱風が四国に上陸しそうな勢いで心配である。
本日、9月2日 七赤 赤口 庚申カノエ-サル。