詩こころ無き身なれば、折りに触れ、
古今東西、四季のうた、ご紹介いたしたく。
冬 が 来 た
きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹 イチョウ の木も 箒 ホウキ になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木にそむかれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た
高村光太郎(詩人・彫刻家 1883-1956)
詩こころ無き身なれば、折りに触れ、
古今東西、四季のうた、ご紹介いたしたく。
きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹 イチョウ の木も 箒 ホウキ になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木にそむかれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た
高村光太郎(詩人・彫刻家 1883-1956)