《 金属活字時代のアメリカン ・ ポイントシステムと、コンピュータ上の DTP ポイントシステムの相違 》
タイポグラフィにおける現今の話題は、コンピューター一色であり、おおかたは、そこにおける DTP ソフトウェアなどへの対応と、デジタル書籍への対処が中心のようである。
デジタル書籍への対処はひとまず措いて、金属活字組版が写真植字法をへて、コンピューター上のデジタルタイプになって、なにが変わったのかをみると、相変わらずヤード・ポンド法の長さの単位、インチ ( Inch ) と パイカ ( Pica ) と ポイントサイズ ( Pointsize ) を基本としており、大きくは金属活字時代のアメリカン・ポイントシステムとはなにも基本的には変わっていないことがわかる。
すなわち DTPポイント とは、金属活字時代の基本尺度の 1 pt ≒ 1/72 in ( 0.3514 mm ) から、 およそ( ≒ )が、正確な( = ) になっており、あいまいさが回避された功績はおおきいが、金属活字時代のアメリカン ・ ポイントシステムの概念を DTP システムも継承し、組版寸法と計測単位だけをみると、相変わらずインチ、パイカ、ポイントとしており、大差のないものとなっている。
◯ アメリカン ・ ポイントシステム 1 pt ≒ 1/72 in ( 0.3514 mm )
◯ DTP ポイントシステム 1 pt = 1/72 in ( 0.352777……. mm )
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つまり、欧文組版でも、和文組版でも、アメリカン・ポイントシステムを規準としたばあいには、
72 points = 1 inch
であり、以下の公式だけを丸暗記しておけばよいことになる。
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