【字学】 佐久間貞一 初代秀英舎(現大日本印刷)社長 『法の序 ツイズ』 遺墨

ありし日に 逢見し老いの おはりにと
法の 序 の かなしかりける
宿痾の病だった肺結核が進行し死期を悟ったときのもの、あるいは辞世の句とも読める悲壮なものである。弱〻しい筆で入って気力を振り絞ってしるしたような痩勁な書である。宿願であった「工場法」の制定をみないままに果てる無念さをうたったものか。佐久間貞一がのこしたこの書に筆者は秀英体活字書風の遠い源流をみる。
大日本印刷印刷 トランスアート

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