’19年11月24日〝サクラフィフティーン〟日本女子ラグビーチームとスコットランド戦
WORLD RUGBY ORG. ゟ Photo : Scottish Rugby / S N S
◉ サクラフィフティーン
日本代表 女子15人制ラグビーチームの愛称
◉ サクラセブン
日本代表 女子 7人制ラグビーチームの愛称
◉ サクラウエーブ
日本代表 女子ラグビーチームの愛称
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ラグビーが一躍注目されるようになったのは、2015年ラグビー W杯 イングランド大会 で強豪南アフリカを打倒して3勝1敗という成績を残せたから。それでも「ボーナスポイント」を獲得できずに予選リーグで敗退した。
そしてラグビー W杯2019 東京 を迎え、プール戦を四戦全勝で突破、ベストエイトに初進出して、満天下にラグビーの面白さが知られ、ラグビーを語りあえる友人が増えた。
ラグビー7人制 ── あまり知られていないが 男女とも活躍がめだつ7人制ラグビー
ラグビーは2016年のリオデジャネイロ五輪から男女7人制ラグビーが採用された。わが国は7人制への習熟が少なく、手探り状態での参加に終わった。東京五輪には主催国で予選免除で出場する。
’ 20 東京五輪 男子7人制ラグビーでは、すでに参加を表明している福岡堅樹とあわせ、去就は不明ながら松島幸太朗の賢明な快足コンビが揃ったら、メダル獲得もあながち夢では無さそうである。
すでにラグビーシーズン花盛りのいまであるが、今回は女子のラグビーを動画中心で紹介したい。
{ NOTES ON TYPOGRAPHY ラグビーまとめ }
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Watch LIVE from 1pm on Sun 24 Nov as Scotland face Japan at Scotstoun Stadium in their second Autumn Test.
[ 参考:日本ラグビーフットボール協会 WebSite ]
試合後の〝サクラフィフティーン〟日本女子ラグビーチームとスコットランド女子チーム
日本ラグビーフットボール協会 WebSite ゟ
女子日本代表 対 女子スコットランド代表 試合結果
11月25日[日]、女子日本代表と女子スコットランド代表との試合は、24-20(前半10-10)で女子日本代表が勝利した。女子日本代表は女子スコットランド代表との初対戦で初勝利となった。
* これに先立ち11月16日[土]世界ランキング6位の女子イタリア代表を相手にテストマッチ。17対17(前半10-12)で引き分け。これで対イタリア戦の通算対戦成績は、女子日本代表の1分2敗となった。残念ながら動画の公開配信はいまのところみかけ無い。
* これらの二試合後11月25日時点の世界ランキングで、女子日本代表は15位から12位に上昇した。
◯ 南早紀キャプテンのコメント
ラグビー W杯2019 東京 での男子に続き、スコットランドに勝てたことを大変うれしく思います。試合を通してたび重なるペナルティによって自分たちで苦しい状況をつくってしまいましたが、後半ラスト10分からアタックを継続し、2トライ2ゴールを得ることができました。これはチームのメンバー全員で戦うことができた結果だと思っています。
欧州遠征でイタリアとスコットランドと戦ったことで、ワルドラグビー女子ワールドカップ2021の予選前にチームとしてレベルアップすることができました。
日 時 : 11月24日[日] 13:00(現地時間)キックオフ
会 場 : スコッツタウン・スタジアム(スコットランド・グラスゴー)
結 果 : 女子日本代表 ○ 24 - 20 ● 女子スコットランド代表
2019年11月24日[日]、〝サクラフィフティーン〟こと、日本代表女子15人制ラグビーチームとスコットランドが初対戦。緊迫のテストマッチは最終盤に日本が逆転に成功、24 対 20 で勝利。
詳細はスポーツライターに任せるが、日本女子チームはタックルで勝り、スクラムは互角なのに、ラインアウトからのモール展開に、もうひと工夫が欲しいというのが新宿餘談。
YouTube は 2時間余の長時間のプログラムであり、観客もおよそ 2,000 人と少ないが、冒頭部と前後半の中間にスコットランドチームの練習風景がある。
なによりも面白いのは、逆転にいたる後半10分ほどから(01:30:00)。日本チーム・スクラムハーフ:津久井 萌: No 9(青山学院大学2年) の俊敏な球さばきと、相手 No 8 への潰しがみもの。これで大柄なスコットランド女子チームは、前に後ろに、右に左にはげしく振り回されてヘトヘトになり、とどのつまり、最終盤に 2 トライ 2 ゴールを許して敗退した。
拡大画面で閲覧希望のかたは、画面 YouTube の文字部をクリックすると別ウインドウが開く。
【 YouTube LIVE | Scotland Women v Japan Women 音が出〼 2:04:31 】
ラグビー女子15人制日本代表 マッケンジー 新 HC〝サクラウェーブ〟で 2021 WRWC へWORLD RUGBY ORG. ゟ
2019年02月13日 17:15 WORLD RUGBY ORG.
女子15人制・7人制 日本代表 マッケンジー 新 H C
〝サクラウェーブ〟で 2020 東京五輪、2021 NZ WRWC へ
2021年にニュージーランドでの開催が決まった次の2012 女子 ラグビーワールドカップでの決勝トーナメント進出を目指して〝サクラフィフティーン〟こと、女子15人制日本代表が2019年の年明けから新たな体制で動きはじめた。
指揮官に就いたのはカナダ代表 H O として2度の女子ラグビーワールドカップに出場し、指導者として女子だけでなく、男子チームを率いた経験のあるレズリー・マッケンジー氏だ。任期は2021年女子ラグビーワールドカップまで。
昨2018年から女子7人制ラグビー日本代表でアシスタントコーチを務めてきており、7人制が来年2020年東京オリンピックを控えていることから、今後も15人制と7人制の2足のわらじで日本女子ラグビーの強化にあたる。
「最終目標は2021年ラグビーワールドカップでの決勝トーナメント進出」と語るマッケンジー新ヘッドコーチは、「15人制にはすごく可能性を感じている」と話す。
すでに、就任が発表された直後の2019年1月20日から、和歌山県内で5日間の15人制代表候補強化と、次世代発掘育成の合同合宿をおこなった。
「選手がかなり高いモチベーションとラグビー理解を見せて取り組んでくれた。今回の合宿では立ち位置を見定めるのがメインだったが、満足している」
と振り返った。
7人制との兼務にも38歳の新指揮官は、
「この状況を非常にポシティブにとらえている。7人制と15人制を見ることで、良い意味でのクロスオーバーとなり、選手強化に良い影響があると思っている」
と受け止めている。
現役時代には2006年、2010年と2度のワールドカップへの出場を含めて、カナダ代表として25キャップを獲得。ニュージーランドのクラブでもプレーした。
指導者としては出身のブリティッシュコロンビア大学女子チームを手はじめに、ニュージーランドのワンガヌイやハリケーンズでは育成に関わり、ワンガヌイ・マリスト・セルティックでは男子1部のヘッドコーチも務めた。
女子日本代表とカナダの州代表チームでの対戦経験や、サクラセブンズの指導を通して、「15人制と7人制の違いはある」と前置きしながら「コンタクト、マインドセット、フィジカリティーが重要」と話し、これらの面で海外強豪と差があることを指摘した。だがそのあと、こう続けた。
「これらの部分で日本は国際舞台で苦戦してきた。ただ、男子15人制ラグビー日本代表やサンウルブズは、同様の課題を乗り越えている。カルチャー、マインドセット、技術面を磨くことでやっていけることを示している。となれば、女子もこれらが不得手だといういい訳はできない」
15人制ラグビー女子代表については3月まで強化合宿を繰り返しながら、選手についての理解を深める一方で、国内の各大会をチェックして人材の発掘も進め、夏には欧州遠征も計画されている。選手の各所属先での普段のトレーニングや国内合宿を通してベースとなる部分の強化も欠かせない。
マッケンジーHCは、1月の合宿で選手たちと話し合い、チームのあり方を示すチームコンセプトをひとつのことばに集約した。それが〝サクラウェーブ〟。
チームを波に見立て、「水が一つの塊になって動くことで、多様にパワーやインスピレーションを生み出す」と〝サクラフィフティーン〟の新指揮官。そこから、ほかの国と異なるやり方、独自性をチームに導き出そうという試みだという。
「カナダやニュージーランドでも指導してきたが、日本の選手はできる限りのことをしようとする取り組みの姿勢が高い。しかも、繰り返し高いレベルで取り組みを続けることができるし、細かいところまで考えが及ぶ。これはスキル習得などに向いている要素。体の大きさでは他国に及ばないが、このようなワークレートの高さはプレーの向上やチームづくりにつながる強みだと思う」
と、マッケンジーヘッドコーチはいう。
日本は2017年女子ラグビーワールドカップのアイルランド大会に出場。15年ぶりの世界の舞台への挑戦だったが、出場12チーム中11位(最下位は香港)で終了し、決勝トーナメント進出には届かなかった。
マッケンジーヘッドコーチの下、女子15人制ラグビー日本代表は2021年大会での決勝トーナメント進出を目指すが、その舞台への出場権を得るための最初のクリアポイントは、来年行われる予定のアジア予選となる。
女子セブンズ日本代表では、マッケンジー氏がアシスタントコーチに入ってから、コンタクトプレーや気持ちの切り替えなどで良い変化が出てきたとする現場の声もある。
女子15人制ラグビー日本代表の新指揮官がもたらす新たな波に注目だ。