月別アーカイブ: 2016年7月
【会員情報】 大阪芸術大学 文芸学科 活版印刷教育本格スタート - デジタルの時代に「刷る」楽しみを
デジタルプリントが主流の現代において、活版印刷物の凸凹やインクのにじみといった質感が注目されています。
そんな背景もあってか、オープンキャンパスにおける文芸学科の展示のなかでも、ひと際人気を集めたのが、この活版印刷機です。
当日は、珍しい印刷機を展示するだけでなく、その場で名刺印刷を体験できるコーナーを展開。活字と呼ばれるハンコのような字型を選び、印刷機にセット。ハンドルをガシャンと下ろせば、名刺に自分の名前が印刷される、という仕組みです。シンプルな工程ですが、完成した名刺は、世界で一枚だけのいわばオリジナル作品。昔ながらの独特の味わいを持ったこの〝お土産〟を、参加者は大事そうに持ち帰っていました。
【 詳細情報 : 大阪芸術大学 文芸学科 活版印刷 】
{ 新 塾 餘 談 }
大阪芸術大学 文芸学科での活版印刷機器の購入は数年前から着実に前進していました。担当教員は 福江泰太教授 。
福江先生は図書の原典を探るべく、数年前に「活版カレッジ」を自ら受講されるとともに、小型活版印刷機 Salama-21A と、和文活字を中心に設備され、授業では文選、植字、印刷をきちんとマスターするように指導しておられます。
大阪芸術大学 文芸学科では、2016年度オープンキャンパスに際して、来る09月11日[日]まで、五回にわたる活版印刷機器の展示、ならびに体験講座を展開されています。
また、さらに講座の充実をはかり、Salama-Antiqua のような「はがき倍版」の印刷機の導入をはかるとともに、「印刷・製本演習」という科目のスタートが計画されています。
各種教育機関で活版印刷講座の解説があちこちで計画され、小社アダナ・プレス倶楽部は積極的にお手伝いさせていただいておりますが、外部スタッフや助手任せの大学より、やはり常任教員ご自身が自らとり組まれると、無理と無駄無く、スムーズに企画構成がすすむようです。
ご相談、お問い合わせは、小社サラマ・プレス倶楽部までご遠慮なくどうぞ。
【Viva la 活版 ばってん 長崎】 スライド報告懇話会開催-参加されたかたも、断念されたかたも大集合
<Viva la 活版 ばってん 長崎>スライド報告懇話会のご報告
五月連休後半、長崎で開催しました<Viva la 活版 ばってん 長崎>は、テレビ局の取材三局、新聞社四社の取材があり、地元長崎でもおおきな話題となっておりました。
参加者の皆さまからお寄せいただいた写真画像が六千枚余になっておりますが、ご報告はなかなか意のままになりません。
そこで、創立十周年企画として特別参加されていた「タイポグラフィ学会」の皆さまの月例会とあわせ、朗文堂 サラマ・プレス倶楽部が共同して、<Viva la 活版 ばってん 長崎>スライド報告懇話会を開催致しました。
会場直後の15時からたくさんの収穫とおもいでを胸にした訪崎者があつまられ、つぎつぎと展開するスライドショーを楽しみながら、話題は盛りあがっていました。
長崎へ参加されたかたはもちろん、断念されたかたも、まずは画像をごらんいただき、会場で有償配布された、<桜井孝三 印刷雑誌掲載資料から>、<伊藤伸一 ハンドモールド>、<渡辺 優 グーテンベルク型ハンドモールド>などの資料も貴重資料としてご購入いただきました。
鹿児島尚古集成館での<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>につづき、<Viva la 活版 ばってん 長崎>は、一過性の活版イベントではなく、活版印刷揺籃の地での開催となりましたので、ほとんどの皆さんは新資料を得て、各分野での研究も進行中のようです。それでもこの日は、ともかく気軽で、楽しい報告懇話会にいたしました。
夕刻からはタイポグラフィ学会の会員の皆さんもつぎつぎとつめかけ、のべ総数60名余でのにぎやかな懇話会となりました。