Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 06 薩摩辞書 ―― あまりにも多くの未解明の謎にせまる第一歩

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DSCN1494 DSCN1482 DSCN1461 DSCN1462 DSCN1464 DSCN1466《 薩摩辞書をうんだまち : 鹿児島市と 幕末-明治維新の混乱 》
鹿児島市の中央部に、歴代の薩摩藩主の居城であった鶴丸城があります。
この鶴丸城の背後には「城山」と呼ばれる急峻な丘があり、現在は観光地のひとつになっていますが、そこには 砦 程度の施設がつくられただけで、居城は平地にある鶴丸城でした。

むしろ薩摩藩主 : 島津家には <薩摩は人をもって城となす> とする考えがあって、おおきな城郭や天守閣をかまえることは無く、さほど高くない石垣と、わずかな濠にかこまれた平ヒラ城を「鶴丸城」と呼んで居城としていました。
鶴丸城は、薩英戦争、西南の役、第二次世界大戦の空襲など、多くの戦乱に巻きこまれ、現在はそれらの戦乱の弾痕跡を留めた石垣がのこるだけになっています。

その鶴丸城の跡地の一画に鹿児島県立図書館があります。
その正面入り口には 《薩摩辞書之碑》 があり、「AN ENGLISH-JAPANESE DICTIONARY  薩摩辞書之碑  American Presbyterian Mission Press 1869」 と刻まれています。

「薩摩辞書」とは俗称であり、『和譯英辭書』 の名が、初版(1869年/明治02年)における正式名称です。 この英和辞書は、幕末の大混乱のさなかに密かに上海で刊行作業が進行し、維新ののちに完成をみた大冊の英和辞書です。
したがっていかに衰微していたとはいえ、幕府の正式な許可を得ないまま、薩摩藩庁から資金提供をうけて刊行に着手した、薩摩藩の若き俊才たちは、正式な刊記(刊行記録、現代の奥付にあたる)をのこすことなく、わずかな記録として、日本語の序文の末尾に <日本 薩摩学生> と、若い実務者の名前だけを記録しています。

すなわち薩摩とはしるしても、薩摩藩とはしるさず、万一追求をうけても、薩摩藩としては、
「当藩はまったく関わりがない。日本国のわが薩摩の学生が(勝手に)なしたこと」
として、釈明の余地をのこしていたとおもわれます。
当然これだけの大冊の辞書を、資金面からも、鎖国下にあって海外渡航が困難だった状況からも、上海の印刷所で <日本 薩摩学生> が刊行できたとはおもえず、薩摩藩の藩命による、物心ともにの援助によるものとおもえます。

俗称「薩摩辞書」は、アメリカの語学者/ウェブスター(Noah Webster, 1758-1843)による英語辞書 『ウェブスター大辞典』 を典拠としており、以下の三版が知られています。

◯ A 第一版
『和訳英辞書』(明治二歳 己巳 ツチノト ミ  正月 千八百六十九年新鐫)。
鐫センは深く掘る。年月は旧暦/1869年-明治02年)。印刷所 : American Presbyterian Mission Press 上海 美華書館。和文序に「改訂増補和訳英辞書」、英文扉に「THIRD EDITION」とある。後述。
◯ B 第二版
『大正増補 和訳英辞林 官許』(明治四歳辛未 カノトヒツシ ゙ 十月)。
年月は旧暦/1871年-印刷所 : American Presbyterian Mission Press 上海 美華書館。欧文扉に「FORTH EDITION REVISED」とある。後述。ここにみる「大正」は元号を意味するものでは無い。
◯ C 第三版
『稟准 和譯英辞書』(明治六年十二月 紀元二千五百三十三年)。
年月は新暦/1873年-明治06)。印刷所 : 東京新製活版所 天野芳次郎蔵版(一部複写のみ所有。未見)。複写資料を見る限り、あまり見かけない活字書体が用いられている。
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つぎに、「薩摩辞書」に関わった人物をあげてみたい。
俗称「薩摩辞書」に先行した二冊の英和辞書を、初版、二版とみなしたために、A 第一版
『和訳英辞書』(明治二歳 己巳 ツチノト ミ  正月 千八百六十九年新鐫)の欧文扉ページに「THIRD EDITION」としるされた。

  ◯ 堀 達之助
「薩摩辞書」の前身、『英和対訳袖珍辞書』(洋書調所、1862年 ・ 文久02)を刊行。
これを初版とみなしたために、『和訳英辞書』の欧文扉ページに「THIRD EDITION」としるされた。
堀達之助は長崎通詞の名門の出。浦賀にペリー艦隊が来航した折の通訳でもあった。

◯ 堀越 亀之助
「薩摩辞書」の前身、『改正増補英和対訳袖珍辞書』(開成所、1866年 ・ 慶応02)を刊行。
これを二版とみなしたために、『和訳英辞書』の欧文扉ページに「THIRD EDITION」としるされた。
◯  前田 正穀 (日本 薩摩学生)

維新ののち前田正名とする。A 第一版『和訳英辞書』、B 第二版『和訳英辞書』の日本語序文末尾にその名をみる。
本書刊行後渡仏。帰国後農商務省に勤務して
次官まで昇格したが、富国強兵策に異論を唱えて下野。1850-1921。
◯ 高橋 良昭 (日本 薩摩学生)
維新ののち高橋新吉とする。A 第一版『和訳英辞書』、B 第二版『和訳英辞書』の日本語序文末尾にその名をみる。
本書刊行後、1870年米国留学。帰国後大蔵省勤務。二代目勧業銀行総裁。 1842-1912。
◯ 前田 献吉 (日本 薩摩学生)
前田正名の実兄とされる。詳細不詳。
A 第一版『和訳英辞書』の日本語序文末尾にその名をみる。
◯ 堀 孝之
B 第二版『和訳英辞書』の日本語序文の文中にその名をみる。
堀孝之は長崎通詞の名門の出。五代才助(友厚)が長崎海軍伝習所にまなんだとき、当時10歳ほどの堀孝之の才を見抜いて薩摩藩に推挙した。薩摩藩英国留学生一行の通訳として、五代ら一行19名のひとりとして渡英。
終生五代との親交が篤く、五代が眠る大阪阿倍野墓地の五代の墓のかたわらに、堀の功績を称える「堀孝之君之碑」が建てられ、ついで堀の顕彰碑の隣に五代本人の顕彰碑が建てられた。?-1911年 ・ 明治44  67歳にて卒。
20141024152838867_0001 20141024152838867_0002 20141024152838867_0003 20141024152838867_0004薩摩辞書うしろ見返しマーブル紙 上掲写真と、スキャナ画像は、いずれも B 第二版『和訳英辞書』。朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員 MH 氏蔵書。
下掲写真は、右) A 第一版 『和訳英辞書』(明治二歳 己巳 ツチノト ミ  正月 千八百六十九年新鐫)。左) B 第二版『大正増補 和訳英辞林 官許』(明治四歳辛未 カノトヒツシ ゙ 十月)。 である。
A 第一版 『和訳英辞書』は、朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員 SK 氏の蔵書で、巻首部04ページを欠き、製本所で補修中のところを、無理をお願いして撮影させていただいた。

これらの資料が <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> の開催にともなって公開され、また現地鹿児島に、実践派の多くのタイポグラファが現地取材にでかける。
その調査結果が待たれるいまである。
DSCN7691 DSCN7694 近代タイポグラフィの黎明期における五代友厚ら、旧薩摩藩のひとびとの貢献はほとんど看過されてきた。
五代友厚に関しては、「木村嘉平関連資料」の項でいくぶん解説した。

また薩摩藩家老として、小松帯刀タテワキによる積極的な人材登用と財政支援も看過できない。NHKの大河ドラマ 『 篤 姫 』 では、小松帯刀と篤姫は、おたがいに密かな恋心を抱いていた人物として描かれていた。
小松帯刀は維新後まもなく明治03年に病没したが、わが国の近代化とタイポグラフィ ≒ 近代活版印刷術への貢献は多大なものがあった。
その像は、あたかもかなたの西郷隆盛の巨大な銅像を睨み据えるように建立されている。
DSCN1504 DSCN1508 DSCN1531 DSCN1532鹿児島中央駅前にそびえる『若き薩摩の群像』には、19名の「留学生/密航者」のうち、薩摩藩出身ではないふたりの像がかけている。
そのひとりは前述した長崎人/堀 孝之であり、もうひとりは、土佐勤王党の一員で、のち土佐藩を脱藩して薩摩藩に逃れた高見弥市である。

またこの「薩摩藩英国留学生」とは、幕府の許可無く渡英したために全員が仮名をもちいていた。17名の銅像のなかに、若年の兄弟とされながら、その詳細がほとんどあきらかにされていないふたりがいる。この兄弟が「薩摩辞書」に関わった可能性も否定できないいまである。
[この項近日中に 花筏 にて詳細掲載の予定]
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Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 04 薩摩藩と三代木村嘉平の活字 

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【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO
【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月 ・祝] 3日間

【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室 鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】 朗文堂  アダナ ・ プレス倶楽部

尚古集成館 http://www.shuseikan.jp/  仙巌園  http://www.senganen.jp/
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部  http://robundo.com/adana-press-club/

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【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 01  開催のお知らせ
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 02  告知はがき印刷篇
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 03  お先でゴアンド  鹿児島を往く
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 04   薩摩藩と三代木村嘉平の活字
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 05   鹿児島 おすすめ情報Ⅰ 仙巌園/尚古集成館 】
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 06   鹿児島 おすすめ情報Ⅱ 長島美術館 】
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 00 番外編 しろくまは カゴンマ de ゴアンド ! 花筏 】

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【 緊 急 の お 知 ら せ 】

◆ 尚古集成館 館長 : 田村 省三氏による
特別講演 と ギャラリー ・ トークの 開催が決定しました !!
<尚古集成館所蔵/重要文化財 『木村嘉平活字』 と 薩摩藩集成事業について>

◯ 『木村嘉平活字』 研究の第一人者 : 田村省三館長に、講演とギャラリー ・ トークを担当いただきます。
◯ 11月02日[日] 14:00-17:00 仙巌園会議室
◯ またとない機会ですが、会場の都合で 限定20名様となります。

◯ 聴講料は不要ですが、仙巌園 ・ 尚古集成館の共通入場券 ¥1,000 が必要となります。
◯ 参加希望のかたは adana@robundo.com に、件名「木村嘉平活字講演会参加」で申し込みを。
◯ 申し込みは先着順で、定員になり次第締め切りとさせていただきます。
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三代木村嘉平肖像 第三代 木村 嘉平 ( 名は房義。1823/文政6年-1886/明治19年 行年64 )
[図版出典 : 田村省三 「木村嘉平と川本幸民」 『日本の近代活字』  p.232 – 237  朗文堂]

木村嘉平 (きむら かへい。三代。名は房義。1823年/文政06年-1886年/明治19年03月24日) とは、初代から五代にわたる江戸と東京の木版彫刻士の世襲名であり、しばしば木村の村を 「村の異体字 邨」 につくり、また略して 「邨 嘉平、邨 嘉」 などと唱えたり、彫刻していました。

現在鹿児島 尚古集成館が所蔵する、活字資料(重要文化財)を製作したのは、江戸神田小柳町 第三代 木村嘉平(木村房義)といい、18歳で父をうしなって三代嘉平を襲名しました。
三代嘉平は筆意彫りを得意とする名工とされ、藩政時代には 薩摩藩、加賀藩の御用をたまわって、数多くの木彫作品や木版製品をのこしています。

その三代嘉平の製作物のひとつに、鹿児島県立図書館所蔵の、薩摩府學蔵版の数冊の木版刊本があり、『中楷古文孝経』(1850年/嘉永03年)の跋文最終ページの欄外には、上掲図のような「 邨 嘉 平 刻 」がみられます。
また、おなじく薩摩府學蔵版のうち、『施治攬要 セジランヨウ』(1857年/安政04年)は、あきらかに木活字によるものであると田村氏はしるされています(p.235)。
すなわち三代嘉平は、活字駒彫りを、すでに1857年以前、すくなくとも安政年間から実践していたことになる貴重な資料といえるでしょう。

三代木村嘉平が開発した活字は、徳川幕府膝元の江戸や、開港地長崎での活字開発者とは幾分文脈を異とする貴重なものです。
三代嘉平は江戸に居住していましたが、薩摩島津家28代、薩摩藩11代藩主 : 島津斉彬 (なりあきら 1809-58 ウィキペディア : 島津斉彬 ) の委嘱をうけ、もっぱら蘭書などの文献資料にまなびながら、まったく独自に活字製造に着手して、パンチド ・ マトリクス方式からスタートして、やがて電鋳法 (電胎法とも) にいたって一定の成果をみました。

三代嘉平が斉彬によって、わずかに一冊のオランダ語訳本 『Engelsche Spraakkunst』 (エンゲルセ ・ スプラークキュンスト  英人 Murray, Lindrey 著)をあたえられ、鋳造活字製造の委嘱をうけたのは1854年 (安政元年)とされています。
この斉彬による委嘱の時期は、先に紹介した 『施治攬要 セジランヨウ』 (1857年/安政04年) より以前であったことも注目したいところです。

すなわち三代嘉平は木版にかえて、木活字を平行ないしは先行させて彫刻していたこととなります。この木活字での経験は、「電鋳法による活字原型」 としての 「活字駒」 の製造に際しておおいに有効だったと想像できます。
そして三代嘉平は幕府には内密のまま作業をすすめ、ようやく鋳造活字の製作が完了したのは、1864年(元治元)、数えて実に11年後のことでした。

川本幸民 遠西奇器術 国立国会図書館蔵   『遠西奇器術 第二輯』 電気模造機の項。『江戸の科学古典叢書』(国立国会図書館蔵)

上掲書 、田村省三 「木村嘉平と川本幸民」 『日本の近代活字』 のなかで、田村氏は、
「五代嘉平が記した 『木村嘉平献上安政年間製活字略傳書類 全』 に、嘉平が電胎法を学んだのは、江戸の薩摩藩邸で講義していたオランダ人からであると書かれている。しかしこの時代、オランダ人が大名の屋敷に滞在し、長期間の講義をおこなうようなことはまったく不可能だったはずだ」 (p.236)
と のべています。さらに、
「とすれば、嘉平は誰から電胎法を学んだのか。筆者 [田村] は現在、川本幸民 乃至は その周辺の人物ではなかったかと考えている。実は、川本幸民の 『遠西器術』 [国立国会図書館蔵] にその手がかりがあった」
とされています。

これらの和欧文活字をはじめ、活字の製作工程を知ることのできる諸道具類は、三代嘉平房義、四代嘉平 : 房義の長男、五代嘉平 : 房義の末子の歴代にわたって木村家に継承されていましたが、1879年(明治12)、同81年の二度にわたる神田の大火によって一部を消失しました。
しかし大半の資料は、三代嘉平の末子/五代嘉平によって、1907年(明治40)島津邸におさめられ、その後鹿児島の尚古集成館に所蔵され、1998年(平成10) 「木村嘉平関係資料」 として 重要文化財 に指定されました。

今回の <Viva la 活版  薩摩 dé GOANDO> に際して、木村嘉平活字研究の第一人者にして、尚古集成館館長/田村省三氏による特別講演会が予定されています。
また講演後に、今回 <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> 開催にともなって、尚古集成館別館に特別展示されている 「木村嘉平関係資料」 のギャラリー ・ トークも、館長みずからその任にあたってくださいます。

これ以上のご紹介は、尚古集成館でのご講演に待ちましょう。
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《 きわめて太いパイプでつながっていた 幕末薩摩藩と 長崎製鉄所 》
巷間、これまでは、明治初期、長崎製鉄所の活版伝習所に 「電鋳法 ・ 電胎法」 が伝わったとされてきました。 またこのことは一部の文書記録にものこっています。
しかしながらこれらの文書記録は、もともとは印刷人でも活字人でもない文章家によって、明治中期ころからしるされ、それが繰り返し引用されてきたために、技術的見地からみると多くの問題点や齟齬を抱えています。

もともと幕府直営の製鉄所であった長崎製鉄所は、幕末ともなると、溶鉱炉こそなかったものの、艦船の航行や修理などに必要とされる、相当高度な工業技術と工業設備をゆうしており、「大規模な鉄工所」とされるほどの存在でした。
そのことが 『創業150周年記念 長船よもやま話』 (同書編纂委員会、三菱重工業株式会社長崎造船所、平成19年10月)、『平野富二伝 考察と補遺』 (古谷昌二、朗文堂、2013年11月22日) などの刊行によって次第にあきらかになりました。

その結果 ―― 明治初期、長崎製鉄所の活版伝習所に 「電鋳法 ・ 電胎法」が伝わった ―― とする従来の記録には、工業技術者から疑念が提示されています。
すなわち個個の事象をとりあげるだけではもはや不十分かもしれません。時系列にそって印刷史研究も見直していただきたいときになってきたようです。

いずれにしても、薩摩藩は幕府にはこの鋳造活字製造事業への取り組みを伏せ,、おおやけには内密裡に進行したために、未解決の問題は多多のこされています。
すなわち1873年(明治06) 平野富二が東京に本格的に進出したとき、東京にはすでに <三代 木村嘉平> の鋳造活字は存在していました。
さらには、大関活字、志賀(志気ともされる)活字など、詳細は不明ながらも、あきらかに鋳造活字のための 「活字母型」 を所有していた 「鋳造活字製造所」 が複数存在しており、いっときは平野富二と競合した史実と整合がとれなくなります。

★        ★       ★

20140905164002225_0001長崎製鉄所1872年

上) 海岸にそって手前の工場群が集成館、奥が仙巌園。 1872年(明治05)天皇巡幸記念として撮影されたもの。 現在は尚古集成館 ・ 仙巌園。
下) 長崎飽の浦に設けられた長崎製鉄所 (左手奥) の明治最初期の写真。 現在は三菱重工業株式会社長崎造船所の本社工場となっている。

《 鹿児島と長崎 ―― 太い絆で結ばれていた近代工業化と活字版製造の歩み 》
鎖国から開国へ、幕藩制度から近代化へ ―― 国をあげ、欧米列強諸国に追いつき追いこそうと、一心不乱になったのが明治初期でした。
以前から、鹿児島の 「 前浜/磯庭園 」 とされるあたりの光景が、長崎飽の浦の長崎製鉄所(現 : 三菱重工業株式会社長崎造船所 本社工場)の光景と、とてもよく似ていることがふしぎでした。
その疑問を尚古集成館館長 : 田村省三氏になげかけたところ、あっさりと、
「 それは似てますよ。 集成館は長崎製鉄所を意識して造営されましたから…… 」
こういう返答があって、呆然としたことがありました。

とかく看過されがちですが、このとき、ふるくからの開港地であった長崎と、海外への飛躍をはやくからこころみていた薩摩藩とは、活字と印刷術でもふとい絆でむすばれていました。
簡略にあげても以下のようになります。

◯ 本木昌造は池原香穉カワカを通じ、薩摩藩儒臣: 重野安繹ヤスツグから活版印刷機を購入した。
◯ 本木昌造が関与した大阪活版製造所は元薩摩藩士 : 五代友厚の資金援助により設立された。
◯ 平野富二は東京への進出に際し、五代友厚に 「首証文」 を提出して資金援助を受けたとされる。
◯ 東京築地活版製造所第四代代表 : 野村宗十郎の父は長崎在勤の 薩摩藩士だった。

「大阪活版所跡」碑 (所在地 : 大阪市東区大手通二丁目。 写真 : 雅春文庫提供)
大阪活版所、大阪活版製造所に関しては、その設立の経緯、消長とあわせ、まだ十分には印刷史研究の手がおよんでいない。この「大阪活版所跡」碑の側面の碑文にはこのようにある。
「 明治三年三月 五代友厚の懇望を受けた本木昌造の設計により この地に活版所が創設された 大阪の近代印刷は ここに始まり文化の向上に大きな役割を果たした 」

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DSCN1414uuDSCN1413uu大阪商工会議所ビル,、鹿児島商工会議所ビルの前には、いずれも五代友厚のおおきな立像が建つ。 また鹿児島中央駅前には 「若き薩摩の群像」 の巨大な彫刻があり、その中央には英国留学中の五代友厚が、前方を指さす勇壮な姿で刻されている。

【 関連情報 : 平野富二と活字*03 『活字界』牧治三郎二回の連載記事に戦慄、恐懼、狼狽した活字鋳造界の中枢
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<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の準備が佳境に入りつつあるころ、奇妙な指摘がなされました。
「この 邨 嘉平 刻 ―― の画軸を平野ホールでみたことがある……」
これまで、平野富二と東京築地活版製造所の事業では、鹿児島県との関係を、五代友厚(幼名 : 才助)だけからとらえ、平野富二が石川島平野造船所を創立したのちは、薩摩閥を背景とした、川崎重工の創立者 : 川崎正蔵との抗争にもっぱら目を奪われていましたから、この指摘はおどろきました。

下掲写真で紹介するのは、「平野富二研究会」 のメンバーと、平野ホールの 「虫干し会」 に訪問した折りの記録です。
この画軸は木版画とみられ、滅亡した明国から渡来し、徳川水戸藩主 : 水戸光圀の政治顧問になった 「 朱 舜水 」 による書画を ― 水府 (水戸) の藩校 : 尚義館の木村氏が所蔵していたものを、後世のいつのころか木版に刻み、ばれん刷りしたもので、俗に水戸拓本 ・ 水戸拓とよばれるものを軸装したものとみられました。

この書軸の左下隅に、いくぶん不鮮明ながら、たしかに薩摩府學蔵版と同様な 「 邨嘉平刻 」 がみられました。 薩摩府學蔵版の刻者署名と比較すると、「平」 の字の一画目の特徴あるさばきとがことなりますので、いまは三代嘉平の作と断定することは慎みたいとぞんじます。
それにしても平野富二と水戸藩との接点、そして薩摩藩と縁がふかかった木村嘉平との接点までもが平野ホールにはのこされていました。 研究に終わりはないようです。
平野ホール木村画軸01 平野ホール木村画軸02平野ホール木村画軸03 邨 嘉平刻

Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 03 お先でゴアンド バッカス松尾 鹿児島を往く。

会報誌26号 朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会報誌 2014年秋 第26号 表紙 1 ・ 表紙 4 活版印刷 A5 判 4 版 4 度刷り

Viva la 活版 ―― すばらしき活版印刷
2014年、今回は、火の山 ・ 櫻島と、紺碧の海 ・ 錦江湾にのぞむ
鹿児島の 重要文化財施設 尚古集成館で
<Viva la 活版  薩摩 dé GOANDO> を開催いたします。

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【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO

【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月 ・祝] 3日間
【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室 鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】 朗文堂  アダナ ・ プレス倶楽部

尚古集成館 http://www.shuseikan.jp/  仙巌園  http://www.senganen.jp/
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部  http://robundo.com/adana-press-club/

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【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 04   薩摩藩と三代木村嘉平の活字
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【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 00 番外編 しろくまは カゴンマ de ゴアンド ! 花筏 】

《 鹿児島 ―― お先で ゴアンド AD バッカス松尾 鹿児島を往く 》

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部季刊会報誌 2014年秋 第26号は <第 17 回  活版ルネサンス> 情報のほかは、開催が間近にせまった <Viva la 活版 ―すばらしき活版  Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> の大特集となりました。

特集は、開催趣旨の説明に続いて、会場となる 仙巌園センガンエン/尚古集成館と、鹿児島市街地散策マップが、バッカス松尾製作による詳細図版で紹介されました。
それに続き 【 連載 活字版印刷豆知識 26 】 は、急遽 <鹿児島と活字版印刷術  ◯ 薩摩辞書  ◯ 木村嘉平活字> に差しかえられ、さらに好評な巻末連載 【 活版まんが 】は休載となって、【 会員からのお知らせ 】 として <鹿児島グルメ情報> が収録されるにぎやかさとなりました。
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なお、本項では活火山 : 櫻島をしばしばとりあげます。
櫻島は鹿児島市中心部の東岸 (直線距離 ≒ 4 km) の錦江湾内に位置し、カーフェリーが頻繁に往復しています。その櫻島は1980-90年代に比べればかなり沈静化していますが、いまなお活発な火山活動を続けていて入山規制(登攀禁止)がしかれて
います。

鹿児島市は櫻島の東よりの海岸にあるため、偏西風のせいもあって比較的降灰はすくないのですが、風向きによっては、ときおり市内にも火山灰がふりそそぎます。
櫻島には、山麓を通過する二車線の舗装道路があり、公園や観光施設もたくさんあって、立ち入りはできますが、以前から入山規制があって、櫻島への登攀は禁じられています。
そして、このたび御嶽山の突然の噴火により、被害に遭われた皆さまに心からお見舞いを申しあげます。
また、不幸にして亡くなられた方方には心より哀悼の意を表します。 仙岩園マップ鹿児島市街地マップ さて、地図の製作を依頼されたバッカス松尾です。
バッカス松尾は、関東平野の真っ直中、海の無い県 : 埼玉県に生まれました。 これまで鹿児島はもちろん、九州はほとんど訪れたことがなかったのですが、たまたま新妻 : ゆみ夫人の郷里が宮崎で、今回はゆみさんの親戚の結婚式に参列のために、夫婦で08月下旬に宮崎を訪れ、そこから足をのばして、高速道路を利用しての鹿児島入りでした。

ここのところ、幕末偉人録の読書に熱中しているバッカス松尾にとっては、資料や小説のなかの人物に過ぎなかった多くの薩摩藩士の生誕地や、そこに建つ銅像や記念碑、紺碧の錦江湾、サラマンダーさながら火焔の山 : 櫻島を眼前にして、その昂奮たるや頂点に達したようです。
それでもそこは、わがアダナ ・ プレス倶楽部 AD バッカス松尾のことゆえ、市販の地図や、観光案内図とはひと味ちがう、利便性のたかい地図を製作されました。

《 市電が走るまち 鹿児島は、薩摩島津家ゆかりの ◯十 丸に十 の字 の紋章であふれています 》
鹿児島市は九州南部に位置する市であり、鹿児島県の県庁所在地。人口およそ60万人のまちです。
南九州の拠点都市で、ふるくから薩摩藩90万石の城下町として栄えてきました。
また近代日本の黎明期、明治維新において、薩摩藩は、政治家、官僚、軍人など数多くの傑出した人物を輩出し、近代日本建設の礎となったことはご存知のとおりです。

鹿児島県は九州の南端にあり、ふかく切れ込んだ入り江の錦江湾を抱くように、地図向かって左側が薩摩半島、右側が大隅オオスミ半島、そして奄美地方などの多くの島嶼部からなります。
鹿児島市は薩摩半島にあり、櫻島は 4km ほど西の海上にあります。この間はカーフェリーを中心とした航路で結ばれていますが、この櫻島も大半は鹿児島市に属しています。
櫻島の東岸は大隅半島と陸路で接し、大隅半島側は比較的のどかな田園地帯がひろがっています。したがって薩摩半島から大隅半島への渡航の足としても、カーフェリーは頻繁に往来しています。
参考資料 : 鹿児島市観光サイト/本物の旅 かごしま
DSCN4492 DSCN4484 DSCN4384 DSCN4364 DSCN4382鹿児島市民はもっぱら「磯庭園」と呼ぶあたりは、市内中心部からは15-20分ほどで、「まち巡りバス」が頻繁に巡回しています。ただし狭い海岸べりに国道と鉄道が併走しているために、朝夕の道路はいくぶん混雑が目立ちます。
ここは元 薩摩藩藩主:島津家の別邸で、櫻島を築山ツキヤマに、錦江湾を池にみたてた壮大な大名庭園で、「仙巌園 センガンエン」が正式名称です。
DSCN435619世紀の中頃にはヨーロッパの機械文明を取り入れた研究が進み、第28代当主 : 島津斉彬ナリアキラのもとでの集成館事業として、反射炉や溶鉱炉が造られ、日本における近代工業化の発祥の地となりました (現 ・ 尚古集成館)
この仙巌園と尚古集成館が、今回の<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の会場となります。
DSCN4365 DSCN4366 DSCN4352《 一撃必殺の剣法 薩摩示現流にバッカス松尾が挑む ―― 見て欲しい、この見事なまでの へっぴり腰 》
示現流 ジゲンリュウ とは、薩摩藩を中心に伝わった古流剣法で、流祖は東郷重位とされています。
薩摩藩内では江戸後期に島津斉興よって「御流儀」と称され、島津家分家の佐土原藩を除き、藩外の者にこの剣法を伝授することを厳しく禁じられていた、薩摩藩の「御留流」剣法でした。 DSCN4359薩摩示現流は幕末期になると京阪や江戸でもしられ、その裂帛の気合いと、骨肉ともに断ち割るすさまじいまでの斬撃剣法は、一撃一殺の剣法として懼れられました。
示現流では 「一の太刀を 疑わず」、あるいは 「二の太刀 要らず」 とされ、髪の毛一本でも早く打ちおろせ(雲耀 ウンヨウ) と教えられます。このとき腹の底から発せられる裂帛の気合 「チェストー」 と、初太刀から勝負のすべてを掛けて斬りつける、 「先手必勝」 の鋭い斬撃が特徴です。

稽古には柞 ユス の木の枝を適当な長さに切り、時間をかけて十分に乾燥させた木刀をもちい、蜻蛉 トンボ と呼ばれる構えから、立木に向かって気合と共に、左右激しく連続して斬撃する「立木打ち タテギウチ」 など、実戦を主眼に置いた稽古を、ひたすら反復することに特徴があります。
そのときに発するかけ声は 「猿声 エンセイ」 とも呼ばれ、「チェストー、キィエーイ」 などの奇声を発します。

薩摩示現流は、いまは警視庁において流祖 : 東郷家によって伝承されているそうですが、その展示室と、稽古場が「仙巌園」にもあります。 それをみたバッカス松尾、なにをどう勘違いをしたのか、示現流の稽古にいどんだようです。
まぁ黙って見てやってください。このあわれ モトイ 見事なまでのへっぴり腰を。ちいさく ちぢこまった腕を。
これでは一撃一殺はおろか薩摩大根も切れないでしょうし、遠くない将来にやってくるであろう夫婦げんかでも惨敗必至ですね。 DSCN4360DSCN4362
《 こころは海援隊 : 坂本龍馬の心境で、航路はるばる ― わずか4km の櫻島へ波を蹴たてて渡航 》
鹿児島はふるくから「新婚旅行の地」とされます。ときは幕末。維新の志士 : 坂本龍馬が、内縁の妻 : りょう をともなって鹿児島を訪れたことから発したようです。

坂本龍馬の足跡をおって、すでに土佐の高知まで出かけたほど、坂本龍馬大好き人間のバッカス松尾にとっては、龍馬と りょう が手を携えて振り仰いだであろう櫻島と、その眼前にひろがる錦江湾の金波銀波をみたとたん、そこはさすが海無し県 : 埼玉のひとらしく、
「このはろばろと広い、おおうなばらを渡ろう!」
と決意したそうです。

お断りしておきますが、鹿児島市中央部と櫻島間は指呼の間、わずかに 4km で、大海原というほどのものではありません。あっという間の15分ほどで到着します。
ところがこのとき、バッカス松尾、折悪しく モトイ かの龍馬と同様に、新妻 : ゆみさんを伴っての鹿児島入りでしたから、新婚旅行に訪れた坂本龍馬をしのぶ舞台設定は完璧でした。

鹿児島から櫻島へのフェリーは、仙巌園/尚古集成館からほどちかくに乗船所があります。
このあたりの護岸には、「薩英戦争」-1863年8月15-17日-に際して薩摩藩と英国艦船が闘った折の、なまなましい銃弾や砲弾の痕跡が護岸のあちこちでみられます 【 ウィキペディア : 薩英戦争 】。
フェリーの旅は快適で、前方には噴煙をあげる櫻島がそびえ、ふり返ると仙巌園と尚古集成館がある 「磯庭園」 が山肌に抱かれて広がっているのがみられます。
DSCN4372 DSCN4375 DSCN4411 DSCN4417 DSCN4450 DSCN4453バッカス松尾一行が櫻島に航路はるばる、わずか 4km の海路の航海をおえて櫻島に上陸するまで、火山は噴煙こそ上げていたものの、穏やかだったようです。
それが展望台について間もなく、突然轟音とともに小爆発がおこり、黒い噴煙をモクモクと吐きだして驚いたそうです。めったに見られぬ光景だと夢中でシャッターを切ったそうです。

ときは2014年08月31日のこと。 それからほぼ一ヶ月ののち、09月27日の正午頃、御嶽山が爆発して多くの死傷者をだしました。 お亡くなりになったかたがたのご冥福をお祈りするともに、つねひごろ活火山とともに生活されている鹿児島県の皆さんのご苦労もしのばれます。
観光客としてはめずらしい光景と櫻島の迫力には興奮と感動をおぼえますが、そのパトスを体感で享受しながらも、ままならぬ自然の存在と、それを忘れがちな人類について、あらためて考えてみる機会にもなろうかとおもいます。
DSCN4420 DSCN4434 DSCN4429 DSCN4435 DSCN4446しばらくのちに、御嶽山の惨事が待ちかまえていることなど露知らぬバッカス松尾です。
このひと、恐竜のフィギュアと、 SP レコードのコレクターでもありますが、ナント 櫻島には恐竜公園があり、そこにたくさんの恐竜が展示されていて、昂奮 いやまさるものがあったようです。

独身時代のバッカス松尾は、恐竜のフィギュアを大小様様、数十体も所有していました。狭いアパートは、恐竜と、ふるいレコード盤であふれ、それらのコレクションアイテムが、押し入れや収納場所のすべてを占拠していました。したがって収納場所のない布団はいきどころを失って、敷きっぱなしの万年床でした。

結婚に際し、当然ながらこれらの「不要品」、なかんずく [コレクター以外には薄気味悪い ]恐竜フィギュアは、ゆみ夫人に破棄を厳命されたようですが、なんとか三拝九拝してお許しをいただいたものが、十体ほどのこされているそうです。
それでも偽装をこらし、隠匿してあるものが数体はあるはずだとやつがれは睨んでいますし、近近ゆみ夫人による家宅捜索があるやもしれません。

ともかくバッカス松尾、櫻島の恐竜に狂喜乱舞だったようです。最下部の恐竜の体内にもぐり込んでの得意げな写真、なんと評すれば……、とても四十男のやることとは ?  どうしてもおもえないのだが……。
──────────
ふたたび鹿児島市内にもどった一行は、市内のあちこちを車であわただしく回り、「取材」をかさねたようです。それらのすべてが、バッカス松尾特製 <かごんま市街地散策 MAP > に盛りこまれました。 DSCN4480DSCN4471DSCN4395DSCN4396 《 バッカス、松尾はともに酒の神です。甘党のかたに 鹿児島特産の氷菓 「 しろくま 」 情 報を 》 「むじゃき」2

バッカス、松尾 ―― ともに酒の神として祭られる存在です。
鹿児島では海の幸、山の幸を満喫し、お酒もずいぶん進んだようですが、取材を依頼しておいた鹿児島名物の氷菓 「 しろくま 」 の取材は、辛党 酒の神/バッカス松尾、案の定 華麗にスルー。懼れていたとおり取材 ・ 体験を敢行しなかったようです。
読者の中に甘党のかたで <しろくま> ファンのかたがおられましたら、以下のURLからお楽しみください。
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO-Report 00 番外編 しろくまは カゴンマ de ゴアンド ! 花筏 】
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スイスの活版印刷造形家 : ロマノ・ヘニさんが来社されました。

スイスで活躍されている活版印刷造形家、ロマノ ・ ヘニ (Romano Hänni ,  1956-)さんが来社されました。
同行されたのは、プリント・ギャラリー主宰者 : 阿部宏史さん、ヘニさんのご子息夫妻でした。
ヘニさんはお若いころから活版造形家として活躍され、スイスの印刷ジャーナル 『 TM ,  Typografische Monatsblätter , 1992 No.2 』 の表紙を飾り、本文中でも大特集をもって紹介されていた、本格派の活版印刷造形者  ≒ タイポグラファです。

下掲図版02点は長年にわたる架蔵で、いささかタバコ燻蒸 ?!  されていますが、その 『 TM  1992  No.2 』 です。また見開き図版は右側の一部が欠けていることをお断りいたします。
TM表紙 20141010150725722_0003ことばの壁はいくぶんあったにせよ、そこはタイポグラファ同士ですので、ロマノ ・ ヘニさんご一行とのおはなしはおおいに弾みました。
そしてロマノ ・ ヘニさんとの作品交換、シグネチュアの交換、情報交換と、にぎやかに、そしてなごやかに、時間は過ぎていきました。

DSCN7610 DSCN7601 DSCN7609 DSCN7605やつがれ徹夜明けで疲れておった。下掲図版は <limArt  活版印刷による本 2008年08月12-24日>の展覧会告知はがきです。
このころから阿部宏史さんのご努力もあって、わが国でもようやく、ロマノ ・ ヘニさんの作品とお名前がひろく知られるようになり、さらに二回にわたる <print gallery  タイポグラフィックノート/ロマノ ・ ヘニ > が開催されましたので、皆さんにもおなじみのかたになりました。

LIMアート展

【 ロマノ ・ ヘニ氏 URL : Romano Hänni  Studio for Design 】  鮮明画像がたくさん掲載されています。 
【 関連情報 : print gallery  タイポグラフィックノート II/ロマノ ・ ヘニ

第17回 活版ルネサンスフェア 10月03-04日、終了いたしました。

活版ルネサンスWeb

20140505122410630_0001  * * *
とき * 2014年10月3日[金] ・ 4日[土] 13 : 30 ― 19 : 00
ところ * 朗文堂 4 F-B
160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[ご案内マップ]
* * *
DSCN4077web salama_4-2 DSCN7407本2014年04月新発売の 小型活版印刷機 Salama-21A の出荷が順調です。
いずれ正式にご報告いたしますが、Salama-21A の商標登録が特許庁によって認可されました
(商標登録第5682284号)
Salama-21A のペットマーク <サラマくん> とももども、
わが家の珍獣、サラマンダーこと : ウパラン、ウパルンも大きくなって、元気に暴れております。

《 主なご紹介アイテム  順不同 》
小型活版印刷機  Salama-21A /圧盤用ラバー ・ クッション胴張りセット/活版専用ピンセット新旧/ジャッキとジャッキハンドル新旧/KMT 全自動活字組版機 (日本語モノタイプ) 活字母型庫 8pt, 9pt, 10pt 明朝体/罫線各種/特製組みつけ台/金属インテル各種/活版用強力磁石/特製組版ステッキ、中古組版ステッキ/ファニチュア各種/工具類 (ブレース鋏 ・ 鳥居鋏 ・ 罫切り鋏)/罫切り器/各サイズ込め物セット/活字倍数尺/特製ムラ取りハンマー&ならし木セット/ブロッキング防止パウダー/特白ウェス/無臭洗い油/インキ ・ ハンド ・ ローラー/インキべら/ゴム ・ ローラー ・ メンテナンス剤/オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)/活版用墨青口インキ/ラバー ・ ベース ・ レタープレス用インキ/版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)/樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、22.39ミリ)/特製五号サイズメタルベース箱入りセット/特製カタ仮名活字アラタ1209/輸入欧文活字スキームセット/輸入オーナメント活字各種/凸版用スプレーボンド/特製文選箱/中古文選箱新旧各種/文選箱ストッパー/セッテン/特製文選箱立て/特製ミニ組みゲラ/中古組みゲラ/特製ミニ置きゲラ/中古置きゲラ/特製ミニスダレケース棚/活字サイズ照合キット/【新入荷】乾燥用カード ・ スタンド

DSCN7457 DSCN7454 DSCN7450 DSCN7459 DSCN7469ハンドモールド1 ハンドモールド3 ハンドモールド2 

Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO- Report 01 開催のお知らせ

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【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO
【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月・祝] 3日間
【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室
        鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】 朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

尚古集成館 http://www.shuseikan.jp/  仙巌園  http://www.senganen.jp/
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部  http://robundo.com/adana-press-club/

※ 会期中は同敷地内の「尚古集成館別館 展示室」においても、重要文化財「木村嘉平による鋳造活字と関連資料」の特別企画展示をご覧になれます。
※ 入館には仙巌園 センガンエン/尚古集成館 ショウコシュウセイカン との共通入館料(大人1,000円、小・中学生500円)が必要となります。
WebSite用青

<GOANDO ごあんど-は、薩摩ことばで、「ございます」、「ございますぞ」の意味です>
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写真 : アダナ・プレス倶楽部 鹿児島支部広報部長/
六花窯 横山 博
タイトルデザイン : アダナ・プレス倶楽部会員/バッカス 松尾

【 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO-開催にあたって 】

朗文堂/アダナ・プレス倶楽部では、手動式小型活版印刷機 Adana-21J  および 手動式小型活版印刷機 Salama-21A を中核としながら、活版印刷の今日的な意義と、活字組版の実践を中心とした、その魅力の奥深さの普及をつうじて、身体性をともなった造形活動を重視し、ものづくりの純粋な歓びの喚起を提唱してまいりました。

活版印刷の今日的な意義と、その魅力の奥深さをより一層追求するためには、活版印刷術の技術の獲得と、知識の修得はもちろんのこと、「ものづくり」と真剣に向き合う姿勢と環境も重要です。
その活動の第一段階として、アダナ・プレス倶楽部では例年五月の連休に、2008-2012年の五年間四回にわたって< 活版凸凹フェスタ >を開催してまいりました(2011年は東日本大震災のため中止)。

また昨年からは、活版関連イベントの開催が盛んになった首都圏をいったんはなれ、多くのアダナ・プレス倶楽部会員が存在している、地方からの振興をめざすあらたな段階として<Viva la 活版-すばらしき活版>の普及活動にはいりました。
その第一弾として、昨2013年は07月の三連休に、北海道の美唄ビバイ市にある野外彫刻庭園「アルテ ピアッツァ 美唄」において、< Viva la 活版 Viva 美唄 >を開催いたしました。
【Youtube : Viva la 活版  Viva 美唄

今年は、重要文化財「木村嘉平の活字関連資料」を所蔵し、活版印刷術をはじめ、近代産業の揺籃の地となり、ふるい歴史と文化を有する、鹿児島市「名勝 仙巌園センガンエン」 の 「尚古集成館本館(重要文化財)展示室」において、11月の三連休に< Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO >を開催いたします。
イベント名称の一部となった「GOANDO -ごあんど」は、薩摩ことばで、「ございます」、「ございますぞ」という意味です。
──────────────
「尚古集成館 しょうこしゅうせいかん」は、ふるくは歴代の鹿児島薩摩藩主の別邸であった「仙巌園 せんがんえん」の広大な敷地内に、島津斉彬ナリアキラによって一連の近代工場群として建造されました。
島津斉彬は、西欧諸国のアジア進出に対応して近代産業の育成を進め、富国強兵を真っ先に実践しました。それら事業の中心となったのが、磯(錦江湾の海岸べり)に建てられた工場群の「集成館」です。
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 「尚古集成館」外観(2013年06月)。隣接の仙巌園は下記の画像集でお楽しみください。

その地に1865年(慶応元)に竣工した石造りの機械工場は、その後重要文化財に指定され、現在内部は島津家の歴史・文化と集成館事業を語り継ぐ博物館「尚古集成館」として親しまれています。
その「尚古集成館」の一隅の展示室を<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の会場とします。
また同館は、これも重要文化財である「木村嘉平の活字関連資料」を所蔵し、近代活字版印刷術をはじめとする近代産業の揺籃の地でもありました。
このような歴史と文化を有する、鹿児島県都、鹿児島市にある「名勝 仙巌園 尚古集成館本館 」において、11月初旬の三連休に<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>を開催いたします。

会場の前面にひろがる紺碧の海/錦江湾と、火の精霊サラマンダーさながら、たかく火焔を噴きあげる活火山「桜島」の雄大な景色に見守られての<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の開催は、造形者の皆さまの創作意欲をかきたて、さらなる創作活動のための活力をあたえてくれることでしょう。

会場の<仙巌園/尚古集成館>は、鹿児島市中央部からは車で15-20分ほどですし、鹿児島市内各所からのバスが頻繁に運行されています。鹿児島空港からは高速道利用の車で40分ほどです。
アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまには、アダナ・プレス倶楽部の会報誌「夏号」にて、詳細をお知らせの予定です。その後も、アダナ・プレス倶楽部、朗文堂双方のWebSiteでも、随時情報を公開してまいります。

<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>の開催期間の、11月1日[土], 2日[日], 3日[月・祝]は、爽秋のもっともよい行楽のときでもあります。
おりしも仙巌園では「菊まつり」が予定され、また鹿児島市内では南九州最大の祭とされる「おはら祭」の開催時期とも重なっています。

アダナ・プレス倶楽部の会員の皆さま、ならびに全国の活版印刷愛好家の皆さま、ことしの秋は、歴史と情熱の地、薩摩に大集合でごあんど ! !
【リンク : 名勝 仙巌園(磯庭園) 】 【リンク : 尚古集成館 】 【リンク : 仙巌園と桜島 画像集 】

<参考資料:前回のViva la 活版 美唄の映像記録> ────────────
◎ Viva la 活版 Viva 美唄  14:40

Viva la 活版-すばらしき活版。5年間4回にわたり開催された<活版凸凹フェスタ>にかえて、2013年07月北海道美唄市アルテ・ピアッツア美唄で開催された活版イベントの記録。
【関連URL : Viva la 活版 Viva 美唄 レポート01-12 活版アラカルト

Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 02 告知はがき印刷篇

 

20140918141640687_0001 Goando-ロゴ1色Viva la 活版-すばらしき活版印刷
2014年、今回は、火の山 ・ 櫻島と、紺碧の海 ・ 錦江湾にのぞむ
鹿児島の 重要文化財施設 尚古集成館で
Viva la 活版  薩摩 dé GOANDO を開催いたします。

【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO
【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月 ・祝] 3日間
【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室
鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】 朗文堂  アダナ ・ プレス倶楽部

尚古集成館 http://www.shuseikan.jp/  仙巌園  http://www.senganen.jp/
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部  http://robundo.com/adana-press-club/

【 関連情報 : Viva la 活版ーすばらしき活版 2014年 <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>- Report 01 開催のお知らせ

※ 会期中は同敷地内の 「尚古集成館別館 展示室」 において、重要文化財 「木村嘉平による鋳造活字と関連資料」 の特別企画展示をご覧になれます。
※ 入館には仙巌園 センガンエン/尚古集成館 ショウコシュウセイカン との共通入館料(大人1,000円、小・中学生500円)が必要となります。
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【 緊急のご報告!】
◆ 尚古集成館館長 : 田村省三館長による 特別講演と ギャラリー ・ トーク開催決定 !!
   尚古集成館所蔵/重要文化財 『木村嘉平活字』 と 薩摩藩集成事業について 

◯ 『木村嘉平活字』研究の第一人者 : 田村省三館長に、ご講演とギャラリー ・ トークを担当いただきます。
◯ 11月02日[日] 14:00-17:00 またとない機会ですが、会場の都合で限定20名様となります。
◯ 聴講料は不要ですが、仙巌園 ・ 尚古集成館の共通入場券 ¥1,000 が必要となります。
◯ 参加希望のかたは adana@robundo.com に、件名「木村嘉平活字講演会参加」で申し込みを。
◯ 申し込みは先着順で、定員になり次第締め切りとさせていただきます。
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《 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO 開催が迫ってきました。準備状況をお知らせいたします 》
<活版凸凹フェスタ> のころから、大量配布されるイベント告知のはがきなどは、会員のなかでも電動の自動機を併用されて、活版印刷を業務とされているかたに印刷をお願いしてきました。
もともと 朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部では、 Adana-21J, Salama-21A のユーザーの皆さまに配慮して、業務としての活版印刷はおこなっておりません。
ところが、なにぶん賑やかなことが大好きなアダナ ・プレス倶楽部の皆さん。いつの間にかはなしが盛りあがって、ことしは会員の人海戦術で、小型手動活版印刷機 Adana-21J, Salama-21A を用いての印刷に挑戦となりました。


告知はがきは、錦江湾からのぞむ雄大な櫻島を描写したもので、基本設計は AD バッカス松尾さん。

絵柄面は三版三色三度刷り、宛名面は一度刷りで、都合4,000枚ほどを小型手動活版印刷機で印刷しようという無謀な !?  計画です。つまり 16,000回におよぶ印刷作業になります。

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《2014年08月下旬、酷暑、ときには豪雨のなかでの印刷作業が展開しました》
朗文堂 4F B 室。この部屋は新宿私塾、活版カレッジをはじめ、さまざまなちいさな集まりにも使用されています。ここに Adana-21J, Salama-21A がド~ンと三台設置されました。もちろん毎日のように、
出したり、収納したりと慌ただしいものでした。

夕刻になると、アダナ・プレス倶楽部の会員の皆さんが入れ替わり立ち替わり次次と登場して、まず <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> はがき絵柄面の印刷がはじまりました。
ともかく 基本色が赤と青の二種類、4,000枚、各三度刷りの印刷ですから、乾燥用カード・スタンドがズラリとならび、すのこ取り作業も半端な量ではありません。

それでも会員の皆さんは、楽しそうに、ワイワイがやがや、にぎやかなことにぎやかなこと。
躰を動かし(ついでに口も動かし)、視覚神経をめいっぱいもちいて印刷状況を見極め、せまい通路をぬうようにして、印刷担当と乾燥担当に交代しながらの作業の連続でした。
まるで中学生か高校生の合宿のような、入れ替わり立ち替わりの一週間で、絵柄面の印刷がようやく終了しました。

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 《 活版印刷は躰を駆使します。作業のあとは当然食事もすすみます 》
印刷作業が一段落したとき、軽食をとりました。作業がまだ中途ですから、レストランではなく、ちかくの中国料理店に買い出し部隊がでかけて、餃子弁当が用意されました。
どういうわけか、お餅と餃子が大好きのアダナ ・ プレス倶楽部会員の皆さん。ふりかけは業務用の 「たまごふりかけ」 のおおきなパックで、そこに北京で仕入れてきた、ピリカラの <魔法のスパイス> をチョッピリのせると、おおいに食と話題がすすみます。
DSCN6983 DSCN6985 DSCN6992 DSCN6993《 意外に難航した宛名面、墨一色の印刷 》
本来、はがきの表裏印刷のばあい、宛名面を先に印刷して、見どころとなる絵柄面はあとから印刷したほうが、絵柄面の擦れや汚れが発生しにくく、無難なのですが、今回は作業日程の都合から、多食刷りの絵柄面の作業が先行しました。
その乾燥をまって、大量の告知はがきの半製品をかかえ、文京区の会員 <活版アトリエ  愛花 アイカ> さんに出かけて宛名面の印刷作業を展開しました。
こちらには電動活版印刷機の <Swan 750X> がありますが、長年にわたってほとんど名刺専用機として使われてきた機械でしたから、久方ぶりのはがきの印刷とあって、少少インキの付きに難航しました。
年代物の自動活版印刷機がショートしないように、休み休み印刷をおこない、微調整を施しながらの作業でしたが、夕刻にはなんとか宛名面の印刷を無事に終了することができました。
 

手動式の活版印刷機で絵柄面を多色刷りしてくださったアダナ・プレス倶楽部会員有志の皆様、宛名面印刷のために電動の活版印刷機を使用させてくださった<活版アトリエ 愛花>さんとお父様、ありがとうございました。皆さまおつかれさまでした。

DSCN7012 DSCN7021 DSCN7018 DSC_4970DSC_4985【 関連情報 : Viva la 活版ーすばらしき活版 2014年 <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>- Report 01 開催のお知らせ

【活版カレッジ】 2014年夏期講座 全課程を修了しました。

活版カレッジ

DSCN7297     朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
本格的な活字版印刷術の
知・技・美の三領域を バランス良く学べます。

活版カレッジでは、科学と学術的根拠にもとづいた実践を基盤とし、活版印刷機 Adana-21J,  Salama-21A によるケーススタディ ・ メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。
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《活版カレッジ》は、なにしろ定員四名という徹底した少人数の講座ですから、開講後まもなくから、活版造形に挑む仲間としての連帯意識が芽生えるようです。ですから皆さんはすっかり打ち解けて、和気藹藹と、にぎやかきわまりないお仲間になります。

今回の「2014年夏期講座受講者」の皆さんは、50-20歳代、男性女性各二名でした。
受講期間は2014年07月10日-09月18日の三月間でした。
最終日は受講時間をオーバーして、「多色刷り02」の講座が続きましたが、さすがに皆さん別れがたいおもいがあって、さまざまな思いでばなしがつづき、ほとんどのかたが終電での帰宅となりました。
それでも 《活版カレッジ》 修了生は、ほぼ毎月 <活版カレッジ アッパークラス> が開催されていますし、さまざまなイベントでの再会や、もはや伝説と化しつつある <お餅と餃子の忘年会> はますます盛況です。
これからも、しばしばお会いできますね。

そんな皆さんの熱気がまだのこっている教場ですが、きょう(09月19日)は、アメリカからやってきた若者が <Salama-21A 操作指導教室> を受講しており、活字(和文 ! )をひろう、カチカチという音がいつもとかわらず響いています。
これから秋本番。 朗文堂/アダナ・プレス倶楽部は10月03-04日<活版ルネサンスフェア>、11月01-03日<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>などのおおきなイベントを控えています。
また小型活版印刷機 Salama-21A の出荷が本格化し、その対応におわれる日日となっています。
そのために例年の 《活版カレッジ秋期講座》 はお休みとさせていただき、来春早早から 《活版カレッジ冬期講座》 を開講の予定です。

次期冬期講座は、ご要望の多かった昼間部の開講予定ですが、すでに先行予約のお客様で定員となり、キャンセル待ちの状況です。
夜間講座の開講は来来期を予定しており、しばし先となりますが、なにぶん定員4名の徹底した少人数講座のため、《活版カレッジ》 受講ご希望の方は、お早目に、朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の @メール まで受講希望の意向をご連絡ください。
一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげます。

皆さまの積極的なご参加をお待ちしております。
──────────

活版カレッジ
【講座教室】 東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル   4FB 朗文堂内(通学制)
【講   師】 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部

◎ 受講期間 3 ヶ月 木曜日 全 9 回(毎月 3 回) 19 : 00-22 : 00 (冬期のみ14 : 00-17 : 00)
※ 各コース定員 4 名(お申込先着順)
※ 毎月第 1-3 週木曜日の開講。 第4-5週は基本的にお休みです。
※ 年末年始・GW ・夏期休暇などに際して若干の変動があります。
◎ 徹底した少人数講座のため、お申込先着順とさせていただきます。
◎ 受講希望者多数の場合には、次期講座への予約をお勧めする場合がございますのでご了承ください。 ◎ 次期の開催日時と募集の開始は、ここ アダナ・プレス倶楽部ニュース にて随時お知らせいたします。
◎ 《活版カレッジ》 受講希望の方は、お気軽に、できるだけ事前に、アダナ・プレス倶楽部の @メール まで受講希望の意向をご連絡ください。 一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげます。 積極的なご参加をお待ちしております。

【 基本情報 : 教室のご案内 Salama-21A操作指導教室 活版カレッジ
【 関連情報 : 活版カレッジ 2014年春期講座 スタートしています !  】

【 関連情報 : 【活版カレッジ】 2014年夏期生募集 募集は締め切りました。次期講座へのご予約をおすすめいたします

【会員情報】 中国の友人、原 博さんがご来社に!

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 中国の名門大学 清華大学美術学院の副教授 原 博 先生(ショートヘアのかた)
上)原さんのデジカメ(セルフタイマー)で撮影。 下)やつがれ撮影(めずらしく撮れた)。

中国 ・ 北京の友人/清華大学美術学院の副教授 原 博(yuán bó)先生が来日されて、2014年08月23日[土]、朗文堂アダナ ・ プレス倶楽部を訪問されました。
原先生とは、昨年末、ことしのはじめと、二度にわたって北京でお会いしましたが、日本でお会いするのははじめてでした。

久しぶりの来日で慌ただしい日程のなか、土曜日の午後に朗文堂にご来社いただきました。
原先生を中心に、いよいよ北京精華大学でのタイポグラフィ教育の一環として、活版印刷の実習を本格化されるとのこでしたが、やはり悩みは活版印刷機と周辺機器の整備であり、活字の供給体制のようでした。

教育施設へのこうした機器の供給態勢はアダナ ・ プレス倶楽部の得意とするところであり、原先生と大石は、ときのたつのも忘れて打ち合わせを重ねていました。
そこで、いささか手持ちぶさたのやつがれ。撮影係をかってでましたが、ふたりともまったくやつがれの手腕を信用せず、まずは原先生のデジカメのセルフタイマーでの撮影。 その後ようやくやつがれが撮影にあたりました。
めずらしく無事に撮影成功。下掲の写真がその成果です。
【活版アラカルト:中国の友人/年賀状の交換を巡って 原 博 さんの〈夢〉&北京点描 

アダナ・プレス倶楽部会報誌 <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>情報満載 第25号完成・配布中です。

アダナ・プレス倶楽部の会報誌
『Adana Press Club NewsLetter Vol.25』(Summer 2014)を
刊行し、会員の皆さまへ配布中です。

会報誌25号

『Adana Press Club NewsLetter Vol.25』 (Summer 2014)
表紙使用活字 : 和文活字:12pt. 明朝体 ルビ活字:6pt. 明朝体 欧文活字:12pt. ボドニ
           図版:罫線(波罫=ブル罫)、記号活字、約物活字
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 主な内容(目 次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【イベント情報】 『欧文書体百花事典』普及版刊行記念連続講演会
【イベント情報】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO 開催決定!
           ──── 出展者・参加者募集のお知らせ
【新企画・新規商品のご案内】
           欧文活字「サンセリフ体」 ギル・サン活字大紹介
【連載 活字版印刷豆知識 25】
           中国の時代区分とそれぞれの時代を代表する活字書風
【連載 活版まんが】
           トンカツ ニンニク コンニャク & カッパンの巻き=ブル罫
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『Adana Press Club NewsLetter』の定期購読をご希望の方は、 会員登録 と年間登録費の納入をお願いします。
なお、毎号バックナンバーの在庫がございませんため、 会報誌の配布はお申込みの次号からとなります。ご了承ください。

中国 上海の活字製造と活版印刷事情 ── アダナ・プレス倶楽部会員 畠中結さんから情報提供をいただきました。

Studio1 Studio2 Studio3《錯綜する中国の活字製造と活版印刷関連情報》
なにしろ広大な国土の中国ですから、活字製造と活版印刷関連情報とひとくちにいっても、とかく情報が混乱して錯綜しています。
情報がはいりやすい北京とその近郊には、すでに活字製造業者は無いことは確実のようですが、
「中国東北部の吉林省や遼寧省
では、まだ活版印刷業者があって、活字も供給されているようだ」
「中国南西部の四川省でも、まだ金属活字の製造が継続しているようだ」
といった、伝聞や風評ばかりで、歯がゆいものがありました。

ところで、上海で活躍する版画家:楊 黙さんと畠中 結さんのご夫妻は、2012年の暮れに、朗文堂 アダナ・プレス倶楽部から <小型活版印刷機 Adana-21J >をご購入されました。上掲写真のように、 Adana-21J は楊 黙さんのスタジオに設置されて、その造形活動の拡大に貢献しています。
そんなおふたりから、今般上海郊外の活字鋳造所の現況報告と写真をご送付いただきました。〈活版アラカルト〉のページでご紹介いたします。
アダナ新コラム
【 関連記事 】
★ YANG MO  楊 黙
★  エッ、いまごろお正月 !? 上海在住の会員がご来社に。そして「老北京のご紹介」 2014年02月10日
★  <在時間的某処>, Somewhere in time, ある日どこかで。 2014年05月21日
★ 中国 上海の活字製造と活版印刷関連情報 ── 畠中結さんからのご報告

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1_1[1] 6_work02[1] 7_privarte10_v2[1] 9_work03[1] 8_privarte112[1]楊 黙  Yang Mo ┊ 1980年中国うまれ
中国上海在住。日常生活のすべてを芸術、デジタル・デザイン、版画製作に捧げているアーティスト。
楊氏は南京芸術大学を卒業し、そののち版画製作の最先端の研究を、ドイツ中央部、芸術と大学都市、カッセル(Kassel)で続行した。同地で日本から留学中の畠中 結さんと知り合って結婚した(中国では夫婦別姓がふつう)。
中国に帰国後、ふたりは上海にアトリエを開設して、中国各地でいくつかの展覧会を開催した。また2012年の東京TDC賞にも選ばれている。
楊氏はおもにデジタル・デザイナーとして活躍しているが、常に彼自身の版画作品をつくって、現代中国では顧みられることの少ない、あたらしい版画芸術を提案し続ける、意欲にあふれる造形家である。
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東京国立博物館・書道博物館 連携企画<趙之謙の書画と北魏の書> 後期展示案内

20140717214438189_0002 20140717214438189_0001東京国立博物館・書道博物館 連携企画 ── 悲盦没後130年 ──

趙之謙の書画と北魏の書

詳細:東京国立博物館  http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=623
詳細:書道博物館     http://www.taitocity.net/taito/shodou/index.html

書道博物館では、特別展『趙之謙の書画と北魏時代の書』―悲盦(ひあん)没後130年―がはじまってから一ヶ月がたちました。残暑のきびしい日日でしたが、東京国立博物館、書道博物館ともに多くの来館者をみたようです。
08月26日[火]からは、一部の展示替えを終えて後期展示がはじまりました。本展は09月28日[日]まで開催されています。
ここにあらためてご案内いたします。

本2014年は中国清朝後期のひと、趙之謙(ちょう-しけん 1829-84)の没後130年にあたります。 趙之謙は会稽カイケイ(浙江省紹興)の裕福な商家にうまれましたが、十代のころから家産がかたむいて貧困を余儀なくされました。
それでも趙之謙は書画や篆刻で生計を立てながら勉学にはげみ、やがて結婚しました。妻は苦しい家計をやりくりし、なんとか幸せな家庭を築くかにみえました。

ところがこのころから、江西省に興ったキリスト教系の宗教結社[上帝会]による「太平天国の乱」[別名:ボクサーの乱。弁髪を廃して長髪をたくわえ、南京を首都として太平天国と称した。曾国藩・李鴻章らによって鎮圧されたが清朝崩壊の遠因となった。1851-64]が会稽にも波及し、自宅は焼失し、妻子も争乱の犠牲となりました。
家と家族をもろともに失った絶望の果てに、趙之謙はみずからの号を「悲盦 ヒアン ≒ 悲庵」とあらためました。ときに趙之謙34歳のときのことでした。

こののち趙之謙は趙家の再興をめざして科挙[高級官吏登用試験]に挑みました。挑戦すること再再にわたりましたが、ついに科挙登第の夢を果たせずにおわりました。
それでも北京での滞在中に数多くの金石キンセキ資料に接し、その研究に没頭しました。 なかでも北魏[鮮卑族王朝、398-556]の書に心酔して、のちに「北魏の書」と呼ばれるあたらしい書の表現を確立しました。

北魏の書に触発され、雄偉きわまりない書風を創出した趙之謙は、碑学派の中心的な人物として活躍し、清朝後期の碑学派は全盛期をむかえました。
この碑学派をおもくみる風潮は明治の日本の書壇にも継承され、趙之謙の独特な作風に影響をうけたわが国の書芸家は少なくありません。

いっぽう趙之謙はその後も科挙に挑戦していましたが、ついに高級官僚の途を断念して、44歳の時地方官僚として江西省に赴任して政務に奔走しました。しかし積年の過労がたたり、数えて56歳でその生涯をとじました。
[書道博物館のフライヤーよりご紹介]

<西湖のほとりにある趙之謙を紀念する半隠亭と、復元された墓址> ──────────
中国浙江省杭州市の西湖をめぐる堤のひとつに楊公堤ヨウコウテイがある。
楊公堤は明の正徳03年(1508)当時の杭州知事:楊 孟瑛が西湖を浚渫した際にでた湖底の泥をもちいて築いたとされる。
2003年に大改修がなされて、並木の美しい散策路と、二車線の舗装道路になった。全長は3,228メートルとおおきな堤である。

趙之謙は赴任先の江西省で没したとされるが、墓地は郷里の会稽(浙江省紹興)からちかい、この西湖のほとり、丁家山麓に設けられていたとされる。
小社スタッフが、趙之謙の書画と篆刻が好きだったために、2011年の中秋に西湖の趙之謙の墓地をたずねた。その記録をご紹介したい。
DSCN8047 DSCN8049 DSCN8050 DSCN8056 DSCN8055 DSCN8062 DSCN8060杭州西湖の観光地図をみるなら、楊公堤の「三台雲水」のちかくに趙之謙の墓地はあるが、多くの観光案内図には墓地の所在地は触れられていない。
丁家山とは、やまというより、所詮堤のなかのわずかな高所であり、また道路の改修前には訪れることも困難な場所であったという。そのためにいつの間にか墓所は毀損されて、その正確な位置はわからなくなっていた。

それでも趙之謙の遺徳をしのぶひとがおおく、かつて墓地があったとされる高台に、あずまや風の「半隠亭」がもうけられ、そこからの西湖の眺望はすばらしい。
墓地は道路をはさんで斜め前方に簡素に再建されている。
碑学派の書芸家や篆刻家の一大拠点、杭州西湖にはふさわしい眺望である。
【URL:百度百科 趙之謙画像集 百度百科 趙之謙

<西湖余談> ────────
天下の名勝として知られる西湖には、楊公堤、蘇堤(蘇軾ソ-ショク・蘇東坡ソ-トウバ 1036-1101  の築堤と伝える)などいくつかの人工堤防がある。
もっとも著名なのは東の断橋から錦帯橋を通って、西の平湖秋月まで、長さ1kmにわたって西湖を東西に分断する形で造られた堤防「白堤 ハクテイ」であろう。
この堤は、当初は「白沙堤」と呼ばれ、宋の時代には「孤山路」とも呼ばれた。

堤防の上には外側(湖面側)に桃、内側(湖岸側)に柳が植えられ、春になると桃の花の薄紅色と、柳の新緑とのコントラストが美しい。また初夏から盛夏にかけては、湖面を埋めて咲きほこる、うす紅色の蓮花の芳香につつまれる。
晩夏ともなると、その蓮の実をリヤカーや天秤に満載して売りあるく近在のひとが、近づく杭州の秋の到来をつげる。
これらの光景は、杭州西湖と白堤を代表する景観として知られている。

中唐代の大詩人・白居易 ハク-キョイ(あざな : 楽天 ラクテン 772-846)が杭州の刺史(長官)であった時、西湖の開拓と大規模な水利工事をおこして民に恩恵を与えたことから、後世のひとがその徳を忍んで、この堤はいつのころからか「白堤」と呼ばれるようになったという。
閑静な楊公堤とはことなり、「白堤」と「蘇堤」は四季をとわずひとであふれている。

ついでながら……、杭州は人口880万の大都市でもあり、観光地の周辺は混雑のためもあってタクシーは不足がちである。
もし楊公堤の<趙之謙墓地>をたずねるのなら、わかいひとは湖畔の随所にある「レンタサイクル」を利用されるか、タクシーでいくなら、ともかくちいさな案内板を見過ごさないように注意して、
現場で待機してもらったほうが安心である。

【 関連情報 : 活版 à la carte 十五夜のお月さま――月に叢雲ムラクモ、花に風といいますね。月餅と最中、Flea Market 蚤の市 】
DSCN7566 DSCN7516 DSCN7532 DSCN7588

【講演会】 『欧文書体百花事典』 その後Ⅳ <装飾は罪悪か? 花形装飾活字クロニクル> 白井敬尚氏 終了しました。

欧文書体百花その後IV

『欧文書体百花事典 その後』第 4 回は 2014年08月24日[日]
「装飾は罪悪か ?   花形装飾活字クロニクル」
講師は 白井敬尚さんの担当で
アダナ・プレス倶楽部も花形活字による活版実演をいたしました。
たくさんの皆さまのご来場ありがとうございました。
詳細画像報告は画像スライドショーが楽しめる
<  活版アラカルト> にアップいたしました。

白井さん P1110532 ──────────
『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回) 第 4 回
『 装飾は罪悪か ?  花形装飾活字クロニクル 』
講 師 : 白井 敬尚
日 時 : 2014年08月24日[日] 午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会 場 : 東洋美術学校 階段教室
161-0067 東京都新宿区富久町2-6
地図 
http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 : 各回1,000円(要申込登録)
主 催 : 株式会社 朗 文 堂
後 援 : タイポグラフィ学会
             学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ 

欧文書体その後チラシ

林 昆範さんが Red Dot 賞を獲得されました。

列印 列印

台湾で活躍する林 昆範さん。林 昆範さんは中国大陸の少数民族とその造形の調査を精力的に重ねています。
2014年05月には山東省に調査に出かけて骨折されましたが、順調に恢復されて、07月02日久しぶりに来日されて、<タイポグラフィ講演会 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会>を担っていただきました。
08月にはいると、ふたたび大陸にわたり、中国広西チワン族自治区のまち、陽朔県にでかけられています。

林 昆範さんはまた、今年の春に二つの iF 賞を受賞されましたが、07月末には産学協同プロジェクトの成果として、中国南東部の少数民族衣装に使われた文様と伝統色を生かして、陽朔にある観光会社のブランドイメージをつくり、Red Dot 賞を獲得されました。
ここに受賞作の一部をご紹介いたします。

【 花筏 : 朗文堂好日録-036 台湾春節:林昆範さんの年賀状 】
【 活版アラカルト : 林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会の記録 】

【活版カレッジ】 2014年夏期生募集 募集は締め切りました。次期講座へのご予約をおすすめいたします。

活版カレッジ

 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
本格的な活字版印刷術の
知・技・美の三領域をバランス良く学べます。

活版カレッジでは、科学と学術的根拠にもとづいた実践を基盤として、活版印刷機 Salama-21A,  Adana-21J によるケーススタディ・メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。
DSCN1834 DSCN4513
写真上) 活版カレッジ 2013年冬期生の講習風景
写真下) 活版カレッジ 2014年春期生の講習風景

「活字版印刷術 Typographic Printing」は、印刷による視覚伝達技術のなかでも、文字情報の主要な複製・伝達の手段として「活版印刷・活版・カッパン」などと呼ばれてひろく親しまれてきました。
そして今、印刷複製技術の原点として560年余におよぶ長い歴史を有し、メディアの変遷とともにさまざまな浮沈を経た「活版」が、ふたたび熱く注目され、関心をあつめています。
活版カレッジは、あたらしい活版ユーザーに向けた活字版印刷機 Salama-21A,  Adana-21J の製造・発売をおこなっているアダナ・プレス倶楽部が開講する活版講座です。

──── 活版カレッジ  2014年 夏期講座 募集のお知らせ  定員に達しました!
◎ 徹底した少人数の講座のため、お申込先着順とさせていただきます。

◎ 受講希望者多数の場合には、次期講座への予約をお勧めする場合がございます。
◎ 次期の開催日時と募集の開始は、この アダナ・プレス倶楽部ニュース にてお知らせいたします。
◎ 本年は<Viva la 活版  薩摩 dé GOANDO>ほか、イベントと活版ゼミナールが秋に重複しております。そのため秋期講座はお休みとさせていただきます。
◎ 来年1月からの冬期講座は昼間部での開講を予定していますので、 今期をのがされますと次回の夜間講座での受講は 来年の春期講座以降となります。この機会にぜひご受講ください。
◎ 《活版カレッジ》を受講希望の方は、お気軽に、できるだけ早めに、アダナ・プレス倶楽部の @メール まで受講希望の意向をご連絡ください。一般公募に先だってあらためてご案内をさしあげ、受講の最終確認をさせていただきます。積極的なご参加をお待ちしております。

                    • 活版カレッジ 2014年夏期講座
                      【講座教室】  東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル  4FB 朗文堂内(通学制)

                      【講   師】  朗文堂 アダナ・プレス倶楽部
                      【開講日時】  毎週木曜日(夜間部) 19:00-22:00
                      (時間超過の場合も有) 3 ヶ月間(毎月3 回、全9 回)
                      【定    員】    定員 4 名
                      【支払い期日】 開講02週間前まで(中途退講の場合でも受講料の返却はいたしません)
                      【講座日程】
                      07月10日        活版印刷概論
                      07月17日        和文端物組版
                      07月24日        文 選
                      08月07日        和文ページ物組版
                      08月21日        和文と欧文の違い
                      08月28日        欧文書体の歴史
                      09月04日        欧文スペーシング
                      09月11日        多色刷り 1
                      09月18日        多色刷り 2
                • ──────────────
                  受講をご希望の方は <アダナ・プレス倶楽部の @メール >まで 下記の事項をご連絡ください。

                  1.件名 : 「活版カレッジ」2014年春期 受講希望  2.お名前  3.ご連絡先 郵便番号、ご住所、電話番号、@メールアドレス  4.活版印刷のご経験の有無。 その他、お差し支えなければ、性別、ご年齢などもお書き添えください。
                  各回の基本的な指導内容は統一させていただきますが、参加者それぞれのご経験やご関心をお教えいただければ、できる限り講習内容として反映いたします [お教えいただいた情報は、朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の内部だけで使用します]。 ご参加お待ちしております。

【講演会】 林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会 終了いたしました。

 

Web林講演会

本講演会は平日にもかかわらず、多くの皆さまのご来場をたまわり
好評裡に終了したしました。ご来場ありがとうございました。
http://youtu.be/J9_KgzN16H8

タイポグラフィ講演会
林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会
Vignette 02 改訂版

林 昆範著『中国の古典書物』は、文字の発生期から印刷術の発明へ。悠久の歴史を有する中国の書物の歴史に、気鋭の研究者が挑んだ力作です。
文字と書物は、どのように誕生し、なにを、どのように伝達してきたのか。
ヴィネット02号  『 中国の古典書物 』林 昆範
ヴィネット06号  『 元明体と明朝体の形成 』 林 昆範
ヴィネット09号  『 楷書体の源流をさぐる 』
林 昆範 ヴィネット10号   『 開成石経 』 共著/グループ昴 スバル
へとつづいた、林 昆範 著作シリーズ、最初の02号『中国の古典書物』の改訂増刷版です
【関連情報 : 朗文堂ブックコスミイク増刷 林 昆範 『中国の古典書物』

今回の講演会では、同書の主要項目を再構築するとともに、中国の、そしてわが国の古典書物の配列方式(レイアウト)が、なぜ右起こしの縦組みとなっていったのかを、実際に竹簡・木簡をもちいて書写し、簡冊(竹簡・木簡を紐や糸で綴ったもの。慣用的にカンサク)に再現することでその謎を解明します。

また「五体・五筆」とされる篆書・隷書・真書(楷書)・行書・草書の書き分け(書写)をつうじて、竹簡・木簡から、帛(ハク 絹布)、そして紙の登場へと、被書写媒体の変化をつうじて、古典の書物の形成と書体の変化、そしてその発展の歴史に迫ります。
ですから今回の講演会『中国の古典書物』では、活版インキのにおいにかわり、筆墨の馥郁としたかおりが立ちこめる会場になるとおもわれます。

なお『中国の古典書物』は06月24日の発売で、お近くの有力書店、オンライン・ブックショップでお求めいただけます。
07月02日[水]の講演会会場でもご購入いただけます。
────────────
タイポグラフィ講演会
『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会

講  師 : 林 昆 範 リン・クンファン
日  時 : 2014年07月02日[水]18:30 - 20:30(ワークショップを含む)
会  場 : 東洋美術学校 D棟一階 学生ホール
162-0067 東京都新宿区富久町2-6
地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 : 1,000円(要申込登録)
主  催 :  株式会社 朗 文 堂
後  援 :  タイポグラフィ学会
学校法人専門学校 東洋美術学校 産学連携事務局 デザイン研究会アクティ

林01

講師紹介 : 林 昆範 リン クンファン
1967年、台湾・台北市うまれ。
日本大学博士課程芸術専攻修了 芸術学博士。
台湾・中原大学商業設計学科学科長、銘伝大学助教授。
台湾・中原大学助教授、同大学文化創意研究センター主任。
タイポグラフィ学会会員。

──────────── <新公開>
タイポグラフィ講演会 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会
講  師 : 林 昆 範 リン・クンファン
日  時 : 2014年07月02日[水]
『中国の古典書物』刊行記念講演会の筆書実演編をご紹介いたします。
http://youtu.be/J9_KgzN16H8
「東洋」を篆書・隷書・楷書・草書で書き分けています。また右起こし縦組みの中国古典­書物の基本原型となった竹簡による「簡冊」に、著名な唐詩「人面桃花」を隷書で書き上­げました。

『 欧文書体百花事典 』普及版 刊行記念特別連続講演会 第3回 『Robert Granjon』 河野三男 終了しました。

欧文書体百花その後3F-o本講演会は盛況裡に終了いたしました。たくさんのご来場ありがとうございました。
 <活版印刷アラカルト>に会場風景、活版ゼミナール詳細などを報告いたしました。
<活版印刷アラカルト>では画像をスライドショーでおたのしみいただけます。
アダナ新コラム
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『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
第 3 回  『 Robert Granjon 』
講   師 :  河野 三男
日  時 :  2014年06月22日[日] 午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会  場 : 東洋美術学校 本部棟302教室
              161-0067 東京都新宿区富久町2-6
              地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 :各回1,000円(要申込登録)
主  催 : 株式会社 朗 文 堂
後  援 : タイポグラフィ学会
              学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
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欧文書体その後チラシ※ 上掲図版、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております[デザイン : 杉下城司]。 ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。 
※ 会場は30-40名のキャパシティです。お申し込み先着順にてご聴講ができます。
・東洋美術学校には、森澤 茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした、活版印刷のワークショップを会場内において併催いたします(アダナ・プレス倶楽部担当)。 
※ 当日配付資料、活版ワークショップの準備などがありますので、確実に受講するためには@メールでのお申込みをお急ぎください(今回の会場は狭隘です)。 
※ 本講演会の次回以降に関する詳細情報は、順次 <朗文堂NEWS ブログロール> のコーナーに掲載いたしますので、ご確認をお願いいたします。

【終了いたしました!】活版ルネサンスフェア。ー Salama-21A も展示・ご体験いただきました。

DSCN4077 活版ルネサンスWeb

初日は曇天、あいにく天候不順の二日目となりましたが、両日ともたくさんのご来場者をお迎えして、《第16回活版ルネサンスフェア》は盛況裡に終了いたしました。ご来場ありがとうございました。

今回は新機種 Salama-21A の初登場もあって、いっときは狭い会場が大混雑の様相を呈しました。
また昨年から、アダナ・プレス倶楽部は東京でのイベント《活版凸凹フェスタ》を中断して、全国縦断イベント《Viva la 活版》シリーズを展開中のため、久しぶりに拝見する懐かしいお顔もおおく、両日とも展示・販売会というより、さながら、活版造形者の皆さまとの心弾む交流会の様相を呈しておりました。
活版ルネサンスの歩みの、たしかな手応えを感じさせていただいた二日間でした。

簡略紹介はすこしお時間をいただいて、ここアダナ・プレス倶楽部ニュース欄でご報告いたしますが、「交流会」のたのしい様子は、〈 活版アラカルト 〉コーナーで紹介いたします。

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第16回 活版ルネサンスフェア

と き * 2014年04月29日[火・祝]-30日[水] 13:30―19:00
ところ * 朗 文 堂 4 F-B
160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[ 来場ご案内マップ ]

春うらら、櫻前線が北上中です。いよいよ創作の春がはじまりました。
皆さまお元気にてご活躍のことと存じます。
《活版ルネサンスフェア》は、通常春と秋の2回にわたって開催される
アダナ・プレス倶楽部会員、活版造形者、活版ファンの皆さまを対象に
  活版印刷関連の新製機器と、資材、そして一部は中古品の
活版関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場ながら、貴重アイテム、マニアックな商品が溢れています!
春の創作シーズンに、このチャンスをぜひともお役立てください。
[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

話題沸騰 !!
新登場 アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A を
会場でご体験、ご覧ください。
Salama 4cWebsala22630 sala22657 sala22663 sala22651
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の製造・販売による、新登場
〈アダナ式小型活版印刷機  Salama-21A 〉
はもとより、新品の活版印刷関連機器、独自企画開発商品と、活版印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。

これらは現在では生産中止となった活版関連機器や、個人では入手しにくい、
◎ 適度な乾燥速度、印刷に気品を「青口アオクチ墨活版インキ」(見本展示・受注製造)
◎ インキ・ローラーの清拭と、長期使用にむけた「ゴム・ローラー・メンテナンス剤」
◎ 印刷作業が本格化したかたに好適な、おおきなメタルベース代用の「アルミ作業台」(リユース)
◎ 〈活字はいっさい使わない。すべて樹脂凸版でいく!〉、超割り切り型のユーザーのご希望で開発した新製品「メタルベース一体型チェース」(見本展示・受注製造)
◎ 新開発 圧盤用ラバー・クッション胴張りセット
などの器材や資材を含みます。
すべて実物をご覧いただき、その特徴をご理解のうえご採用いただけます。

活版印刷(Type printing, Letter press)のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながら魅力溢れる展示販売会となります。
春の創作シーズン、展覧会シーズンの到来に合わせて、創作に活用できそうな機材の補充、実製作での疑問の解決、技術の向上に、どうぞこの 《活版ルネサンス フェア》 をご利用ください。

《第13回 活版ルネサンスフェア》の会場の模様

《今回の主なご紹介アイテム  順不同》
── 商品の一部に、現品限りのものがございます。売り切れの際はご容赦ください。
新開発 アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A /新開発 圧盤用ラバー・クッション胴張りセット/活版専用ピンセット新旧/ジャッキとジャッキハンドル新旧/KMT全自動活字組版機(日本語モノタイプ)活字母型庫8pt, 9pt, 10pt 明朝体/罫線各種/くじら尺/特製組みつけ台/金属インテル各種/活版用強力磁石/特製組版ステッキ、中古組版ステッキ/ファニチュア各種/工具類(ブレース鋏・鳥居鋏・罫切り鋏)/罫切り器/各サイズ込め物セット/活字倍数尺/特製ムラ取りハンマー&ならし木セット/ブロッキング防止パウダー/特白ウェス/無臭洗い油/インキ・ハンド・ローラー/インキべら/インキ・パッド/ゴム・ローラー・メンテナンス剤/オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)/活版用墨青口インキ/ラバー・ベース・レタープレス用インキ/版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)/樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、23.39ミリ)/特製五号サイズメタルベース箱入りセット/特製カタ仮名活字アラタ1209/輸入欧文活字スキームセット/輸入オーナメント活字各種/凸版用スプレーボンド/特製文選箱/中古文選箱新旧各種/文選箱ストッパー/セッテン/特製文選箱立て/特製ミニ組みゲラ/中古組みゲラ/特製ミニ置きゲラ/中古置きゲラ/特製ミニスダレケース棚/活字サイズ照合キット

────  その他掘り出しもの、在庫限りの貴重アイテムがどっさり。 皆さま、友人・知人と誘いあわせてのご来場をお待ちしております。

活版カレッジ 2014年春期講座 スタートしています !

活版カレッジ朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
本格的な活字版印刷術の 知・技・美の三領域を
バランス良く学べます。

活版カレッジでは、科学と学術的根拠にもとづいた実践を基盤としながら、活版印刷機 Adana-21J,  Salama-21A によるケーススタディ・メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。

なにしろ定員四名という徹底した少人数の講座が〈活版カレッジ〉ですから、開講後まもなくから、活版造形に挑む仲間としての連帯意識が芽生えるのでしょうか。打ち解けて、和気藹藹とした、にぎやかきわまりないお仲間になります。
DSCN3834 DSCN3831 DSCN3830「活字版印刷術 Typographic Printing」は、印刷による視覚伝達技術のなかでも、文字情報の主要な複製・伝達の手段として、ひろく「活版印刷・活版・カッパン」などと呼ばれて親しまれてきました。
そして今、印刷複製技術の原点として560年余におよぶ長い歴史を有し、メディアの変遷とともにさまざまな浮沈を経た「活版」が、ふたたび熱く注目され、関心をあつめています。
活版カレッジは、あたらしい活版ユーザーに向けた活字版印刷機 Salama-21A  の製造・発売をおこなっているアダナ・プレス倶楽部が開講する活版講座です。

活版カレッジ  2014年次期講座
◎ 3 ヶ月 木曜日 全9回(毎月3回) 19:00-22:00
※各コース定員4名(お申込先着順)
※ 毎月第1-3週木曜日の開講。 第4-5週は基本的にお休みです。
※ GW・夏期休暇などに際して若干の変動があります。
◎ 徹底した少人数講座のため、お申込先着順とさせていただきます。
◎ 受講希望者多数の場合には、次期講座への予約をお勧めする場合がございますのでご了承ください。
◎ 次期の開催日時と募集の開始は、ここ アダナ・プレス倶楽部ニュース にて随時お知らせいたします。
◎ 《活版カレッジ》受講希望の方は、お気軽に、できるだけ事前に、アダナ・プレス倶楽部の @メール まで受講希望の意向をご連絡ください。 一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげます。 積極的なご参加をお待ちしております。

  • 活版カレッジ
    【講座教室】 東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル   4FB 朗文堂内(通学制)
    【講   師】 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部

【講演会】欧文書体百花事典 その後Ⅱ終了。ご来場ありがとうございました。

欧文書体その後チラシ 欧文書体百花その後2

DSCN3836DSC04669-3DSC04749-2櫻前線がどんどん北上中です。皆さまお元気ですか。 春とは名のみの風がつめたい日曜日でした。 それでもたくさんの皆さんがご来場され熱い講演会でした。ありがとうございました。
この【欧文書体百花事典 その後】 講演会は、 6 回12月まで 連続開催されます。今後とも、ご支援、ご来場と、 『普及版 欧文書体百花事典』 のご愛読をお願いいたします。

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2014年04月20日[日]、東洋美術学校において、講演会【欧文書体百花事典 その後Ⅱ】が講師:杉下城司さんによって開催されました。 ご来場いただきました皆さま、長時間のご聴講お疲れになりませんでしたか。 また後援をいただきました東洋美術学校 産学連携事務局 デザイン研究会アクティ、タイポグラフィ学会の皆さまにも篤く御礼を申しあげます。

あらためてご案内いたしますが、次回の講演会【欧文書体百花事典 その後Ⅲ】は、2014年06月22日[日]、「Robert Granjon」と題して河野三男さんのご担当です。ご期待ください
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『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
第 2 回  『サンセルフの次なる模索 ローマン・サンセリフ』
講     師 : 杉下 城司
日    時 : 2014年4月20日[日]
会    場 : 東洋美術学校
主    催 : 株式会社 朗文堂
後     援 : タイポグラフィ学会/ 学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティDSC04629 DSC04888-2 DSC04583-1 DSC04585DSCN3905 DSCN3851 DSCN3849 DSCN3868 DSCN3880 DSCN3894 DSCN3903 DSCN3897 DSCN3879DSCN3836