いつものことですが、出あいはうれしく、別れはさびしいものです。
<新宿私塾 第32期>は、桜花爛漫の4月初旬に開塾し、新宿御苑の百日紅が猛暑にめげずに真紅の花をつけている9月11日、全員が無事に全課程を修了し、おおきく成長して羽ばたいていきました。
最終講座は<第25回 タイポグラフィの基本技術の再構築>と題して演習:大石 薫の担当でした。この演習講座を終え、これからは<新宿私塾修了生>の一員となった塾生の諸君は、わかれがたいおもいがあったのかしばらく教場での談笑がつづき、やがて再開を約して新宿の町に消えていきました。
<新宿私塾>は毎回全25講座が開講されますが、「造形のよろこび」、「身体性をともなった造形のよろこび」をモットーとしています。
同時に<新宿私塾>では、タイポグラフィにおける 「知・技・美」 の三領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。それはまた 「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」 という、つよい自戒をともないます。
長いようで短かった半年間でした。ことしはあいにくの天候不順の日がつづき、また真夏日・猛暑日・酷暑日と体験をしたことがない炎暑が連日襲来しました。
さらに列島をいくつもの台風が襲い、水害や地滑り地震といった被害にかさなり、きびしい自然現象に見まわれ続けました。
さいわい最終講座の09月11日は、蒼空が澄みわたり、爽やかな秋風がかけぬけるおだやかな日でした。
講座の終了後、塾生諸君は時計を気にしながら、しばしのお別れに際してメアドの交換を急ぎ、同期会の幹事をきめて再会を約しての修了となりました。
造形界にはきびしい逆風がみられる昨今ですが、新宿私塾32期修了生の皆さんは大きく羽ばたいて旅だちました。
何人かの終了生は、すでに<平野の会>に加入されていますし、いずれ<活版カレッジ>の受講を予定されているかたもおられます。
きっと、いつかまた、どこかで、笑顔での再会を楽しみにしています。