新宿私塾第20期 第18回講座
2012年7月21日[土]
特別演習 製本術入門
特別講師:西尾 彩 さん
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梅雨も明け、爽やかな風が吹いていました。
土曜日、特別演習、きょうはすこし長丁場になる。
午後1時、たれも遅刻無く、全員集合。
新宿私塾 第1期から担当していただいている
西尾彩さんによる特別演習「製本術入門」。
右端が講師の西尾 彩さん。
新宿私塾はタイポグラフィを中核として、造形・形成に関する多彩な
講座を設けています。通常は2コマ、都合3時間の夜間講座ですが
フィールドワークや、ここに紹介するような 5 時間にわたる特別講座もあります。
「製本術入門」は、講師の西尾 彩さんの指導をうけながら
手づくり洋式製本を体験する講座です。
西尾さんは通算4年余におよぶ英国留学のあいだ、その居を
19世紀世紀末 アーツ&クラフツ運動の発信地のひとつ
ロンドンのテムズ河畔のハマースミス通りにおかれていました。
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講座が進行するのにつれ、西洋製本術の基本とは
16世紀ドイツの書物、いわゆる『西洋職人づくし』、
『Eygentliche Beschreibung aller Ständeauff Erden』
(詩:ハンス・ザックス、木版画:ヨースト・アマン、フランクフルト、1568年)
に描かれた製本士とも、19世紀世紀末の英国、アーツ&クラフツ運動の
造形家たちとも通底する、身体性をともなった造形であることに気づかされます。
そして、そのおもしろさに次第に惹かれていきます。
特別演習は全員が製作を完了して、夕方6時に終了。
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ところで塾生諸君、演習でのここちよい達成感が醒めぬまま、
「懇親会」と称して、夕暮れの街に、連れ立ってきえていきました。