以前のアダナ・プレス倶楽部ニュースです。
現在はブログにてお知らせしております。
ニュース No.035 【アダナ・プレス倶楽部便り】
出展企業の皆さま、ご協力ありがとうございました。
30 年近く続いた冬の時代から、ようやく息を吹き返しはじめた活字版印刷ですが、アマチュア・プリンターばかりでなく、古くからの専業者の方がたの理解とご協力、それと業界全体の盛り上がりなくしては、活字版印刷に本当の春は訪れることはありません。
今回の活版凸凹フェスタ 2008 では、活字版印刷を心から愛し、守り抜こうとされている専業者の方がたの中から、たとえアマチュア・プリンターであっても、活字版印刷を愛する同志として、共に活字版印刷業界を盛り上げていこうと支援してくださる頼もしい専業者の皆さまにもご出展いただきました。
有限会社 弘 陽
手差しの活字版印刷機に、強い愛着とこだわりをもってお仕事をされている印刷会社「弘陽」のブースです。活字版直刷りによる印刷物はもちろん、清刷りのお仕事とその展開、若い作家や他分野のクリエーターとのコラボレーション作品などの展示を通して、活字版印刷のさまざまな可能性を提示してくださいました。
技術と伝統を重んじながらも、あたらしい世代にも門戸を開いていらっしゃる、活版技術者で代表の三木弘志さんのまわりには、たくさんの印刷相談が寄せられていました。豆本作家の赤井都さんも、弘陽さんに活字版印刷をお願いしている作家さんのおひとりです。今回は、弘陽さんによる活字版印刷、赤井さんによる企画・執筆・製本の新作豆本『寒中見舞』の特装版もお披露目いただきました。
築地活字
創業 1919 年の伝統を担いながら、業界では貴重な若手経営者として期待されている横浜の活字鋳造所「築地活字」のブースです。今回は、活版凸凹フェスタ限定商品として、築地活字が誇る和文活字 10 書体の中から、二号のゴシック体・丸ゴシック体・清朝体・宋朝体による「活版凸凹」の 4 文字の活字の販売、貴重で優雅な二号花形とトランプマークなどの三号記号活字の販売、そしてアダナ・プレス倶楽部とのコラボレーション企画商品である「欧文活字フォント・スキーム・セット」の販売をおこないました。
会場に築地活字代表の平工希一さんがいらっしゃる日には、名刺の発注相談に訪れるお客様で賑い、何度も足をはこんでくださるリピーターのお客様の姿も印象的なブースでした。
株式会社 中村活字
銀座の老舗、創業 1910 年の「中村活字」のブースです。今回は、活版凸凹フェスタのために、中村活字さん所有の貴重な花形活字母型の中から、20 種類をセレクトして新鋳した五号花形活字を、中村活字さんの website も担当されているデザイナーの東條メリーさんとのコラボレーションにより、素敵にパッキングされた可愛らしい活字のセットの販売と、母型や計器類といった貴重な鋳造機器の展示をおこないました。
いつも明るく、まわりに人の輪が絶えない中村明久代表を慕って、全国からお客様が集まりました。
Robundo Publishing Inc. Tokyo JAPAN