朗文堂 News　2008年05月27日

2008 年 05 月 27 日

若葉のかおりでむせかえるような、ほんとうに佳い季節になりました。

皆さまお元気でご活躍のこととぞんじます。例によってお知らせがいくつかございます。

アダナ・プレス倶楽部から「活版凸凹フェスタ」終了のお知らせ

詳細：http://robundo.com/robundo/news/14may08.html

詳細：http://www.robundo.com/adana-press-club/news/news032.html

朗文堂アダナ・プレス倶楽部では、5 月の連休（5月2日–12日）を期して「活版凸凹フェスタ」を開催いたしました。お陰様で 3,500 名余のお客さまを迎えて、会場は「ファイン・プレスに向けたカッパン・ルネサンス」で、連日熱気につつまれていました。また、印刷とその四大版式にもご理解が深まったようで、とてもうれしく、成果の多いイベントとなりました。ご来場の皆さま、ご協力いただいた皆さまに厚く御礼もうしあげます。

朗文堂タイプ・コスミイクから「和字 AMBITION 9」新発売

詳細：http://www.robundo.com/type-cosmique/kinkido/ambition9.html

欣喜堂・今田欣一氏と、朗文堂組版工学研究会によるプロ向けのデジタル・タイプ「欣喜堂デジタルタイプ・シリーズ」第 6 弾 ! 「和字 Ambition 9 」が新発売となりました。

欣喜堂和字シリーズとは、わが国の和字 ― ひら仮名・カタ仮名の歴史を俯瞰し、その伝統のたかみにあるすぐれた字様や書体を、現代のデジタル・タイプとして再生させるものです。

「和字 Ambition 9 」には以下の 9 種類の和字が収録されています。

「アンビション Ambition 9 」は、9 種類の伝統のたかみにある和字を複刻・再生したもので、「大志」という意味です。わが国の活字書体の開拓にあたって、版下を描いた書家である、池原香穉、久永其頴、湯川梧窓をはじめ、研究者・企業家として大きな貢献をした、本居宣長、本木昌造、平野富二、吉川半七、江川次之進、青山安吉、津田伊三郎、寿岳文章らの「大志」をたたえて、「欣喜堂和字シリーズ」第 4 弾の名称に「和字 Ambition 9 」を採用しました。

これで欣喜堂和字シリーズは 4 パッケージとなり、カログラムでは STAR という晴れがましい名称の段階まできました。「正調明朝体 Combination 3 」、「清朝官刻体 Combination 3 」ともども、皆さまの変わらぬ熱いご支持を期待いたします。

朗文堂タイプ・コスミイクから「フルティガーDVD」販売終了のお知らせ

詳細：http://www.robundo.com/FrutigerDVD.html

不朽の名作活字「メリディエン、ユニバース、OCR-B 」などを制作したアドリアン・フルティガーの画期的な DVD を、4 次にわたって朗文堂が独自に輸入し、翻訳テキストつきで販売してまいりました。ところが今般、製造元のライノタイプ社より、突然、製造・販売の終了の通知がございました。

相当粘り強く製造・販売再開の交渉を重ねましたが、残念ですが「フルティガー DVD 」の販売は今後不可能となりました。また在庫分は今回の「活版凸凹フェスタ」で完売となりました。ご購入いただいた皆さまにお礼を述べると同時に、これから伸びてくる若者に、こうした貴重なデータを提供できなくなったことに、一抹の淋しさをおぼえます。

こうした若者にむけては、知的所有権に抵触しない程度に「 DVD Video Adrian Frutiger The Man of Black and White 」の上映会を企画するとともに、フルティガー氏から寄贈いただいた、貴重な書物や原字を見ていただく機会を「ちいさな勉強会」として予定しております。

朗文堂タイプ・コスミイクにユービック社が仲間入り

詳細：http://www.geocities.jp/ubiquefont/100/110/111.html

株式会社ユービックはあたらしく誕生したフォントベンダーで、経営者の宮崎徹氏は、写研をかわきりとして、R 社・I 社などのフォントベンダーで職歴をかさね、今般ユービックを設立しました。現在はタイプデザイナー／鈴木竹治氏による「ユニフォントシリーズ」が中心ですが、今後の展開が期待されるフォントベンダーです。なお鈴木竹治氏は外資系次世代パソコン組込フォントの原字制作者でもあります。