活版讃歌<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>Ⅷ 栃木香織会員カメラを中心に展示作品をご紹介

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おおくのご来場者、新潟のアダナ・プレス倶楽部会員、北方文化博物館のスタッフの皆さま、そして各地から参集された、おおくの活版印刷実践者の皆さまからのご支援をいただき、毎年恒例の活版印刷讃歌イベント<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>は、全日程を盛況裡に終了いたしました。
ご来場・ご支援ありがとうございました。
またご報告が遅延しましたことをお詫び申しあげます。

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Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示 期間 】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会       場 】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主       催 】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

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────────── 松尾和夏 sketch & note

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【作品名】 tea & books / 恵文社のフランス紅茶展オリジナルカード
【作者名】 絵と印刷:松尾和夏(sketch & note)
手漉き和紙 : 紙漉サトウ工房
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)

20151011viva_0023 20151011viva_0026 20151011viva_0027【作品名】 PHILOSOPHY CARD / 誠光社オリジナルポストカード
【作者名】 絵と印刷 : 松尾和夏(sketch & note)
テキストセレクト : 堀部篤史(誠光社)、手漉き和紙 : 紙漉サトウ工房
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)

DSCN1656【作品名】 five words /sketch & note オリジナルカード
【作者名】 絵と印刷 : 松尾和夏(sketch & note)
手漉き和紙 : 紙漉サトウ工房
【版式・技法】 文字:凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)

20151011viva_0020 20151011viva_0019【作品名】 樹脂凸版のはしっこコラージュ
【作者名】 絵と印刷 : 松尾和夏(sketch & note)
手漉き和紙 : ヨシあし和紙の会
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)
樹脂凸版を製版する際にできた、廃棄する樹脂のはしっこの部分をコラージュして、福島潟で越冬する天然記念物のオオヒシクイのような形を作りました。

────────── しおた まこ

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20151011viva_0049【作品名】 Xmas card
【作者名】 しおた まこ
【版式・技法】 凸版印刷
20151011viva_0051【作品名】 message card
【作者名】 しおた まこ
【版式・技法】 凸版印刷

20151011viva_0058 20151011viva_0059【作品名】 calendar 1
【作者名】 しおた まこ
【版式・技法】 凸版印刷

20151011viva_0061【作品名】 calendar 2
【作者名】 しおた まこ
【版式・技法】 凸版印刷

20151011viva_0052【作品名】 calendar 3
【作者名】 しおた まこ
【版式・技法】 凸版印刷

────────── 山下 良子 FAGICA. LLC

20151011viva_0274 20151011viva_0277 20151011viva_0279【作品名】 『ごあいさつ』
【作者名】 印刷 : 山下 良子(新潟やまやま)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)
写真 : 和紙にオンデマンド印刷

──────────  吉沢加也  FAGICA. LLC

20151011viva_0283 20151011viva_0282【作品名】 『送り』
【作者名】 吉沢加也
【版式・技法】 図版 : 凸版(亜鉛凸版)

────────── 関 宙明 ユニバーサル・レタープレス

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ここにご紹介した一連の書籍のアートディレクション・デザインを担当した関 宙明さんは、Adana-21J をもちいた活版印刷部門 ユニバーサル・レタープレス でのみずからの活版印刷実践を、本職であるグラフィック・デザインにも活かし、活版印刷所とのコラボレーションによる書籍づくりを展開しています。

【作品名】 『わが友ユダ』
【作者名】 詩 : 新井延男
版元 : 港の人
本文活字組版・印刷 : 内外文字印刷
表紙箔押し : 真美堂手塚箔押所
デザイン : 関 宙明
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【作品名】 『草地の時間』

【作者名】 詩 : 村野美優
版元 : 港の人
本文活字組版・印刷 : 内外文字印刷
表紙箔押し : 真美堂手塚箔押所
デザイン : 関 宙明
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【作品名】 『鈴を産むひばり』

【作者名】 歌 : 光森裕樹
版元 : 港の人
本文活字組版・印刷 : 内外文字印刷
表紙箔押し : 真美堂手塚箔押所
デザイン : 関 宙明
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【作品名】 『夜の甘み』

【作者名】 詩 : 伊藤啓子
版元 : 港の人
本文活字組版・印刷 : 内外文字印刷
表紙箔押し : 真美堂手塚箔押所
デザイン : 関 宙明
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【作品名】 『詩への途中で』

【作者名】 詩・エッセイ : 高橋 馨
版元 : 港の人
本文活字組版・印刷 : 内外文字印刷
表紙箔押し : 真美堂手塚箔押所
デザイン : 関 宙明

──────────  Bonami

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【作品名】 かみきりサックル
【作者名】 作者 : 三木葉苗
デザイン・印刷・手製本 : Bonami
【版式・技法】 文字:凸版(活字版印刷)、絵 : 凸版(樹脂凸版)
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【作品名】 さくらとカトリ

【作者名】 作者 : 三木葉苗
デザイン・印刷・手製本 : Bonami
【版式・技法】文字 : 凸版(活字版印刷)、絵 : 凸版(樹脂凸版)
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【作品名】 日々への手紙

【作者名】 作者 : 三木葉苗
デザイン・印刷・手製本 : Bonami
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)

──────────  足立涼子

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DSCN1701【作品名】 タイトル : とりのうた (2014年/5部限定版)
【作者名】 企画制作 : 足立涼子
【版式・技法】 枝文字 : 平版/リトグラフ(版画工房カワラボ!)
奥付 : 凸版/樹脂凸版(ada-library)
用紙 : 備中とりのこ紙

──────────  龍骨堂

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【作品名】 『無 題』
【作者名】 龍骨堂
【版式・技法】 凸版(活字版印刷)

────────── すぎもとあきお(ぢゃむ)

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【作品名】 活版小本シリーズ

『芥川龍之介の遺書』 芥川龍之介
『マーク・トウェインの箴言集』 マーク・トウェイン
『菊池寛』 菊池寛
『實語敎』
『盈満の咎』
『黒猫・餅饅頭』 薄田泣菫
『漢詩抄』
『子規随筆』 正岡子規
『死生に関するいくつかの断想』 ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)
『狂訳 小倉百人一首』
『盈満の咎 弐』
『獨樂吟』 橘曙覧
『Greise  老人』 リルケ・森鴎外訳
『冬日の窓』 永井荷風
『老嬢物語』 ギ・ド・モーパッサン
『舞鶴心中の事実』 高浜虚子
『我が子の死』 西田幾多郎
『電車の窓』 森鴎外
『尾生の信』 芥川龍之介
『夢十夜より  ─第三夜─』 夏目漱石
『てがみ・二十一のことば』 チェーホフ
『蜜柑』 芥川龍之介
『老人の死』 シャルル・ルイ・フィリップ

【作者名】 印刷・製本 : すぎもとあきお(ぢゃむ)
【版式・技法】 文字 : 凸版(樹脂凸版)

────────── 加久本真美
20151011viva_0079 20151011viva_0075 20151011viva_0077【作品名】 『活字見本帳2015』
【作者名】 加久本真美(東洋美術学校 タイポグラフィ・サークル QP 卒業生)
【版式・技法】 凸版(活字版印刷)
昨年から学校に残る金属活字の整理を開始。
掃除→分類(書体・活字サイズ別)→印刷の手順で、活字の状態と種類を調査している。
昨年に引き続き活字見本帳を制作。

────────── 田中智子(はな工房)
20151011viva_0121【作品名】 『MY TYPE』
【作者名】 印刷・製本 : 田中智子(はな工房)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)
20151011viva_0119 20151011viva_0116 20151011viva_0115 20151011viva_0118【作品名】 『ざしき童子(ぼっこ)のはなし』

【作者名】 印刷・製本 : 田中智子(はな工房)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)
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【作品名】 『風景』

【作者名】 印刷・製本 : 田中智子(はな工房)
【版式・技法】 文字 ・ 他 : 凸版(活字版印刷)
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【作品名】 『かごっまことば』

【作者名】 印刷・製本 : 田中智子(はな工房)
【版式・技法】 文字・他 : 凸版(活字版印刷)
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【作品名】 『風のうた』

【作者名】 印刷・製本 : 田中智子(はな工房)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(ゴム版印刷)

────────── タイポグラフィ学会
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【作者名】 紙面設計 : タイポグラフィ学会
        活字組版・印刷 : 大石 薫(タイポグラフィ学会会員)
【版式・技法】 文字 :凸版(活字版印刷)
オーナメント、プリンターズ・マーク : 凸版(銅凸版)
オーナメントは『BOOK OF SPECIMENS』活版製造所 平野富二(明治10年)より採録

────────── 栃木香織(文香―Fumikou―)
20151011viva_0237 20151011viva_0245 20151011viva_0241 20151011viva_0246【作品名】 『photo book』
【作者名】 印刷・製本 : 栃木香織(文香―Fumikou―)
写真 : 上野隆文(文香―Fumikou―)
【版式・技法】 文字:凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)、写真 : デジタル印刷―――
【作品名】 『モンヨウ誕生記念』

【作者名】 印刷・製本 : 栃木香織(文香―Fumikou―)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版、ゴム版画)

────────── 日本大学藝術学部 美術学科 

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【作品名】 『THE LOVE OF BOOKS ― Old English Song』
【作者名】 版画 : 日本大学藝術学部 美術学科
高浜利也、菊池史子、笹井祐子、宮澤真徳、山﨑香菜、大槻孝之、日比野絵美、宮澤英理子
活字組版 : 大石 薫(アダナ・プレス倶楽部)
製本 : 栃木香織(文香―Fumikou―)
【版式・技法】 版画 : 凸版(リノカット、木版)、凹版(銅板)、平版(リトグラフ)、モノタイプ(モノプリント)など。
文字:凸版(活字版印刷)
本書は、第35回全国大学版画展(主催:大学版画学会/町田版画美術館)において、日本大学藝術学部 美術学科 笹井祐子准教授(当時)と、大学版画学会所属のアダナ・プレス倶楽部 大石薫による公開セミナー「版画と活字」のための参考展示作品として制作されたものである。
活字版印刷を導入した授業展開の一例として、同じ詩をテーマに、各々でイメージをふくらませながら、それぞれのイメージに合った技法で版画を制作し、一冊の折本のかたちにまとめた試みである。手製本はアダナ・プレス倶楽部会員 栃木香織の協力による。

────────── 大石 薫(アダナ・プレス倶楽部)

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【作品名】 良寛と貞心尼 『蓮の露』によせて
【作者名】 活字組版・印刷 : 大石 薫(アダナ・プレス倶楽部)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)

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【作品名】 アダナ・プレス倶楽部「会報誌」表紙
【作者名】 活字組版・印刷 : アダナ・プレス倶楽部
        2015年秋号版画:笹井(奥村)祐子
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版、リノカット、ゴムカット、木版、その他)

────────── 桐島カヲル(Lingua Florens)

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【作品名】 連作『秋』より ―吾亦紅―
【作者名】 桐島カヲル(Lingua Florens)
【版式・技法】 文字 : 凸版(活字版印刷)、図版 : 凸版(樹脂凸版)

────────── 紙漉サトウ工房 佐藤徹哉
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本格紙漉き士:サトウ工房:佐藤徹哉さんのご出展。佐藤さんには搬入から搬出まで終始ご助力いただいた。デジタル環境を苦手とされるので、 { sketch & note }松尾和夏さんのご協力を得ての出展。
詳細は松尾和歌さんのURL { 紙漉サトウ工房 佐藤徹哉 } に、大量の画像での紹介がある。手漉き紙の工程をわかりやすく、丁寧に紹介したものなのでぜひともリンク先でご覧いただきたい。

アルテピアッツァ美唄から2016年のカレンダーが到着。彫刻広場には冠雪があり、野鹿があそびにきているようです。アルテピアッツァ美唄 また行きたいですね!

Viva la 活版 ―― 活版讃歌イベントの会場として、最初に選ばれたのが 北海道美唄市、安田侃氏の野外彫刻公園「アルテピアッツァ美唄」でした。
「アルテピアッツァ美唄」では、リスが駆けまわり、点在する彫刻作品にかこまれ、ギャラリーでの活版作品展、ストゥディオでのワークショップ、講演会と、盛りだくさんの企画が<Viva la 活版 Viva 美唄>でした。
それだけに思い出がいっぱい、いまだに同館ポポロ市民としてのあつい交流は途切れることなく続いています。

Viva la 活版 Viva 美唄 レポート01―10 】

アルテピアッツァ美唄 彫刻作品 安田 侃 KIMON 帰門アルテピアッツァ美唄 彫刻作品 安田 侃 KIMON 帰門

去りゆく夏を惜しんで-アルテピアッツァ美唄 安田侃<こころを彫る授業>開催

安田侃の<こころを彫る授業>のお知らせ
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彫刻作品 : ひとつがふたつ 安田 侃 Kan Yasuda 作  Photo:Hiroo Namiki

2013年の<Viva la 活版 -すばらしき活版>イベント、Viva la 活版 Viva 美唄>の開催地、アルテピアッツァ美唄から夏のたよりをいただきました。
ことしの夏は、北海道美唄でも30℃を超える日がおおく、冬期の暖房設備ばかりで、空調(冷房)設備のすくない美唄ではかなりつらかったようです。
アルテピアッツァ美唄恒例の <こころを彫る授業>ですが、今回は安田 侃カン氏を講師として開催されます。直前のご案内となりましたが、ご関心のあるかたはご参加ください。
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安田侃の<こころを彫る授業>
◯ 日   程 : 2015年 ①8月29日(土)、30日(日)受付終了  ②9月12日(土)、13日(日)
◯ 場   所  :  アルテピアッツァ美唄 ストゥディオ・アルテ 

◯ 時  間 : 各日 10:00-16:00  
◯ 締  切 : ① 8月20日(木)受付終了   ② 8月31(月)
※ お申込み多数の場合は、初めての参加の方を優先します。ご了承ください。
◯ 参加費 :

一        般       /    15,000円(白大理石) 10,000円(軟石) 
高校生・大学生  /     10,000円(白大理石)    6,000円(軟石)        
中学生以下       /       9,000円(白大理石)    5,000円(軟石)
◯ お申込・問合せ : アルテピアッツァ美唄ギャラリー  TEL (0126)63-3137
◯ 主   催 : 認定NPO法人 アルテピアッツァびばい 

【 詳細情報 : アルテピアッツァ美唄 イベント

残暑お見舞い & 新塾餘談 おもかげのはし

2015残暑見舞い
《 新 宿 餘 談 》

七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき

新宿区神田川に架かる「 面影橋 」ちかくの空き地に咲いていた名をしらぬ野艸。
このあたりは、江戸千代田城の築造者とされる 太田道灌 の逸話にちなむ「山吹の里」の地とされ、江戸時代・明治時代には名所のひとつであった。いまは山吹はみあたらないが、橋のたもとにそれをつたえる記念碑がひっそりとたたずむ。 DSCN0022DSCN0034DSCN0041DSCN0030DSCN0046DSCN0049DSCN0052いまではなんの風情もないコンクリートの橋ではあるが、この橋は歌人:在原業平がきよらかな水面にその姿をうつしたことから「姿見の橋」とも、あるいは徳川三代将軍家光がこのあたりで鷹狩りの鷹をみつけて名づけた橋ともされる。
「おもかげのはし/俤の橋」の名は、和田於戸姫なるものが、かずかずの悲劇をなげいて、この水面に身をなげうったときの和歌から名づけられたとする。

いずれにしても、漢字だけの「面影橋」よりも、どれもが風情のある名前ではある。
その「おもかげのはし」のたもとに水稲荷神社があり、そこのおおきなマンションに友人が事務所を開設していた。その友人「松本八郎」が逝って、はやいものでまもなく一年になろうとしている。夏の夕まぐれ、「おもかげのはし」をたずね、クレマチスの真っ白な花弁を見ながら、勝手に先に逝った友人を偲んだ。

【Viva la 活版-すばらしき活版】 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅲ 会場のいま

2015暑中見舞い 豪農の館_ロゴViva la 活版 Let’s 豪農の館
【 イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示 期間 】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会       場 】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主       催 】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部
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ことしのアダナ・プレス倶楽部の<Viva la 活版-すばらしき活版>イベントは、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>と題して、新潟市北方文化博物館内、明治初期の農家であった「吉ヶ平民家」を主会場として開催されます。
百数十年前、活版印刷の創始とほぼ同年代に建築されたこの民家は、板敷きの間に囲炉裏がきられていますが、エアコンはありません.。虫除けの網戸、展示用レール、展示用照明などもありません。ただ、ゆたかな自然と、本物の歴史にあふれています。DSCN4205 吉ヶ平古民家 遠景吉ヶ平古民家 吉ヶ平古民家 居間
みのりの秋とともに、この古民家いっぱいに<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>が開催される。
「吉ヶ平民家」の前には、かつては稲田がひろがり、地元の小学生たちが田植えから稲刈りまでを担っていた。いまは「大賀ハス」が植えられており、七月下旬からつぎつぎと凜洌とした花をつけているという。
北方博物館学芸員のブログ から納涼をかねて紹介したい。


アダナ・プレス倶楽部 恒例「餅と餃子の会」 and More

《ご報告が遅れました! 2014年12月後半の某日 アダナ ・ プレス倶楽部 餅モッチ 餃子の忘年会》
どういう訳かお餅が大好きな会員が多い 〈 朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部 〉である。
遠方の会員のかたのご参加がむずかしいのは残念だが、各地でも 「 ◯ ◯ アダナ ・ プレス倶楽部 忘年会 」 を開催されているようである。
報告が遅くなりましたが、年末恒例の 〈 アダナ ・ プレス倶楽部 餅と餃子の会 ― 餅モッチ 餃子の忘年会 〉 の模様を紹介いたします。
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このときは、一段と参加者がふえたので、若干机を移動したり、スペースを広げての開催であった。
それでも真っ先にテーブルに置かれたのはやはり < 大根おろし製造キット >。 担当はもう不動の小酒井さんであった。
餅つきの準備と、もろもろで皆がいそがしく、いつの間にかやつがれまでタマネギ刻みに駆りだされていた。 火はつけていないが、咥えタバコの悪弊での参加だった。
ここまでは例年の忘年会と大差はなかった。
【 関連情報 : アダナ ・ プレス倶楽部 恒例「餅と餃子の会」 and More 2014年02月25日

DSCN9970 DSCN9972 DSCN9974 DSCN9982 DSCN9986 DSCN9989 DSCN9992DSCN9993結局、お雑煮に入ったのか、餃子に混ぜ込まれたのかしらないが、上掲写真の壺入りの青菜は、本物の野沢菜である。
やつがれの郷里は信州野沢温泉村にちかい。 この温泉の◯◯寺の畠で採種されたものだけが本来の「野沢菜」である。 それ以外はたんなる高菜でしかない-と北信濃うまれの頑固者は野沢村うまれのオヤジに教えられ、いまだにそれをかたく信じている。

昨年は改修工事のために、ノー学部が煉瓦をつみあげ、丹精込めてつくってくれた<空中庭園>は撤去の憂き目をみた。 なぜかは知らぬが、分譲マンションでも、ベランダは共有スペースということで、有無をいわせぬ強引さで艸艸ごと < 空中庭園 > は霧散した。
そのために大きめな植木鉢に、堆肥と油かすの肥料をたっぷりあたえ、水やりをかかさず育てた、自慢の、無農薬、有機栽培の野沢菜であった(地植えならもっとおおきくなるはず)が、刻みこまれたあとに到着した会員は、その 「 勇姿 」 をみることなく終わった。

2014年は活版礼讃イベント < Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO > の開催が11月第一週と遅かったせいもあり、忘年会も鹿児島での話題がおおかった。
この忘年会の翌週末、やつがれ、大石、カメラマンの上野隆文氏の三名は、撮影のために またまた鹿児島にでかけた。
撮影は必至にとり組んだが、夜ともなると鹿児島の 「 紙バカ様ご一同 」 が待ちかまえていて、市役所前の 「 某店 」 での会食となった。

下戸のやつがれではあるが、この店の 「 豚骨-大根と豚肉をトコトン煮込む-料理 」 と 「 薩摩汁 」 にはしびれるのである。 どうしてこんなに豚肉が柔らかく、骨まで食せるのかはしらないが、その豚肉の旨みが大根にしみ込んで、これもまたおいしいのである。
こうして朗文堂と アダナ ・ プレス倶楽部の師走は、まことにあわただしく過ぎ去ったのである。
【関連情報:鹿児島の友人「紙バカ様」ご一同が <初春 紙バカ ジャンク 市>開催
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Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 15 いまも続く薩摩隼人, 薩摩おごじょとの協働作業

adana トップページ    このページはスライドショーでお楽しみいただけます。 DSCN8251記念カード版 記念カード
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20141111144022982_0001 三代木村嘉平肖像DSCN7860 DSCN7867 DSCN7871 DSCN7868

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【 名 称 】 Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO

【 会 期 】 2014年11月1日[土], 2日[日], 3日[月 ・ 祝] 3 日間
【 時  間 】   開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30
【 会 場 】 仙巌園〔磯庭園〕  尚古集成館本館 展示室
鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
【 主  催 】 朗文堂  アダナ ・ プレス倶楽部
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< Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO > が開催された2014年11月、第一週の鹿児島は、コスモスが咲き乱れ、 仙巌園 センガンエン の清流には蟹がたわむれ、氷菓 「 しろくま 」 はおいしかった。 したがってときは秋というより、まだ晩夏ともいうべき鹿児島の風情であった。

また、アダナ ・ プレス倶楽部情報には飲食の情報が多すぎる ―― との一部からの批判もあるが、やつがれ、< 食文化の貧困な土壌には 造形精神は宿らない > と勝手に決めている。 会員の皆さんは、鹿児島のイベントに参加しても、それぞれの鹿児島を愉しまれていたし、交流の場も大切にされていた。
本レポート第14回目にして、鹿児島で食欲の秋を愉しみ、地元鹿児島の造形者との交流と懇親につとめたアダナ ・ プレス倶楽部会員の皆さんを、はじめて紹介した。

アダナ ・ プレス倶楽部には 「 宴会部長 」 の異名をもつ真田幸文堂と、「 B 級グルメ 横ちゃん 」 がいるが、鹿児島では地元の横山 博さん( 陶芸家 ・ RIKKAGAMA URL : http://blog.goo.ne.jp/rikkagama ) にすべてをお任せであった。
六花窯/横山 博さんは、「 特命全権 : アダナ ・ プレス倶楽部 九州地区広報担当責任者 」  として、事前事後にわたり、八面六臂の大活躍をしていただいた。
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 10 アダナ・プレス倶楽部 鹿児島会員の作品

おりしも鹿児島では、南九州の秋の到来をつげる < 小原祭 > が開催され、広大な仙巌園では < 菊祭 > も開催されていた。 やはり爽秋の秋でもあった。
【 関連情報 : Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO-Report 00 番外編 しろくまは カゴンマ de ゴアンド !
DSCN7844 DSCN7843 DSCN7845DSCN7841 DSCN7848 DSCN7849 DSCN7975 DSCN7972 DSCN7933 DSCN7928 DSCN7859DSCN8076 DSCN8079 DSCN8082 DSCN8083 DSCN8084 《 2014年12月20-21日[土 ・ 日] 鹿児島再訪。 薩摩隼人との熱い再会をはたす 》
< Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO > の開催からひと月半ほど、特別展示 「 木村嘉平関連資料 」 の展示終了をまって、再度尚古集成館にでかけた。

今回はプロカメラマン上野隆文氏が同行。 朝一番の飛行機で鹿児島入りし、空港から直行して尚古集成館 別館 学芸室をお借りしての、びっしり集中しての撮影作業であった。 その成果はいずれ本格図書でのご紹介となる。
その間、忙中の閑をぬすみ、尚古集成館に隣接するとはいえ、やつがれ、ほとんど足を踏み入れたことのない仙巌園を見学。 すでに冬景色になっていたが、発見の多い見学であった。
DSCN0127 DSCN0129 DSCN0130 DSCN0131 DSCN0133 DSCN0136 DSCN0140 DSCN0141 DSCN0137 DSCN0144 DSCN0145 DSCN0148 DSCN0143 DSCN0126 DSCN0150 DSCN0121 DSCN0125ところで、尚古集成館は、 開場 8 : 30 ― 閉場 17 : 30 という、健康いちばんの営業時間で、17 : 30 には退館となる。 したがって、それからようやく市内のホテルにチェックイン。

今回のホテルは繁華街の天文館のちかく。 カメラマン上野隆文氏の要望で、出かけましたよ。 やはり。 「 しろくま 征伐 」 に。

< しろくま >  旅の感動を言葉で表現するのは難しい。それを百も承知で書くと、たいそうすこぶるチョーメッチャうまかった。
カキ氷でもフラッペでもない。いったいどんなカキ方をすれば氷の粒子ががこんなに細かく、ふんわりとでき上がるのであろう。テンコ盛りのトロピカルフルーツと、クラシックな自家製練乳の甘みが相俟って、そのおいしさたるや、私がしろくまを食べているのか、それともしろくまに食われているのか、わからなくなるほどであった。
JAL 機内誌 『 SKY WARD 』 ( 浅田次郎 620号、2013年07月27日 )

それから市役所前の 「 某 店 」 において、六花窯/横山 博さんの肝煎りによる、地元造形者の皆さんとの交流会。
あたらしいメンバーも加わって、質実剛健、薩摩隼人ばかりが、薩摩焼酎をグイグイと呷りつつ談論風発、成果の多い会であった。
DSCN0095 DSCN0096 DSCN0100 ところで、六花窯/横山 博さんの紹介による 「 某 店 」 は、地元では知るひとぞ知る人気店である。
「 お店の紹介はしないでね。 これ以上混雑すると 常連のお客さんに迷惑がかかるから 」
ということで 「 某 店 」 とだけした。
DSCN0116 DSCN0109それがまた、ナント! やつがれらが帰京した翌日、12月22日[月]、 「 某 店 」 のママさんが朗文堂に登場。 ご子息が渋谷にレストランを開店され、その開店祝いに鹿児島の店をほおって駆けつけたとのことであった。
当然アダナ ・ プレス倶楽部の会員連絡網が即刻始動して、鹿児島参加会員が渋谷の夜のまちに集合ということに。
そこには 「 某 店 」 ですっかり昵懇となった、鹿児島の造形家 ・ 大学教授 ・ 某放送局局長なども勢揃しており、ここは鹿児島なのか、はたまた東京渋谷なのかという騒ぎになった。
そこに終始シラフで参加し続けた下戸のやつがれは、いささか疲れたのである。
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<ワインバル ラフ> 訪問の際は、必! 電話。定休日がありませんので営業確認を。
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懐かしいですね。 アルテピアッツァ美唄からの Merry Christmas

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アルテピアッツァ美唄から、彫刻家 : 安田 侃ヤスダ カンさんのサイン入りのクリスマスカードと、20115年のカレンダーが届きました。
美唄は,もうきびしい冬のさなかにあるようです。

《 活版礼讃-Viva la 活版 Viva 美唄 》 の開催から一年半ほど、いまなお北海道、美唄の皆さんとのよき交流が続いていますし、懐かしく、たいせつなおもいでです。
この < 活版 à la carte > には、「 Viva la 活版 Viva 美唄 」 で検索していただけますと、No.01-No.12 までの多彩な記録が収録されており、スライドショーでお楽しみいただけます。
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《 Viva la 活版 Viva 美唄 全体記録 》
【 会  期 】  2013年07月13日[ 土 ]―15日[ 月 ・ 祝 ] 09 :00―17 : 00
【 会  場 】  ARTE PIAZZA BIBAI アルテピアッツァ美唄
アート ・ ギャラリー および アート ・ ストゥディオ
北海道美唄市落合町栄町   http://www.artepiazza.jp/
【 主  催 】   朗文堂  アダナ ・ プレス倶楽部

《 Viva la 活版 Viva 美唄 では 活版造形者の作品展示、ふたつの講演会、各種の活版ゼミナールを開催しました 》
「 アルテピアッツァ美唄 」 は、地元の北海道美唄市出身で、世界的な彫刻家として知られる、安田 侃 ヤスダ カンさんがいまなお創り続ける、大自然と彫刻が相響した野外彫刻公園であり彫刻美術館です。

「 アルテ ピアッツァ美唄 」 はまた、自然と人と芸術のあたらしいありかたを模索し、提案し続け、訪れる人びとに、自分の心を深く見つめる時間と空間を提供している素晴しい施設です。

P1000737uu 美唄コラム緑uu P1000622uu P1000657uuP1000660uuuu P1000669uu  P1000706uu P1000713uu P1000720uu P1000722uu P1000729uu P1000606uuP1000746uu P1000768uuuu P1000762uu P1000772uu P1000773uu P1000777uu P1000776uu P1000778uu P1000779uu P1000781uu P1000791uuuu P1000794uu P1000801uuuu P1000803uu P1000824uuuuIMG_2527uu IMG_2581uu IMG_2573uu IMG_2550uu IMG_2514 IMG_2509uuViva la 活版 Viva 美唄タイトルデザイン01 枠罫無し DSCN8698uu

Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 14  展示紹介 - アダナ ・ プレス倶楽部/大石 薫

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《 アダナ ・ プレス倶楽部会員の皆さんによる カルタ ―― いまなお絶賛進行中 》
いつ終わるとも皆目わからない、『 アダナ ・ プレス倶楽部 活版カルタ 』 の製作です。
それでも活版カレッジ修了生を中心に、毎月のように、ワイワイ、ガヤガヤ、賑やかに進行しています。
読み札を考えるだけで 一回が終了することも しばしばですし、樹脂凸版によればアッという間にできる 「 絵柄面 」 も できるだけ活字でつくろうと熱心です。

それよりも、どうやら <Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> などのイベントでは、あたらしい造形者の仲間をひとりでも多くつくり、そこにまた 楽しいひとの輪ができることを喜びとしているようです。

<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO> が終了したのちも、新作カルタとして、
    <そ>  袖ケース、時代と場所を物語り
の一作を製作していました。
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皆さまも、のんびり、優しく、見守ってやってください。

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【 テーマ 】      活版印刷の技術修練と技法探求
【 作品名 】     活版かるた
【 作者名 】     活版カレッジ Upper Class有志
【 版式 ・ 技法 】    文字 : 凸版 (活字版印刷)
                          図版 : 凸版 ( 花形活字、罫線、樹脂凸版、ゴム版、その他 )

20141201182838908_0001DSCN009220141201182838908_0003<そでケース>
文選作業に便利なように、ひら仮名の濁音、漢数字 ・ 年月日 ・ 市町村名など、とくにまとまって多く使われる活字を収容した特別の活字ケース。 活字ケース架の中央脇に置かれることから 「 そでケース/袖ケース 」 の名称がうまれました。
アダナ ・ プレス倶楽部の練習用の 「 そでケース 」 はふるいもので、時代は大正からはじまり、住所は東京市となっています。
記念カード版 記念カード DSCN8254 DSCN8261 DSCN8250 DSCN8249 DSCN8247 DSCN8246 DSCN8252 DSCN8188 DSCN8187 DSCN8184 DSC02378 DSCN7852 DSCN7805

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【 テーマ 】     言葉と活字
【 作品名 】    『 田原坂 』
【 作者名 】    大石 薫(アダナ・プレス倶楽部)
【 版式 ・ 技法 】  文字 : 凸版 ( 活字版印刷 )
                        図版 : 凸版( 樹脂凸版 )

20141201182838908_0002【 テーマ 】      言葉と活字
【 作品名 】     THE LOVE OF BOOKS ― Old English Song
【 作者名 】     大石 薫 ( アダナ・プレス倶楽部 )
【 版式 ・ 技法 】   文字 : 凸版 ( 活字版印刷 )
                        図版 : 凸版 ( 金属凸版 )

Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO - Report 13  展示紹介-宗像 宏さん/桐島カヲルさん/タイポグラフィ学会

 

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【 テーマ 】     グラフィックデザインと活版印刷
【 作品名 】    『 Ten thousand types 』
【 作者名 】     印刷 : 宗像 宏( THE DODO )
【 版式 ・ 技法 】   文字 : 凸版(活字版印刷)
使用活字 : カッパープレートゴシック 9pt., 10,000字 ( 作品は100×100字詰め )
版数: 5 版  5 度刷り ( モノトーンで 5 階調にしています )
題材 : 肖像 )  サミュエル ・ ベケット ( Samuel Beckett )
文章 )  ベケット著  “ 名づけえぬもの (
The Unnamable )”  の冒頭から10,000字 ( 約物は除いてます )
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宗像 宏さん、このかたをどうご紹介すれば良いのでしょう。
版画家……すこし違うような気がします。 やはり造形者と呼ばせていただきましょう。
< 一万本の活字をもちいて、活版印刷で肖像画をつくりたい > とうかがったときは、費用や機器といった障壁ばかりにおもいをめぐらせ、その実現を危ぶみました。

宗像さんは Adana-21J のユーザーですが、今回は業者の工場に通って、手動式活版校正機をみずからが操作しての活版印刷に挑戦されました。 実際 10,000 本の新鋳造活字の手配、ふつうチェースで固定することが無い 校正機での固定枠の製作、校正機での精密な見当合わせの器具の製作……。
さなざまな障害があったようですが、「 既存の機器が無ければ、自分でつくればよい 」  という、なんとも意欲的かつ楽天的なとり組みで、このような活版印刷史上でも歴史的な力作を完成させました。

会場に 『 Ten thousand types 』 が展示されたとき、先乗り込み組の会員は、その苦心のほどがすぐに解るだけに息をのみました。 ところががご本人はのんびりと、後乗り込み組で、鹿児島空港でレンタルしたちいさな軽自動車に、おおきな体躯をつめこんで 飄飄と登場。
そして早速作業着に着がえ、印刷担当に着手していました。
アダナ ・ プレス倶楽部には、こうした、なんとも常識の尺度で測れないひとが多いのがふしぎです。
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【 関連URL : THE DODO
【 関連資料 : ウィキペディア Samuel BeckettSamuel Beckett 画像集

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【 テーマ 】     コトバと活字
【 作品名 】    連作 『 秋 』 より ― 吾 亦 紅 ―
【 作者名 】    桐島カヲル ( Lingua Florens )
【 版式 ・ 技法 】  文字 : 凸版 ( 活字版印刷 )   図版 : 凸版 ( 樹脂凸版 )

吾 亦 紅 ―― ワレモコウ ――
―― 野辺に咲く すべての紅い花を集めよ ――
と命じた殿様の
帰路を眺める いにしへの女 ひとり
―― ワレも紅ナリ ――

気位という 衣を纏い
乞うことも 恋がれることもなく
古血の味のみぞ知る

さりとて
女は産まれながらにして 女
そしてまた
女は枯れ尽き果てて なおも 女

DSCN8123DSCN7735 桐島02 【 テーマ 】     コトバと活字
【 作品名 】    知覧によせて
【 作者名 】    桐島カヲル ( Lingua Florens )
【 版式 ・ 技法 】  文字 : 凸版( 活字版印刷 )

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【 テーマ 】     コトバと活字
【 作品名 】    西南の戦によせて
【 作者名 】    桐島カヲル( Lingua Florens )
【 版式 ・ 技法 】   文字 : 凸版(活字版印刷)

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【 テーマ 】    タイポグラフィ学会の活動
【 作品名 】   本木昌造賞表彰状
【 作者名 】   紙面設計 : タイポグラフィ学会
活字組版 ・ 印刷 : 大石 薫 ( タイポグラフィ学会員 )
【 版式 ・ 技法 】   文字 : 凸版 ( 活字版印刷 )   オーナメント、プリンターズ ・ マーク : 凸版 ( 銅凸版 )
オーナメントは 『 BOOK OF SPECIMENS 』 活版製造所  平野富二 ( 明治10年 ) より採録

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員、活版カレッジの修了生には、タイポグラフィ学会と重複する会員のかたがたくさんいらっしゃいます。
今回の < Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO > で、このコーナーの担当者は、タイポグラフィ学会事務局担当 : 春田ゆかりさん、副会長 : 小酒井英一郎さんのおふたかたでした。
タイポグラフィを学際的に突きつめていく学問は 迂遠な途となりますが、 言語とその表現に関わる学問ですから、地味とはいえ枢要な学問です。
今回は鹿児島のタイポグラファとのあたらしい交流がはじまり、いくつかの種子を薩摩に置くおおきな成果がありました。