京都工芸繊維大学美術工芸資料館
鐔・髪飾りのかたちとデザイン―新収蔵品を中心に
Shapes and Designs of Tsuba (Sword Guards) and Hair Ornaments:
Focusing on Newly Acquired Works
開催期間 2025年3月3日[月]- 7月12日[土]
休 館 日 日曜日・祝日
開館時間 10:00 - 17:00(入館は16:30まで)
会場案内 京都工芸繊維大学美術工芸資料館 1階
〠 606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町
電話番号 075-724-7924 ファックス 075-724-7920
入 館 料 一 般 200円、大学生 150円、高校生以下 無料
* 各種割引、優待情報などは 下掲詳細 参照。
協 力 京都・大学ミュージアム連携
主 催 京都工芸繊維大学美術工芸資料館
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刀剣を装飾する刀装具は、鐔 -つば-と三所物と呼ばれる目貫 -めぬき・笄 -こうがい・小柄 -こづか- が代表的です。柄と鞘のあいだに位置する鐔は、接近戦の際に相手の刀を受け止めるために必要であり、中央の穴には刀身を、左右の穴には笄と小柄(小刀)を通します。これら刀装具には早くからさまざまな意匠がほどこされ、強さや吉祥をあらわすものもあれば、文学的な主題を扱ったものもあります。また、髷を整えるなど身だしなみのために用いられたとされる笄は、しだいに結髪後に挿し込んで髪を飾るものへと変化しました。笄に加えて櫛や簪は多様な髪型が生まれるのに伴って髪飾りとして発達し、多彩な意匠がほどこされました。
京都工芸繊維大学美術工芸資料館で刀装具や髪飾りの所蔵がされてきたのは、意匠性と機能性を兼ね備えるものとして、恰好なデザイン教材と考えられたからでしょう。このたび新たに鐔をはじめとする刀装具約670点と髪飾り約180点を収蔵し、大きくその幅を拡げることとなりました。
本展は、新たにコレクションに加わった刀装具や髪飾りの一部を公開するとともに、鐔を中心にそのデザイン教材としての可能性を探ります。鐔は円や角、木瓜などさまざまなかたちを持ち、戦いのための適切な大きさ・重さといった条件を満たしながらデザインされています。そんな鐔そして髪飾りのかたちとデザインを通して、日本において育まれてきた身に着けるものへ美を追い求める心に学んでいただければと思います。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 京都工芸繊維大学美術工芸資料館 ]
{ 新宿餘談:かねて 円形乃至は楕円形の 刀剣の「つば・鞘・鐔」にある、複数の穴の存在が気になっていた。東京国立博物館本館で刀剣展があったおりに、チョット調べたことがある。本展では真っ向からそのテーマに切り込んでいる。説明するとどうしてもくどくなるし、展覧会開催者には失礼になるが、それを怖れず本稿読者に「メモ」として紹介したい。
編輯 ▷ 刀剣において……柄と鞘-鞘・鐔 ともに漢音:タン 意読:しおで、さや-のあいだに位置する 訓読:つば-、刀の柄ー漢音:ヘイ 意読:え・がら・つか-は、接近戦の際に相手の刀を受け止めるために必要であり、中央の穴には刀身を、左右の穴には笄ー漢音:ケイ、和訓:こうがい、たばねた髪をとめるかんざしーと、小柄ー意読:こづか・こがたな-(ちいさな刀、小刀-ショウトウはより大きい)を通します。これら刀装具には早くからさまざまな意匠がほどこされ、強さや吉祥をあらわすものもあれば、文学的な主題を扱ったものもあります。また、髷を整えるなど身だしなみのために用いられたとされる笄は、しだいに結髪後に挿し込んで髪を飾るものへと変化しました。笄に加えて櫛や簪は多様な髪型が生まれるのに伴って髪飾りとして発達し、多彩な意匠がほどこされました}