
渋谷区立松濤美術館
井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s
会 期 2025年9月6日[土]- 11月3日[月・祝]
前 期: 9月6日[土]- 10月5日[日]
後 期:10月7日[火]- 11月3日[月・祝]
会場案内 渋谷区立松濤美術館
〠 150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
TEL:03-3465-9421 ▷ アクセス
入 館 料 一 般 1,000円、大学生 800円、高校生・60歳以上 500円、
小中学生 100円
* 土・日曜日、祝休日は小中学生無料
* 渋谷区民は団体料金で入館可。毎週金曜日は渋谷区民無料
* チケット各種・割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照。
休 館 日 月曜日(ただし9月15日、10月13日、11月3日は開館)、
9月16日[火]、9月24日[水]、10月14日[火]は休館
特別協力 一般財団法人 井上有一記念財団
主 催 渋谷区立松濤美術館
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それにしてもこの数年、われわれのグラフィックや広告の周辺で
奇妙な井上有一ブームが巻き起こっていた。 田中一光 1989年
脈動する毛筆、炸裂する墨液 …… 。あまりにも強烈すぎる書の数々で知られる井上有一(1916-1985)の、没後40年を記念した展覧会を開催します。
1935年に東京・横川尋常小学校に奉職して以降、生涯を教師生活と書に捧げた井上。彼は精いっぱいの日常を生きる庶民の立場から、みずからの芸術をつくりあげようとした人物でした。
1945年の3月10日、つまり今から80年前には、勤務中の小学校でアメリカ軍の爆撃を受け一時仮死状態となったのち、多くの犠牲者のなかから奇跡的に息を吹き返します。井上の「戦後」は、戦争を辛くも生き延びたひとりの人間の道行きだったのです。
そして、この井上の特異な書業と来歴に鋭く反応したのが、ほかでもないグラフィックデザイナー達でした。70年代を境に、名だたるデザイナーが井上作品を用いた印刷物に携わるようになり、80年代以降デザインや広告を経営戦略に取り入れた、いわゆるセゾン文化のなかで井上の書が積極的に紹介されてゆきます。先に述べた井上の書のイメージは、70年代以降のデザイナーとのつながりを通じて、巧みにプロデュースされていったのです。
「戦後」が曲がり角に差し掛かるこの時期、一見奇妙な井上有一の書とグラフィックデザインの連帯は、いかにして成立したのか。そしてこの連帯が目指すものはいったい何だったのか。本展は、西武とパルコを擁する渋谷の地において、井上の書とデザインの関係を考えるものです。それは「戦後」という時代がどのように移り変わり、現在に至っているのかを振り返る確かな手がかりともなるでしょう。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 渋谷区立松濤美術館 ]


