【展覧会】府中市美術館|春の江戸絵画まつり|司馬江漢と亜欧堂田善 かっこいい油絵|’25年3月15日-5月11日|終了

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府中市美術館
春の江戸絵画まつり
司馬江漢と亜欧堂田善 かっこいい油絵
会  期  2025年3月15日[土]- 5月11日[日]
          前 期:3月15日[土]- 4月13日[日]
          後 期:4月15日[火]- 5月11日[日]
      * 前期・後期で大幅な作品の展示替えを行います。
休  館  日  月曜日(5月5日は開館)
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
会場案内  府中市美術館 Fuchu Art Museum 2階 企画展示室
      〠 183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
      電話:042-336-3371(代表) e-mail:bijyutu01☆city.fuchu.tokyo.jp
お問合せ  050-5541-8600(ハローダイヤル)
観  覧  料  一 般 800円、 高校・大学生 400円、 小・中学生 200円
      ●2度目は半額!
      観覧券購入で、本展1回限り有効の観覧券半額割引券が付いてきます。
      * チケット各種・割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照。
主  催  府中市美術館  * 本展の他会場への巡回はありません。
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 西洋画から着想を得て、ユニークな画境を拓いた異才

油絵といえば西洋のもの、というイメージがありますが、江戸時代の日本でも描かれていました。鎖国下でも交流のあったオランダや中国を通じて、少ないながらも油絵が輸入され、それをまねて描く画家がいたのです。代表的な画家が、司馬 江漢(しば こうかん 1747-1818)と亜欧堂 田善(あおうどう でんぜん 1748-1822)の二人です。

ただし、二人の油絵は、私たちのよく知る油絵とは、かなり違います。荏胡麻 -えごま- の油などを使って自分で調合した絵具で、日本で古くから使われてきた薄くて繊細な絵絹 -えぎぬ- に描いているので、滑らかでさらりとして、明朗かつ落ち着きのある色をしています。飾れば、西洋風とも日本風ともいえない不思議な雰囲気が醸し出されたでしょう。

当館では色々な展覧会で二人の油絵を紹介してきましたが、作品をご覧になっている方からよく聞こえてきたのが、「かっこいい」という言葉でした。きっぱりとした水平線の上に広大な青空が広がる江漢の風景画、遠近法を使って果てしなく景色が続く様子を描いた田善の作品。どちらにも西洋の画法への興味がストレートに表れていて、西洋や明治時代以降の重厚で複雑な油絵とは異なる魅力を持っています。それが新鮮に、潔く感じられるのかもしれません。近代以降、「稚拙な段階の西洋画」というレッテルを貼られた二人の作品ですが、今、私たちが感じるような心地良さや、「きれい!」という感激こそが、江戸時代の人々が味わっていた趣に近いのではないでしょうか。
この展覧会では、油絵だけでなく、銅版画や、墨や在来の絵具を使った作品もご覧いただきます。そして、二人の生い立ち、画家としての立場や環境の違い、目指すものの違いにも注目します。科学者であり文人でもあった江漢と、幕府老中もつとめた白河藩主松平定信のもとで黙々と技術を極めた田善。二人の違いが作品にどう表れているかも、大きな見所です。
江戸絵画ブームともいわれる昨今ですが、江漢や田善に興味を持つ人は多くはないようです。そのせいか、展覧会が開かれることは稀です。特に江漢の展覧会は、2001年に当館で開催してから一度もありませんでした。次はいつ開かれるか……。ぜひこの機会にご覧ください。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 府中市美術館