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【展覧会】国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館|ICU HACHIRO YUASA MEMORIAL MUSEUM|サステイナブル 物のいのちを考える|’25年9月9日-11月7日|終了

国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館
ICU HACHIRO YUASA MEMORIAL MUSEUM
サステイナブル 物のいのちを考える
会  期  2025年9月9日[火]- 11月7日[金]
開  館  日  毎週火曜日・水曜日・木曜日・金曜日
      開館日カレンダ-
休  館  日  土曜(一部 *)・日曜・月曜・祝日・夏期休暇中・年末年始・
      展示準備期間(特別展開催期間外)
      ◇ 特別展「食の器と道具」:
      4月19日[土]、5月17日[土]、6月14日[土]は特別開館日です。
開館時間  午後1時 - 午後5時 (最終入館:午後4時30分)
会場案内  国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館
      〠 181-8585 東京都三鷹市大沢3−10−2
      TEL: 0422-33-3340 FAX: 0422-33-3485
      MAIL: museum-office☆icu.ac.jp  ▷ 交通・アクセス
見学方法  ご来館後、受付でご記帳ください。
入館無料
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「小豆-あずき-三粒包める布は捨てるな」と、古裂-ふるぎれ-一枚、屑糸一本を無駄にせず、再利用していた暮らしを想像できるでしょうか。破れれば幾重にも継-つ-ぎを当て、刺し縫いで補強した着物。布片を何枚も接-は-ぎ合わせた布団皮-ふとんがわ。擦り切れた木綿は細く裂き、短い残糸は繋いで織-はた-にかけ、再び布に蘇らせました。
こうした徹底したリサイクルやリユースの手間と工夫は、大量生産が浸透する以前、生活のあらゆる面で発揮されていました。念入りな補修の跡が残る菓子木型や染-そめ-型紙のほか、酒や醤油を購入する際に酒屋が貸し出した通い徳利などに、物を愛しみ長く使い続けることを美徳としたありようが見て取れます。木工品の副産物として考案されたの練物-ねりもの-の人形や、反故-ほご-紙から生まれた張子-はりこ-など、廃棄する材料を用いて再生させた例もあります。金継ぎの技術はもはや修理の域を越え、物に新たな趣おもむきを加えるクリエイティブな行為にまで発展しました。近年では、繕-つくろい-を重ね何世代にもわたり着回した襤褸-ぼろ(らんる)-が、海外でもBOROとして脚光を浴びています。一方で、端裂-はぎれ-には古来より人知の及ばない力が宿ると信じられ、布を寄せ集め継ぎ合わせて仕立てた着物に、幼子の幸せを託す風習が日本各地にありました。

湯浅八郎は「慎ましやかな生活が生んだものに、美しさがある驚き」* と、自らの愛蔵品のひとつである屑織-くずおり-の背景にある精神の豊かさを高く評価しました。物の価値は時代によって変わることがあるでしょう。しかしその尺度とは別のところに物の生命はあるのではないかと、資源を最後まで大切に使い切る先人たちの営みは問いかけてきます。

国連がSDGs(持続可能な開発目標)を採択して10年。物を尊びその寿命をまっとうさせることに心を砕いた手仕事の数々が、「サステナビリティ」の意識をさらに醸成するきっかけとなれば幸いです。
      * 湯浅八郎『民藝の心〔新装和英版〕』110ページ(教文館、2023年刊)

* 9月27日[土]にオンライン公開講座を開催いたします![詳細は こちら ]
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館