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【展覧会予告】泉屋博古館東京|SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM TOKYO|特別展 生誕151年からの鹿子木孟郎-かのこぎ たけしろう- ― 不倒の油画道|’26年1月17日-4月5日|前後期二期制開催|前売オンラインチケット発売中

泉屋博古館東京 SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM TOKYO
特別展
生誕151年からの鹿子木孟郎 ― 不倒の油画道
開催期間  2026年1月17日[土]- 4月5日[日]
          前 期:1月17日[土]- 2月23日[月・祝]
          後 期:2月25日[水]- 4月5日[日]
会  場  泉屋博古館東京 SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM TOKYO
      〠 106-0032 東京都港区六本木1丁目5番地1号
      TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル) ▷ アクセス
時  間  11:00 - 18:00
      * 金曜日は19:00まで開館 * 最終入館は閉館の30分前まで
休  館  日  月曜日(2/23は開館)、2月24日[火]
入  館  料  一 般 1,500円、学 生 800円、18歳以下無料
      * チケット各種・割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
特別協力  府中市美術館
巡  回  泉屋博古館(京都東山・鹿ケ谷) 2025年9月27日-12月14日
主  催  公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社
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 写 実 絵 画 を もういちど

近代の日本洋画に本格的な「写実」表現をもたらした鹿子木 孟郎(かのこぎ たけしろう 1874-1941)の生誕151年を契機として、その足跡をたどる特別展です。鹿子木は現在の岡山市に生まれ、はじめ天彩学舎や不同舎で洋画の基礎を学び、1900年に米国経由でフランスへ留学しました。1918年まで都合3度にわたって留学したパリでは、フランス・アカデミスムの巨匠ジャン=ポール・ローランスからフランス古典派絵画の写実の薫陶を受け、ルネ・メナールに接して象徴主義の表現を学びました。帰国後は、関西美術院や太平洋画会、文部省美術展覧会の中心的な画家として活躍し、近代日本洋画の発展に確かな足跡を残しました。
本展は10代の初期作品からローランスに学んだ渡欧作、帰国後の文展や太平洋画会、関西美術院や家塾での活動を紹介しつつ、日本洋画における写実の展開と継承について検証します。

\ ココがポイント!/
❖ 1.約四半世紀ぶりの大規模回顧展を開催、鹿子木孟郎の画業の紹介と再考
鹿子木孟郎はフランス・アカデミスムで学んだ正統的なリアリズムを日本へと伝え、その重厚かつ堅牢な油彩画が高い評価を受けた近代日本洋画の巨匠です。回顧展はこれまで2回開かれていますが、2001年に府中市美術館で開かれた展覧会以降、鹿子木の質の高い作品に触れる機会は限られてきました。本展は東京でも約四半世紀ぶりとなる、本格的な回顧展です。
文部省美術展覧会や太平洋画会の展覧会出品作をはじめ、師ジャン=ポール・ローランスの作品、あるいは今回の調査で発見された新出作品を含む、約130点から鹿子木の画業を紹介し、彼が目指した表現について再評価することを目指します。
❖ 2.近代日本洋画における「写実」の意味
弟子の黒田重太郎が回想するように、鹿子木は「正確に物を観、それを再現すること」を最も大切にしていました。確かに鹿子木の作品には、長い時間をかけて対象と向き合い、それを正確に写し取る姿勢が通底しています。一方で鹿子木作品の魅力は、単に物のかたちを正確に捉えるだけではない、本質に迫る「写実」のあり方を示しています。
印象派以前のリアリズムを根幹とする鹿子木の絵画表現は、日本近代洋画の主流となった黒田清輝たちの外光派の表現とは一線を画します。写実表現が見直される昨今の美術界において、鹿子木の作品は一周回って新鮮な驚きと絵画の豊かさに気が付かされます。
本展では多数の不同舎時代の風景スケッチや渡欧期の裸体人物写生など、鹿子木における写実表現の形成と展開をご覧いただきます。
❖ 3.パトロン・住友
1900年(明治33) に父を亡くした鹿子木は、不同舎の学友とともに欧米遊学へ出発しました。パリで出会った浅井忠から長期滞在を勧められた鹿子木は、住友家に支援を願い出て、2年間留学延長できる奨学金を受けています。その代わりに鹿子木は、師のジャン=ポール・ローランスを含む西洋絵画の実作を住友家にもたらし、さらにはアングルやコローといった名画の模写も収めています。その後も住友家の後援により、1906年(明治39)と1915年(大正5) の2回にわたり渡仏し、当地で本格的な絵画学習を果たしました。
本展では、近代における洋画家支援の様相、また画家とパトロンの親しい交流を紹介します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 泉屋博古館東京  SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM TOKYO ]

【展覧会予告】佐藤美術館|塩谷 亮  ── 刻を描くリアリズム|’26年1月8日-2月15日

佐藤美術館
塩谷 亮  ── 刻を描くリアリズム
会  期  2026年1月8日[木]- 2月15日[日]
休  館  日  月曜日(祝日の場合は翌日)
開館時間  10:00 - 17:00(入場は閉館の15分前まで)
入  館  料  一 般 800円  学 生 500円 中学生以下無料
      * 障がい者手帳ご提示の本人と同伴者1名は 400円
会  場  公益財団法人佐藤国際文化育英財団 佐藤美術館
      〠 160-0015  東京都新宿区大京町31-10
      TEL.03-3358-6021  FAX.03-3358-6023 
      e-mail: sato-museum☆nifty.com  ▷ 交通・アクセス
特別協力  ホキ美術館
企画協力  以心伝心、芸術新聞社、FIDO
協  力  AARON CULTURE、S_R gallery、GALLERY KOGURE、春風洞画廊、
      大丸松坂屋美術、花田美術、三越美術
共  催  新宿区
主  催  公益財団法人佐藤国際文化育英財団・佐藤美術館
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このたび佐藤美術館では、現代写実絵画の第一線で活躍する画家・塩谷亮(1975年生)による初の大規模回顧展を開催いたします。
塩谷は11歳の時に松本竣介の《Y市の橋》に心を打たれ美術に開眼、西洋古典絵画の画集と出会った中学時代を経て、武蔵野美術大学油絵学科に現役で合格。古典技法の習得に情熱を注ぎ、現代美術志向の波にも流されることなく、自らの信じる道を貫きました。
卒業と同時に二紀展へ初入選し、2002年には27歳で初個展を開催。その透徹した写実力は瞬く間に注目を集め、やがて訪れる写実絵画の再評価の潮流とともに、写実画壇の中心的存在となっていきます。
塩谷の目指すリアリズムは、単なる「写し取り」ではありません。対象を深く見つめ、古典技法を土台に、気配や空気感といった目に見えないものを描き出すことに本質があります。人物や風景、静物に至るまで、すべてのモティーフに丁寧に向き合い、その背後にある自然観をキャンバスに結晶させていく ―― その姿勢は、万物に魂が宿るとする「アニミズム」の精神とも響き合っています。
塩谷は15年前に念願の田舎へ転居し、海・山・川・田畑に囲まれた環境の中で、日々の暮らしや散歩を通して自然や動物の生命感に圧倒され、人間もまた自然の一部であることを実感しながら制作しています。制作の合間、アトリエに程近い畑の家庭菜園で土いじりをし、時には収穫したての自然の恵みを絵の中に登場させています。
2009年には文化庁在外研修員として滞在したイタリア・フィレンツェでは、ボッティチェリやレオナルドの模写を通して西洋古典技法の根源に触れ、日本人としての感性をより明確に見つめ直しました。
写実画家の多くが17世紀オランダ~近代フランスの技法を用いる中で、塩谷は15-16世紀イタリア・ルネサンス期の技法に基づく制作を行っています。過渡的な油彩技法ながら、支持体となる板に乾性油による層を重ねることで、独特の奥行きや透明感、塩谷ならではの気品漂う芳しき色彩と柔らかなアウラに包まれた空間が生み出されるのです。
今回の展示では5歳で描いた絵から高校・大学時代の習作、デビュー以降の代表作、最新作まで約50点を一堂に展観します。さらにアトリエの再現や公開制作も行うことで、写実絵画の創作の現場に迫ります。
写実とは何か、いのちある存在を描くとは――30年にわたり一貫して問い続けた画家の軌跡を多面的にご紹介する本展は、デジタル化が進む現代だからこそ、修練を積んだ手わざでしか掴み取ることができない存在の神秘や生命の息づかいを感じるはずです。
塩谷亮の未来に向けての新たなる決意を示す珠玉の絵画世界を、是非この機会にご堪能ください。

塩谷 亮(しおたに りょう)プロフィール /
1975年、東京都生まれ。
1998年、武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。2008-2009年には文化庁新進芸術家海外派遣研修員としてイタリアに留学し、古典絵画の模写や技法研究に取り組む。
これまでに九州産業大学客員教授をはじめ、武蔵野美術大学、日本大学、長岡造形大学、広島市立大学で講師を歴任。
テレビ出演でも注目され、2016年NHK『日曜美術館「謎のヌード クラーナハの誘惑」』、2019年『異端児、駆け抜ける!岸田劉生』では解説を担当した。
個展も精力的に開催しており、2004年彩鳳堂画廊、2008年日本橋三越、2017年Bunkamura Galleryなどで作品を発表。2024年には第77回二紀展にて田村孝之介賞を受賞、2025年は同展にて東京と知事賞受賞。
著書に『塩谷亮画集』(求龍堂)、『塩谷亮の写実絵画教本』(芸術新聞社)などがある。
[パブリックコレクション]
ホキ美術館、佐野市立吉澤記念美術館、長谷川町子美術館、鶴の来る町ミュージアム、佐藤美術館など。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 佐藤美術館 ]